弁護士法 第43条の10(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)
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弁護士会の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
この条文の基本情報
解散及び清算の監督等に関する事件の管轄とは何ですか?
定義解散及び清算の監督等に関する事件の管轄とは、弁護士法第43条の10に定められた規定で、「弁護士会の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の10(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の10の条文原文は「弁護士会の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。」で始まります。
- 弁護士法第43条の10は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の10の前の条は弁護士法第43条の9です。
- 弁護士法第43条の10の次の条は弁護士法第43条の11です。
- 弁護士法第43条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の10は、弁護士会の解散・清算の監督と清算人に関する事件を、事務所所在地の地方裁判所の専属管轄と定める。これらは非訟事件であり管轄裁判所を当事者が選ぶ余地はない。
Q · 弁護士会が解散したら、清算はどこの裁判所が見張るの?
事務所所在地の地方裁判所が清算を監督します
弁護士法43条の10により、弁護士会の解散・清算の監督と清算人に関する事件は、その事務所の所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄に属します。これらは原告と被告が争う通常訴訟ではなく、裁判所が後見的に手続全体を見張る非訟事件です。そのため管轄裁判所は当事者が任意に選べず、解散した弁護士会に対し未回収の債権を届け出る先や、清算人の職務に疑義があるときに申し立てる先も、この地方裁判所に固定されます。
解説
弁護士会と聞けば、弁護士を束ねる永続的な権威を思い浮かべるかもしれない。だが法律上、弁護士会は一個の法人にすぎない。法人である以上、解散もすれば、その後始末である清算(残った財産を整理し、借金を返し、余りを分配する手続)も発生しうる。この一文が決めているのは、その清算を誰が見張るかだ。答えは、弁護士会の事務所がある場所を管轄する地方裁判所。なぜ場所が重要か。清算の監督や、清算人(後始末を任された人)をめぐる争いは非訟事件(対立する二当事者を前提とせず、裁判所が後見的に関与する手続)であり、決まった裁判所でしか扱えないからだ。あなたが弁護士会に何かを納めて代金が未回収のまま解散の報を受けたなら、どこの裁判所に債権を届け出るかは、この一行が先回りして答えている。
法的な位置づけ
弁護士法43条の10は、弁護士会の解散・清算の監督及び清算人に関する事件の管轄を定める規定であり、これらの非訟事件を弁護士会の事務所所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄とする。法人である弁護士会の消滅過程に対し、司法が後見的に関与する手続上の入口を画する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散する弁護士会の事務所所在地を特定する 債権者として動くなら、まず解散・統合する弁護士会(または法人)の主たる事務所の所在地を確認する。その所在地を管轄する地方裁判所が清算を監督する裁判所となる
- 2.債権申出期間を確認し期間内に届け出る 解散の公告に記載された債権申出期間を確認する。法人清算の一般法の準用により原則2か月以上の期間が公告される。期間内に清算人へ債権を届け出ないと、配当順位が劣後する危険がある
- 3.清算人の職務に疑義があれば監督裁判所へ申し立てる 清算人の弁済順序や財産処分に不公正があれば、清算を監督する地方裁判所に申し立てる。裁判所は不適任な清算人を解任する権限を持つ。必ず清算結了前に動く
- 4.清算結了の登記前にすべての請求を済ませる 清算結了の登記がされると法人格が消滅し、請求の相手が存在しなくなる。配当・弁済の確認や異議申立てはこの登記の前に完了させる
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士会の清算はどこの裁判所が監督しますか?
弁護士会の事務所所在地を管轄する地方裁判所です。弁護士法43条の10がこれを専属管轄と定めており、当事者が他の裁判所を選ぶことはできません。
Q2弁護士会の清算事件は非訟事件ですか?
はい。清算の監督や清算人に関する事件は、対立する原告・被告を前提とせず、裁判所が後見的に関与する非訟事件です。だから管轄が一つに固定されます。
Q3解散した弁護士会への債権はどこに届け出ますか?
清算を監督する事務所所在地の地方裁判所の手続下で、清算人に対して債権を届け出ます。公告された債権申出期間内の届出が必要です。
Q4清算人の職務に問題があるとき誰に申し立てますか?
清算を監督する地方裁判所に申し立てます。裁判所は不適任な清算人を解任する権限を持ち、清算結了前であれば是正を求められます。
Q5弁護士会は解散することがありますか?
実務上は極めて稀ですが、組織再編や統合による解散はありえます。法律はその場合の清算監督の管轄を43条の10であらかじめ定めています。
Q6弁護士会の清算監督の管轄裁判所は選べますか?
選べません。43条の10は事務所所在地の地方裁判所を専属管轄とし、便宜による移送や合意管轄の余地を認めていません。
Q7弁護士会の清算と一般社団法人の清算は同じですか?
監督の枠組みは類似します。法人清算の一般法(非訟事件手続法等)の準用構造を前提に、弁護士会については43条の10が管轄を特定しています。
Q8清算結了後でも弁護士会に請求できますか?
原則できません。清算結了の登記で法人格が消滅すると、請求の相手そのものが存在しなくなります。結了前に動くことが回収の鍵です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会って、そもそも解散することなんてあるんですか?
