労働組合は、共済事業その他福利事業のために特設した基金を他の目的のために流用しようとするときは、総会の決議を経なければならない。
要点労働組合法 9 条は、共済事業その他福利事業のために特設した基金を他の目的に流用するには総会の決議を経なければならないと定める。執行部の一存では動かせない。
Q · 組合費で積み立てた共済基金、執行部が勝手に別のことに使えるの?
使えない。目的外に回すには総会の決議が必要
労働組合法 9 条により、共済事業その他福利事業のために特設した基金を他の目的へ流用するには、総会の決議を経なければなりません。執行部の判断だけでは動かせず、組合員が集まる総会での承認が必須です。総会決議を欠いた流用は手続違反となり、組合員は基金の原状回復や、役員の任務懈怠に基づく責任追及を求められる立場に立ちます。
毎月の給与から組合費が天引きされている。その一部は、組合員が病気や死亡、あるいは争議のときに備えて積み立てる「特設基金」に入る。共済金、見舞金、争議資金。これはあなたの金だ。労働組合法 9 条は、この基金を別の目的に回そうとするとき、執行部の一存では動かせないと定める。総会の決議、つまり組合員が集まる場での承認がなければ流用できない。なぜわざわざこんな条文が置かれたのか。それは、執行部が組合員の福利のために集めた金を、政治献金や運営赤字の穴埋めに勝手に振り向ける事態を防ぐためだ。9 条はその扉に鍵をかける。あなたが積み立てた共済基金は、あなたたちの総会だけが開けられる金庫になる。
労働組合法 9 条は、共済事業その他福利事業のために特設した基金の目的外流用を制限する規定である。労働組合がこの基金を本来の目的以外に転用しようとする場合、執行部の裁量では足りず、総会の決議を経ることを要件とする。組合内部の財産管理における手続的統制を定めた条文である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
共済事業や福利事業のために、一般の運営費とは別枠で積み立てた基金です。共済金・見舞金・争議資金などが含まれ、目的外への流用は労働組合法 9 条で制限されます。
総会の決議が必要です。労働組合法 9 条により、特設基金を本来の目的以外に使うには執行部の判断では足りず、組合員が集まる総会での承認を経なければなりません。
9 条違反の手続違反となります。組合員は基金の原状回復を求められ、流用した役員は任務懈怠(善管注意義務違反)に基づく責任を問われる可能性があります。
組合員全体(または規約上の代議員)が集まる総会を指します。執行委員会や役員会といった一部の機関の決定では足りず、組合の最高意思決定機関の承認が必要です。
運営費は執行部の裁量で動かせますが、共済・福利のため特設した基金は別枠で、目的外流用には総会決議という関門がかかります。執行部の裁量に天井がある点が違いです。
労働組合法 5 条 2 項により、組合は年一回会計報告を組合員に公表する義務があります。基金残高の異常はこの報告で確認でき、流用を見抜く起点になります。
委任に基づく善管注意義務(民法 644 条)違反として、損害賠償責任を負う可能性があります。組合規約に基づく解任や、上部団体への申立ての対象にもなり得ます。
9 条自体に直接の刑事罰は定められていません。効果は決議を欠く流用の手続違反と、役員の民事責任(原状回復・損害賠償)として現れます。
いえ、一律ではありません。一般の運営費は執行部の裁量で動かせますが、共済や福利のために積んだ特設基金は別枠で、目的外に回すには総会決議が要ります(労働組合法 9 条)。業界裏話ヒント:執行部が基金を動かすとき、議案を「予算の組み替え」と表現して 9 条の流用に当たることをぼかすことがある。総会では『これは特設基金からの支出か』と確認する一言が効く
形式的には総会決議が流用の関門ですが、決議さえあれば無制限というわけではありません。基金本来の趣旨や少数組合員の権利を著しく害する流用は、決議があっても争われる余地があります(労働組合法 9 条、5 条)。業界裏話ヒント:多数派が基金を自派に有利に使う議案を通そうとする場面では、決議の有効性そのものを問題にできる。『決議があるから終わり』ではない
まず年一回公表される会計報告(労働組合法 5 条 2 項)と総会議事録で、減少の理由と決議の有無を確認してください。決議なく流用されていれば 9 条違反です。業界裏話ヒント:基金の異常はこの年次会計報告でしか表に出ないことが多い。報告が出たタイミングを逃さず質問を入れるかどうかで、原状回復を求められるかが変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 資金の性質 | 労働組合法 9 条:共済・福利のための特設基金 | — |
| 動かす要件 | 目的外流用には総会の決議が必須 | — |
| 違反の効果 | 手続違反、原状回復・役員の任務懈怠責任 | — |
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