少年法 第43条(勾留に代る措置)
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- 検察官は、少年の被疑事件においては、裁判官に対して、勾留の請求に代え、第十七条第一項の措置を請求することができる。但し、第十七条第一項第一号の措置は、家庭裁判所の裁判官に対して、これを請求しなければならない。
- 2.前項の請求を受けた裁判官は、第十七条第一項の措置に関して、家庭裁判所と同一の権限を有する。
- 3.検察官は、少年の被疑事件においては、やむを得ない場合でなければ、裁判官に対して、勾留を請求することはできない。
この条文の基本情報
勾留に代る措置とは何ですか?
定義勾留に代る措置とは、少年法第43条に定められた規定で、「検察官は、少年の被疑事件においては、裁判官に対して、勾留の請求に代え、第十七条第一項の措置を請求することができる。但し、第十七条第一項第一号の措置は、家庭裁判所…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第43条(勾留に代る措置)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第43条の条文原文は「検察官は、少年の被疑事件においては、裁判官に対して、勾留の請求に代え、第十七条第一項の措置を請求することができる。但し、第十七条第一項第一号の措置は、家庭裁判所…」で始まります。
- 少年法第43条は第二節に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第43条の前の条は少年法第42条です。
- 少年法第43条の次の条は少年法第44条です。
- 少年法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法43条は、少年の被疑事件で検察官が勾留に代えて観護措置を請求できると定め、勾留の請求はやむを得ない場合に限る。観護措置の期間は10日で、延長できない。
Q · 未成年の子どもが逮捕されたら、大人と同じように最大20日勾留されるの?
原則は延長なし10日の観護措置、勾留はやむを得ない場合のみ
少年法43条3項により、検察官は少年の被疑事件で、やむを得ない場合でなければ勾留を請求できません。原則として想定されているのは、同条1項の「勾留に代わる観護措置」で、期間は請求の日から10日、延長はできません(同法44条3項)。少年鑑別所に送られるのが典型です。勾留になれば延長込みで最大20日(刑事訴訟法208条)ですが、これは例外の扱いです。勾留が決まっても、準抗告(刑訴法429条)で争えます。
解説
逮捕された17歳が次の数週間をどこで過ごすかは、検察官が裁判官に出す一枚の請求書で決まる。選択肢は二つある。一つは大人と同じ「勾留」(逮捕後も引き続き身体を拘束する処分)で、最大20日、多くは警察署の留置場で過ごす。もう一つが本条の「勾留に代わる観護措置」で、期間は請求の日から10日、延長はできない(少年法44条3項)。少年鑑別所に送られるのが典型である。条文の順番を見てほしい。1項で観護措置を先に置き、3項で「やむを得ない場合でなければ」勾留を請求できないと定めている。法律上は観護措置が原則で、勾留は例外である。ところが実務では勾留が選ばれる例のほうが多く、この原則が逆転しているという批判は根強い。つまり、親や弁護人が「本件はやむを得ない場合に当たらない」と具体的に主張する余地が、条文に最初から用意されている。黙っていれば、例外のほうが自動で選ばれていく。
法的な位置づけ
少年法43条は、少年の被疑事件における身体拘束の方式を定める規定である。検察官は勾留の請求に代えて同法17条1項の観護措置を裁判官に請求でき、請求を受けた裁判官は家庭裁判所と同一の権限を有する。少年に対する勾留の請求は、やむを得ない場合に限られる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.逮捕直後に少年事件に慣れた弁護人を確保する 警察から逮捕の連絡を受けたら、弁護士会の当番弁護士を呼ぶか、私選弁護人に依頼する。検察官が勾留か観護措置かを請求するまでの時間は短いため、最初の数時間の動きが重要になる
- 2.身元引受と監督体制の資料をそろえる 保護者の身元引受書、在学証明や学校との連絡状況、勤務先の状況など、観護措置や釈放で足りることを裏付ける資料を集め、弁護人に渡す
- 3.勾留請求の前に検察官へ意見書を出す 弁護人から検察官に、勾留ではなく勾留に代わる観護措置で足りる、または釈放すべきだとする意見書を提出してもらう。少年法43条3項の「やむを得ない場合」に当たらない理由を具体的に示す
- 4.勾留が決まったら当日中に準抗告 勾留が決まった場合は、刑事訴訟法429条による準抗告をすぐ申し立てる。観護措置で足りる理由、たとえば共犯者と接触するおそれがないことや、保護者の監督体制を具体的に主張する
- 5.収容場所についても意見を出す 勾留が維持される場合でも、少年法48条2項により少年鑑別所に収容できる。警察の留置場ではなく鑑別所での収容を求める意見を弁護人から出してもらう
よくある質問 AI による整理
Q1勾留に代わる観護措置とは何ですか?
