少年法 第53条(少年鑑別所収容中の日数)
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第十七条第一項第二号の措置がとられた場合においては、少年鑑別所に収容中の日数は、これを未決勾留の日数とみなす。
この条文の基本情報
少年鑑別所収容中の日数とは何ですか?
定義少年鑑別所収容中の日数とは、少年法第53条に定められた規定で、「第十七条第一項第二号の措置がとられた場合においては、少年鑑別所に収容中の日数は、これを未決勾留の日数とみなす。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第53条(少年鑑別所収容中の日数)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第53条の条文原文は「第十七条第一項第二号の措置がとられた場合においては、少年鑑別所に収容中の日数は、これを未決勾留の日数とみなす。」で始まります。
- 少年法第53条は第三節に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第53条の前の条は少年法第52条です。
- 少年法第53条の次の条は少年法第54条です。
- 少年法第53条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第53条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第53条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/53
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法53条は、観護措置で少年鑑別所に収容された日数を未決勾留の日数とみなす規定。逆送後の刑事裁判で、刑法21条により本刑への算入対象となる。
Q · 鑑別所にいた日数は、刑事裁判になったら刑期から引いてもらえるの?
算入の対象になるが、何日引くかは裁判所の裁量
少年法53条により、観護措置で少年鑑別所に収容された日数は未決勾留の日数とみなされます。事件が検察官に送致され(逆送、20条)刑事裁判になった場合、刑法21条に基づき、その全部または一部を本刑に算入できます。拘禁刑なら刑期から、罰金刑なら1日あたりの金額に換算して差し引かれます。ただし算入は裁判所の裁量で、保護処分(少年院送致など)には差し引きの仕組みはありません。
解説
少年鑑別所の数週間は「刑期」とは別枠だと、多くの家族が思い込んでいる。法律の扱いは違う。家庭裁判所が観護措置(少年を鑑別所に入れて心身の状態を調べる手続、少年法17条1項2号)をとった場合、その収容日数は未決勾留(判決前の身体拘束)の日数とみなされる。意味が出てくるのは、事件が家庭裁判所から検察官へ送り返され(逆送、20条)、大人と同じ刑事裁判にかけられたときだ。刑法21条により、未決勾留日数は判決で本刑に算入でき、拘禁刑なら刑期から差し引かれる。罰金刑でも1日あたりの金額に換算して差し引かれる。ただし算入するかどうか、何日分かは裁判所の裁量で、全日数が自動的に引かれるわけではない。また、鑑別所の日数が意味を持つのは刑事裁判に進んだ場合だけで、保護処分で少年院に行くときは、その期間から差し引く仕組みはない。家族や弁護人が主文の「未決勾留日数中○日をその刑に算入する」の一行まで見ているかどうかで、少年が実際に拘束される日数は変わる。
法的な位置づけ
少年法53条は、少年法17条1項2号の観護措置により少年鑑別所に収容された日数を、刑事手続上の未決勾留の日数とみなす規定である。これにより、逆送後の刑事裁判において、鑑別所収容日数が刑法21条に基づく未決勾留日数の本刑算入の対象となる。保護処分には適用されない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.観護措置の日数を記録する 観護措置(勾留に代わる観護措置を含む)の開始日・更新日・終了日を、家族が日付入りで記録しておく。逆送されるか分からない段階から残しておくと、そのまま算入主張の材料になる
- 2.逆送後に未決日数の合計を弁護人と確認 検察官送致(20条)後、弁護人と一緒に、警察での逮捕・勾留、勾留に代わる観護措置、鑑別所収容、起訴後勾留までの拘束日数を通算した一覧を作る
- 3.最終弁論で算入を具体的に求める 判決前の最終弁論で、鑑別所の日数を含む未決勾留日数を示し、本刑への算入を具体的に求めてもらう。罰金刑見込みなら金額換算での算入も求める
- 4.判決主文の算入日数を照合し、必要なら控訴を検討 判決書の主文にある「未決勾留日数中○日をその刑に算入する」を実際の拘束日数と照合する。差が大きく不服があれば、判決宣告の翌日から14日以内に控訴を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1少年法53条とは何ですか?
