弁護士法 第43条の12(裁判所の選任する清算人の報酬)
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裁判所は、第四十三条の四の規定により清算人を選任した場合には、弁護士会が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人の陳述を聴かなければならない。
この条文の基本情報
裁判所の選任する清算人の報酬とは何ですか?
定義裁判所の選任する清算人の報酬とは、弁護士法第43条の12に定められた規定で、「裁判所は、第四十三条の四の規定により清算人を選任した場合には、弁護士会が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の12(裁判所の選任する清算人の報酬)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の12の条文原文は「裁判所は、第四十三条の四の規定により清算人を選任した場合には、弁護士会が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。」で始まります。
- 弁護士法第43条の12は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の12の前の条は弁護士法第43条の11です。
- 弁護士法第43条の12の次の条は弁護士法第43条の13です。
- 弁護士法第43条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の12は、裁判所が選任した清算人への弁護士会の報酬額を裁判所が定められると規定する。裁判所は額を決める前に必ず清算人の陳述を聴かなければならない。
Q · 裁判所が選んだ清算人の報酬って、裁判所が勝手に決めて終わりなの?
裁判所が定めるが、決定前に必ず清算人の陳述を聴く必要がある
弁護士法43条の12により、裁判所が第43条の4で選任した清算人に弁護士会が支払う報酬の額は、裁判所が定めることができます。ただし裁判所は額を決める前に、必ず清算人の陳述を聴かなければなりません。これは飾りの訓示規定ではなく、清算人に「いくらが妥当か」を述べる手続上の権利を保障したものです。陳述聴取を省いて決めた報酬は手続違背として争われる余地があり、業務量や専門性を数値で示せるかどうかが最終的な金額を左右します。
解説
弁護士会が解散し、その後始末(清算)をする者として裁判所からあなたが選ばれた。働いた対価である報酬は、誰がいくらと決めるのか。答えは「裁判所」だ。本条は、第四十三条の四で裁判所が選んだ清算人に弁護士会が支払う報酬額を、裁判所が定められると規定する。多くの人が見落とすのが二文目だ。裁判所はその額を決める前に、必ずあなた(清算人)の陳述を聴かなければならない。これは飾りの訓示規定ではない。あなたに「いくら欲しいか、なぜその額が妥当か」を述べる手続上の権利を保証したものだ。もし裁判所がこの陳述聴取を省いて報酬を決めたなら、その決定は手続違背として争われる余地がある。報酬を一方的に押し付けられる立場ではなく、決定プロセスに正面から関与できる当事者、それがあなたの本当の立場である。
法的な位置づけ
弁護士法43条の12は、裁判所が選任した清算人への報酬に関する手続規定である。裁判所が第43条の4に基づき清算人を選任した場合、弁護士会が支払う報酬額を裁判所が定めることができ、その決定に先立ち裁判所は当該清算人の陳述を聴くことが義務づけられる。報酬決定権と陳述聴取義務を一体として定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.選任直後から業務日誌をつける 清算人に選任されたら直ちに業務日誌をつけ、稼働日数・処理した事務・専門的判断を要した事項を記録する。これが後の報酬主張の唯一の客観証拠になる
- 2.陳述の機会の通知を受けたら算定根拠を整理 裁判所から報酬額決定前の陳述の機会を告げられたら、業務量を数値化し、会社法485条の清算人報酬水準や類似事案の相場を添えて妥当な額の算定根拠をまとめる
- 3.数値と相場で陳述する 陳述では「もっと欲しい」ではなく「この業務量ならこの額が合理的」という算定根拠で語る。裁判官に相場を踏まえた合理的な額という土俵を先に作らせる
- 4.決定に不服があれば申立ての可否を確認 報酬決定額に不服があれば、即時抗告など不服申立ての可否と不変期間を直ちに確認する。決定は確定すると争いにくいため、期間徒過に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1清算人の報酬は誰が決めますか?
裁判所が選任した清算人の場合、弁護士法43条の12により報酬額は裁判所が定めます。当事者の自由交渉ではなく中立の裁判所が決定する仕組みです。
Q2清算人の陳述を聴かずに決めた報酬は有効ですか?
陳述聴取は43条の12が定める法定の手続要件です。これを欠いた報酬決定は手続違背として、不服申立てで争われる余地があります。
Q3清算人の報酬はいくらが相場ですか?
条文に定額はなく、業務量・処理した事務の規模・専門的判断を要した事項により裁判所が個別に定めます。会社法485条の清算人報酬水準が参考になります。
Q4弁護士会の清算人は誰が選びますか?
弁護士法43条の4により裁判所が選任します。43条の12の報酬決定は、この裁判所選任を前提とした規定です。
Q5清算人の報酬は誰が負担しますか?
清算の対象である弁護士会の財産から支出されます。これは会員の負担に直結するため、額が過大にならないよう裁判所が決定します。
Q6清算人の陳述では何を主張すべきですか?
稼働日数、処理した債権債務の規模、専門的判断を要した事項を数値と資料で示し、合理的な報酬額の算定根拠を提示することが重要です。
Q7会社法485条と弁護士法43条の12は何が違いますか?
対象が異なるだけで構造はほぼ同一です。会社法485条は株式会社の裁判所選任清算人、43条の12は弁護士会の清算人の報酬を、いずれも裁判所が陳述を聴いて定めます。
Q8清算人の報酬決定に不服がある場合どうすればいいですか?
報酬決定は裁判所の手続内で行われるため、決定後の再交渉ではなく、即時抗告など不服申立ての可否と期間を直ちに確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判所が決めた報酬額に納得できない場合、後から増額を求められますか?
