外国為替及び外国貿易法 第71条の2
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本人特定事項を隠蔽する目的で、第十八条第四項(第十八条の五、第十八条の六第一項、第二十二条の二第二項及び第二十二条の三において準用する場合を含む。)の規定に違反したときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2の条文原文は「本人特定事項を隠蔽する目的で、第十八条第四項(第十八条の五、第十八条の六第一項、第二十二条の二第二項及び第二十二条の三において準用する場合を含む。」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2は第九章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2の前の条は外国為替及び外国貿易法第71条です。
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2の次の条は外国為替及び外国貿易法第72条です。
- 外国為替及び外国貿易法第71条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第71条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第71条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/71_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外国為替及び外国貿易法71条の2は、本人特定事項を隠蔽する目的で、銀行等の本人確認の際に氏名等を偽った者に50万円以下の罰金を科す。単純な記載ミスは対象外。
Q · 海外送金で他人の名前を使ったら、本当に犯罪になるの?
身元を隠す目的なら、50万円以下の罰金になる
外国為替及び外国貿易法71条の2により、本人特定事項を隠蔽する目的で、銀行等の本人確認の際に氏名・住所・生年月日などを偽った者は50万円以下の罰金に処されます。処罰されるのは銀行ではなく偽った顧客本人です。単なる書き間違いは目的要件を欠くため対象外ですが、隠蔽目的の有無は他人名義を使った経緯などの客観的事情から判断されます。罰金も刑罰なので、確定すれば前科になります。
解説
銀行の外貨送金窓口で、ほかの人の名前を書いて送金しようとする。窓口の人が気付かなければ、何も起きなかったように見える。外国為替及び外国貿易法(外為法)は、ここを刑事罰の対象にしている。18条4項は、銀行等が本人確認をするとき、顧客が本人特定事項(氏名・住所・生年月日など、その人を特定するための情報)を偽ることを禁じている。本条は、その偽りが「本人特定事項を隠蔽する目的」、つまり誰が送金したかを隠すつもりで行われた場合に、50万円以下の罰金を科す。ポイントは二つある。一つ目に、処罰の対象は銀行ではなく、偽った顧客本人である。二つ目に、目的要件があるため、単なる書き間違いや転記ミスは本条の対象外である。ただし、隠すつもりがあったかどうかは、本人の言い分ではなく、他人名義を使った経緯などの客観的な事情から判断される。「名前を借りただけ」という軽い気持ちが、前科の付く罰金刑につながりうる。そこを知っているかどうかで、名義を貸してほしいと頼まれたときの返事が変わる。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法71条の2は、同法18条4項が定める本人特定事項の偽りの禁止に違反した者のうち、本人特定事項を隠蔽する目的を有する者を処罰する罰則規定である。法定刑は50万円以下の罰金であり、18条の5、18条の6第1項、22条の2第2項及び22条の3において準用される場合も対象に含む。
よくある質問 AI による整理
Q1外為法の本人確認とは何ですか?
銀行等が外国送金などの取引をする際に、顧客の氏名・住所・生年月日などの本人特定事項を確認する手続です。外為法18条が根拠となっています。
Q2本人特定事項とは何ですか?
その人を特定するための情報で、個人なら氏名・住所・生年月日などが該当します。本人確認の際にこれを偽ることは外為法18条4項で禁止されています。
Q3送金代行バイトは違法ですか?
他人の身分情報で海外送金を申し込めば、外為法71条の2の罰則の対象になりえます。送金されたお金が犯罪収益なら、さらに重い罪に問われる可能性があります。
Q4外為法違反の罰金は前科になりますか?
なります。罰金は刑法上の刑罰なので、有罪判決や略式命令が確定すれば前科として扱われます。「反則金」とは性質がまったく違います。
Q5外為法71条の2の時効はいつまでですか?
法定刑が罰金のみの罪なので、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。
Q6海外送金で名義を借りたらばれますか?
銀行は本人確認書類や送金目的、資金の出どころを確認し、記録を保存します。発覚しなかったように見えても、記録は後の捜査で参照されうる状態で残ります。
Q7本人確認で嘘をつくと銀行も罰せられますか?
外為法71条の2で処罰されるのは偽った顧客本人です。銀行が見抜けなかったからといって、偽った側の責任が軽くなることはありません。
Q8送金申込書の書き間違いは犯罪になりますか?
本条は隠蔽目的を要件としているので、単純なミスは対象外です。ただし、ミスに気付いた後も訂正せずに隠し通すと、目的を疑われる事情になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の代わりに私の名前で仕送りを送っただけでも捕まるんですか?
実際に送金者として手続きしたのがあなたで、あなた自身の情報を正しく書いたのであれば、本人特定事項を偽ったことにはなりません。本条(外為法71条の2)の対象は、隠蔽する目的で18条4項に違反した場合です。実務のポイント:問題になりやすいのは、名義と実際の資金の出し手がずれている場合です。銀行は送金目的や資金の出どころも聞いてくるので、そこで取り繕わないことが自衛になります
Q2罰金50万円なら、払えば終わりですよね?
