地方税法 第401条(固定資産の評価に係る道府県知事の任務)
クイックジャンプ
- 道府県知事は、市町村長に対し、固定資産の評価に関して、次に掲げる援助を与えなければならない。
- 一第三百八十八条第一項の固定資産評価基準について助言をすること。
- 二固定資産評価員の研修を行うこと。
- 三総務大臣が作成した資料の使用方法について助言をすること。
- 四市町村の固定資産評価員が評価することが著しく困難である固定資産の評価について市町村長から助言を求められた場合において助言を与えること。
- 五第七十三条の二十一第四項の規定によつて固定資産の価格の決定について助言をすること。
この条文の基本情報
固定資産の評価に係る道府県知事の任務とは何ですか?
定義固定資産の評価に係る道府県知事の任務とは、地方税法第401条に定められた規定で、「道府県知事は、市町村長に対し、固定資産の評価に関して、次に掲げる援助を与えなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第401条(固定資産の評価に係る道府県知事の任務)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第401条の条文原文は「道府県知事は、市町村長に対し、固定資産の評価に関して、次に掲げる援助を与えなければならない。」で始まります。
- 地方税法第401条は第五款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第401条の前の条は地方税法第400条の2です。
- 地方税法第401条の次の条は地方税法第401条の2です。
- 地方税法第401条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第401条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第401条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/401
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法401条は、道府県知事が市町村長に対し、固定資産評価基準の助言、評価員の研修、評価困難資産の助言など五つの援助を与える義務を定める。
Q · 固定資産税の評価に、県はどう関わっているの?
県が市町村の評価を助言と研修で支える義務を負う
地方税法401条により、道府県知事は市町村長に対し、固定資産評価基準についての助言、固定資産評価員の研修、総務大臣が作成した資料の使用方法の助言、評価が著しく困難な資産についての求めに応じた助言、価格決定についての助言という五つの援助を与えなければなりません。ただし価格を決定するのは市町村長であり(同法403条)、県の援助は個々の評価額の正しさを保証するものではありません。評価額への不服は固定資産評価審査委員会への審査申出(同法432条)で争います。
解説
固定資産税の納税通知書に載っている「評価額」は、市町村の職員が一人で決めた数字ではない。背後には、総務大臣が定める固定資産評価基準、道府県による評価員の研修、難しい物件についての県の助言という三層の仕組みがある。地方税法401条はその中間の層、つまり道府県知事が市町村長に必ず与えなければならない援助を五つ定めた条文である。具体的には、評価基準についての助言、評価員の研修、国の資料の使い方の助言、評価が特に難しい資産についての助言、そして不動産取得税の価格決定に関わる助言である。注意したいのは、本条が納税者に請求権を与える条文ではないことだ。それでも、仕組みを知っているかどうかで評価額への向き合い方は変わる。評価にはマニュアルと研修があり、判断が分かれる物件には県の関与が予定されている。だから評価額を疑うときは「高すぎる気がする」と感覚で訴えるのではなく、「評価基準のどの項目を、どう当てはめたのか」を問えばよい。そう問える人だけが、審査申出(固定資産評価審査委員会に評価額の見直しを求める手続)で話が通じる。
法的な位置づけ
地方税法401条は、固定資産税の評価に関し、道府県知事が市町村長に対して与えなければならない援助を定める規定である。援助の内容は、固定資産評価基準についての助言、固定資産評価員の研修、総務大臣が作成した資料の使用方法の助言、評価が著しく困難な固定資産についての求めに応じた助言、および同法73条の21第4項に基づく価格決定の助言の五つである。
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産評価基準とは何ですか?
総務大臣が定める固定資産の評価方法と手続の基準です(地方税法388条1項)。市町村長はこの基準によって価格を決定しなければなりません(同法403条)。
Q2固定資産税の評価額は誰が決めるのですか?
市町村長が固定資産評価員の評価に基づき決定します(地方税法403条・409条以下)。道府県は助言と研修で支えますが、決定権は市町村にあります。
Q3固定資産税の評価替えは何年ごとですか?
土地と家屋は原則として3年ごとの基準年度に評価替えが行われます。基準年度以外は、地目変更や新築などの事情がない限り価格が据え置かれます。
Q4固定資産税の評価額は県が決めているのですか?
いいえ。価格を決めるのは市町村長です。県は地方税法401条に基づき助言と研修を行い、評価基準によっていない場合は419条で修正を勧告します。
Q5評価が難しい建物はどうやって評価されますか?