少年の被疑事件で、検察官が勾留の代わりに請求する身体拘束の措置です。少年法43条1項が根拠で、期間は請求の日から10日、延長はできず、少年鑑別所への収容が典型です。
Q2少年 勾留 何日まで?
勾留なら10日、延長すると最大20日です(刑事訴訟法208条)。勾留に代わる観護措置なら10日で延長できません(少年法44条3項)。法律上は観護措置のほうが原則です。
Q3子供が逮捕されたら鑑別所に行く?
勾留に代わる観護措置が取られれば、少年鑑別所に収容されるのが典型です。勾留になると警察の留置場に置かれることが多くなります。ただし勾留でも鑑別所に収容できる規定があります(少年法48条2項)。
Q4少年の勾留は違法になることがある?
少年法43条3項と48条1項は、少年の勾留をやむを得ない場合に限っています。その理由が乏しいまま勾留が決まった場合は、準抗告で取消しを求めることができます。
Q5少年の勾留に準抗告はできる?
できます。勾留の裁判に対しては、刑事訴訟法429条に基づいて準抗告を申し立てられます。争点は、少年法43条3項の「やむを得ない場合」に当たるかどうかが中心です。
Q6勾留に代わる観護措置は延長できる?
できません。少年法44条3項により、期間は請求の日から10日に限られます。最大20日まで延長できる通常の勾留との大きな違いです。
Q7少年事件で親は面会できる?
面会の可否や条件は、収容場所や接見禁止の有無によって変わります。弁護人はいつでも接見できるので、まず弁護人を通じて状況を確認するのが確実です。
Q818歳・19歳も勾留は制限される?
2022年4月施行の改正で、18歳・19歳は特定少年とされ、少年法67条により逆送後の場面を中心に勾留制限の一部が外れました。適用範囲は最新の条文で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1子どもが捕まったんですが、少年院に入れられるまでずっと警察にいるんですか?
いいえ。捜査段階の拘束は、勾留なら最大20日、勾留に代わる観護措置なら10日である(少年法43条、44条3項)。その後は家庭裁判所に送られ、必要があれば鑑別所で観護措置がとられる。少年院に送るかどうかは審判で決まる。実務のポイント:勾留になっても鑑別所に収容できる規定がある(48条2項)。ただ実際は警察の留置場になることが多いので、弁護人から収容場所についても意見を出してもらう価値がある
Q2「やむを得ない場合」って、具体的にどんなときなんですか?
条文に定義はない。実務では、共犯者が多く口裏合わせのおそれが強い場合や、取調べを継続的に行う必要が大きい場合、鑑別所に空きがない場合などが挙げられる。どこまで認めるかは実務上、解釈が分かれている(43条3項、48条1項)。実務のポイント:検察官の勾留請求書には、この点の理由が定型文で済まされていることがある。準抗告で「なぜ観護措置では足りないのか」を一点に絞って突くと、裁判官が判断を見直すきっかけになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「少年でも逮捕されたら大人と同じく最大20日勾留される」と思われがちだが、法律の出発点は逆である。本条3項と48条1項は、少年の勾留を「やむを得ない場合」に限っている。20日拘束されるのは、本来は例外の結果にすぎない
- 条文を知っている人でも、その差の大きさまでは見えていない。勾留に代わる観護措置は延長できない10日であり、勾留なら延長込みで最大20日になる。場所も、取調室と同じ建物にある警察の留置場か、心身の鑑別を役割とする鑑別所かで違う。10日の差は、中学生や高校生にとって定期試験、部活の大会、出席日数に直結する
- 「勾留か観護措置かは裁判官が決めることで、家族には何もできない」と考える人は、問いの立て方を誤っている。請求するのは検察官であり、請求前の段階で弁護人が検察官に意見書を出せば、請求そのものを変えられる可能性がある。勾留が決まった後でも準抗告(裁判官の判断に対する不服申立て、刑事訴訟法429条)で争える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 少年法43条:勾留に代わる観護措置の請求と、勾留請求の制限 | 少年法44条:勾留に代わる措置の効力(期間は請求の日から10日) 少年法48条:少年に対する勾留状の制限と鑑別所での拘禁 |
| 名宛人 | 検察官(請求の段階) | 裁判官・検察官(措置の効力と期間) 裁判官(勾留状の発付の段階) |
| 期間・場所 | 観護措置を選べば10日で延長なし、少年鑑別所が典型 | 請求の日から10日、延長できない 勾留は最大20日だが、少年鑑別所に拘禁できる |
