医師法 第7条の2
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- 厚生労働大臣は、前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる処分を受けた医師又は同条第二項の規定により再免許を受けようとする者に対し、医師としての倫理の保持又は医師として具有すべき知識及び技能に関する研修として厚生労働省令で定めるもの(以下「再教育研修」という。)を受けるよう命ずることができる。
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定による再教育研修を修了した者について、その申請により、再教育研修を修了した旨を医籍に登録する。
- 3.厚生労働大臣は、前項の登録をしたときは、再教育研修修了登録証を交付する。
- 4.第二項の登録を受けようとする者及び再教育研修修了登録証の書換交付又は再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
- 5.前条第十項から第十七項まで(第十二項を除く。)の規定は、第一項の規定による命令をしようとする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第7条の2は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第7条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる処分を受けた医師又は同条第二項の規定により再免許を受けようとする者に対し、医師としての倫理の保持又は医師と…」で始まります。
- 医師法第7条の2は第二章 免許に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第7条の2の前の条は医師法第7条です。
- 医師法第7条の2の次の条は医師法第7条の3です。
- 医師法第7条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第7条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第7条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/7_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法7条の2は、戒告・医業停止を受けた医師や再免許申請者に厚生労働大臣が再教育研修を命じられると定める。修了は本人の申請で医籍に登録される。
Q · 医師が戒告や医業停止の処分を受けたら、研修を受けなければならないの?
命じられうる。修了後は本人の申請で医籍に登録される
医師法7条の2第1項により、厚生労働大臣は、戒告または医業停止の処分を受けた医師と、免許取消し後に再免許を受けようとする者に対し、再教育研修の受講を命じることができます。研修は医師としての倫理と、知識・技能の二本立てです。修了しても自動的には記録されず、本人が申請し政令で定める手数料を納めて初めて医籍に修了が登録され、修了登録証が交付されます(同条2項〜4項)。
解説
医師免許の処分には続きがある。戒告や医業停止を受けた医師、免許取消し後に再免許を求める者に対して、厚生労働大臣は「再教育研修」の受講を命じることができる。研修の中身は、医師としての倫理と、医師に必要な知識・技能の二本立てである。見落とされやすいのは第2項だ。研修を終えただけでは、医籍(国が管理する医師の公式名簿)に修了の記録は残らない。本人が申請し、政令で定める手数料を納めて、初めて修了が登録され、修了登録証が交付される。命令に従わず研修を受けなければ罰金の対象になる。また命令を出すときは、処分のときと同じ手続保障(意見を述べる機会など)が準用される。処分を受けた医師にとっては「停止期間が明ければ元どおり」ではなく、復帰までの工程表がこの条文に書かれている。患者や採用する側にとっては、その医師が復帰の手順を最後まで踏んだかどうかを確かめる手がかりになる。
法的な位置づけ
医師法7条の2は再教育研修制度を定める規定であり、厚生労働大臣が、同法7条1項1号・2号の処分(戒告・医業停止)を受けた医師または再免許を受けようとする者に対し、倫理の保持または知識・技能に関する研修の受講を命じ、修了者の申請により医籍への修了登録と修了登録証の交付を行う仕組みを定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.処分手続の段階で意見陳述を準備する 処分前の意見の聴取・弁明の機会に向けて、反省の内容と具体的な再発防止策を書面にまとめる。自主的な倫理研修の受講実績なども準備し、医療行政に詳しい弁護士に早めに相談する
- 2.研修命令の内容と期限を確認する 再教育研修の命令が届いたら、研修の種類(倫理研修・技術研修など)、受講期間、受講方法を確認し、勤務先と日程を調整する。不服がある場合は審査請求・取消訴訟の期限も同時に確認する
- 3.指定期間内に研修を受講・修了する 命令で指定された期間内に研修を受講する。未受講のまま放置すると罰金の対象となり、新たな処分の材料にもなりうる
- 4.修了後すぐに修了登録を申請する 研修を修了したら、医籍への修了登録を申請し、政令で定める手数料を納付する。登録後に再教育研修修了登録証が交付されるので、転職・復職先への提示に備えて保管する
よくある質問 AI による整理
Q1医師の再教育研修とは何ですか?
