労働組合法 第3条(労働者)
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この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。
この条文の基本情報
労働者とは何ですか?
定義労働者とは、労働組合法第3条に定められた規定で、「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第3条(労働者)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第3条の条文原文は「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。」で始まります。
- 労働組合法第3条は第一章 総則に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第3条の前の条は労働組合法第2条です。
- 労働組合法第3条の次の条は労働組合法第4条です。
- 労働組合法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法3条は、職業の種類を問わず賃金等で生活する者を「労働者」と定義する。労基法より広く、業務委託でも該当すれば団体交渉権を持つ。
Q · 業務委託で働く個人事業主でも「労働者」として労働組合に入れるの?
個人事業主でも該当すれば団体交渉できる
労働組合法3条は「労働者」を、職業の種類を問わず賃金・給料その他これに準ずる収入によって生活する者と定義します。労働基準法9条の使用従属性を要する労働者より範囲が広く、業務委託やフリーランスでも該当しえます。最高裁は業務委託契約のオペラ歌手や設備修理委託者を労組法上の労働者と認めました。該当すれば労働組合を結成・加入し、団体交渉を申し込む権利を持ち、会社が正当な理由なく拒めば不当労働行為(同法7条)になります。
解説
フリーランスや業務委託で働くあなたは、「自分は個人事業主だから労働者ではない」と思い込んでいないか。労働基準法ではそうかもしれない。だが労働組合法3条が定める「労働者」は、それより一回り広い。職業の種類を問わず、賃金、給料、それに準ずる収入によって生活する者なら、ここに含まれうる。この一文の射程に入った瞬間、あなたは労働組合を結成し、あるいはユニオンに加入して、会社に団体交渉を申し込む権利を手にする。会社が正当な理由なく拒めば不当労働行為だ。実際、最高裁は業務委託契約のエンジニアやオペレーターを労組法上の労働者と認め、労働委員会は Uber Eats の配達員にも同じ判断を下した。契約書に「業務委託」と書いてあるかどうかは、決め手にならない。
法的な位置づけ
労働組合法3条は、本法上の「労働者」を定める定義規定である。職業の種類を問わず、賃金・給料その他これに準ずる収入によって生活する者を指し、労働基準法9条の使用従属性を要する労働者概念より広い。団体交渉の主体となりうる者の範囲を画する基準として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1労働組合法3条の労働者とは何ですか?
職業の種類を問わず、賃金・給料その他これに準ずる収入によって生活する者です。使用従属性を必須とする労基法9条より広く、業務委託でも該当しえます。
Q2労組法上の労働者と労基法上の労働者の違いは?
労基法9条は使用従属性を中心に判断する狭い概念、労組法3条は団結権保護のため事業組織への組み入れや報酬の労務対価性で判断する広い概念です。
Q3フリーランスは労働組合に入れますか?
実態によります。特定の発注者への依存度が高く、報酬が労務の対価といえる等の事情があれば労組法上の労働者と認められ、ユニオン加入と団体交渉が可能です。
Q4Uber Eats の配達員は労働者ですか?
労働委員会は配達員を労組法上の労働者と判断しました。労基法上の労働者性とは別枠で、団体交渉の主体になりうると認められています。
Q5労働者性は何で判断されますか?
事業組織への組み入れ、契約内容の一方的決定、報酬の労務対価性、業務依頼への諾否の自由の有無、時間的場所的拘束、顕著な事業者性の有無などを総合考慮します。
Q6契約書に業務委託と書いてあれば労働者ではない?
違います。裁判所は契約書の表題ではなく就労の実態で判断します。表題が業務委託でも実態が労働者なら労組法上の労働者と認められます。
Q7労働者と認められると何ができますか?
労働組合を結成・加入して使用者に団体交渉を申し込めます。使用者が正当な理由なく拒めば不当労働行為(労組法7条)となり、労働委員会の救済対象になります。
Q8プロ野球選手は労働者ですか?
プロ野球選手会は労組法上の労働組合として球団側と交渉してきた経緯があり、選手も本条の労働者として扱われています。個人事業主的な職業でも該当しえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1業務委託で働いてるんですけど、本当に労働組合に入れるんですか?
入れる可能性は十分あります。労働組合法3条の労働者は労基法より広く、最高裁は業務委託契約のエンジニアやオペレーターを労組法上の労働者と認めています(新国立劇場運営財団事件、INAX メンテナンス事件、いずれも最判平成23.4.12)。実務のポイント:会社は『あなたは個人事業主だから組合とは交渉しない』と言いがちですが、それを判断するのは会社ではなく労働委員会や裁判所です。会社の自己申告を真に受けず、まずユニオンに相談する
Q2一人でも労働組合って作れるんですか? それとも何人か必要?
一人でも、既存の合同労組(ユニオン)に加入すれば、その組合を通じて団体交渉できます。新たに結成するなら二人以上が必要ですが、地域のコミュニティ・ユニオンは一人でも加入を受け入れます。実務のポイント:多くの人が『仲間を集めてから』と動かず時機を逃します。実務では、まず一人で既存ユニオンに駆け込むのが最速。加入した瞬間に団交権が立ち上がる
Q3団体交渉を申し込んだら、会社に無視されました。どうすれば?
