労働組合法 第5条(労働組合として設立されたものの取扱)
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- 労働組合は、労働委員会に証拠を提出して第二条及び第二項の規定に適合することを立証しなければ、この法律に規定する手続に参与する資格を有せず、且つ、この法律に規定する救済を与えられない。但し、第七条第一号の規定に基く個々の労働者に対する保護を否定する趣旨に解釈されるべきではない。
- 2.労働組合の規約には、左の各号に掲げる規定を含まなければならない。
- 一名称
- 二主たる事務所の所在地
- 三連合団体である労働組合以外の労働組合(以下「単位労働組合」という。)の組合員は、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利を有すること。
- 四何人も、いかなる場合においても、人種、宗教、性別、門地又は身分によつて組合員たる資格を奪われないこと。
- 五単位労働組合にあつては、その役員は、組合員の直接無記名投票により選挙されること、及び連合団体である労働組合又は全国的規模をもつ労働組合にあつては、その役員は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票により選挙されること。
- 六総会は、少くとも毎年一回開催すること。
- 七すべての財源及び使途、主要な寄附者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告は、組合員によつて委嘱された職業的に資格がある会計監査人による正確であることの証明書とともに、少くとも毎年一回組合員に公表されること。
- 八同盟罷業は、組合員又は組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票の過半数による決定を経なければ開始しないこと。
- 九単位労働組合にあつては、その規約は、組合員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと、及び連合団体である労働組合又は全国的規模をもつ労働組合にあつては、その規約は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと。
この条文の基本情報
労働組合として設立されたものの取扱とは何ですか?
定義労働組合として設立されたものの取扱とは、労働組合法第5条に定められた規定で、「労働組合は、労働委員会に証拠を提出して第二条及び第二項の規定に適合することを立証しなければ、この法律に規定する手続に参与する資格を有せず、且つ、この法律に規定す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第5条(労働組合として設立されたものの取扱)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第5条の条文原文は「労働組合は、労働委員会に証拠を提出して第二条及び第二項の規定に適合することを立証しなければ、この法律に規定する手続に参与する資格を有せず、且つ、この法律に規定す…」で始まります。
- 労働組合法第5条は第二章 労働組合に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第5条の前の条は労働組合法第4条です。
- 労働組合法第5条の次の条は労働組合法第6条です。
- 労働組合法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法5条は、組合が労働委員会に証拠を提出し2条の自主性と本条2項の民主性要件への適合を立証しなければ、同法の救済手続に参与できないと定める。
Q · 組合をつくって不当解雇を労働委員会に訴えたいけど、規約に不備があったら門前払いされるの?
組合の救済資格は失うが、個人の保護は残る
労働組合法5条1項により、組合は労働委員会に証拠を提出して2条(自主性)と5条2項(民主性の九要件)への適合を立証しなければ、同法の救済手続に参与できません。規約に無記名投票による役員選挙や会計監査人の証明などが欠けると、資格審査で止まります。ただし1項但書により、組合活動を理由に解雇された個々の労働者の7条1号の保護までは奪われません。組織の不備は個人の盾までは折らない設計です。
解説
組合をつくり、不当解雇された仲間のために労働委員会へ救済を申し立てる。その瞬間、委員会がまず見るのはあなたの組合の規約だ。労働組合法5条は、組合が労働委員会に証拠を出して、2条(会社からの独立=自主性)と本条2項(運営の民主性)に適合することを立証しなければ、この法律の手続に参与する資格を持たず、救済も受けられないと定める。2項が要求するのは九つの柱だ。組合員の平等参加権、人種・宗教・性別・門地・身分による資格剥奪の禁止、役員の直接無記名投票による選挙、年一回以上の総会と会計監査、そしてストライキは無記名投票の過半数で決すること。規約がこの一本でも欠けば、救済の扉は閉じうる。だが但書を見落とすな。審査に落ちても、組合活動を理由に切られた個々の労働者の保護(7条1号)までは奪われない。組織の不備は、個人の盾までは折らない設計になっている。
法的な位置づけ
労働組合法5条は労働組合の資格審査と規約の必要記載事項を定める規定であり、組合が労働委員会の救済手続に参与する前提として、2条の自主性要件と本条2項の九つの民主性要件への適合立証を求める。1項但書は、組織の資格喪失が個々の労働者の不当労働行為からの保護を否定しない旨を明示する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.規約を5条2項の九要件と照合する 救済を申し立てる前に、自分の組合の規約を5条2項の九項目(平等参加、無差別、役員の直接無記名投票選挙、年1回の総会、会計監査人の証明付き会計報告、スト決議の無記名投票、規約改正手続など)と一つずつ照合し、欠落を洗い出す
- 2.不備があれば総会で補正する 欠落があれば総会で規約を改正して補正する。ただし規約改正自体も組合員の直接無記名投票による過半数の支持が必要なため、総会・投票の日程を逆算して確保する
- 3.1年の期限内に救済を申し立てる 不当労働行為の救済申立ては行為の日から1年以内(労組法27条2項)。規約補正と申立期限が衝突しないよう、補正のための総会を期限前に間に合わせる
- 4.資格審査に落ちても個人保護を別途主張する 仮に組合が資格審査に通らなくても、5条1項但書を根拠に、組合活動を理由に解雇された個々の労働者の7条1号保護を別の枠組みで主張する。組織の資格と個人の盾を切り分ける
よくある質問 AI による整理
Q1労働組合の資格審査とは何ですか?
