少年法 第40条(準拠法例)
クイックジャンプ
少年の刑事事件については、この法律で定めるものの外、一般の例による。
この条文の基本情報
準拠法例とは何ですか?
定義準拠法例とは、少年法第40条に定められた規定で、「少年の刑事事件については、この法律で定めるものの外、一般の例による。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第40条(準拠法例)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第40条の条文原文は「少年の刑事事件については、この法律で定めるものの外、一般の例による。」で始まります。
- 少年法第40条は第一節に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第40条の前の条は少年法第37〜39条です。
- 少年法第40条の次の条は少年法第41条です。
- 少年法第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法40条は、少年の刑事事件について、少年法に特別の定めがない事項は刑事訴訟法など一般の例によると定める。特例は明文の範囲に限られる。
Q · 子どもが逮捕されたら、少年法だけのルールで手続が進むの?
いいえ。少年法にない部分は刑事訴訟法で進みます
少年法40条により、少年の刑事事件は少年法に定めがある事項だけが特例となり、それ以外は刑事訴訟法・刑法などの一般の例によります。逮捕の要件、黙秘権、弁護人選任権、証拠の扱い、控訴期間14日(刑事訴訟法373条)は成人と同じです。特例は家裁への全件送致(42条)、勾留の制限(48条)、死刑・無期刑の緩和(51条)、推知報道の禁止(61条)など明文の範囲に限られます。
解説
30字足らずの一文だが、少年事件の手続のうち、少年法に書かれていない部分をすべて埋めている。少年法は20歳未満の事件に独自のルールを置くが、条文に書かれているのはごく一部である。たとえば家庭裁判所への全件送致(42条)、勾留の制限(48条)、死刑・無期刑の緩和(51条)、実名報道の禁止(61条)がそうだ。それ以外は刑事訴訟法と刑法という大人のルールがそのまま適用される。逮捕の要件、黙秘権、証拠の扱い、控訴期間もすべて大人と同じだ。つまりあなたの子どもが逮捕されたとき、「少年だから守られる」部分と「大人と同じ扱い」の部分がはっきり分かれる。取調べの初日から黙秘権があり、弁護人を呼ぶ権利もある。一方、特例は原則として明文で定められた範囲にしか及ばない。「少年だから何とかなる」という漠然とした安心は捨ててほしい。どこまでが特例で、どこからが一般の例かを見分けられる人だけが、最初の72時間で正しく動ける。
法的な位置づけ
少年法40条は、少年の刑事事件に適用される手続と実体の補充規定である。少年法に特別の定めがある事項(全件送致、勾留の制限、死刑・無期刑の緩和、不定期刑、推知報道の禁止等)はその定めにより、定めのない事項は刑事訴訟法・刑法その他の一般の例による旨を定め、少年法と一般法の関係を特別法と一般法の関係として整理する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.逮捕の連絡を受けたら事実と場所を確認 警察署名、容疑の罪名、逮捕の日時を確認し、メモに残す。逮捕から検察官送致までは48時間、勾留請求までの合計は最大72時間で、刑事訴訟法の一般の例どおりに時間が進む
- 2.当番弁護士を要請する 地元の弁護士会に当番弁護士を依頼する。初回の接見は無料。親は取調べに立ち会えないため、弁護人を通じて黙秘権の使い方と供述方針を子どもに伝えてもらう
- 3.勾留の回避または観護措置への切替えを求める 弁護人から検察官・裁判官に意見書を出し、勾留をしないよう求める。やむを得ず身柄拘束が続く場合は、勾留に代わる観護措置(少年法43条)への切替えを求める
- 4.家裁送致後は付添人と環境調整を進める 同じ弁護士に付添人を続けてもらい、家庭環境の調整、被害弁償、学校・職場の受入れ体制を整える。観護措置は原則2週間で、この期間の準備が処分を左右する
- 5.逆送されたら55条移送と量刑材料を主張する 刑事裁判では、家裁に戻すよう求める55条移送の主張と、量刑を軽くするための材料を同時に出す。判決に不服があれば、言渡しから14日以内に控訴する
よくある質問 AI による整理
Q1少年法40条とは何ですか?
