地方税法 第17条の5(更正、決定等の期間制限)
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- 更正又は決定は、法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日。以下この条及び第十八条第一項において同じ。)の翌日から起算して五年を経過した日以後においては、することができない。加算金の決定をすることができる期間についても、また同様とする。
- 2.前項の規定により更正をすることができないこととなる日前六月以内にされた第二十条の九の三第一項の規定による更正の請求に係る更正は、前項の規定にかかわらず、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日まで、することができる。当該更正に伴う加算金の決定をすることができる期間についても、同様とする。
- 3.賦課決定は、法定納期限の翌日から起算して三年を経過した日以後においては、することができない。
- 4.地方税の課税標準又は税額を減少させる賦課決定は、前項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して五年を経過する日まですることができる。
- 5.不動産取得税、固定資産税又は都市計画税に係る賦課決定は、前二項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して五年を経過した日以後においては、することができない。
- 6.第一項の規定により決定をすることができないこととなる日前三月以内にされた申告納付又は申告納入に係る地方税の申告書の提出に伴つて行われることとなる不申告加算金(第七十一条の十四第六項、第七十一条の三十五第七項、第七十一条の五十五第七項、第七十二条の四十六第六項(第一号に係る部分に限る。)、第七十四条の二十三第六項、第九十条第六項、第百四十四条の四十七第六項、第二百七十八条第六項、第三百二十八条の十一第六項、第四百八十三条第六項、第五百三十六条第六項、第六百九条第六項、第六百八十八条第六項、第七百一条の十二第六項、第七百一条の六十一第六項、第七百二十一条第六項又は第七百三十三条の十八第七項の規定の適用があるものに限る。)についてする決定は、第一項の規定にかかわらず、当該申告書の提出があつた日から三月を経過する日まで、することができる。
- 7.偽りその他不正の行為により、その全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた地方税についての更正、決定若しくは賦課決定又は当該地方税に係る加算金の決定は、前各項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して七年を経過する日まですることができる。
この条文の基本情報
更正、決定等の期間制限とは何ですか?
定義更正、決定等の期間制限とは、地方税法第17条の5に定められた規定で、「更正又は決定は、法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第17条の5(更正、決定等の期間制限)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第17条の5の条文原文は「更正又は決定は、法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日。」で始まります。
- 地方税法第17条の5は第一章 総則に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第17条の5の前の条は地方税法第17条の4です。
- 地方税法第17条の5の次の条は地方税法第17条の6です。
- 地方税法第17条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第17条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第17条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/17_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法17条の5は、地方税の更正・決定ができる期間を法定納期限の翌日から5年と定める。賦課決定の増額は3年、減額は5年、不正行為がある場合は7年に延びる。
Q · 固定資産税の払いすぎ、何年前の分まで直してもらえる?
この条では原則5年分。それ以前は国家賠償など別ルート
地方税法17条の5第5項により、固定資産税の賦課決定は法定納期限の翌日から5年を経過すると行えないため、減額の賦課決定で戻せるのは原則5年分です。5年より前の過納分は、この条のルートでは取り戻せません。ただし最高裁平成22年6月3日判決は国家賠償請求による回収を認めており、自治体独自の返還要綱で5年超の分を返還する例もあります。
解説
地方税には、役所が後から税額を直せる期限がある。役所の側が増額する場合と、あなたの側が減額を求める場合とでは、この期限が同じではない。申告して納める税(法人住民税・法人事業税など)の更正(役所が申告内容を直して税額を確定させる処分)と決定(申告がない場合に役所が税額を確定させる処分)ができるのは、法定納期限の翌日から5年まで。役所が税額を決めて通知する税(個人住民税・自動車税など)で増額の賦課決定ができるのは原則3年までだが、減額は5年までできる。つまり増やす方向より減らす方向に長い時間が与えられている。ただし不動産取得税・固定資産税・都市計画税は、増額も減額も5年でそろえてある。この期限は「偽りその他不正の行為」があると7年に延びる。固定資産税の通知書を見て計算が古いと感じたら、5年の期限を意識して早めに減額を求めることが、取り戻せる金額を左右する。
法的な位置づけ
地方税法17条の5は、地方税の更正・決定・賦課決定および加算金の決定について、課税庁がそれらの処分をすることができる期間を定める規定である。原則は法定納期限の翌日から5年、賦課課税の増額賦課決定は3年、偽りその他不正の行為がある場合は7年とされ、期間経過後の処分は許されない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.年度ごとに通知書と申告書を集める 過去の納税通知書、課税明細書、申告書の控えを年度別に並べ、各年度の法定納期限を書き出す。賦課課税か申告納付かも併せて確認する
- 2.期限内に残る年度を数える 法定納期限の翌日から起算し、増額なら3年(不動産三税・申告税は5年)、減額なら5年、不正行為の主張があれば7年として、各年度が期限内かを判定する
- 3.減額を書面で求める 申告納付の税は更正の請求書(20条の9の3)を、賦課課税の税は減額賦課決定を求める申出書を提出し、受付印のある控えを残す。期限前6か月以内なら2項の延長が働く
- 4.期限を超える分の別ルートを確認 5年を超える過納分は、自治体の返還要綱の有無を書面で照会し、なければ国家賠償法1条による請求を弁護士と検討する
- 5.増額処分には期間と不正認定を確認して争う 増額処分を受けたら対象年度が期間内か、7年延長の根拠となる不正行為の具体的内容は何かを確認し、不服があれば処分を知った翌日から3か月以内に審査請求する
よくある質問 AI による整理
Q1地方税の更正の期間制限とは?