原則どおり評価基準に従って評価しますが、市町村の評価員が評価することが著しく困難な資産については、市町村長が道府県知事に助言を求められます(401条4号)。
Q6不動産取得税の価格は何を基準に決まりますか?
固定資産課税台帳に価格が登録されている不動産は、原則としてその価格によって決定されます(地方税法73条の21)。市町村の評価が不動産取得税にも影響します。
Q7固定資産評価の是正勧告とは何ですか?
市町村の価格決定が評価基準によっていないと道府県知事が認める場合に、市町村長へ価格の修正を勧告する仕組みです(地方税法419条)。
Q8固定資産課税台帳は閲覧できますか?
納税義務者などは自己の資産に関する固定資産課税台帳を閲覧できます(地方税法382条の2)。評価の根拠を確かめる第一歩になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県が市に助言してるなら、評価額がおかしいとき県に文句を言えばいいんですか?
本条の援助は道府県から市町村への行政内部の支援で、納税者が県に不服を申し立てる窓口ではない。評価額に不服があれば、市町村の固定資産評価審査委員会へ、原則として納税通知書の交付を受けた日後3か月以内に審査申出をする(地方税法432条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:審査申出の前に、市の資産税課で評価調書や計算の内訳の閲覧を求めておくと、どの補正が争点になるかが見え、申出書の説得力が段違いになる
Q2固定資産評価員って誰なんですか?資格がいるんですか?
固定資産評価員は、市町村長が議会の同意を得て選任する、固定資産の評価を担う職である(地方税法404条)。特別な国家資格は求められていないので、評価の技術を均一にするために道府県による研修が本条で義務づけられている。実務のポイント:実際の家屋調査は評価員を補助する資産税課の職員が行うことが多い。だから調査当日に図面や見積書を出せば、そのまま評価の資料として使われやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「固定資産税の評価額は市役所が好きに決めている」という思い込みは誤りである。市町村長は総務大臣の固定資産評価基準によって価格を決めなければならず(地方税法403条)、道府県は本条に基づいて助言と研修を通じて評価の水準をそろえる役目を負う。裁量はゼロではないが、物差しはあらかじめ決まっている
- 「県が助言しているなら評価額は正しいはずだ」という発想は、問いの立て方そのものがずれている。助言は評価の品質を底上げする仕組みにすぎず、個々の評価額の正しさを保証するものではない。誤りの是正は、固定資産評価審査委員会への審査申出(同432条)という別の手続で争う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主体と相手方 | 401条:道府県知事 → 市町村長 | 419条:道府県知事 → 市町村長 403条:市町村長(価格決定者) |
| 行為の性質 | 助言・研修という援助(義務) | 評価基準によっていない場合の修正勧告 評価基準による価格の決定 |
| 発動のタイミング | 平時から継続的(4号は市町村長の求めがあった場合) | 評価基準からの逸脱を認めたとき 毎年度の価格決定時 |
| 納税者との関係 | 納税者に請求権なし(行政内部の支援) | 納税者に請求権なし(行政内部の是正) 決定価格は432条の審査申出で争える |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では直轄市・県(市)に不動産評価委員会や地価評議委員会を置き、合議体で標準価格を評定する。日本は市町村長の決定を道府県が助言で支える点で構造が異なる
韓国では土地・住宅は公示価格を基礎とし、それ以外は国の基準に従い地方自治体の長が時価標準額を定める。中央の基準で地方の評価を統一する発想は日本と共通する
ドイツでは Grundsteuerwert を州の税務署(Finanzamt)が評価し、市町村は課税率(Hebesatz)を定める。評価主体と課税主体が分かれる点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 郊外に建てた特殊な構造のガラス張りの店舗。前例が少なく、市の評価員も再建築費の積算に迷っている。こうした「評価することが著しく困難」な資産について、市町村長は県に助言を求められる。説明を求められた担当者から「県とも相談している」と返ってきたら、本条に基づく助言ルートが動いている可能性がある
- 評価替えの年に、隣の家と自分の家の評価額の差がどうしても腑に落ちないとしたら、どこを突けばいいのか? 本条が示しているのは、評価が「評価基準」という共通の物差しと研修で統一されるよう設計されていることだ。物差しが同じなら、差が出た理由は当てはめの違いにしかない。窓口では、どの補正率をどう使ったのかを具体的に聞けばよい
学説
一般的理解:本条の援助は技術的な助言と研修であり、市町村長の価格決定を拘束するものではない。評価基準からの逸脱に対する是正は、別条(地方税法419条)の勧告に委ねられる二段構えと理解されている。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める