組合が労働委員会の救済手続に参与する前提として、2条の自主性と5条2項の民主性要件に適合するかを労働委員会が審査する手続です。会社ではなく労働委員会が判断します。
Q2労働組合の規約に必ず書くべきことは?
名称、事務所所在地、組合員の平等参加権、無差別、役員の直接無記名投票による選挙、年1回以上の総会、会計監査人の証明付き会計報告、スト決議の無記名投票、規約改正手続の九項目です(労組法5条2項)。
Q3ストライキは無記名投票なしで始められますか?
規約上は始められません。5条2項は同盟罷業を組合員または代議員の直接無記名投票の過半数で決すると要求し、これを欠くスト指令は手続の瑕疵を抱えます。
Q4規約に不備があると不当労働行為で争えませんか?
組合としての救済資格は失いますが、5条1項但書により組合活動を理由に解雇された個々の労働者の7条1号保護は残ります。規約は補正して再申立ても可能です。
Q5会社が組合を資格なしと言って団交を拒めますか?
資格を判断するのは労働委員会であって会社ではありません。会社が一方的に資格なしとして団交を拒むと、それ自体が団交拒否の不当労働行為(7条2号)になりえます。
Q6労働組合法5条の会計監査人の証明とは?
全財源・使途・主要寄附者・経理状況を示す会計報告に、職業的に資格のある会計監査人による正確性の証明書を添えて年1回以上組合員へ公表する要件です。
Q7不当労働行為の救済申立てに期限はありますか?
あります。行為の日(継続する行為はその終了日)から1年以内に労働委員会へ申し立てる必要があります(労組法27条2項)。規約補正もこの期限内に間に合わせる必要があります。
Q8公務員の組合にも労働組合法5条は適用されますか?
一般職の地方公務員等は労組法ではなく地方公務員法の職員団体の登録制度が適用される特則があり、5条の資格審査とは別の枠組みになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1組合の規約に不備があったら、もう不当労働行為で会社を訴えられないんですか?
組合として労働委員会の救済手続に参与する資格は失うが、5条1項但書により、組合活動を理由に解雇された個々の労働者の保護(7条1号)までは奪われない。しかも規約不備は補正できる。実務のポイント: 労働委員会は実務上、いきなり門前払いせず補正を促すことが多い。規約を整えて再申立てする道が残るので、最初の指摘で諦める必要はない。
Q2ストライキって、組合の執行部が決めれば勝手にやっていいんですか?
規約上は、組合員または代議員の直接無記名投票の過半数で決定しなければ開始できない(5条2項)。実務のポイント: 会社がスト参加者を懲戒したとき、組合が無記名投票を経ていれば争議行為の正当性を主張しやすく、経ていなければ『違法争議だ』と攻める材料を会社に与える。投票記録の有無が、後の懲戒争いの勝敗を静かに分ける。
Q3会社から『お前らの組合は資格がないから相手にしない』と言われました。本当ですか?
