労働組合法 第27条の19(取消しの訴え)
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- 使用者が都道府県労働委員会の救済命令等について中央労働委員会に再審査の申立てをしないとき、又は中央労働委員会が救済命令等を発したときは、使用者は、救済命令等の交付の日から三十日以内に、救済命令等の取消しの訴えを提起することができる。この期間は、不変期間とする。
- 2.使用者は、第二十七条の十五第一項の規定により中央労働委員会に再審査の申立てをしたときは、その申立てに対する中央労働委員会の救済命令等に対してのみ、取消しの訴えを提起することができる。この訴えについては、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第十二条第三項から第五項までの規定は、適用しない。
- 3.前項の規定は、労働組合又は労働者が行政事件訴訟法の定めるところにより提起する取消しの訴えについて準用する。
この条文の基本情報
取消しの訴えとは何ですか?
定義取消しの訴えとは、労働組合法第27条の19に定められた規定で、「使用者が都道府県労働委員会の救済命令等について中央労働委員会に再審査の申立てをしないとき、又は中央労働委員会が救済命令等を発したときは、使用者は、救済命令等の交…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第27条の19(取消しの訴え)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第27条の19の条文原文は「使用者が都道府県労働委員会の救済命令等について中央労働委員会に再審査の申立てをしないとき、又は中央労働委員会が救済命令等を発したときは、使用者は、救済命令等の交…」で始まります。
- 労働組合法第27条の19は第三節 訴訟に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第27条の19の前の条は労働組合法第27条の18です。
- 労働組合法第27条の19の次の条は労働組合法第27条の20です。
- 労働組合法第27条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の19 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/27_19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法27条の19は、労働委員会の救済命令等の取消しの訴えを、交付の日から30日以内に提起すべきと定める。この30日は不変期間で、裁判所でも延長されない。
Q · 労働委員会から救済命令が届いたら、いつまでに裁判で争えるの?
交付の日から30日以内、延長は一切不可です
労働組合法27条の19により、救済命令等の取消しの訴えは、命令書の交付の日から30日以内に提起しなければなりません。この30日は不変期間で、多忙や弁護士が見つからない等の事情があっても裁判所の裁量で延長されません。一般の行政処分なら出訴期間は6か月(行政事件訴訟法14条)ですが、労働委員会の命令だけは5分の1の30日です。中央労働委員会に再審査を申し立てた場合は、その再審査命令の交付日から改めて30日となります。組合・労働者の側も同じ期間で取消しを求められます。
解説
団体交渉を拒否した、組合活動を理由に社員を不利益に扱った、そう労働委員会に認定され、救済命令書が会社に届く。多くの経営者はここで一息つき、来月にでも顧問弁護士と相談しようと書類を引き出しにしまう。それが命取りになる。労働組合法27条の19は、命令の取消しを求める訴えを起こせる期間を、命令書の交付の日から30日以内と定める。しかもこの30日は不変期間、つまり裁判所の裁量をもってしても延ばせない期限である。行政処分を争う通常の出訴期間は6か月(行政事件訴訟法14条)だが、労働委員会の命令だけは、その5分の1の速さで確定へ向かう。30日を1日でも過ぎれば、命令の中身が正しかろうと間違っていようと、もう争えない。逆に、命令の救済内容に不満がある組合や労働者の側も、同じ土俵で取消しを求められる。
法的な位置づけ
労働組合法27条の19は、労働委員会の救済命令等の取消しの訴えに関する出訴期間を定める規定である。使用者は救済命令等の交付の日から30日以内に取消しの訴えを提起でき、この期間は不変期間として裁判所の裁量によっても延長されない。本規定は組合・労働者が提起する取消しの訴えにも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令書の受領日を即記録し30日後を算定 労働委員会から救済命令書が届いたら、ほかの何より先に交付日(受領日)を記録し、その日から30日後の最終日をカレンダーに赤丸で記入する。出訴期間は交付日起算なので、ここを曖昧にすると全工程が崩れる
- 2.再審査か取消訴訟かを早期決断 都道府県労働委員会の命令なら、中央労働委員会への再審査申立て(27条の15)か、いきなり取消訴訟かを選ぶ。再審査を選べば争える対象は中央労働委員会の命令だけに固定される(27条の19第2項)。最初の分岐で戦う土俵が決まる
- 3.緊急命令を見据え暫定履行と訴訟を並行検討 訴えを起こしても命令の効力は当然には止まらず、裁判所が緊急命令(27条の20)で判決前の履行を命じうる。命令の一部を暫定的に履行しつつ訴訟で全面的に争う二段構えを検討し、過料の制裁と裁判官の心証悪化を避ける
- 4.30日以内に管轄裁判所へ訴状を提出 決断した方針に沿って取消しの訴えの訴状を作成し、不変期間の最終日までに管轄の地方裁判所へ提出する。1日でも遅れれば命令は確定するため、弁護士選定と訴状起案を後回しにしない
よくある質問 AI による整理
Q1労働委員会の救済命令はいつまでに裁判で争える?