役所が申告税額を直す「更正」や、無申告時の「決定」ができる期限のことです。地方税法17条の5により、法定納期限の翌日から原則5年で打ち切られます。
Q2法人事業税の更正の請求はいつまでできる?
法定納期限の翌日から5年以内です(地方税法20条の9の3)。期限前6か月以内に請求すれば、役所は請求日から6か月まで更正できます(17条の5第2項)。
Q3固定資産税の増額は何年前まで遡れる?
5年です。個人住民税などの賦課課税は増額3年が原則ですが、不動産取得税・固定資産税・都市計画税は5項により増額も5年まで遡れます。
Q4「偽りその他不正の行為」とはどんな行為?
帳簿の改ざん、架空経費の計上、売上の除外など、税を免れるための積極的な隠ぺい行為を指します。該当すると期間制限は7年に延びます。
Q5不申告加算金の決定はいつまでできる?
原則は法定納期限の翌日から5年です。ただし期限前3か月以内に期限後申告をした場合は、申告書の提出日から3か月まで決定できます(6項)。
Q6期間制限の起算点「法定納期限」とはいつ?
各税目の法律で定められた本来の納期限です。随時に課する地方税は、その税を課することができることとなった日が起算点になります(1項かっこ書)。
Q7期間制限と徴収権の消滅時効の違いは?
17条の5は税額を確定させる処分の期限(除斥期間)、18条は確定した税を徴収する権利の時効(5年)です。確定と徴収で別々の期限が走ります。
Q8期限を過ぎてから出された増額処分は違法?
期間制限を過ぎた更正・賦課決定は違法であり、取消しの対象になります。処分を知った翌日から3か月以内に審査請求で争うのが基本です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1固定資産税、20年くらい取られすぎてたっぽいんですけど、全部返ってきますか?
この条のルートでは、減額の賦課決定で戻せるのは5年分まで(4項・5項)です。ただし最高裁平成22年6月3日判決は、審査の申出や取消訴訟を経なくても、国家賠償請求で過払い分を回収できると認めました。実務のポイント:多くの自治体は独自の返還要綱を持ち、10年や20年分まで返している例があります。窓口で「返還要綱はありますか」と聞くかどうかで、戻ってくる金額が大きく変わります
Q2住民税の申告漏れって、何年前まで遡られるんですか?
個人住民税は役所が税額を決める賦課課税なので、増額は原則3年までです(3項)。ただし不正行為があれば7年まで延びます(7項)。実務のポイント:もっと現実的に効いてくるのは、税務署が所得税を更正した場合です。市区町村は国税からの通知をもとに、17条の6の特例で3年を過ぎた年度分の住民税まで賦課してくることがあります。所得税で調査が入った年は、翌年に住民税の追加分が来ると考えて準備しておくのが実務の感覚です
Q3期限ギリギリで更正の請求を出したら、役所が処理を引き延ばして時間切れになりませんか?
そうならないように2項があります。期限前6か月以内に出された更正の請求については、役所は請求日から6か月まで更正ができます。実務のポイント:請求書は郵送の場合も含め、提出日を証明できる形で出すことが重要です。受付印のある控えを必ず残してください。後で「請求はいつだったか」が争いになったとき、手元に残っている控えがそのまま決め手になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所がミスしたのだから、払いすぎた分は全額返ってくる」と考えがちだが、本条の減額賦課決定で戻せるのは原則5年分である。それより前の分は、役所が自分の誤りを認めていても、この条のルートでは取り戻せない。最高裁平成22年6月3日判決により国家賠償請求で回収する道は開かれたが、こちらは公務員の過失と損害を立証する別の勝負になる
- 増額は3年まで、減額は5年までという違いは知られていても、どれほど影響するかは見落とされやすい。個人住民税のような賦課課税の税では、役所のミスに気付いても4年目以降は追加で取られない。一方で、払いすぎた分は5年目まで取り戻せる。不動産の三税(不動産取得税・固定資産税・都市計画税)だけは増額も減額も5年なので、「3年たったから安心」という感覚は不動産では通用しない
- 「何年前まで遡って調べられるのか」と聞く人は多い。しかし本当に問うべきは「自分の行為が『偽りその他不正の行為』に当たるかどうか」である。単なる計算ミスや解釈の違いなら5年で終わるが、帳簿の改ざん、架空の経費、売上の除外などがあれば7年になる。分かれ目は年数ではなく、行為が不正に当たるかどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 地方税法17条の5:税額を確定させる処分(更正・決定・賦課決定)の期限 | 地方税法17条の6:争訟や国税更正に連動する期間制限の特例 地方税法18条:確定した税を徴収する権利の消滅時効 |
| 期間 | 原則5年、賦課課税の増額3年、不正7年 | 裁決・判決や国税の更正等から一定期間、通常の期限を超えて可能 法定納期限の翌日から5年 |
