労働組合法 第32条の4
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第二十七条の十一(第二十七条の十七の規定により準用する場合を含む。)の規定による処分に違反して審問を妨げた者は、十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第32条の4は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第32条の4の条文原文は「第二十七条の十一(第二十七条の十七の規定により準用する場合を含む。」で始まります。
- 労働組合法第32条の4は第五章 罰則に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第32条の4の前の条は労働組合法第32条の3です。
- 労働組合法第32条の4の次の条は労働組合法第33条です。
- 労働組合法第32条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第32条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第32条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/32_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法32条の4は、労働委員会の審問における秩序維持処分に違反して審問を妨げた者を、十万円以下の過料に処すと定める。刑事罰ではなく行政上の秩序罰で前科はつかない。
Q · 労働委員会の審問で暴れて退廷命令に従わなかったら、どうなる?
十万円以下の過料。前科はつかないが本体事件で不利になる。
労働組合法32条の4により、労働委員会の審問廷で委員長らの秩序維持処分に違反して審問を妨げた者は、十万円以下の過料に処されます。これは刑事罰ではなく、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて科す行政上の秩序罰で、前科はつきません。ただし金額以上に痛いのは、審問を妨害したという事実が本体の不当労働行為事件の心証を悪化させること。当事者でなくても、傍聴人が野次や妨害で進行を止めれば名宛人になり得ます。
解説
労働委員会の審問は、ただの話し合いの場ではない。裁判所に準じた準司法手続であり、そこで秩序を乱して進行を妨げれば、十万円以下の過料という制裁が待っている。それを定めるのが労働組合法三十二条の四だ。不当労働行為の救済を申し立てた労働者側でも、申し立てられた使用者側でも、あるいは応援に来ただけの第三者でも、審問を現実に妨げれば名宛人になりうる。押さえておくべきは、これが「過料」であって「罰金」ではないという点。前科はつかず、刑事手続でもなく、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて科す行政上の秩序罰である。だが軽く見てはいけない。審問を妨げたという記録は、本体の不当労働行為事件の心証にも影を落とす。会場で声を荒げた一瞬が、あなたが本当に守りたかった主張の信用を削っていく。
法的な位置づけ
労働組合法32条の4は、不当労働行為事件の審問における秩序維持の処分に違反して審問を妨げた者に対する過料を定める罰則規定である。過料は刑事罰ではなく、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて科す行政上の秩序罰であり、前科を伴わない。名宛人は当事者に限られず、審問を現実に妨げた第三者も含まれる。
よくある質問 AI による整理
Q1過料と科料の違いは?
過料は行政上の秩序罰で前科がつかず、地方裁判所が非訟事件手続法で科します。科料は1,000円以上1万円未満の刑事罰で前科がつきます。読みは同じでも法的性質が逆です。
Q2労働委員会の審問とは?
不当労働行為の救済申立てについて、労働委員会が証拠調べや当事者の主張を聞く準司法手続です。裁判所に準じた秩序が求められ、妨害には過料の制裁があります。
Q3過料 十万円 払わないとどうなる?
過料の裁判が確定すると、検察官の命令により執行され、財産が差押えの対象になり得ます。放置は不利になるため、通知が届いたら速やかに対応すべきです。
Q4過料の決定に不服があるときは?
地方裁判所の過料決定に不服があれば即時抗告ができます。期間は短い(一週間程度、最新の手続を要確認)ため、通知が届いたら速やかに対応する必要があります。
Q5第二十七条の十一とは何ですか?
労働委員会が審問廷の秩序を維持するために行う処分(退廷命令など)の根拠規定です。32条の4はこの処分違反を過料で担保します。
Q6労働委員会の審問で撮影や録音は禁止?
委員長の許可なく撮影・録音を続け、制止に従わず審問を止めれば『審問を妨げた』と評価され、32条の4の過料の対象になり得ます。
Q7過料の裁判はどこで行われますか?
労働委員会ではなく、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて行います。不当労働行為事件とは別の手続なので、争い方も別に準備する必要があります。
Q8審問妨害の過料は会社にも科されますか?
過料は現実に審問を妨げた個人(自然人)が名宛人です。法人そのものというより、その場で妨害行為をした者が対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審問で熱くなって声を荒げただけでも、過料を取られるんですか?
声を荒げた一回だけで直ちに過料、とは限りません。三十二条の四が対象とするのは『審問を妨げた』こと、つまり進行を現実に止めた行為です。委員長の制止に従えば問題になりにくい。実務のポイント:実際に過料まで至る例は多くありません。委員長はまず注意や退廷命令で対応します。怖いのは過料そのものより、紛糾させた当事者という印象が本体の不当労働行為事件の心証に残ることです。
Q2過料って前科になるんですか?就職に響きますか?
なりません。過料は刑事罰ではなく行政上の秩序罰で、罰金や科料とは別物です。前科として記録されず、前歴照会にも出ません(労働組合法三十二条の四)。実務のポイント:『過料』と『科料』は読みも似て紛らわしいですが、科料は刑事罰で前科がつき、過料は非刑事で前科がつきません。報道や書面でどちらの字かを確認するだけで、事の重さの見当がつきます。
Q3傍聴に行っただけの組合員も過料の対象になりますか?