罰金は刑罰なので、確定すれば前科として記録されます。しかも偽名送金は、資金の流れを隠す行為として犯罪収益移転防止法の罰則(最新の改正状況をご確認ください)や詐欺関連の罪と一緒に捜査されやすいものです。実務のポイント:捜査機関にとって本条は、送金ルート全体を解明するための入口として使いやすい罪です。「罰金で終わる」と見込んで供述すると、ほかの罪の証拠を自分から差し出すことになりかねません
間違えやすい点 AI による整理
- 「本人確認で嘘をついたら責められるのは確認を怠った銀行のほう」と思われがちだが、本条が処罰するのは偽った顧客本人である。銀行が見抜けなかったかどうかは、偽った側の責任を軽くしない
- 罰金50万円以下と聞いて「交通違反の延長くらい」と考えるのは、重さを見誤っている。罰金も刑罰なので、確定すれば前科になる。さらに、偽名送金が発覚すると、送金されたお金の出どころそのものが捜査対象になる。本当に問題になるのは罰金額ではなく、その後の捜査の広がりである
- 「うっかり書き間違えても犯罪になるのか」と不安になる人がいるが、問いの立て方がずれている。本条は隠蔽目的を要件としているので、単純なミスは対象外である。問われるのはミスをしたかではなく、ミスに気付いたあとで訂正したか、それとも隠し通したかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 外為法71条の2:罰則規定(50万円以下の罰金) | 外為法18条:銀行等の本人確認義務と、顧客による偽りの禁止(4項) 犯罪収益移転防止法4条:特定事業者の取引時確認義務 |
| 名宛人 | 18条4項に違反した者(偽った顧客本人) | 本人確認を行う銀行等と、確認を受ける顧客 金融機関をはじめとする特定事業者と、その顧客 |
| 主観要件 | 本人特定事項を隠蔽する目的が必要 | 4項の禁止自体は目的を問わない(罰則が付くのは隠蔽目的がある場合) 取引時確認での虚偽申告には別途罰則あり(現行条文で要件を要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では金融機関の確認客戶身分義務を洗錢防制法が中心に規律する。日本のように外為法と犯収法の二本立てではなく、マネーロンダリング対策法に集約されている
韓国は特定金融取引情報法で金融機関の顧客確認義務を定める。日本の犯罪収益移転防止法に近い位置付けである
ドイツは GwG で本人確認(Identifizierung)を定め、違反の多くを秩序違反(Bußgeld)として処理する。EU のマネーロンダリング防止指令を国内法化したもの
米国は銀行に Customer Identification Program の整備を義務付ける。顧客の虚偽申告は連邦の虚偽陳述罪など一般の刑事規定で処理されることが多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- SNS で「海外送金を代行するだけで日給3万円」という募集を見つけた。指示されたとおり、他人の身分証の情報で銀行の外貨送金を申し込む。本条の罰金で済めばまだ軽いほうで、送金されたお金が詐欺の被害金なら、犯罪収益移転防止法や組織犯罪処罰法の領域に踏み込む
- もし、海外にいる親族へ送金するとき、名義を家族の誰かに借りたらどうなる? 身元を隠すつもりがなければ本条の目的要件は満たしにくい。ただ、「なぜ本人名義で送らなかったのか」を説明できない状況は、それだけで疑いを招く
- 経理担当のあなたは、取引先の指示で、実際の送金者とは違う会社名義で国際送金の手続をした。窓口で求められた本人確認書類との食い違いを「あとで直す」と押し通した。その場のごまかしが、送金者を隠す意図の証拠として記録に残る
- 銀行から「送金の申込内容について確認させてください」と電話があった。回答期限は3日後。ここで事実と違う説明を上塗りするか、正直に訂正するかで、単なる手続ミスで終わるか刑事事件になるかが分かれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の身分証の情報が無断で送金に使われた疑いがあれば、すぐに取引銀行へ連絡し、名義が使われた取引の有無を確認する2. 身分証を紛失・流出していれば警察に届け出て、受理番号を控える3. 銀行に不審取引の申出をしたことを記録に残す4. 自分が関与していないことを示すため、当日の行動記録やメッセージ履歴を保存しておく
訴えられた側:1. 銀行からの照会に対し、事実と違う説明を上塗りしない2. 誰に頼まれ、どんな経緯で他人の情報を書いたのかを時系列でメモにする。隠すつもりがなかったことを示す材料になる3. 送金の元手が他人のものであれば、それ以上の罪に広がる可能性があるので、警察から連絡が来る前に弁護士に相談する4. 取調べでは黙秘権があることを踏まえ、供述の前に弁護人と方針を固める
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみの罪であるため、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。民事については特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
- 外国為替及び外国貿易法 第18条本人確認義務と顧客の偽り禁止(4項)
- 外国為替及び外国貿易法 第18条の5本人確認規定の準用先(現行効力を要確認)
- 外国為替及び外国貿易法 第22条の218条4項の準用先(現行効力を要確認)
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第4条特定事業者の取引時確認義務
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第28条隠蔽目的の虚偽申告の罰則(現行効力を要確認)
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