少年の刑事事件で、少年法に定めがない事項は刑事訴訟法・刑法など大人と同じルールで扱うと定めた条文です。少年法と一般法をつなぐ規定です。
Q2少年にも黙秘権はありますか?
あります。少年法40条により刑事訴訟法198条2項がそのまま適用され、取調べの最初から供述を拒むことができます。年齢による制限はありません。
Q3少年でも勾留されることはありますか?
あります。ただし少年法48条は、やむを得ない場合でなければ勾留できないと制限しています。特定少年(18・19歳)には適用除外の規定があるため注意が必要です。
Q4少年事件の控訴期間はいつまで?
逆送されて刑事裁判の判決を受けた場合、控訴期間は大人と同じく言渡しから14日です(刑事訴訟法373条)。少年であることを理由に延びることはありません。
Q5逮捕された少年に国選弁護人は付く?
勾留された段階で、刑事訴訟法の被疑者国選弁護制度が大人と同じく適用されます。逮捕直後であれば、弁護士会の当番弁護士を無料で1回呼ぶことができます。
Q618歳・19歳は大人と同じ扱い?
少年法の対象には含まれますが、令和3年改正で特定少年とされ、不定期刑などの特例が外れました。そのため一般の例がそのまま適用される範囲が広がっています。
Q7少年のスマホは警察に押収される?
少年法にスマホ押収の特則はありません。そのため捜索差押許可状があれば、刑事訴訟法どおり大人と同じ手続でスマホや通信履歴が押収されます。
Q814歳未満でも逮捕される?
されません。刑法41条により14歳未満は処罰されないため、刑事事件の対象になりません。触法少年として、警察の調査(少年法6条の2)や児童相談所の手続に進みます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1子どもが逮捕されたら、親は取調べに立ち会えるんですか?
法律上の立会い権はない。少年法には取調べの特則がほとんどなく、40条により刑事訴訟法の一般の例(198条)で進むからだ。ただし、警察の内部規則である犯罪捜査規範は、少年の取調べでは保護者への連絡や立会いに配慮するよう求めている。実務のポイント:立会いは「権利」ではなく「配慮」にすぎない。弁護人から書面で申し入れると、認められやすさが変わる。まず弁護人を付けることが先決だ
Q2逆送されて普通の刑事裁判になったら、もう少年法は関係ないんですか?
関係は続く。40条は、少年法の定めを優先したうえで残りを一般の例に委ねる仕組みだ。そのため刑事裁判の中でも、犯行時18歳未満なら死刑・無期刑の緩和(51条)、特定少年以外なら不定期刑(52条)が適用される。家裁への移送(55条)も求められる。実務のポイント:55条移送が認められる例は少ない。それでも主張すれば、量刑判断の材料が法廷に積み上がる。弁護人が最初から諦めていないか確認したい
間違えやすい点 AI による整理
- 「少年法で守られるか、刑法で裁かれるか」の二択で考えるのは、問いの立て方そのものが誤っている。逆送されて刑事裁判になっても少年法は消えない。51条、52条、55条、61条は刑事裁判の中でも働き続け、刑事訴訟法と重ねて適用される
- 18・19歳も少年法の対象であることは知られている。だが、令和3年(2021年)改正(2022年4月施行)で特定少年から特例の一部が外され、一般の例がそのまま適用される範囲が大きく広がった。その重さを知る人は少ない。公判請求(正式な起訴)されれば、実名報道の禁止も解除される(68条)
- 親から見れば「まだ子ども」でも、取調室では刑事訴訟法上の被疑者である。署名押印した供述調書は記録として家庭裁判所にも送られ、逆送されれば刑事裁判でも証拠として争われる。子ども扱いと被疑者扱いの落差を見落とすと、取り返しがつかない一枚が残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 少年法40条:定めのない事項を一般の例(刑訴・刑法)に委ねる補充規定 | 少年法42条:検察官による家裁への全件送致義務 少年法67条:特定少年に対する特例の適用除外 |
| 修正する一般の例 | 修正しない(一般の例をそのまま取り込む) | 刑訴248条の起訴便宜主義を修正 特例を外し、一般の例へ戻す |
| 対象年齢 | 20歳未満の少年全体 | 20歳未満(特定少年を含む) 18・19歳の特定少年のみ |
