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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

労働組合法 第8条(損害賠償)

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使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。

この条文の基本情報

損害賠償とは何ですか?

定義損害賠償とは、労働組合法第8条に定められた規定で、「使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 労働組合法第8条(損害賠償)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
  2. 労働組合法第8条の条文原文は「使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。」で始まります。
  3. 労働組合法第8条は第二章 労働組合に置かれています。
  4. 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
  5. 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 労働組合法第8条の前の条は労働組合法第7条です。
  7. 労働組合法第8条の次の条は労働組合法第9条です。
  8. 労働組合法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第8条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174
  • 本サイト収録労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/8
裁判例 8件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点労働組合法8条は、正当な争議行為によって使用者が損害を受けても、使用者が労働組合や組合員に損害賠償を請求できないと定める。保護されるのは「正当な」争議に限られる。

Q · ストライキで会社に損害が出たら、組合や組合員は賠償しないといけないの?

正当な争議なら賠償義務はない。鍵は「正当性」一点

労働組合法8条により、正当な同盟罷業その他の争議行為で使用者が損害を受けても、使用者は労働組合にも組合員個人にも損害賠償を請求できません。民法709条・415条の一般原則に対する特則です。ただし免責されるのは「正当な」争議に限られ、目的が労働条件の維持改善にあり、手続が法に則り、暴力や生産設備の破壊を伴わないことが条件です。正当性の線を一歩越えると保護は消え、損害がそのまま個人の責任に変わります。

解説

工場のラインを止めた。会社は出荷が間に合わず、取引先への違約金と売上減で数千万の損失を出した。普通なら、損を出した者は賠償する。民法709条も415条もそう言っている。だが労働組合法8条は、その大原則に風穴を開ける。正当な争議行為で会社が損害を受けても、会社は労働組合にも、参加した組合員一人ひとりにも、賠償を請求できない。あなたが知るべきは、この免責が「正当なもの」という一語にすべてを賭けている点だ。目的が労働条件の維持改善にあり、手続が法に則り、暴力や生産設備の破壊を伴わない。この線の内側にいる限り、あなたは会社の損失額を恐れる必要がない。だが線の外に一歩出た瞬間、保護は消え、その損失がそのままあなた個人の借金に変わる。ストライキの勝敗より前に、この一線をどこに引くかが勝負を決めている。

法的な位置づけ

労働組合法8条は争議行為の民事免責を定める規定であり、正当な同盟罷業その他の争議行為によって使用者が損害を被った場合に、使用者が労働組合およびその組合員に対し損害賠償を請求することを認めないものである。民法709条・415条の一般原則に対する特則として、団体行動権を実質的に保障する機能を持つ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.争議突入前に目的と手段を文書化する ストライキに入る前、要求が労働条件の維持改善に関わることと、暴力・設備破壊を伴わない手段であることを組合内で文書化して残す。後で会社が「正当性を欠く」と賠償をちらつかせても、事前記録が正当性の証拠になる
  2. 2.賠償請求が来ても即座に払わず正当性を点検する 会社から賠償請求や内容証明が届いても、即座に支払いや謝罪に応じない。まず争議の正当性(目的が労働条件に関わるか、手続を踏んだか、暴力・破壊がなかったか)を点検する
  3. 3.8条と団体行動権を明示して書面で反論する 争議が正当なら、労働組合法8条と団体行動権(憲法28条)を明示して書面で反論する。正当な争議への損害賠償は法的に成立しないことを相手に明確に伝える
  4. 4.組合潰し目的なら不当労働行為救済を申し立てる 個人への賠償請求が組合を内部から崩す目的なら、不当労働行為(労働組合法7条)として労働委員会に救済を申し立てる。申立期限は行為の日から1年(労組法27条2項)
  5. 5.一人で抱えず組合・上部団体・弁護団に共有する 個人を狙い撃ちされても一人で抱え込まない。組合・上部団体・労働弁護団に必ず共有する。会社が個人に内容証明を送るのは、金よりも脅して脱退させるのが本当の狙いであることが多い

よくある質問 AI による整理

Q1争議行為の民事免責とは何ですか?