行政処分を受けた医師や再免許を求める者に、厚生労働大臣が命じる研修です。医師としての倫理と、知識・技能の二本立てで、医師法7条の2が根拠です。
Q2再教育研修の対象になるのはどんな医師ですか?
医師法7条1項の戒告または医業停止の処分を受けた医師と、免許取消し後に再免許を受けようとする者です。命令を出すかどうかは厚生労働大臣が判断します。
Q3再教育研修を受けないとどうなりますか?
研修命令に違反して受講しなかった場合、医師法の罰則(33条の2)により罰金の対象になります。新たな処分の判断材料になるおそれもあります。
Q4再教育研修修了登録証とは何ですか?
再教育研修を修了し、本人の申請で医籍に修了が登録されたときに交付される証明書です(医師法7条の2第3項)。復職や採用の場面で提示を求められることがあります。
Q5修了登録の申請に手数料はかかりますか?
かかります。登録の申請や登録証の書換交付・再交付には、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納める必要があります(同条4項)。金額は医師法施行令でご確認ください。
Q6医師の行政処分は誰が決めますか?
厚生労働大臣です。処分にあたっては医道審議会の意見を聴く仕組みになっており、処分前には意見の聴取や弁明の機会が設けられます。
Q7再教育研修の命令に不服を申し立てられますか?
研修命令も行政処分にあたるため、審査請求や取消訴訟で争う余地があります。期限は審査請求が原則3か月、取消訴訟が原則6か月です。
Q8歯科医師にも同じ再教育研修制度はありますか?
あります。歯科医師法7条の2に同型の再教育研修と修了登録の制度が置かれています。看護師等にも類似の制度が設けられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1医業停止が明けたら、研修が終わってなくても診療していいんですか?
停止期間が明ければ医業そのものは再開できる。ただし再教育研修の命令は別に残っていて、受けなければ罰金の対象になる(本条1項、医師法33条の2)。実務のポイント:処分歴を知った病院が、修了登録証の提示を採用や復職の事実上の条件にすることがある。法律上は診療できても、職場の扉は登録証がないと開かないことがある
Q2研修は終わったのに修了登録の通知が来ません。何か手続が漏れていますか?
漏れている可能性が高い。修了登録は本人の申請によって行われ、政令で定める手数料の納付も必要である(本条2項・4項)。待っていても自動的には登録されない。実務のポイント:研修を終えた安心感から申請を後回しにするケースは少なくない。転職や開業の直前に慌てないよう、修了した月のうちに申請を済ませておくのが無難である
Q3戒告って注意されるだけですよね?研修まで命じられるんですか?
命じられうる。本条1項は、7条1項1号の戒告を受けた医師も再教育研修の対象としている。実務のポイント:処分の重さによって研修の内容や時間の負担は変わり、医業停止の期間が長いほど重い研修が課される仕組みである(厚生労働省令で定められている)。戒告だから手続はすぐ終わる、とは考えない方がよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「処分が戒告だけなら実害はない」と思われがちだが、戒告も再教育研修命令の対象である(本条1項、7条1項1号)。名前の軽さと、実際に時間と手間を取られることのあいだにはずれがある
- 研修を修了すれば記録は自動的に医籍に残ると考えるのは誤り。修了登録は本人の申請があって初めて行われ、手数料も必要である(本条2項・4項)。終わらせたことを証明できなければ、外から見れば修了していないのと同じ扱いになりかねない
- 「医師の処分は医療ミスへの罰だ」という見方は、問いの立て方がずれている。実際の処分理由は、医療とは関係のない刑事事件(飲酒運転、わいせつ行為、詐欺など)で罰金以上の刑を受けたことによるものが多い。病院の外の行動が、免許と研修命令に直結している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 医師法7条の2:処分後の再教育研修命令と修了登録 | 医師法7条:戒告・医業停止・免許取消しの処分と再免許 医師法33条の2:研修命令違反などへの罰金 |
| 対象者 | 戒告・医業停止を受けた医師、再免許を受けようとする者 | 欠格事由に該当し、または品位を損する行為のあった医師 研修命令に違反して再教育研修を受けなかった者など |