組合が法律上の資格を満たすか判断するのは労働委員会であって、会社ではない(5条1項)。会社が一方的に資格なしと決めて団交を拒めば、それ自体が団交拒否の不当労働行為(7条2号)になりうる。実務のポイント: 団体交渉権や争議権は資格審査がなくても憲法28条で保障される。会社の『資格論』は、交渉を逃れる口実にすぎないことが多い。
間違えやすい点 AI による整理
- 「資格審査に落ちたら組合は丸裸で、何の保護も受けられない」と思い込みがちだが、5条1項但書がそれを否定する。審査に落ちても、組合活動を理由に解雇された個々の労働者の7条1号の保護は生き残る。組織の資格と個人の盾は、切り離されている
- 九つの規約要件を「役所に出すための形式チェックリスト」と知ってはいても、その一つである『ストは無記名投票の過半数で決する』が、実際の争議の正当性や、スト参加者への懲戒の有効性まで左右するという深刻さを知らない人が多い。形式と思っていた条項が、有事に実体を動かす
- 「組合を結成した瞬間に労組法の全保護が自動的に手に入る」という前提そのものが誤っている。団体交渉権も争議権も憲法28条で保障され資格審査は要らないが、労働委員会の救済手続と法人登記には、資格審査という別の関門が待ち構えている。問いを『保護されるか』ではなく『どの保護に、どの鍵で入るか』に立て直す必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 5条:資格審査と規約の民主性要件 | 2条:労働組合の定義と自主性(会社からの独立) 7条:不当労働行為(救済の実体的根拠) |
| 審査される対象 | 規約の内容(民主性の九要件) | 組合の自主性・独立性(経費援助・支配介入の有無) 会社の行為(解雇・団交拒否・支配介入) |
| 欠けたときの効果 | 救済手続への参与資格を失う(但書で個人保護は残る) | 自主性なしと判断され資格を失う 該当すれば救済命令の対象となる |
| 判断主体 | 労働委員会 | 労働委員会 労働委員会 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も工會章程の必要記載事項を法定するが、日本の労働委員会型の資格審査制度とは枠組みが異なる
韓国も組合規約の必要記載事項を定め、設立申告・行政官庁の審査が関わる点で日本と類似の民主性要求がある
米国は組合員の権利章典・役員選挙・財務報告義務を連邦法で規律し、日本5条2項の民主性要件と発想を共有する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 数人で組合を立ち上げた直後、会社が委員長を解雇した。あなたは労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てる。だが委員会は本案に入る前に資格審査を始め、急いで作った規約に会計監査人の証明という要件が抜けていると指摘する。救済そのものが止まる
- あなたは申立てを受けた会社側だ。弁護士の第一手は実体ではなく、相手組合の規約を読み込むこと。役員選挙の無記名投票条項がない、総会規定が曖昧だ。そこを突けば資格審査の段階で時間を稼ぎ、争点を解雇の当否から組合の資格へとずらせる
- もし執行部が、無記名投票を一度も経ずにストライキを呼びかけたら? 規約上の決議要件を欠くスト指令は内部手続に瑕疵を抱える。指令に従わず処分された組合員が『投票はあったのか』と問えば、争いの構図が逆転する
- 規約に『人種・宗教・性別・門地・身分で組合員資格を奪わない』と書いていない。1949年からあるこの一文を欠くだけで、資格審査に落ちうる
- 不当労働行為の救済申立ては行為の日から1年が壁だ(27条2項)。あなたの組合は規約不備を突かれ、補正に追われている。規約改正には総会と無記名投票の過半数が要る。期限まであと2か月、その総会を間に合わせられるか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 救済を申し立てる前に、自分の組合の規約を5条2項の九要件と一つずつ照合する(平等参加、無差別、無記名投票による役員選挙、年一回の総会、会計監査人の証明、スト決議の無記名投票、規約改正手続) 2. 不備があれば総会で補正、ただし規約改正自体も無記名投票の過半数が要る点に注意3. 不当労働行為の救済を労働委員会へ、行為の日から1年以内に申立て4. 仮に組合が資格審査に通らなくても、5条1項但書を根拠に個々の労働者の7条1号保護は別途主張する
訴えられた側:1. 救済申立てを受けたら、まず相手組合の規約を読み資格要件の欠落を確認する2. 欠落があれば労働委員会の手続内で資格の点を提起する3. ただし但書により個人の保護は残るため、資格論への過度な依存は禁物4. 資格を判断するのは労働委員会であって会社ではない、これを誤って一方的に団交を拒むと、それ自体が団交拒否の不当労働行為(7条2号)として跳ね返る
時効(請求できる期限):不当労働行為の救済申立ては、行為の日(継続する行為はその終了した日)から1年以内(労働組合法27条2項)。資格審査の手続自体に固有の法定期限はないが、この1年の申立期限内に規約の補正を間に合わせられるかが実務上の分水嶺となる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和20年(1945年) 新設:旧労働組合法が制定され、団結権・団体交渉権の法的保障と不当労働行為制度の原型が導入された
- 2.昭和24年(1949年) 改正:労働組合法が全部改正され、現行5条の資格審査と規約の民主性九要件(無差別・無記名投票・会計監査人の証明等)が整備された
- 労働組合法 第2条労働組合の定義と自主性要件、資格審査のもう一方の基準
- 労働組合法 第7条不当労働行為、5条1項但書が保護を留保する根拠条文
- 労働組合法 第6条交渉権限、資格を備えた組合の団体交渉の枠組み
- 労働組合法 第11条法人である労働組合の登記、資格審査を前提とする手続
- 労働組合法 第27条不当労働行為事件の審査手続と1年の申立期限
- 地方公務員法 第53条公務員の団結体は労組法でなく職員団体の登録制度が適用される特則
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