労働組合法 第27条の15(再審査の申立て)
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- 使用者は、都道府県労働委員会の救済命令等の交付を受けたときは、十五日以内(天災その他この期間内に再審査の申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)に中央労働委員会に再審査の申立てをすることができる。ただし、この申立ては、救済命令等の効力を停止せず、救済命令等は、中央労働委員会が第二十五条第二項の規定による再審査の結果、これを取り消し、又は変更したときは、その効力を失う。
- 2.前項の規定は、労働組合又は労働者が中央労働委員会に対して行う再審査の申立てについて準用する。
この条文の基本情報
再審査の申立てとは何ですか?
定義再審査の申立てとは、労働組合法第27条の15に定められた規定で、「使用者は、都道府県労働委員会の救済命令等の交付を受けたときは、十五日以内(天災その他この期間内に再審査の申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるとき…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第27条の15(再審査の申立て)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第27条の15の条文原文は「使用者は、都道府県労働委員会の救済命令等の交付を受けたときは、十五日以内(天災その他この期間内に再審査の申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるとき…」で始まります。
- 労働組合法第27条の15は第二節 不当労働行為事件の審査の手続に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第27条の15の前の条は労働組合法第27条の14です。
- 労働組合法第27条の15の次の条は労働組合法第27条の16です。
- 労働組合法第27条の15には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の15 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の15(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/27_15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法27条の15は、使用者が都道府県労働委員会の救済命令を受けた日から15日以内に中央労働委員会へ再審査を申し立てられると定める。ただし申立てをしても命令の効力は止まらない。
Q · 労働委員会の救済命令に再審査を申し立てたら、命令の効力は止まりますか?
止まりません。会社は従いながら争うことになります
労働組合法27条の15により、使用者は救済命令等の交付を受けた日から15日以内に中央労働委員会へ再審査を申し立てられます。ただし第1項ただし書のとおり、この申立ては命令の効力を停止しません(執行不停止)。会社は争いながらも命令に従う義務を負い続け、従わなければ裁判所の緊急命令(27条の20)や過料の対象になります。命令は中労委が再審査で取り消し又は変更したときにのみ失効します。第2項により、労働組合・労働者側からの再審査申立てにも準用されます。
解説
団体交渉を拒否され、組合員を狙い撃ちで配転された。労働委員会に駆け込み、都道府県労働委員会が「救済命令」を出した。会社に対し、団交に応じよ、配転を撤回せよ、と命じる行政命令だ。あなたは勝ったと思う。だが会社は十五日以内に中央労働委員会へ「再審査の申立て」ができる。ここで多くの組合員が誤解する。会社が再審査を申し立てても、救済命令の効力は止まらない。会社は命令に従う義務を負ったままだ。従わなければ緊急命令や過料の対象になる。逆に、あなたの側が一部しか認められなかったときも、十五日以内に中労委へ申立てができる。この十五日を一日でも過ぎれば命令は確定し、争う道は閉じる。勝敗を分けるのは、命令書を受け取った瞬間から回り始めるカウントダウンだ。
法的な位置づけ
労働組合法27条の15が定める再審査の申立てとは、都道府県労働委員会の救済命令等に不服のある当事者が、交付の日から15日以内に中央労働委員会へ再度の審査を求める不服申立てをいう。申立ては命令の効力を停止せず、中労委が再審査によって命令を取り消し又は変更したときに当該命令は効力を失う。労働者側からの申立てにも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令書の交付日と教示欄を真っ先に確認 救済命令書が届いたら、本文より先に交付日と末尾の教示欄を読む。再審査の期限と申立先(中央労働委員会)が記載されている。交付日を起算点に15日を逆算し、初日のうちにカレンダーへ赤線を引く
- 2.認容部分と棄却部分を仕分けする 命令のどこが認められ、どこが棄却されたかを表に整理する。棄却部分に不服があれば労働者・組合側も再審査を申し立てられる(27条の15第2項)。攻めるか守るかをここで決める
- 3.中労委再審査か裁判所取消訴訟かを比較選択 使用者は中労委への再審査(27条の15、15日以内)か、裁判所への取消訴訟(27条の19、原則命令交付から30日以内)かを選ぶ。費用・期間・専門性を比較し、どちらの土俵で戦うかを決める
- 4.15日以内に再審査申立書を中労委へ提出 選択が再審査なら、期限内に申立書を中央労働委員会へ提出する。当初の証拠(録音、メール、団交議事録)を再整理して添付し、初審で固まった事実認定に対抗できる主張を準備する
- 5.効力は止まらない前提で履行・履行請求を進める 再審査中も命令の効力は止まらない。使用者側は緊急命令と過料を避けるため形式的履行を検討し、労働者側は履行を求め続け、不履行なら緊急命令(27条の20)の申立てを労委に促す
よくある質問 AI による整理
Q1労働委員会の救済命令とは何ですか?