報酬額の決定は裁判所の手続内で確定し、不服があれば即時抗告等で争う形になります。決定後に当然に再交渉できるわけではありません(第43条の12)。だからこそ決定「前」の陳述が決定的です。実務のポイント:裁判官は清算人の業務量を外から完全には把握できません。業務日誌・処理実績・拘束期間を数値で示さなければ、裁判官は控えめな額を選びがちです。「黙っていても公正に判断してくれる」は幻想で、主張した者だけが正当な対価に近づく
Q2そもそも弁護士会が解散して清算人が選ばれるなんて、現実に起きるんですか?
弁護士会の解散自体は極めて稀です。ただし本条のような仕組みは弁護士会に限りません。会社法第485条が株式会社の裁判所選任清算人の報酬を同じ構造で定め、一般社団法人やNPO法人の清算でも同型です。実務のポイント:この条文を「弁護士会だけの特殊ルール」と読むと本質を見誤ります。日本の法人清算には『裁判所が選んだ清算人の報酬は裁判所が定め、本人の陳述を聴く』という共通フォーマットがあり、一つ理解すれば他の法人清算にも応用が利く
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所が報酬を決める」と聞くと、役所が一方的に額を決めて終わりだと思いがちだ。だが本条は、決定の前に必ず清算人の陳述を聴くことを義務づけている。あなたには発言の機会が法律で保証されている
- 陳述の機会があること自体は知っていても、それを単なる形式的なヒアリングだと軽く見ている人が多い。実際には、そこで示した業務量・専門性・拘束期間が報酬額算定の直接の材料になる。準備の精度がそのまま金額に跳ね返る、その深刻さを過小評価してはならない
- 「報酬に不満なら後で交渉すればいい」と問題を立てがちだが、その問いの立て方自体が誤っている。裁判所の報酬決定は一度確定すると争いにくい。勝負は決定後の交渉ではなく、決定前の陳述の段階で、すでについている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 43条の12:裁判所選任清算人への報酬額の決定 | 43条の4:裁判所による清算人の選任(報酬決定の前提) 会社法485条:株式会社の裁判所選任清算人の報酬決定 |
| 決定権者 | 裁判所 | 裁判所 裁判所 |
| 手続保障 | 報酬決定前に清算人の陳述聴取が義務 | 選任手続(陳述聴取の対象外) 報酬決定前に清算人の陳述聴取が義務(同型) |
| 費用の出所 | 弁護士会の財産(会員負担に直結) | — 清算株式会社の財産 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も裁判所(法院)選派の清算人の報酬は法院が決定する点で同型。株主会選任の場合は株主会が定める。
ドイツも裁判所が清算人(Abwickler/Liquidatoren)を選任でき、その報酬は裁判所が定める枠組みを持つ。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが弁護士として、解散した弁護士会の清算人に裁判所から選任された。膨大な残務を半年こなした末、裁判所が示した報酬額が想定の半分。陳述の機会で「稼働日数・処理した事務の規模・専門的判断を要した事項」を数値で主張できたかどうかで、この額は大きく変わっていた
- もし裁判所があなたの言い分を一切聴かずに報酬額を決めたら、それをそのまま受け入れるしかないのか? 答えはノー。陳述聴取は本条が定める法定の手続要件であり、これを欠いた決定には不服を申し立てる足場がある
- 弁護士会の側に立てば、清算人への報酬は会の財産、つまり会員の負担から支出される。額が過大なら会員にしわ寄せが来る。裁判所が清算人の陳述だけで判断しないよう、会としても業務量や難易度の資料を手続内で提出する余地がある
- 裁判所から報酬決定の前に陳述の機会を与えられた。期日は来週。準備できる時間はわずか、業務日誌と稼働実績をまとめきれるかが、最終的な金額を分ける
取るべき行動
被害を受けた側:清算人(報酬を受ける側)の将棋盤。1. 選任直後から業務日誌をつけ、稼働日数・処理した事務・専門的判断を要した事項を記録する、これが後の報酬主張の唯一の客観証拠になる2. 裁判所から陳述の機会が示されたら、業務量を数値化し、会社法485条の清算人報酬水準や類似事案の相場を添えて妥当な額を主張する3. 「もっと欲しい」ではなく「この業務量ならこの額が合理的」という算定根拠で語る4. 決定額に不服があれば、即時抗告など不服申立ての可否と期間を直ちに確認する
訴えられた側:弁護士会(報酬を支払う側)の将棋盤。1. 清算人への報酬は会の財産から支出され会員負担に直結するため、過大な主張には実際の業務量や事務の難易度を示す反論資料を裁判所に提出する余地を確保する2. 清算人の陳述だけが判断材料にならないよう、会側の事情も手続内で適切に伝える3. ただし正当な業務対価まで圧縮しようとすれば、かえって紛争が長引く、合理的水準での着地を探る
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。報酬決定は裁判所の手続内で行われ、決定に対する不服申立ては告知を受けた時から一定の不変期間内(即時抗告の場合は原則1週間、非訟事件手続法等を要確認)に行う必要がある。陳述の機会は報酬額決定の前の一回のみであり、その期日を逃すと主張の場そのものを失う
学説
通説:本条の報酬決定前の陳述聴取は単なる訓示規定ではなく、清算人に対する手続保障と解されている。本条は会社法485条の裁判所選任清算人の報酬決定とほぼ同一構造を持ち、法人清算に共通する制度として理解される。
- 弁護士法 第43条の4裁判所による清算人選任、本条の報酬決定の前提となる選任規定
- 会社法 第485条株式会社の裁判所選任清算人の報酬決定、ほぼ同一構造の対応規定
- 会社法 第478条裁判所による清算人選任の会社法上の対応規定
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