要点労働組合法27条の15は、使用者が都道府県労働委員会の救済命令を受けた日から15日以内に中央労働委員会へ再審査を申し立てられると定める。ただし申立てをしても命令の効力は止まらない。
Q · 労働委員会の救済命令に再審査を申し立てたら、命令の効力は止まりますか?
止まりません。会社は従いながら争うことになります
労働組合法27条の15により、使用者は救済命令等の交付を受けた日から15日以内に中央労働委員会へ再審査を申し立てられます。ただし第1項ただし書のとおり、この申立ては命令の効力を停止しません(執行不停止)。会社は争いながらも命令に従う義務を負い続け、従わなければ裁判所の緊急命令(27条の20)や過料の対象になります。命令は中労委が再審査で取り消し又は変更したときにのみ失効します。第2項により、労働組合・労働者側からの再審査申立てにも準用されます。
団体交渉を拒否され、組合員を狙い撃ちで配転された。労働委員会に駆け込み、都道府県労働委員会が「救済命令」を出した。会社に対し、団交に応じよ、配転を撤回せよ、と命じる行政命令だ。あなたは勝ったと思う。だが会社は十五日以内に中央労働委員会へ「再審査の申立て」ができる。ここで多くの組合員が誤解する。会社が再審査を申し立てても、救済命令の効力は止まらない。会社は命令に従う義務を負ったままだ。従わなければ緊急命令や過料の対象になる。逆に、あなたの側が一部しか認められなかったときも、十五日以内に中労委へ申立てができる。この十五日を一日でも過ぎれば命令は確定し、争う道は閉じる。勝敗を分けるのは、命令書を受け取った瞬間から回り始めるカウントダウンだ。
労働組合法27条の15が定める再審査の申立てとは、都道府県労働委員会の救済命令等に不服のある当事者が、交付の日から15日以内に中央労働委員会へ再度の審査を求める不服申立てをいう。申立ては命令の効力を停止せず、中労委が再審査によって命令を取り消し又は変更したときに当該命令は効力を失う。労働者側からの申立てにも準用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
不当労働行為があったと認めた労働委員会が、団交に応じよ・配転を撤回せよ等と使用者に命じる行政命令です。労働組合法7条の禁止に違反した行為を原状回復させます。
都道府県労働委員会の命令に対しては、中央労働委員会(中労委)へ申し立てます。中労委は労働者委員・使用者委員・公益委員の三者構成で再度審査します。
救済命令等の交付を受けた日から15日以内です。天災その他やむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して1週間以内に短縮されます。
労働委員会の申立てにより裁判所が緊急命令(27条の20)を出し、それにも従わなければ過料が科されます。確定した救済命令への違反には刑罰の規定もあります。
救済命令の確定前でも、労働委員会の申立てにより裁判所が使用者に履行を命じる暫定的な命令です。執行不停止の原則を実効化する仕組みです(27条の20)。
申し立てられます。27条の15第2項により、一部しか認められなかった棄却部分に不服があれば、労働組合・労働者も15日以内に中労委へ再審査を申し立てられます。
都道府県労委が初審を担当し、その命令に不服があれば中央労働委員会が再審査します。中労委は全国の事件の再審査と、複数都道府県にまたがる事件を扱います。
15日以内に再審査を申し立てず、取消訴訟も提起しなければ命令は確定します。確定した救済命令への違反は過料や刑罰の対象となり、争う道は閉ざされます。
逆です。再審査を申し立てても救済命令の効力は止まりません(執行不停止、27条の15第1項ただし書)。会社は争いながらも命令に従う義務を負い続けます。従わなければ労働委員会の申立てで裁判所が緊急命令(27条の20)を出し、それにも従わなければ過料が科されます。業界裏話ヒント:会社側は再審査で時間を稼ぐ戦術を取りがちですが、効力が止まらない以上、放置はリスクそのもの。組合側は効力は生きていると内容証明で示すだけで、会社を履行へ動かせる。
使用者は両方を選べます。中労委へ再審査を申し立てる道(27条の15)と、再審査を経ずに裁判所へ取消訴訟を起こす道(27条の19)です。再審査は費用が低く労使公益の専門委員が判断しますが一段増えます。裁判所は時間と費用がかかります。業界裏話ヒント:どちらの土俵で戦うかは、先に動いた側が主導権を握る。相手の出方を待つほど、選べる手は減っていく。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 申立先・提起先 | 27条の15:中央労働委員会への再審査 | — |
| 期限 | 命令交付の日から15日以内(やむを得ない事由は理由消滅翌日から1週間) | — |
| 効力への影響 | 効力を停止しない(執行不停止) | — |
| 判断主体 | 労使公益の三者構成の専門委員(中労委) | — |
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