労働委員会が物件提出命令をしたにもかかわらず物件を提出しなかつた者(審査の手続において当事者でなかつた者を除く。)は、裁判所に対し、当該物件提出命令に係る物件により認定すべき事実を証明するためには、当該物件に係る証拠の申出をすることができない。
要点労働組合法27条の21は、労働委員会の物件提出命令に正当な理由なく従わなかった当事者は、その物件で証明すべき事実について取消訴訟で証拠を申し出られないと定める。
Q · 労働委員会の資料提出命令を無視したら、後の裁判にどう響くの?
資料を出さないと、その資料を裁判の証拠に使えなくなる
労働組合法27条の21により、労働委員会の物件提出命令に従わず物件を提出しなかった当事者は、後の取消訴訟で、その物件によって証明すべき事実について証拠の申出をすることができません。命令自体に物理的強制力はありませんが、無視すればその資料を法廷で自分の武器として使う道が閉ざされます。ただし営業秘密や第三者のプライバシー等の正当な理由が認められれば制限は及びません。なお審査手続の当事者でなかった第三者には、この制限は適用されません。
労働委員会の出す「物件提出命令」に、それ自体を物理的に強制する力はない。だから多くの会社が「不利な資料は出さなければいい、必要になったら裁判で出せばいい」と高をくくる。労働組合法 第27条の21は、その油断に静かな罠を仕掛けている。審査手続で当事者でありながら命令に従わず資料を出さなかった者は、後の取消訴訟で、その資料によって証明すべき事実について証拠の申出をすることができない。つまり、いま隠した資料は、法廷であなたの武器になる道も同時に閉ざされる。封印を招いたのは自分自身だ。ただし「正当な理由」があれば別扱いとなるが、その理由は命令を受けた時点で立てておかねばならず、後出しはまず通らない。出すか出さないかの判断は、裁判の勝敗を先取りしている。
労働組合法27条の21は、不当労働行為の審査手続における証拠の申出の制限を定める規定である。労働委員会の物件提出命令に従わず物件を提出しなかった当事者は、正当な理由がある場合を除き、その物件により認定すべき事実を証明するための証拠を、後の取消訴訟で申し出ることができない。審査手続の当事者でなかった者には適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働委員会が不当労働行為の審査手続で、事件に関係する文書や物件の提出を当事者に命じる処分です。労働組合法27条の7が根拠で、審査に必要な証拠を集める手段です。
重い直接の刑事罰はありませんが、27条の21により、その物件で証明すべき事実について後の取消訴訟で証拠を申し出られなくなります。隠した資料は法廷で使えません。
及びません。制限を受けるのは審査手続の当事者だけです。当事者でなかった第三者が物件を持っていた場合、その第三者に27条の21の制限は適用されません。
労働組合法7条が禁じる解雇・団交拒否・支配介入等について、労働委員会が救済を審査する行政手続です。救済命令が出ると使用者はこれに従う義務を負います。
命令を受けた審査手続の中で、正当な理由を書面で主張し記録に残すことが重要です。裁判になってから初めて理由を持ち出しても後付けと見られ通りにくくなります。
使用者の場合、救済命令等の交付の日から30日以内に提起する必要があります(労働組合法27条の19)。最新の改正状況は必ず確認してください。
民訴224条は命令違反時に相手の主張を真実とみなせるだけですが、27条の21は証拠の申出そのものを封じます。同じ不提出でも跳ね返り方が異なります。
申立人が物件提出命令を得て会社が握りつぶせば、会社はその資料に基づく反論を取消訴訟で封じられます。早期に核心資料の命令を得るほど相手の選択肢を狭められます。
命令そのものに従わないことへの直接の重い刑事罰はなく、形式的な制裁は限定的だ。だが本当の代償は本条にある。正当な理由なく資料を出さなかった当事者は、その資料で証明すべき事実について、後の取消訴訟で証拠を申し出ることができなくなる。業界裏話ヒント:弁護士が真っ先に依頼者に説明するのは『罰金がいくらか』ではなく『その一通を出さないと、後で同じ書類を自分の証拠に使えなくなる』という点だ。制裁の軽さに気を取られると、勝負どころで弾を失う
ただし書の正当な理由(営業秘密、第三者のプライバシー保護、命令自体の違法性など)が認められれば制限は及ばない。ただし裁判所はこれを厳格に判断する。業界裏話ヒント:正当な理由は、命令を受けたその場で書面に残して主張するのが鉄則だ。審査では黙って出さず、裁判になってから初めて『あれは営業秘密だった』と持ち出しても、後付けの弁解と見られて通りにくい。タイミングこそが例外を使えるかどうかの分かれ目になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 不提出の効果 | 27条の21:その物件で証明すべき事実について証拠の申出ができなくなる | — |
| 命令を出す主体 | 労働委員会(不当労働行為の審査手続) | — |
| 制限の対象 | 審査手続の当事者に限る(第三者は除外) | — |
| 例外 | 正当な理由があれば制限は及ばない | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。