なり得ます。条文は『審問を妨げた者』と定め、当事者に限っていません(三十二条の四)。傍聴者が野次や妨害で進行を止めれば名宛人になります。実務のポイント:だからこそ慣れた組合は、応援動員をかけるとき『静かに座っているだけ』を徹底させます。数で圧をかけたい気持ちと、手続を妨害しない規律を両立させないと、応援が逆に足を引っ張ります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「審問で本気の主張をしたら不利になるのか」と身構える人がいるが、問いの立て方が違う。妨げられるのは『主張』ではなく『進行』だ。理路整然と激しく争うことはむしろ歓迎される。罰の対象は内容ではなく、秩序を壊す行為そのものである。
- 「過料なら大したことない、払えば済む」と思いがちだが、金額(十万円以下)以上に痛いのは、審問を妨害したという事実が本体事件で心証を悪くすること。十万円で済んでも、救済命令を取り損ねれば失うものははるかに大きい。
- 過料が刑事罰でないことは知っていても、その手続が労働委員会ではなく地方裁判所で、非訟事件手続法に従って別個に進むことまでは知らない人が多い。つまり不当労働行為事件とは土俵が違い、争い方も別に用意しなければならない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性質 | 32条の4の過料:行政上の秩序罰、前科なし | 科料(刑法):刑事罰、前科あり(1千円以上1万円未満) 罰金(刑法):刑事罰、前科あり(1万円以上) |
| 科す機関・手続 | 地方裁判所(非訟事件手続法) | 刑事裁判所(刑事訴訟) 刑事裁判所(刑事訴訟) |
| 金額の範囲 | 十万円以下 | 1千円以上1万円未満 各罰条による(1万円以上) |
| 不服申立て | 即時抗告(期間が短い) | 上訴(控訴・上告) 上訴(控訴・上告) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も審判廷の秩序維持違反に制裁を科すが、不當勞動行為裁決の妨害に特化した過料規定は持たず、一般の秩序維持規定で対応する
韓国も労働委員会(노동위원회)が審問を行い、秩序維持違反に과태료(過怠料)を予定する点で日本に近い構造を持つ
ドイツは労働裁判所(Arbeitsgericht)が司法機関であり、審理妨害には Ordnungsgeld/Ordnungshaft が科される。行政委員会の審問という日本固有の構造とは前提が異なる
米国は NLRB の審問妨害に対し連邦裁判所の関与(執行・contempt)で対応し、秩序罰としての『過料』に正確に対応する概念はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 団体交渉を拒否され続けた末に労働委員会へ駆け込んだあなた。審問で会社側代理人の発言にどうしても黙っていられず、机を叩いて怒鳴った。委員長から退廷を命じられても従わなければ、それ自体が三十二条の四の射程に入る。怒りが正当でも、手続のルールは別腹だ。
- もし、応援に来た同僚や組合員が傍聴席で野次を飛ばし、審問が中断したらどうなる。当事者でなくても、審問を現実に妨げた者であれば過料の名宛人になりうる。「自分は関係者ではないから」は通用しない。
- 委員長が静粛を求めた。それでも撮影と録音をやめず審問を止めた。その一連の行為が「審問を妨げた」と評価される。
- 過料の裁判の通知が届いた。意見を述べる機会は与えられるが、不服を申し立てられる期間はごくわずか(即時抗告は一週間程度、最新の手続をご確認ください)。放置すれば過料が確定し、あなたの言い分を聞いてもらう最後の窓が閉じる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手方やその支援者の怒号・撮影・退廷拒否で進行が妨げられたら、まず議事録や速記録にその状況を記録するよう委員長に求める2. 時系列メモを残し、過料の判断材料として裁判所へ通報・上申される際の素材にする3. ただし過料を科すかは地方裁判所の判断で、あなたが直接科せるわけではない4. 何より、自陣が終始冷静さを保ったことが本体の不当労働行為事件の心証で効いてくる
訴えられた側:1. 退廷を命じられたら、その場では従い、抵抗を重ねて妨害の事実を積み増さない2. 過料の裁判は地方裁判所が非訟事件手続法に基づき行う。意見陳述の機会で、妨害の意図がなかったこと、現実に進行を止めていないことを具体的に述べる3. 過料の決定に不服があれば即時抗告(期間が短いので即対応) 4. 本体事件への波及を抑えるため、謝意と再発防止を記録に残す
時効(請求できる期限):三十二条の四自体に時効の定めはない。過料の裁判は非訟事件手続法に基づき地方裁判所が行い、過料決定の告知後に即時抗告できる期間は短い(一週間程度、最新の手続をご確認ください)。妨害行為のあった審問期日が事実上の起点となる。
学説
通説:32条の4の過料は刑事罰ではなく行政上の秩序罰であり、前科を伴わない。審問の円滑な進行という手続的利益を保護するための制裁と理解され、罰の対象は主張の内容ではなく進行を妨げる行為に限られる。
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