不当労働行為があったと認めた労働委員会が、団交に応じよ・配転を撤回せよ等と使用者に命じる行政命令です。労働組合法7条の禁止に違反した行為を原状回復させます。
Q2再審査の申立てはどこにしますか?
都道府県労働委員会の命令に対しては、中央労働委員会(中労委)へ申し立てます。中労委は労働者委員・使用者委員・公益委員の三者構成で再度審査します。
Q3再審査の申立ての期限は何日ですか?
救済命令等の交付を受けた日から15日以内です。天災その他やむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して1週間以内に短縮されます。
Q4救済命令に従わないとどうなりますか?
労働委員会の申立てにより裁判所が緊急命令(27条の20)を出し、それにも従わなければ過料が科されます。確定した救済命令への違反には刑罰の規定もあります。
Q5緊急命令とは何ですか?
救済命令の確定前でも、労働委員会の申立てにより裁判所が使用者に履行を命じる暫定的な命令です。執行不停止の原則を実効化する仕組みです(27条の20)。
Q6労働者側も再審査を申し立てられますか?
申し立てられます。27条の15第2項により、一部しか認められなかった棄却部分に不服があれば、労働組合・労働者も15日以内に中労委へ再審査を申し立てられます。
Q7都道府県労働委員会と中央労働委員会の違いは?
都道府県労委が初審を担当し、その命令に不服があれば中央労働委員会が再審査します。中労委は全国の事件の再審査と、複数都道府県にまたがる事件を扱います。
Q8救済命令が確定するとどうなりますか?
15日以内に再審査を申し立てず、取消訴訟も提起しなければ命令は確定します。確定した救済命令への違反は過料や刑罰の対象となり、争う道は閉ざされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再審査を申し立てれば、会社は命令に従わなくてよくなるんですよね?
逆です。再審査を申し立てても救済命令の効力は止まりません(執行不停止、27条の15第1項ただし書)。会社は争いながらも命令に従う義務を負い続けます。従わなければ労働委員会の申立てで裁判所が緊急命令(27条の20)を出し、それにも従わなければ過料が科されます。実務のポイント:会社側は再審査で時間を稼ぐ戦術を取りがちですが、効力が止まらない以上、放置はリスクそのもの。組合側は効力は生きていると内容証明で示すだけで、会社を履行へ動かせる。
Q2中労委の再審査と、いきなり裁判所に訴えるの、どっちがいいんですか?
使用者は両方を選べます。中労委へ再審査を申し立てる道(27条の15)と、再審査を経ずに裁判所へ取消訴訟を起こす道(27条の19)です。再審査は費用が低く労使公益の専門委員が判断しますが一段増えます。裁判所は時間と費用がかかります。実務のポイント:どちらの土俵で戦うかは、先に動いた側が主導権を握る。相手の出方を待つほど、選べる手は減っていく。
間違えやすい点 AI による整理
- 再審査を申し立てれば命令の効力が止まると思っているが、止まらない(執行不停止)。会社は命令に従う義務を負ったまま争うことになり、放置すれば緊急命令と過料が待っている
- 「十五日の期限」は聞いたことがあるかもしれない。だがその深刻さを知らない。一日でも過ぎれば命令は確定し、確定した救済命令への違反は過料や刑罰の対象になる。単なる手続の遅れが、刑事リスクに化ける
- 「再審査は負けた会社がするもの」という前提そのものが誤り。労働者・組合側も、一部しか認められなかった命令に対して十五日以内に再審査を申し立てられる。あなたは結果を待つ受け身の側ではなく、攻めの一手を打てる側にも立っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申立先・提起先 | 27条の15:中央労働委員会への再審査 | 27条の19:裁判所への命令取消訴訟 27条の20:裁判所による緊急命令(労委が申立て) |
| 期限 | 命令交付の日から15日以内(やむを得ない事由は理由消滅翌日から1週間) | 使用者は命令交付の日から原則30日以内 確定前でも労委の判断で随時申立て可 |
| 効力への影響 | 効力を停止しない(執行不停止) | 提訴自体では効力を停止しない(執行停止は別途申立て) 履行を確保するための暫定的命令 |
| 判断主体 | 労使公益の三者構成の専門委員(中労委) | 裁判官(行政訴訟) 裁判官(緊急命令) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は労働部の裁決委員会が不当労働行為を裁決し、不服は行政訴訟で争う。日本のような労委二段階(初審→再審査)構造はなく一段で裁判所へ接続する点が異なる
