前条第一項の規定により使用者が裁判所に訴えを提起した場合において、受訴裁判所は、救済命令等を発した労働委員会の申立てにより、決定をもつて、使用者に対し判決の確定に至るまで救済命令等の全部又は一部に従うべき旨を命じ、又は当事者の申立てにより、若しくは職権でこの決定を取り消し、若しくは変更することができる。
要点労働組合法 27 条の 20 の緊急命令は、使用者が救済命令の取消訴訟を起こした際、労働委員会の申立てにより裁判所が判決確定まで命令に従うよう命じる暫定措置である。
Q · 労働委員会で勝ったのに会社が裁判で争い始めたら、命令は数年間ただの紙切れになるの?
労働委員会の申立てで、裁判所が判決まで命令に従わせる仕組みがあります
労働組合法 27 条の 20 の緊急命令により、使用者が救済命令の取消訴訟を提起しても、命令を発した労働委員会が裁判所に申し立てれば、受訴裁判所は決定で『判決確定まで救済命令の全部または一部に従え』と使用者に命じられます。従わなければ過料の制裁が及びます。ただし申立権は労働委員会にあり、組合が直接は申し立てられません。本案で会社が勝てば命令は失効する暫定措置である点も重要です。
労働委員会があなたの組合の訴えを認め、会社に『解雇した組合員を元に戻せ』『団体交渉に応じろ』と救済命令を出した。普通ならここで勝ちだ。ところが会社は命令を不服として裁判所に取消訴訟を起こせる(27条の19)。裁判は確定まで数年かかる。その間、解雇された活動家は職場に戻れず、組合は人を失い続け、判決を待つ頃には組合そのものが消えている。会社にとって訴訟は『時間稼ぎの道具』に化ける。この時間切れを防ぐのが緊急命令だ。会社が訴訟を起こしたら、救済命令を出した労働委員会の申立てにより、裁判所は決定で『判決が確定するまで救済命令に従え』と会社に命じられる。従わなければ過料という制裁が待つ(32条)。一行の条文だが、組合が訴訟の時間軸を会社の手から奪い返す、唯一のレバーである。
緊急命令とは、使用者が労働委員会の救済命令に対し取消訴訟を提起した場合に、救済命令等を発した労働委員会の申立てに基づき、受訴裁判所が判決確定までその命令の全部または一部に従うよう使用者に命じる暫定的な裁判をいう。労働組合法第 27 条の 20 が根拠であり、決定の取消し・変更も認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
使用者が救済命令の取消訴訟を起こした際、労働委員会の申立てにより裁判所が判決確定まで命令への服従を命じる暫定措置です。労働組合法 27 条の 20 が根拠です。
救済命令は労働委員会が出す行政命令、緊急命令は取消訴訟中にその命令を暫定的に裁判所が履行させる裁判です。救済命令を実効化する装置が緊急命令です。
できません。申立権は救済命令を発した労働委員会にあります(27 条の 20)。組合は委員会に申立てを促すことになります。
緊急命令違反は労働組合法 32 条により過料の対象です(50 万円以下、最新の改正状況をご確認ください)。刑罰ではなく行政上の制裁です。
使用者が取消訴訟を提起した時から本案判決の確定までの間に可能です。提訴から時間が経つほど緊急性の主張が弱まるため、提訴確認後すみやかに動くのが実務の鍵です。
団交拒否や不利益取扱いなどの不当労働行為(7 条)に対し、労働委員会が原職復帰や団交応諾などを命じる行政命令です。これを争われたときの装置が緊急命令です。
過料の制裁に加え、裁判所命令への不服従という事実が残り、本案訴訟での裁判官の心証や対外的評判に影響します。
別物です。緊急命令は判決確定までの暫定措置で、本案で会社が勝てば失効します。事情変更で取消し・変更もありえます(27 条の 20 後段)。
いいえ。申し立てられるのは救済命令を出した労働委員会で、組合が直接申し立てることはできません(27条の20)。だから組合の実務は『委員会を動かす』ことになります。業界裏話ヒント:多くの組合は救済命令で勝った瞬間に気を緩めるが、会社の提訴を見たら即座に委員会へ緊急命令を促すべき。委員会は申立てがなければ自動では動かない。ここで動けるかどうかが、命令を生かすか眠らせるかを分ける
緊急命令違反は50万円以下の過料の対象です(32条、最新の改正状況をご確認ください)。刑罰ではなく行政上の制裁ですが、裁判所の命令への不服従という事実が残ります。業界裏話ヒント:過料の額は大企業の体力からすれば小さく、『払って無視』を選ぶ会社も現実にいる。だが緊急命令違反の事実は本案訴訟での裁判官の心証や、対外的な評判に効いてくる。金額の大小だけで効果を測るのは間違いだ
いいえ。緊急命令はあくまで判決確定までの暫定措置で、本案の勝敗とは別物です。事情が変われば取消し・変更もありえます(27条の20後段)。業界裏話ヒント:緊急命令が出ても本案で会社が勝てば命令は失効する。逆に言えば、緊急命令が出ること自体が会社に『このまま争っても現状維持にはならない』と知らせる圧力になり、本案前の和解を引き出す材料になる。命令は終着点ではなく交渉の起点だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 性質 | 27 条の 20:緊急命令(取消訴訟中の暫定的な従命命令) | — |
| 主体 | 受訴裁判所が、労働委員会の申立てにより発令 | — |
| 効力の射程 | 判決確定までの暫定的効力(事情変更で取消し・変更可) | — |
| 不履行の制裁 | 32 条の過料(緊急命令違反) | — |
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