観護措置で少年鑑別所に収容された日数を、未決勾留の日数とみなす規定です。逆送後の刑事裁判で刑期などへの算入対象になります。
Q2未決勾留日数の算入とは?
判決前に身体拘束された日数の全部または一部を、言い渡す刑に差し引く制度です(刑法21条)。判決主文に「○日をその刑に算入する」と書かれます。
Q3鑑別所 何日 いる?
観護措置は原則2週間、更新で通常最長4週間、一定の重大事件で特別更新されると最長8週間です(少年法17条)。
Q4逆送されたら鑑別所の日数はどうなる?
少年法53条により未決勾留とみなされ、刑事裁判の判決で本刑に算入される可能性があります。算入日数は裁判所が決めます。
Q5未決勾留日数は罰金から引ける?
引けます。刑法21条の本刑には罰金も含まれ、未決勾留1日を一定の金額に換算して罰金額に算入する扱いがあります。
Q6算入日数に不満があるときは?
判決宣告の翌日から14日以内に控訴を検討します(刑事訴訟法373条)。判決前の最終弁論で算入を具体的に求めておくことが最も効果的です。
Q7勾留に代わる観護措置も算入される?
されます。少年法43条の勾留に代わる観護措置も17条1項2号の措置による鑑別所収容なので、53条の対象です。
Q8特定少年でも少年法53条は適用される?
18・19歳の特定少年も少年法の手続にのるため、観護措置の日数は同様に未決勾留とみなされます。逆送後の罰金刑などで意味を持ちます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1鑑別所にいた日って、少年院の期間からは引いてもらえないんですか?
引かれない。53条が未決勾留とみなすのは、刑事裁判で刑を言い渡す場面のためである。少年院送致は刑罰ではなく保護処分なので、刑法21条の本刑算入の仕組みがそもそも使えない。実務のポイント:少年院で実際に過ごす期間は、処遇の進み具合によって決まる部分が大きい。鑑別所での様子は鑑別結果通知書を通じて処遇の組み立てに反映されるので、日数としては戻らなくても、そこでの過ごし方には意味がある
Q2判決に「算入する」って書いてあれば、鑑別所の日数は全部入ってるんですか?
全部とは限らない。刑法21条は「全部又は一部」を算入できると定めており、何日を算入するかは裁判所が決める。実務では、審理に通常必要な期間を差し引いた残りを算入するという扱いが多く見られる。実務のポイント:主文に書かれた日数と、実際の拘束日数の合計を自分で計算して比べる家族はほとんどいない。差が大きい場合は、弁護人に算入についての主張が十分だったか確認する価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「鑑別所に入っていた分は当然刑期から引かれる」と思われがちだが、53条がしているのは鑑別所の日数を未決勾留とみなすところまでである。実際に本刑から差し引くかどうか、何日を差し引くかは、刑法21条のもとで裁判所が裁量で決める。自動的に全日数が引かれる仕組みではない
- 鑑別所に8週間いた少年が保護処分で少年院送致になると、家族は「8週間分、少年院が短くなる」と期待しやすい。しかし53条は刑事裁判に進んだ場合の規定で、保護処分には差し引きの仕組みがない。少年本人から見ればどちらも同じ拘束だが、法律の上では刑罰と保護処分はまったく別のものとして扱われる
- 53条は拘禁刑だけの話だと思われやすいが、刑法21条の「本刑」には罰金も含まれる。逆送後に罰金刑になった場合も、鑑別所の日数を1日あたりの金額に換算して罰金から差し引く余地がある。金額の話になった途端に見落とされやすい点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 少年法53条:鑑別所収容日数を未決勾留の日数とみなす(刑期計算の場面) | 少年法17条:観護措置の要件と収容期間(原則2週間、更新あり) 少年法45条:逆送事件で観護措置を勾留とみなす等の手続上の扱い |