| 争い方 | 請求前に検察官へ意見書を出し、請求の中身を変えるよう求める | 期間満了後の拘束継続が適法かを確認する 「やむを得ない場合」に当たらないとして準抗告(刑訴法429条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も少年被告の羈押を不得已の場合に限り、少年観護所への収容を原則とする。日本の43条3項・48条1項と同じ発想に立つ
韓国も少年への拘束令状は、やむを得ない場合でなければ発付できないと定める。日本と条文構造が近い
ドイツは少年の未決勾留に補充性を求め、少年援助施設への一時収容など、より緩やかな措置を優先させる
米国連邦法は、少年を成人の拘禁施設から分離することを州への補助金交付の要件としている。運用は州ごとに大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夜11時、警察から「息子さんを窃盗の疑いで逮捕しました」と電話が来た。逮捕から72時間以内に、検察官は勾留を請求するか、観護措置を請求するか、釈放するかを決める。親が弁護士を呼ぶまでに残された時間は、実質2日ほどしかない
- 中学時代の同級生の母親から LINE が届いた。「うちの子、勾留10日って言われた。さらに10日延びるかもって。少年なのに大人と同じなの?」。あなたは、延長のない10日間の措置が法律上の原則だと答えられるか
- 検察官の側から見るとどうか。共犯者との口裏合わせが心配で、鑑別所ではなく留置場で取調べを続けたい。その場合は「やむを得ない場合」に当たる具体的な理由を、請求書に書かなければならない。理由が薄ければ、裁判官は勾留を認めない可能性がある
- もし少年鑑別所への観護措置が取られたまま事件が家庭裁判所に送られたら、どうなる? 家裁の観護措置としてそのまま引き継がれ(少年法17条7項)、捜査段階から審判の準備へ一本の線でつながる
取るべき行動
被害を受けた側:少年事件の被害者側から見ると、身柄をどう扱うかは検察官と裁判官が決め、被害者が直接左右することはできない。できるのは次の三つである。1. 被害届と証拠の提出を早めに済ませ、捜査の必要性を裏付ける2. 家庭裁判所に送られた後、記録の閲覧・謄写(少年法5条の2)や意見の陳述(同9条の2)を申し出る3. 重大事件なら審判傍聴(同22条の4)を検討する。拘束期間が短いことは、処分が軽いことを意味しない
訴えられた側:1. 逮捕を知ったらすぐ弁護士会の当番弁護士を呼ぶ。少年事件に慣れた弁護士を指定する2. 検察官に請求が出る前に、勾留ではなく観護措置か釈放を求める意見書を出してもらう。保護者の身元引受書、学校や勤務先の状況を添える3. 勾留が決まったら、43条3項・48条1項の「やむを得ない場合」に当たらないとして、すぐ準抗告する4. 取調べでは黙秘権がある。親は面会できるかを弁護人に確認する
時効(請求できる期限):逮捕から48時間以内に検察官へ送致され、その後24時間以内に検察官が勾留か観護措置を請求する(刑事訴訟法203条、205条)。勾留に代わる観護措置は請求の日から10日で、延長できない(少年法44条3項)。勾留は10日で、延長すると最大20日(刑事訴訟法208条)。その後の家庭裁判所の観護措置は原則2週間で、更新がある(少年法17条)
学説
実務批判(原則・例外逆転論):43条3項は観護措置を原則、勾留を例外と定めているが、実務では勾留の請求・認容が多く、原則と例外が逆転しているとの批判が根強い。「やむを得ない場合」は厳格に解すべきだとされる
解釈論(やむを得ない場合の範囲):口裏合わせのおそれ、継続的な取調べの必要性、鑑別所の収容状況などをどこまで「やむを得ない場合」に含めるかは、実務上も解釈が分かれている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法(昭和23年法律第168号)の制定により、勾留に代わる観護措置の請求と少年の勾留請求の制限が設けられた
- 少年法 第17条観護措置の内容、家裁送致後のみなし規定
- 少年法 第44条勾留に代わる措置の効力期間10日
- 少年法 第48条少年への勾留状発付の制限と鑑別所拘禁
- 少年法 第42条検察官の家庭裁判所への全件送致義務
- 少年法 第67条特定少年への適用除外の特例(現行効力を要確認)
- 刑事訴訟法 第208条勾留期間10日と延長の一般原則
- 刑事訴訟法 第60条勾留の一般要件
- 刑事訴訟法 第429条勾留裁判に対する準抗告
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