正当な理由のない団交拒否は不当労働行為です(労働組合法7条2号)。都道府県労働委員会に救済を申し立てれば、会社に誠実な交渉を命じる救済命令が出る可能性があります。実務のポイント:労働委員会の手続きは弁護士なしの本人(組合)対応でも進められ、費用もほとんどかかりません。裁判より早く、和解で実利を得るケースも多い。申立期間は行為から1年なので、放置は禁物です
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分は労働者か、それとも個人事業主か」という二択で考えること自体が誤り。労基法上は個人事業主でも、労組法上は労働者という『二重の身分』が現実にありうる。立て直すべき問いは『どの法律の労働者か』だ
- 「契約書に業務委託と書いてあるから団交は無理」と思われているが、裁判所は契約書の表題ではなく実態で判断する。事業組織への組み入れ、報酬の労務対価性、業務の依頼を断れない関係、こうした要素が揃えば、表題が何であれ労働者と認められる
- 労組法上の労働者になれること自体は何となく知っていても、その効果の重さを知らない人が多い。団体交渉を正当な理由なく拒めば不当労働行為となり、労働委員会が会社に団交応諾を命じる。個人では無視される一通の要求が、組織の力に変わった途端、会社をテーブルに着かせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 労働組合法3条(労組法上の労働者) | 労働基準法9条(労基法上の労働者) 労働契約法2条(労働契約上の労働者) |
| 判断の中心 | 団結権保護の観点から広く判断(事業組織への組み入れ・報酬の労務対価性等) | 使用従属性(指揮命令下の労働・賃金の労務対償性) 使用者の指揮監督下での労働 + 賃金支払 |
| 範囲 | 最も広い。業務委託・フリーランスも該当しうる | 中間。事業に使用され賃金を支払われる者 労基法9条とほぼ重なる狭い概念 |
| 効果 | 団体交渉権・不当労働行為救済(労組法7条) | 労働時間・賃金・解雇規制等の保護 労働契約上の権利義務・解雇権濫用法理等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も団結権の主体となる勞工を労働法上の概念で画する。近年プラットフォーム労働者の労働者性が争点となる点は日本と共通する。
韓国の労組法上の勤労者概念も労働基準法より広く解され、特殊形態労働従事者(学習誌教師・代理運転手等)の労働者性判断で発展してきた。
ドイツは「労働者類似の者(arbeitnehmerähnliche Personen)」概念で、経済的従属性が強い自営的就業者にも一定の集団的保護を及ぼす。
米国 NLRA は employee を定義しつつ独立請負人を明示的に除外する。ギグワーカーの employee 該当性が FedEx 事件等で激しく争われている。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、何年も同じ会社の仕事だけで食べてきたあなたが、業務委託だからという理由で一方的に契約を打ち切られたら、泣き寝入りするしかないのか。労組法上の労働者と認められれば、ユニオンに加入して団体交渉のテーブルに会社を引きずり出せる。立場は『一個人 対 会社』から『労働組合 対 会社』へ変わる
- あなたが会社の人事担当で、業務委託のフリーランスから団体交渉を申し込まれたとする。「相手は個人事業主だから応じる義務はない」と門前払いすると、それ自体が不当労働行為(労働組合法7条)になりうる。労働者性の判断基準を知らずに突っぱねた結果、労働委員会から救済命令が出る
- Uber Eats の配達で生計を立てている。アプリの一方的な報酬改定に声を上げたい。一人では無理でも、ユニオンを作れば団交の席につかせられる
- 団交を拒否されてから時間が経つほど、やり取りの記録もうやむやになっていく。不当労働行為の救済申立ては行為の日から1年(労働組合法27条)。あと数か月で証拠が薄れる前に動くかどうかが分水嶺だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が労組法上の労働者に当たるかを実態で検証する。同じ会社の仕事への依存度、報酬の決め方、業務を断れるか、時間や場所の拘束の有無。2. 一人で動かず、業種別ユニオンや地域の合同労組(コミュニティ・ユニオン)に加入する。3. ユニオン名義で会社に団体交渉を書面で申し込む。4. 正当な理由なく拒否されたら、それは不当労働行為(労働組合法7条)。都道府県労働委員会に救済を申し立てる
訴えられた側:1. 申し込んできた相手が労組法上の労働者に当たるか、契約書の表題ではなく実態で判断する(最高裁の判断基準、事業組織への組み入れ等)。2. 労働者に当たる可能性が高いのに門前払いすると不当労働行為となり、救済命令や社会的信用の失墜を招く。3. 労働者性に争いがあっても、まず交渉のテーブルにつき誠実に対応する(誠実交渉義務)。4. 労働委員会や弁護士に早期相談し、対応方針を固める
時効(請求できる期限):労組法上の労働者の定義そのものに時効はない。ただし団交拒否などの不当労働行為に対する労働委員会への救済申立ては、行為の日(継続する行為はその終了日)から1年以内(労働組合法27条2項)。この期間を過ぎると救済を受けられなくなる
学説
通説:労組法3条の労働者は団結権保護という法目的から労基法9条より広く解されるべきとする。最高裁が示した事業組織への組み入れ・報酬の労務対価性・契約内容の一方的決定を基本要素とする総合判断枠組みが実務・学説の到達点とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和20年(1945年) 新設:旧労働組合法制定。戦後の労働民主化政策の一環として、団結権・団体交渉権を保障する枠組みが整備された。
- 2.昭和24年(1949年) 改正:労働組合法の全面改正(現行法・法律第174号)。米国のワグナー法を参照した不当労働行為制度・労働委員会制度を整備し、労働者の定義規定もこの体系の中に置かれた。
- 労働組合法 第2条労働組合の定義、3条の労働者が構成する団体の要件
- 労働組合法 第6条労働組合の交渉権限、団体交渉の主体
- 労働組合法 第7条不当労働行為、団交拒否等の禁止
- 労働組合法 第27条不当労働行為の救済申立て手続と期間
- 労働基準法 第9条使用従属性を要する狭い労働者定義との対比
- 労働契約法 第2条労働契約上の労働者定義との対比
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