要点労働組合法 1 条は団結権・団体交渉権・団体行動権の擁護を目的とし、2 項で正当な組合活動に刑法 35 条を適用して刑事免責を認める。ただし暴力の行使は正当と解されない。
Q · 正当なストライキで会社の業務が止まっても、犯罪にならないの?
正当な争議行為なら刑法 35 条で免責されます
労働組合法 1 条 2 項は、刑法 35 条(正当行為)が組合の正当な団体交渉・争議行為に適用されると定めます。そのため正当な範囲のストライキは業務を止めても犯罪になりません。さらに労組法 8 条で民事の損害賠償責任も免れます。ただし但書により、いかなる場合も暴力の行使は正当な組合活動と解されず、その瞬間に免責の盾は失われます。
ストライキで工場のラインを止めれば、普通なら威力業務妨害罪(刑法234条、力ずくや威圧で他人の仕事を妨げる罪)に問われてもおかしくない。だが組合員が正当な範囲でそれをやっても逮捕されない。その理由が、労働組合法のたった一条目に埋まっている。1項は「労働者が使用者と対等の立場に立つ」ことを国が後押しすると宣言し、団結・団体交渉・団体行動という三つの権利を守る枠組みを示す。そして2項が本当の武器だ。刑法35条(正当な行為は罰しないという免責規定)が、組合の正当な団体交渉や争議行為に適用されると明記している。つまり正当な範囲のストライキは、業務を止めても犯罪にならない。ただし但書がある。どんな場合でも暴力の行使は正当な組合活動とは認められない。あなたが知るべきは、ここで言う「正当」の線をどこに引くかが、保護される側と逮捕される側を分けるという一点だ。
労働組合法 1 条は本法全体の目的規定であり、1 項で労働者の地位向上・自主的団結の擁護・団体交渉の助成を宣言し、2 項で刑法 35 条の正当行為規定が組合の正当な行為に適用される旨を定める。但書は、いかなる場合も暴力の行使を正当な組合活動から除外する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
本法全体の目的を定める規定です。労働者の地位向上と団結の擁護を掲げ、2 項で正当な組合活動への刑法 35 条適用(刑事免責)を明記します。
正当な団体交渉・争議行為には刑法 35 条が適用され、業務を止めても威力業務妨害罪などに問われない仕組みです。労組法 1 条 2 項が根拠です。
労組法 8 条です。正当な争議行為で会社に損害が出ても、組合や組合員は損害賠償責任を負いません。1 条が刑事、8 条が民事の免責を担います。
平和的な説得の範囲なら正当な争議行為として保護されます。通行を物理的に実力で阻止すると正当性の線を越え、刑事免責が外れます。
原則ノーワーク・ノーペイで、労務提供しない時間分の賃金は支払われません。免責は刑事・民事責任の話で、賃金請求権とは別問題です。
行為の日から 1 年以内です(継続する行為はその終了日から 1 年、労組法 27 条 2 項)。期間を過ぎると労働委員会の救済を受けられません。
一般職の公務員は争議行為が禁止されています(地方公務員法 37 条・国家公務員法 98 条)。労組法 1 条の刑事免責は民間労働者が中心です。
1 条 2 項但書により、いかなる場合も暴力は正当な組合活動と解されません。要求が正しくても傷害罪などが独立して成立します。
なれます。労働組合法に組合員数の下限はなく、二人でも団結すれば、労組法2条の要件を満たす限り労組法上の労働組合になりえます。会社は正当な理由なく団体交渉を拒めません(7条2号)。業界裏話ヒント:会社は「そんな少人数は組合と認めない」と言いがちですが、これは法的根拠のない牽制です。さらに社外の地域合同労組(ユニオン)に一人で加入して団体交渉を申し入れる手もある。一人でも組合の力は使える
正当な範囲の争議行為なら、本条2項の刑事免責で罪に問われません。平和的な説得やピケッティングは正当とされやすい。ただし通行を物理的に実力で阻止したり、設備を壊したりすれば線を越え、免責は消えます。業界裏話ヒント:会社が「警察を呼ぶ」と脅すのは、多くが心理的牽制です。正当な争議行為への刑事告訴は、それ自体が不当労働行為と評価されるリスクを会社も抱えている。線を越えなければ、脅しに怯む必要はない(最新の判例状況をご確認ください)
できる可能性があります。労組法上の「労働者」は労基法より広く、企業に経済的に従属して働く個人事業主も含まれうると判断されています。実際、ギグワーカーの労働者性を認めた労働委員会の命令も出ています。業界裏話ヒント:契約書が「業務委託」でも、実態として指揮命令を受け報酬で生活していれば労組法上の労働者になりうる。会社は「あなたは個人事業主だから交渉義務はない」と言いますが、それは実態判断であって契約の名目では決まらない
最終的には裁判所や労働委員会が、目的・手段・態様を総合して判断します。目的が労働条件の維持改善にあり、手段が社会通念上相当な範囲なら正当とされます。業界裏話ヒント:実務で正当性を分ける最大のポイントは「暴力の有無」です。1条2項但書が「いかなる場合も」暴力を排除しているため、要求の正しさとは無関係に、暴力行為があった瞬間に正当性が崩れる。逆に言えば、非暴力を徹底すれば保護の傘は広い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護の内容 | 労組法 1 条:目的宣言+正当な組合活動への刑事免責(刑法 35 条適用) | — |
| 守る相手 | 刑事責任を問われそうな組合員 | — |
| 効果の限界 | 暴力の行使は但書で一切免責されない | — |
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