韓国は地方労働委員会の救済命令に対し中央労働委員会へ再審を申し立てる構造で、日本と極めて類似。再審を経て行政訴訟へ進む流れも近い
ドイツは行政委員会型でなく労働裁判所(Arbeitsgericht → Landesarbeitsgericht の控訴)で集団的労使紛争を扱う。専門委員会の二段審査ではなく司法二審制である点が構造的に異なる
米国は NLRB が救済命令を出し、その審査・執行は連邦控訴裁判所が行う。日本の本制度の母法であり、行政機関が一次的に救済命令を出す枠組みは共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 都道府県労働委員会からの救済命令が届いた封筒を、会社の総務が机に置いたまま三日。残り十二日。ここで中労委へ再審査を申し立てるか、いっそ裁判所へ取消訴訟を起こすか、選択を誤れば数か月を無駄にする。
- もし、あなたの組合が団交拒否の救済命令を勝ち取った直後、会社が中労委に再審査を申し立てたら、団交はどうなる? 答えは「命令の効力は止まらない」。会社は再審査中も団交に応じる義務を負い続ける。これを知らずに「再審査されたから交渉は中断だ」と引き下がる組合が多い。
- 一部認容、一部棄却の命令が出た。会社は争わないが、あなたの組合はもっと広い救済が欲しい。労働者側からも十五日以内に再審査を申し立てられる。
- あなたが中小企業の社長で、組合活動を理由に賃下げしたと認定され救済命令を受けた。再審査を申し立てれば効力が止まると思っていたが、止まらない。命令を放置すれば裁判所の緊急命令が出て、従わなければ過料が科される。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 救済命令書が届いたら、認容部分と棄却部分を仕分けし、不服のある棄却部分があれば十五日以内に中労委へ再審査を申し立てる2. 会社が再審査を申し立ててきても命令の効力は止まらないので、会社に履行を求め続ける3. 会社が履行しなければ、労働委員会に緊急命令(27条の20)の申立てを促す4. 中労委でも事実認定が争われるため、当初の証拠(録音、メール、団交議事録)を再整理して提出する
訴えられた側:1. 救済命令書を受け取ったら、交付日を起算点に十五日のカウントを即開始し、社内の誰かの机で眠らせない2. 争うなら、中労委への再審査(27条の15)か、裁判所への取消訴訟(27条の19)か、メリットを比較して選ぶ3. いずれを選んでも命令の効力は止まらないため、緊急命令と過料を避けるなら争いながらの形式的履行も検討する4. 天災等やむを得ない事由で期限を逃した場合は、その理由がやんだ日の翌日から一週間以内の例外を使う
時効(請求できる期限):都道府県労働委員会の救済命令等の交付を受けた日から十五日以内(天災その他やむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)。起算点は「交付を受けたとき」。この期間を過ぎると命令は確定し、再審査の道は閉じる。なお裁判所への取消訴訟は別ルートで、使用者の場合は命令交付の日から三十日以内(労働組合法27条の19、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条ただし書の執行不停止原則は、不当労働行為救済の実効性を確保する趣旨に基づく。再審査の申立てで効力が止まるなら使用者が時間稼ぎで組合を弱体化できてしまうため、争う道(再審査)は残しつつ効力は止めない二段構えとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)労働組合法改正 不当労働行為審査制度の抜本改革(平成17年施行)により審査・命令・再審査の手続が整備され、第27条の2以下の枝番条文が置かれた。再審査の申立てに関する規定は本条に整理された(詳細な改正履歴は要確認)
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:労働組合法の全部改正(法律第174号)により不当労働行為救済制度と労働委員会・中央労働委員会による審査構造が整備された
- 2.平成16年(2004年) 改正:不当労働行為審査制度の抜本改革(平成17年施行)。審査・命令・再審査の手続が再整備され、第27条の2以下の枝番条文が置かれ、再審査の申立てに関する規定が本条に整理された(詳細な改正履歴は要確認)
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