| 保護者にとっての意味 | 黙秘権・控訴期間などは大人と同じだと分かる | 原則として起訴猶予ではなく家裁の審判に進む 18歳以上は大人扱いの範囲が広い |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も少年事件處理法に規定がない事項は他の法律を適用する構造で、日本と同じ特別法・一般法の二層構造をとる
韓国少年法も「特別な規定がなければ一般の例による」とし、日本の40条とほぼ同じ文言である
ドイツ少年裁判所法も、同法に別段の定めがない限り一般規定を適用する。教育思想(Erziehungsgedanke)を明文の原則とする点が特徴である
米国は州ごとに少年裁判所制度が分かれ、連邦法の規律は限定的である。成人裁判への移送(transfer/waiver)が日本の逆送に相当する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 17歳の息子が深夜、「窃盗の件で話を聞きたい」と警察に連れて行かれた。駆け付けても、親は取調室に入れない。それでも息子には大人と同じ黙秘権があり(刑事訴訟法198条2項)、弁護人を選ぶ権利もある。少年法には取調べの特則がほとんどない。だからこそ、一般の例がそのまま息子を守る盾になる
- 19歳のときの強盗致傷事件が逆送(家庭裁判所から検察官に送り返すこと)され、裁判員裁判にかけられたらどうなるか。公開の法廷、証拠調べ、量刑の相場は、すべて大人と同じ刑事訴訟法の土俵で進む。18・19歳の特定少年には不定期刑も適用されない(67条)。残る防御線は、家庭裁判所に戻すよう求める55条移送の主張などに限られる
- 判決の言渡しから14日。少年だからといって控訴期間は延びない(刑事訴訟法373条)。1日でも過ぎれば刑は確定する。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被害届と告訴は一般の例どおり警察に出す2. 家裁段階では、記録の閲覧(5条の2)、意見の陳述(9条の2)、結果の通知(31条の2)といった少年法上の被害者制度を使う。一定の重大事件では審判の傍聴(22条の4)も申し出られる3. 逆送されれば、刑事訴訟法の被害者参加(316条の33以下)へ切り替える4. 損害賠償は民法709条で請求する。加害少年に責任能力がなければ、親の監督責任(714条)を検討する
訴えられた側:1. 逮捕されたら、刑事訴訟法どおり黙秘権と弁護人選任権を使う。まず当番弁護士を呼ぶ2. 勾留の回避や、勾留に代わる観護措置への切替えを弁護人に求めてもらう(43条、48条) 3. 家裁に送られた後も、同じ弁護士に付添人を続けてもらう4. 逆送の可能性がある事件では、家裁段階から保護処分が相当だと示す材料を準備し、刑事裁判では55条移送も主張する
時効(請求できる期限):身柄拘束の期限は刑事訴訟法の一般例に従う(逮捕後最大72時間、勾留10日、延長10日)。家裁送致後の観護措置は原則2週間で、更新しても通常は最長4週間、一定の重大事件は最長8週間(少年法17条)。刑事判決の控訴期間は言渡しから14日(刑事訴訟法373条)。家裁の保護処分への抗告期間は2週間(少年法32条)である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:少年法は刑事訴訟法・刑法の特別法であり、40条はその補充関係を確認する規定である。少年法に明文の特例がない限り一般法が適用され、特例の類推による拡張には慎重であるべきとされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法の制定とともに設けられた。少年の刑事事件について、少年法の定めのほかは一般の例によることを定めた
- 少年法 第42条検察官の家裁全件送致義務、起訴の一般例を修正
- 少年法 第20条家裁から検察官への逆送、刑事手続への入口
- 少年法 第51条18歳未満の犯行に対する死刑・無期刑の緩和
- 少年法 第52条不定期刑、有期刑の一般例の特則
- 少年法 第67条特定少年に対する特例の適用除外
- 刑事訴訟法 第248条起訴便宜主義、少年は全件送致で修正される
- 刑事訴訟法 第60条勾留の一般要件、少年は48条で制限
- 刑法 第41条14歳未満は罰しない、刑事手続対象の下限
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める