| 効果が出る場面 | 逆送後の刑事裁判で判決を言い渡すとき | 家庭裁判所の審判段階での身体拘束 逆送時点から起訴までの身体拘束の継続 |
| 差し引きとの関係 | 刑法21条による裁量的な本刑算入の対象になる | 期間を定めるのみで、差し引きは定めない 勾留期間の扱いを定めるもので、刑への算入自体は定めない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も少年観護所での収容を判決前の羈押とみなし、刑法の折抵規定を準用する。日本と同じく刑事手続に移った場面での通算を定める構造
韓国も少年分類審査院への委託期間を判決宣告前の拘禁日数とみなす規定を置く。日本の53条とほぼ同じ発想
ドイツ少年裁判所法は少年刑への未決拘禁等の算入を原則とし、教育上の理由がある場合に不算入を認める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 息子が鑑別所に4週間いた後、逆送されて起訴された。判決文の主文に「未決勾留日数中60日を算入」とある。この60日の中に鑑別所の4週間は入っているのか? 53条があるので、鑑別所の日数も算入の対象にはなる。ただ、実際に何日を算入するかは裁判所の裁量で、弁護人が日数計算を具体的に主張しているかどうかで結論が変わることがある
- 19歳のとき無免許運転で事故を起こし、鑑別所に送られた。家庭裁判所は逆送を決め、最終的には罰金刑の見込みだ。控訴期間は判決の翌日から14日しかない。鑑別所にいた日数が罰金額にどう反映されたのか、その14日のうちに判決文で確認しておく必要がある
- 逮捕された少年の弁護人を担当している。検察官が勾留ではなく「勾留に代わる観護措置」(43条)を請求し、少年は警察署ではなく鑑別所に入った。この10日間も17条1項2号の措置による収容なので、あとで刑事裁判になれば、未決勾留として算入を求める材料になる
取るべき行動
被害を受けた側:事件の被害者側にとって、算入の分だけ加害少年の刑期が短くなることに納得しにくい場合もある。ただ、算入は二重の処罰を避けるための制度で、刑の重さを量る評価とは別の問題である。刑の重さについて意見を伝えたいなら、被害者等の意見陳述(刑事訴訟法292条の2)や被害者参加の制度を使い、情状の場で主張するほうが効果がある
訴えられた側:1. 観護措置の開始日と終了日、勾留に代わる観護措置の期間を家族が記録しておく2. 逆送されたら、弁護人に鑑別所の日数を含めた未決日数の合計を確認する3. 最終弁論で算入を具体的に求めてもらう4. 罰金の見込みがあるなら、日数を金額に換算して差し引くよう求める5. 判決の算入日数が少なすぎると考えるなら、14日以内に控訴を検討する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。観護措置は原則2週間、更新で通常は最長4週間、一定の重大事件で特別更新がされると最長8週間になる(17条)。勾留に代わる観護措置は10日で、延長はできない(44条)。判決の算入に不服がある場合、控訴期間は判決宣告の翌日から14日(刑事訴訟法373条)
学説
通説的理解:53条は鑑別所収容日数を未決勾留とみなすことで刑法21条の算入対象に含める規定にとどまり、算入の有無・日数は裁判所の裁量に委ねられる。保護処分は刑罰ではないため算入の対象外とされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法の制定により設けられた。観護措置による鑑別所収容を未決勾留とみなす旨を規定
- 少年法 第17条観護措置の要件と収容期間
- 少年法 第20条検察官送致、刑事手続へ移る入口
- 少年法 第43条勾留に代わる観護措置の請求
- 少年法 第45条逆送後の観護措置を勾留とみなす規定
- 刑法 第21条未決勾留日数の本刑への裁量算入
- 刑事訴訟法 第495条上訴中などの未決勾留日数の法定通算
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