正当な争議行為で会社が損害を受けても、会社が組合や組合員に賠償請求できない仕組みです。労働組合法8条が根拠で、団体行動権(憲法28条)を実質化します。

Q2ストライキの正当性はどう判断されますか?

主体・目的・手続・態様の各層で審査されます。組合が主体で、目的が労働条件の維持改善にあり、手続を踏み、暴力や設備破壊を伴わないことが必要です。どれか一つ欠けると免責が消えます。

Q3違法ストライキだと誰が責任を負いますか?

免責が外れると、指令を出した組合役員も参加した組合員個人も、民法709条・415条で不法行為・債務不履行責任を問われうります。組合という盾も一緒に消えます。

Q4労働組合法8条は刑事責任も免除しますか?

いいえ。8条が免除するのは民事の損害賠償責任だけです。刑事責任の免責は別に労働組合法1条2項が定めており、両者は対をなしています。

Q5政治目的のストライキも免責されますか?

原則として免責されません。8条が守るのは労働条件の維持改善を目的とする争議です。労働条件と無関係な純粋な政治ストは正当性を欠き、保護の外になります。

Q6フリーランスでも労働組合法8条の保護を受けられますか?

労働者性が認められれば、一人で加入できる合同労組(ユニオン)を通じて団体交渉や争議に加わることで保護が及びうります。会社員でなくても射程に入る場合があります。

Q7公務員はストライキで賠償免責されますか?

公務員は国家公務員法・地方公務員法で争議行為自体が禁止されているため、8条の民事免責を語る前に、そもそもストライキが違法になります。

Q8一斉に有給休暇を取る闘争も免責されますか?

形式は有給でも、実質が業務阻害を狙った組合行動なら争議行為と評価されます。その正当性の有無で8条の保護が決まり、形だけ整えても中身で判断されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1残業を拒否するだけでも「争議行為」になって、会社は賠償できなくなるんですか?

残業拒否も、組合の指令で主張を通すために一斉に行えば争議行為になりえます(労働関係調整法7条の定義)。それが正当なら8条で会社は賠償請求できません。ただし、個人が36協定範囲内の残業を断るのと、組合戦術としての一斉拒否は別物です。実務のポイント:会社は「業務命令違反」として懲戒で攻めてくることがありますが、正当な争議行為への懲戒は無効になりうる。争議か個人の職務怠慢かの線引きが勝負所です

Q2会社から「ストライキで損が出たから賠償しろ」と言われました。本当に払う義務はないんですか?

その争議が正当である限り、労働組合法8条により会社は組合にも組合員個人にも賠償請求できません。払う義務はなく、争点は「正当性」の一点だけです。実務のポイント:会社が個人に内容証明を送るのは、金を取るためではなく、心理的に脅して組合から脱退させるのが本当の狙いであることが多い。一人で動揺せず組合に共有するだけで、相手の戦術は半分崩れます

Q3ストライキで取引先に商品が届かず、取引先が会社に違約金を請求してきたら、それも組合は免責ですか?

いいえ。8条が免責するのは「使用者(会社)に対する」賠償責任だけです。取引先など第三者との関係は別問題で、第三者から組合への直接の不法行為責任が一律に消えるわけではありません(民法709条)。実務のポイント:実務上、第三者が組合を直接訴える例は稀で、損害は会社が被るのが通常です。会社が「第三者への賠償分も払え」と組合に求償してきても、それは正当争議による会社自身の損害の一部であり、8条の免責射程内と整理されるのが一般的です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ストライキなら何をしても会社は手出しできない」と思っているなら危険だ。8条が守るのは「正当な」争議だけ。暴力、生産設備の破壊、労働条件と無関係な政治目的のストは保護の外にあり、損害は全額あなたに跳ね返る
  • 正当性が要件なのは多くの人が知っている。だがその深刻さを知らない。正当性は「主体・目的・手続・態様」という複数の層で審査され、どれか一つでも欠けた瞬間、争議全体の免責が消える。グレーな一手が、全損のスイッチになる
  • 「組合がやったことだから、個人の自分は責任を負わない」という前提そのものが誤りだ。免責が外れた違法争議では、指令を出した役員も、参加した組合員個人も不法行為責任を問われうる。組合という盾は、正当性が消えれば一緒に消える
比較の観点この条文ほかの条文
免責の対象労組法8条:正当な争議行為による民事(損害賠償)責任民法709条:本条が排除する一般不法行為責任
労組法1条2項:正当行為に対する刑事責任の免責
保護の前提争議が「正当」であること(主体・目的・手続・態様)故意過失による権利侵害があること
労働条件の維持改善を目的とする正当な行為であること
免責が外れると民法709条・415条が復活し組合・個人に賠償責任損害賠償義務が原則どおり発生
威力業務妨害等の刑事責任が問われうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞資爭議處理法第55条