| 納税者側の起点 | 更正の請求(20条の9の3)や減額賦課決定の申出 | 審査請求・訴訟の結果や国税の更正 督促・差押えなど徴収手続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も核課期間を原則5年、詐欺その他不正の方法による逃脱は7年とし、日本と骨格が近い。退税請求は同法28条で別に規律される
韓国は地方税の賦課の除斥期間を原則5年とし、無申告や不正行為の場合に延長する。地方税専用の基本法を持つ点が日本と異なる
ドイツは確定期間を原則4年、軽率な過少申告5年、脱税10年とし、不正時の延長幅が日本より大きい
米国連邦税の賦課期間は原則3年、詐欺的申告や無申告では期間制限なしとされ、不正への対応が日本より厳しい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の固定資産税の課税明細を見直したところ、建物が建っているのに住宅用地特例(小規模住宅用地なら課税標準が6分の1になる特例)が当てはめられていなかった。それが十数年続いていたらどうなるか。この条で取り戻せるのは減額の賦課決定ができる5年分にとどまる。それより前の分は、国家賠償か、自治体独自の返還要綱を使う別ルートになる
- 経理担当のあなたは、4年前の法人事業税で非課税にすべき収入を課税対象に入れていたことに気付いた。更正の請求(地方税法20条の9の3)ができる期限まで、あと3週間しかない。今週中に請求書を出せば、期限前6月以内の請求として、役所は請求の日から6か月まで更正を続けられる(本条2項)
- 役所の調査担当者から、6年前の売上の一部を別口座に分けて隠していた点を指摘された。通常なら5年で更正はできなくなるが、不正行為が認定されれば7年まで遡られ、重加算金も上乗せされる
- 会社の申告をずっと出していなかった。期限まで残り2か月という時期に期限後申告をしたらどうなるか。不申告加算金の決定は、その申告書の提出日から3か月まで可能になる(6項)。駆け込みで出したからといって、加算金を免れることはない
取るべき行動
被害を受けた側:払いすぎに気付いた場合の手順。1. 過去の納税通知書と課税明細を、年度ごとに集める。2. 申告納付の税なら更正の請求(20条の9の3)を、賦課課税の税なら減額の賦課決定を書面で求め、受付日の記録を残す。3. 5年を超える分は、自治体に返還要綱があるかを確認し、なければ国家賠償請求(国家賠償法1条)を検討する。4. 固定資産の価格(評価額)そのものに不服がある場合は、固定資産評価審査委員会への審査の申出という別ルートがあり、期限も別に定められている点に注意する
訴えられた側:役所から増額を求められた場合の手順。1. 処分通知の日付と、対象年度の法定納期限を照らし合わせ、5年(賦課課税の増額なら3年)を超えていないかを確認する。2. 7年に延ばす根拠が「偽りその他不正の行為」とされているなら、具体的にどの行為を不正と見ているのか説明を求める。単なる計算ミスや解釈の違いであれば、5年を超える分は争う余地がある。3. 処分に不服があれば、処分を知った翌日から3か月以内に審査請求を行う(行政不服審査法18条)
時効(請求できる期限):更正・決定:法定納期限の翌日から5年。賦課課税の増額賦課決定:3年(減額は5年)。不動産取得税・固定資産税・都市計画税の賦課決定:5年。偽りその他不正の行為がある場合:7年。期限前6月以内に出した更正の請求:請求日から6月まで延長。期限前3月以内の期限後申告に伴う不申告加算金:申告書の提出日から3月まで。審査請求は処分を知った日の翌日から3月以内(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の期間制限は除斥期間であり、時効のような中断・更新はない。期間経過後の更正・賦課決定は違法となり、納税者の援用を待たずに効力が否定される
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)12月改正(要確認) 国税通則法の改正にあわせ、更正の請求ができる期間が1年から5年へ延長された。これに伴い、期限直前の更正の請求に対応する6月延長の規定(2項)が整備されたとみられる。条項番号と施行日は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成23年(2011年) 改正:国税通則法の改正と歩調を合わせ、更正の請求期間の延長に伴って更正等の期間制限が整理された(条項番号・施行日は要確認)
- 地方税法 第17条の6期間制限の特例(争訟・国税更正連動)
- 地方税法 第20条の9の3更正の請求、2項延長の起点
- 地方税法 第18条徴収権の消滅時効5年
- 地方税法 第17条過誤納金の還付義務
- 地方税法 第18条の3還付金請求権の消滅時効
- 国家賠償法 第1条期間制限を超える過納分の回収経路
- 地方自治法 第236条公金債権の一般時効、地方税法が特則
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