実務上は極めて稀だが、組織再編や統合による解散はありうる。弁護士法43条の10は、その清算監督の管轄を事務所所在地の地方裁判所とあらかじめ定めている。単位弁護士会は地裁の管轄区域ごとに置かれる公的団体だ。実務のポイント:弁護士会は地裁の管轄区域に対応して組織されるため、再編が起きても監督裁判所が自然に定まる設計になっている。制度として備えられた話で、空想ではない。
Q2団体が解散したら、貸してたお金や未払いの代金は戻ってこないんですか?
清算手続では、残った財産から債権者への弁済が優先され、余りがあれば構成員に分配される。弁護士法43条の10により、その手続は地方裁判所の監督下で進む。だから泣き寝入りとは限らない。実務のポイント:鍵は債権申出期間内に届け出ること、そして清算結了の登記前に動くこと。結了すれば法人格が消え、請求する相手そのものが存在しなくなる。スピードが回収を左右する。
間違えやすい点 AI による整理
- そもそも「弁護士会は解散するはずがない永続的な存在」という前提で、誰がその清算を監督するかなど考えもしない。だがその問いの立て方自体が誤っている。弁護士会は法人であり、解散も統合もありうる存在として、法律は最初からその幕引きの管轄を用意している。
- 裁判所が紛争を裁くことは知っていても、清算の監督が「非訟事件」だという深さまでは見えていない。通常の訴訟のように原告と被告が争うのではなく、裁判所が後見的に手続全体を見張る。だから扱える裁判所が一つに固定され、あなたが好きな裁判所を選ぶ余地はない。
- 清算人は任された後始末を自由裁量で進めると思われがちだが、実際は地方裁判所の監督下にある。職務に不正や怠慢があれば、裁判所は清算人を解任できる。後始末役は最後まで司法の手綱につながれている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 43条の10:清算事件の管轄(事務所所在地の地方裁判所の専属) | 31条:弁護士会の法人格の根拠 43条の9:清算人および清算手続の規律 |
| 規律する局面 | 解散後の清算監督を「どの裁判所が」見張るか | 弁護士会が法人として存在する根拠そのもの 清算を「誰が・どう」進めるか(清算人の選任・職務) |
| あなたへの影響 | 債権届出・清算人解任申立ての宛先裁判所が定まる | 弁護士会を権利義務の主体として扱える根拠 清算人の弁済順序・残余分配の手続的縛り |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人の清算を法院の監督に属させ、清算事務に瑕疵があれば法院が関与できる点で日本と同様の後見的監督の枠組みを採る。
韓国民法も法人の清算を裁判所の監督下に置き、清算人の解任等を裁判所が判断できる構造を持つ。
ドイツは社団(Verein)の清算を BGB が規律し、清算手続上の裁判所関与・管轄は FamFG 等の非訟手続法が補完する。
米国は州ごとに非営利法人・任意団体の解散清算を規律し、裁判所の監督・管轄の扱いは州法により分かれる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、長年取引してきた弁護士会が組織再編で解散することになったら、あなたの未払い請求はどうなる? 答えを握るのは、その事務所所在地の地方裁判所だ。そこに債権を届け出なければ、清算財産の分配から外れる。
- あなたが清算手続に関与する立場になり、清算人の職務遂行をめぐって疑義が生じたとする。その当否を判断し、必要なら清算人を解任するのも、同じ地方裁判所。あなたの一挙手一投足が裁判所の監督下に置かれる。
- 解散の公告が出た。債権申出の期間は決まっている。期限を過ぎれば、あなたの請求は後回しにされ、財産が尽きていれば回収はゼロになる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず弁護士会(または解散する法人)の事務所所在地を特定する。そこを管轄する地方裁判所が清算を監督する2. 解散の公告に記載された債権申出期間を確認し、その期間内に債権を届け出る。遅れると劣後扱いの危険3. 清算人の対応に不公正があれば、監督する地方裁判所に申し立てる4. 清算結了の登記がされる前に動く。結了後は請求の相手が消える
訴えられた側:1. 清算人として就任したら、職務はすべて事務所所在地の地方裁判所の監督下にあると心得る2. 財産目録の作成、債権者への公告、債権申出期間の設定など、清算手続を法定の順序で進める3. 残余財産の分配は債権弁済を終えた後に限る。順序を誤れば責任を問われる4. 職務をめぐり疑義が生じれば裁判所の判断を仰ぐ。裁判所は不適任な清算人を解任できる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。清算手続では、債権申出の公告期間(法人清算の一般法の準用により、原則として2か月以上)の徒過に注意する。個別の債権の消滅時効は民法166条(権利行使できると知った時から5年、または権利行使できる時から10年)による(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:弁護士会の清算は法人清算の一般法理を前提とし、債権者保護のため裁判所の後見的監督に服する。本条は弁護士会という特定団体について、その監督と清算人に関する非訟事件の管轄を事務所所在地の地方裁判所に固定する手続規定と理解される。
- 弁護士法 第31条弁護士会の法人格の根拠規定
- 弁護士法 第43条の2弁護士会の解散事由に関する規定(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第43条の9清算人および清算手続に関する規定(現行効力を要確認)
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第241条法人清算の監督に関する裁判所の管轄の一般法(現行効力を要確認)
- 非訟事件手続法 第99条清算の監督事件の手続および管轄を定める一般法(現行効力を要確認)
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