台湾も正当な争議行為について民事・刑事の免責を明文で定める。争議行為の合法性を前提とする点で日本8条と同趣旨

韓国
노동조합 및 노동관계조정법 제3조

韓国は正当な争議行為に対する使用者の損害賠償請求を制限する。近年は『損賠・仮処分』による組合員個人攻撃が社会問題化し立法論議が活発

ドイツ
Art. 9 Abs. 3 GG

ドイツは争議権を団結の自由から導き、民事免責の枠組みは BAG(連邦労働裁判所)の判例法で形成。単一の免責条文は持たない

アメリカ
Norris-LaGuardia Act (1932) / NLRA § 7

米国は労働紛争への差止め(injunction)を制限し、保護される団体行動を NLRA で定める。日本8条は戦後この潮流の影響を受けた

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 賃上げ交渉が決裂し、組合でストライキに入った。会社は出荷停止で大口取引を失い、組合員全員に「連帯して5000万円を賠償せよ」との内容証明を送りつけてきた。だが争議が正当である限り、この請求は8条で門前払いになる。会社の本当の狙いは金ではなく、個人を脅して組合を内部から切り崩すことにある
  • もし、あなたの組合が「全員で一斉に有給を取る」戦術(一斉休暇闘争)をとったら、それは保護される正当な争議行為か。形式は有給でも、実質が業務阻害を狙った組合行動なら争議行為と評価され、正当性の有無で8条の保護が決まる。形だけ整えても中身で判断される
  • あなたが経営側で、深夜に突然ラインを止められ数千万を失ったとする。賠償できるかは「その争議が正当だったか」の一点。予告なしの抜き打ち、あるいは工場設備の占拠や破壊を伴っていたなら、正当性を欠き8条の壁は外れ、損害を取り戻す余地が出てくる
  • ストライキ突入まであと3日。目的と手段の正当性を文書で固めておかないと、後の会社の賠償攻勢に証拠で対抗できない。動くなら今夜だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 会社から賠償請求や内容証明が来ても、即座に支払いや謝罪に応じない。まず争議の正当性(目的が労働条件に関わるか、手続を踏んだか、暴力・破壊がなかったか)を点検する2. 正当なら8条と団体行動権(憲法28条)を明示して書面で反論する3. 同時に、この請求が組合潰し目的なら不当労働行為(労働組合法7条)として労働委員会に救済を申し立てる4. 個人を狙い撃ちされても一人で抱えず、組合・上部団体・労働弁護団に必ず共有する

訴えられた側:1. 経営側として損害を取り戻したいなら、まず争議の「正当性」が崩れる事実を集める。予告なしの抜き打ち、設備の占拠・破壊、暴力、労働条件と無関係な政治目的などが鍵2. これらを立証できれば8条の免責は外れ、民法709条・415条で賠償請求の余地が出る3. ただし安易な賠償請求や個人の狙い撃ちは不当労働行為(労働組合法7条)と評価され逆に不利になる4. 請求前に労働事件に強い弁護士と正当性の有無を精査する

時効(請求できる期限):正当な争議には、そもそも賠償請求が成立しない(時効以前の問題)。争議が違法と評価された場合、会社の不法行為に基づく請求は民法724条(損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年)。組合側が不当労働行為救済を申し立てるなら、行為の日から1年(労働組合法27条2項)

学説

通説:労働組合法8条の民事免責は、争議行為が正当性を備える限り、民法上の不法行為責任(709条)および債務不履行責任(415条)の双方を排除すると解される。正当性は主体・目的・手続・態様の四要件で審査され、欠ければ免責は外れる。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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