命令書の交付の日から30日以内です(労組法27条の19)。この30日は不変期間で、裁判所の裁量でも延ばせません。1日でも過ぎると命令が確定します。
Q2不変期間とは何ですか?
裁判所が職権でも延長できない、性質上絶対的な期間です。多忙や弁護士不在などの事情があっても原則猶予はなく、出訴期間を厳格に確定させます。
Q3救済命令の取消訴訟はどこの裁判所に起こす?
行政事件訴訟法に基づく取消しの訴えとして、被告となる労働委員会の所在地等を管轄する地方裁判所に提起します。具体的管轄は事案により異なります。
Q4中央労働委員会に再審査を申し立てるとどうなる?
争える対象は中央労働委員会が出した再審査命令だけになります(27条の19第2項)。最初の都道府県労働委員会の命令を蒸し返すことはできません。
Q5緊急命令とは何ですか?
取消訴訟の係属中でも、裁判所が使用者に判決前の命令履行を命じる制度です(27条の20)。違反には過料の制裁があり、訴訟だけでは履行を止められません。
Q6救済命令を受けたらまず何をすべき?
封を切る前に命令書の受領日を正確に記録し、30日後をカレンダーに記入することです。受領から相談まで放置すると訴状を練る時間が致命的に削られます。
Q7組合や労働者の側も救済命令の取消しを求められる?
求められます。救済の内容が不十分と感じた組合・労働者も、同じ交付の日から30日以内に取消しの訴えを提起できます(27条の19第3項で準用)。
Q830日を過ぎたらどうなる?
命令の内容が正しくても誤っていても、もう争えず確定します。不変期間のため徒過すれば原則救済はなく、命令の効力を受け入れるしかありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会の命令って、行政の決定だから6か月以内に裁判すればいいんですよね?
それが最も危険な誤解です。一般の行政処分の出訴期間は6か月(行政事件訴訟法14条)ですが、労働委員会の救済命令だけは労働組合法27条の19で交付の日から30日、しかも延長不可の不変期間です。実務のポイント:労務に不慣れな弁護士でも、行政訴訟の感覚で『まだ時間がある』と構えることがある。命令書を持って相談に行くなら、不当労働行為事件の経験があるかを最初に確かめると安全です
Q2とりあえず命令を無視して、裁判で争っている間は従わなくていいんじゃないですか?
危険です。訴えを起こしても命令の効力は当然には止まりません。さらに裁判所は使用者に対し、判決確定前でも命令に従うよう緊急命令(労働組合法27条の20)を出せ、違反すると過料の制裁があります。実務のポイント:実務では、命令の一部を暫定的に履行しつつ訴訟で全面的に争う二段構えがよく使われる。全面拒否は緊急命令と過料を招きやすく、裁判官の心証も損ねます
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政の決定なんだから6か月以内に裁判すればいい」という知識そのものが、ここでは罠になる。労働委員会の救済命令は確かに行政処分だが、出訴期間は行政事件訴訟法の6か月ではなく、労働組合法が定める30日。一般論を当てはめた瞬間に間に合わなくなる
- 30日という期限は知っていても、それが「不変期間」である重みを軽く見ている人が多い。不変期間は、裁判所が職権でも延長できない。多忙、弁護士が見つからない、書類が揃わない、どんな事情があっても原則として猶予はない(天災など当事者の責めに帰せない事由による追完の余地は別途あるため、最新の解釈をご確認ください)
- 「とりあえず命令には従わず、訴訟で争っている間は履行しなくていい」と考えがちだが、訴えを起こしても命令の効力は当然には止まらない。裁判所は緊急命令(27条の20)で、判決前でも会社に命令の履行を命じられ、違反には過料の制裁がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 出訴期間 | 労組法27条の19:交付の日から30日 | 行訴法14条:処分を知った日から6か月 労組法27条の15:再審査の申立て(前置手続) |
| 期間の性質 | 不変期間(裁判所でも延長不可) | 出訴期間(正当な理由があるときの例外あり) 申立期間(命令交付後の所定期間内) |
| 争える対象 | 救済命令等(再審査後は中央労委の命令のみ・2項) | 一般の行政処分 都道府県労働委員会の救済命令等 |
