中央労働委員会は、第二十七条の十九第一項の訴えに基づく確定判決によつて都道府県労働委員会の救済命令等の全部又は一部が支持されたときは、当該救済命令等について、再審査することができない。
要点労働組合法27条の16は、救済命令の取消訴訟で確定判決が命令を支持したとき、その部分について中央労働委員会は再審査できないと定める。司法判断が行政の再審査に優先する。
Q · 会社が裁判で負けて救済命令が確定したら、まだ中央労働委員会に再審査を申し立てられるの?
支持された部分は再審査できません
労働組合法27条の16により、救済命令の取消訴訟(27条の19第1項)の確定判決が命令の全部または一部を支持したときは、その支持された部分について中央労働委員会は再審査をすることができません。会社が裁判所で争って敗れ判決が確定すれば、行政内部の再審査でやり直すことはできず、命令はその部分について揺るがなくなります。ただし判決が取り消した部分は対象外で、なお争う余地が残ります。
労働組合に入ったことを理由に解雇された、団体交渉を会社が拒んだ。そんなとき労働者や組合は、都道府県労働委員会に救済を申し立てる。委員会が「不当労働行為だ、原職に戻せ」と救済命令を出したとする。だが負けた会社には、不服を申し立てる二つのルートが用意されている。一つは中央労働委員会への再審査の申立て、もう一つは裁判所への取消訴訟だ。多くの人はこの二重構造を知らない。27条の16が決めているのは、その二本のルートが衝突したときの優先順位である。会社が裁判所で争い、判決が確定して救済命令の全部または一部が「正しい」と支持されたら、その部分について中央労働委員会はもう再審査できない。裁判所の最終判断が出た以上、行政機関がそれをやり直してひっくり返すことは許されない。つまり、あなたが勝ち取った命令は、裁判所のお墨付きが付いた瞬間、行政の世界でも揺るがなくなる。
労働組合法27条の16は、不当労働行為事件における中央労働委員会の再審査権限を制限する規定である。都道府県労働委員会の救済命令等が、取消訴訟の確定判決によって全部または一部支持された場合、その支持された部分について行政機関である中央労働委員会は再審査を行えない。司法判断の終局性を確保する趣旨に基づく手続規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
都道府県労働委員会の救済命令に不服がある当事者が、上級機関である中央労働委員会に審理のやり直しを求める手続です。命令交付から15日以内に申し立てる必要があります(27条の15)。
救済命令の取消しを求める訴え(27条の19)は、被告となる労働委員会の所在地を管轄する地方裁判所に提起します。行政事件訴訟法に基づく抗告訴訟の一種です。
確定した救済命令に従わない使用者には過料の制裁があり、緊急命令(27条の20)が出ていれば違反に対し過料が科されます。命令の実効性は司法で担保されています。
支持された部分は27条の16で再審査が封じられ確定しますが、取り消された部分は対象外で、差戻し後の審理などでなお争う余地が残ります。
取消訴訟の係属中に、裁判所が使用者へ救済命令の全部または一部に従うよう命じる制度です(27条の20)。命令確定前でも実効性を確保できます。
初審の救済命令等の交付の日から15日以内です(27条の15第2項)。天災その他やむを得ない理由がある場合の例外を除き、この期間を過ぎると取消訴訟のみとなります。
不当労働行為の救済は労働組合だけでなく、解雇など不利益取扱いを受けた労働者個人も申し立てられます(27条、7条)。
使用者は履行義務を負い、従わなければ過料の対象となります。27条の16により司法が支持した部分は、行政の再審査でも覆りません。
できます。再審査の申立て(27条の15、命令交付から15日以内)と取消訴訟(27条の19)は別ルートで、並行して進められます。ただし27条の16により、裁判が先に確定して救済命令が支持されると、その部分の再審査はそこで打ち切られます。業界裏話ヒント:会社側は時間稼ぎのため両方を出すことがあるが、裁判所は労働委員会の専門的判断を尊重する傾向が強く、命令は支持されやすい。二重に争っても結局覆らないことが多く、その間も命令の効力は緊急命令(27条の20)で前倒しされうる
27条の16が封じるのは「中央労働委員会の再審査」というルートです。裁判で支持され確定した部分について、行政側のやり直しはできません。ただし支持されなかった部分は別で、なお争う余地が残ります。業界裏話ヒント:「全部又は一部」という条文の言葉が鍵。命令が一部支持・一部取消しで確定するケースは多く、生き残った部分と消えた部分とで打てる手が変わる。確定判決の主文を一行ずつ突き合わせて切り分けるのが専門家の仕事
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機能 | 27条の16:確定判決が支持した部分の再審査を制限 | — |
| 主体 | 中央労働委員会(再審査が不可になる) | — |
| タイミング | 取消訴訟の確定判決が出た後 | — |
| 効果 | 司法判断の終局性を確保し再審査を打ち切る | — |
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