要点労働組合法27条の7は、労働委員会が不当労働行為事件で証人の出頭や会社の帳簿書類の提出を命じられると定める。正当な理由なく従わなければ過料の対象となる。
Q · 労働委員会は、会社が握っている社内資料を強制的に出させることができるの?
できる。物件提出命令で会社に資料の提出を命じられる
労働組合法27条の7により、労働委員会は不当労働行為事件の調査・審問手続において、当事者や証人に出頭を命じ(証人等出頭命令)、事件に関係する帳簿書類その他の物件の所持者に提出を命じることができます(物件提出命令)。これは単なる要請ではなく法的拘束力ある処分で、正当な理由なく従わなければ過料の制裁対象になります。ただし委員会は、個人の秘密や事業上の秘密の保護に配慮し(2項)、提出を命じる必要がない部分は除いて命じることができます(3項)。証拠が会社側に偏る不当労働行為事件で、真実発見の風穴を開ける手続です。
組合活動の中心人物が、突然の遠隔地配転を命じられた。会社の説明は「業務上の必要性」。だが本当の動機が組合潰しだという証拠は、社内メール、人事会議の議事録、評価資料、そのすべてが会社のサーバーの中にある。あなたの手元には何もない。ここで多くの労働者と組合は諦める。決定的な証拠は相手が握っている、と。だが労働組合法 27条の7 を知る者は諦めない。労働委員会は、不当労働行為事件の審査において、当事者や証人に出頭を命じ(証人等出頭命令)、さらに会社が握る帳簿書類その他の物件の提出を命じることができる(物件提出命令、役所が相手に直接下す法的拘束力ある命令)。これは単なる要請ではない。会社が正当な理由なく無視すれば、過料の制裁が待つ。証拠が一方に偏ること、それこそが不当労働行為事件の最大の壁であり、本条はその壁に合法的な風穴を開ける数少ないルートである。
労働組合法第27条の7は、労働委員会による証拠調べの権限を定める規定である。労働委員会は、不当労働行為事件の調査・審問手続において、当事者や証人に出頭を命じる証人等出頭命令、及び事件に関係する物件の所持者に提出を命じる物件提出命令を発することができ、その際は個人及び事業上の秘密保護に配慮しなければならない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働委員会が、不当労働行為事件に関係する帳簿書類その他の物件の所持者に対し、その提出を命じる処分です。法的拘束力があり、正当な理由なく従わなければ過料の対象になります(労組法27条の7第1項2号)。
労働委員会が、事実認定に必要な限度で、当事者や証人に出頭を命じて陳述させる処分です。物件提出命令と並ぶ、審問手続における証拠調べの手段です(労組法27条の7第1項1号)。
あります。救済の申立ては、不当労働行為の日(継続する行為はその終了日)から1年以内です(労組法27条2項)。この期限を過ぎると門前払いになるため、早期の申立てが重要です。
正当な理由なく従わない場合、過料の制裁対象になります。加えて、資料を隠したと評価されれば、不当労働行為の心証形成でも会社に不利に働きます。
物件の表示、物件の趣旨、物件の所持者、証明すべき事実の4項目を明らかにする必要があります(労組法27条の7第6項)。書式不備で却下されないよう正確な記載が求められます。
事件に関係する帳簿書類その他の物件で、その物件によらなければ事実認定が困難となるおそれがあるものです。紙の書類に限らず、電子データや人事評価資料も含みうると解されています。
全面拒否はできません。委員会は個人の秘密・事業上の秘密に配慮する義務を負い(2項)、命じる必要がない部分は除いて命じられます(3項)。必要部分は保護に配慮しつつ提出させる仕組みです。
対象になり得ます。「帳簿書類その他の物件」は紙媒体に限られず、電子データ・録音・人事評価シートまで含みうると解されています。所持の有無は7項の審尋で問い質されます。
終わりません。労働委員会は物件提出命令を出す前に、所持者を審尋します(本条7項)。「ない」と述べた事実が記録に残り、後に存在が判明すれば会社の信用は大きく傷つき、不当労働行為の心証形成でも不利に働きます。業界裏話ヒント:実務では、申立て段階で『その資料が存在するはず』と推認させる周辺証拠(メールの宛先一覧、システムのログ)を添えると、委員会が命令に踏み切りやすい。いきなり本丸を狙わず、外堀から埋めるのが定石です。
性質は行政上の処分で、民事訴訟の文書提出命令(民事訴訟法220条以下)に準じた仕組みです。正当な理由なく従わなければ過料の制裁対象になります(最新の制裁内容は要確認)。業界裏話ヒント:会社側がこの命令を最も嫌がるのは、内部資料が出ると団交拒否や支配介入の『本音』が露呈するから。逆に労働者側は、命令が出た瞬間に和解の流れが一気に有利へ傾くことが多い。命令の申立て自体が、強力な交渉カードになります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 根拠条文と場面 | 労組法27条の7:労働委員会の証拠調べ(証人等出頭命令・物件提出命令) | — |
| 手続主体 | 労働委員会(行政委員会) | — |
| 強制力・不遵守の効果 | 行政処分、正当な理由なく従わなければ過料 | — |
| 秘密保護の仕組み | 個人・事業上の秘密に配慮、必要でない部分は除外(2項・3項) | — |
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