| 徒過した場合 | 命令が確定、内容を争えない | 原則出訴不可(例外的追完の余地) 再審査の道が閉じ、取消訴訟へ移行 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は不当労働行為を裁決委員会が裁決し、決定への不服は所定期間内に争う構造。独立委員会が一次判断する点で日本に近い
韓国も中央労働委員会の再審判定に対し行政訴訟を提起する二段階構造。出訴期間は日本より更に短く設定されている
米国は NLRB の不当労働行為命令を連邦控訴裁判所が司法審査する。労働委員会+裁判所審査という本条の制度設計の源流に当たる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 団交拒否で救済命令を受けた中小企業の社長。顧問弁護士の休暇と重なり、相談できたのは命令書到着から25日後。残り5日で訴状を仕上げ、管轄の裁判所に提出できるか。1日でも遅れれば、命令はそのまま確定する
- もし会社が中央労働委員会に再審査を申し立てていたら、何を相手に訴えればいい? この場合、争えるのは中央労働委員会が出した命令だけ。最初の都道府県労働委員会の命令を蒸し返すことはできない(27条の19第2項)
- 組合側が、命令で認められた救済の中身が不十分だと感じた。組合や労働者も同じ30日以内に取消しの訴えを起こせる。我慢して受け入れるしかない、わけではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 救済の中身が不十分、または救済が認められなかった場合、組合・労働者の側も交付の日から30日以内に取消しの訴えを起こせる(3項で準用) 2. まず命令書の受領日を確定し、30日後をカレンダーに記入3. 労働事件に強い弁護士、または上部団体(産別組合)の法対部に即連絡4. 会社側が再審査を申し立てた場合は、争いの場が中央労働委員会へ移ることを踏まえて戦略を組み直す
訴えられた側:1. 命令書が届いたら、ほかの何より先に交付日を記録し、30日の不変期間が走り出していると認識する2. 再審査(中央労働委員会への申立て)か、いきなり取消訴訟かを早期に決断、再審査を選べば争える対象は中央労働委員会の命令に限られる(2項) 3. 緊急命令(27条の20)で訴訟中も履行を命じられうるため、命令の暫定的履行と訴訟を並行で検討4. 30日を1日でも超えれば命令は確定、弁護士選定を後回しにしない
時効(請求できる期限):救済命令等の交付の日から30日以内(労働組合法27条の19第1項)。この期間は不変期間であり、裁判所の裁量でも延長されない。起算点は『交付の日』、つまり命令書が当事者に届いた日。中央労働委員会に再審査を申し立てた場合は、その再審査命令の交付日から改めて30日となる
学説
通説:本条の30日は不変期間であり、裁判所が職権でも伸長できない。徒過すれば救済命令は確定する。ただし当事者の責めに帰すことのできない事由による訴訟行為の追完の余地は別途問題となりうるとされ、最新の解釈の確認を要する。
改正沿革 AI による整理
- 要検証(平成16年〔2004年〕労働組合法改正の可能性) 不当労働行為事件の審査手続の再編に伴い、現行の27条の12以下の枝番号体系へ整理された際に、本条の位置づけと条番号が確定したとみられる。あわせて同年の行政事件訴訟法改正で出訴期間が3か月から6か月に延長され、12条に3項以下の管轄拡張規定が追加されたため、本条2項が『12条第3項から第5項までは適用しない』と定める構造もこの改正と整合する。ただし新設か改正かの正確な区別、改正年の確定は人的検証を要する
- 労働組合法 第7条救済命令の対象となる不当労働行為の定義
- 労働組合法 第27条の12取消訴訟の対象となる救済命令等の根拠
- 労働組合法 第27条の15本条2項が明示的に引用する再審査の前置手続
- 労働組合法 第27条の20訴訟係属中の命令履行を確保する緊急命令
- 行政事件訴訟法 第14条一般の出訴期間6か月を本条が30日へ短縮する特則関係
- 行政事件訴訟法 第12条本条2項が第3項から第5項までの適用を排除する管轄規定
- 行政事件訴訟法 第3条取消しの訴えの基本類型を定める一般規定
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