| 効果 | 研修受講義務、申請による医籍登録・登録証交付 | 医業の停止・免許の喪失などの直接的な制約 刑事罰(罰金) |
| 手続保障 | 7条の意見聴取等の規定を準用(12項を除く) | 医道審議会の意見聴取、意見の聴取・弁明の機会 刑事手続による |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では懲戒処分の一類型として一定時数の継続教育・臨床進修が定められ、日本のように処分と別建ての研修命令とする構成とは異なる
ドイツは承認(Approbation)の取消し・停止が中心で、日本型の再教育研修命令と修了登録の独立制度は置かれていない
米国では州の医事委員会が懲戒の一環として remedial education や監督付き診療を命じる運用が一般的で、州ごとに内容が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 休日に起こした飲酒運転で罰金刑が確定した勤務医。数か月後、厚生労働省から医道審議会の手続の通知が届く。戒告で済んでも、それで終わりではない。再教育研修の命令がついてくる可能性があり、受講日程は勤務シフトの都合に合わせてもらえるとは限らない
- 医業停止の期間が明けた医師が、研修は受けたのに修了登録の申請を放置していた。転職先の病院に「修了登録証を見せてほしい」と言われ、手元に何もない。申請から交付までの時間が、そのまま入職の遅れになる
- 免許取消しから年月が経ち、再免許を目指す元医師がいたらどうなるか? 再免許の判断と並んで再教育研修を命じられうる。取消しから再出発までの道のりは、思っているより長い
- 研修命令の通知を受け取ったが、本業が忙しく「後でいい」と思っている。それは危ない。命令違反は罰金の対象であり、新たな処分の材料にもなりうる
- 採用面接に来た医師の経歴に空白期間がある。人事担当のあなたは、処分歴の有無と再教育研修の修了状況を本人に確認できるか? 聞き方を間違えなければ、確認は正当な採用判断の一部になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 医師の行為で被害を受けた患者や家族は、行政処分と損害賠償が別の手続であることを押さえる。賠償は民法709条・415条で請求する2. 医師の不適切な行為は、厚生労働省や都道府県の担当部署に情報提供できる。刑事事件であれば、刑が確定すると処分の手続が動きやすくなる3. 処分歴のある医師が復帰している場合、再教育研修を修了しているかは、復帰の手順を踏んだかどうかを考える判断材料の一つになる
訴えられた側:1. 処分の手続が始まったら、意見陳述の機会に向けて、反省の内容と具体的な再発防止策を書面で準備する。医療行政に詳しい弁護士に早めに相談する2. 研修命令を受けたら、指定された期間内に必ず受講する。命令違反は罰金の対象である(医師法33条の2、最新の改正状況をご確認ください) 3. 修了後は速やかに申請と手数料の納付を行い、修了登録証を受け取る4. 命令の内容に不服があれば、審査請求や取消訴訟の期限を確認する
時効(請求できる期限):本条そのものに時効の定めはない。研修命令は、命令で指定された期間内に受講しなければならない。命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)公布、平成19年(2007年)4月1日施行 良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律により新設。行政処分を受けた医師等に対する再教育研修制度と修了登録の仕組みを導入した。その後の準用条項の項番号の調整など、改正の回数は要確認
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律により新設(平成19年4月1日施行)。行政処分を受けた医師等に対する再教育研修命令と、修了登録・登録証交付の仕組みを導入した
- 医師法 第7条戒告・停止・取消処分、研修命令の前提
- 医師法 第4条相対的欠格事由、処分理由の源泉
- 医師法 第7条の3処分に関する事実調査の権限
- 医師法 第33条の2研修命令違反に対する罰金(現行効力を要確認)
- 歯科医師法 第7条の2歯科医師に対する同型の再教育研修制度
- 行政手続法 第13条不利益処分前の意見陳述手続の一般則
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