地方公務員法 第22条の5
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- 地方公共団体の組合を組織する地方公共団体の任命権者は、前条第一項本文の規定によるほか、当該地方公共団体の組合の条例年齢以上退職者を、条例で定めるところにより、従前の勤務実績その他の人事委員会規則で定める情報に基づく選考により、短時間勤務の職に採用することができる。
- 2.地方公共団体の組合の任命権者は、前条第一項本文の規定によるほか、当該地方公共団体の組合を組織する地方公共団体の条例年齢以上退職者を、条例で定めるところにより、従前の勤務実績その他の地方公共団体の組合の規則(競争試験等を行う公平委員会を置く地方公共団体の組合においては、公平委員会規則)で定める情報に基づく選考により、短時間勤務の職に採用することができる。
- 3.前二項の場合においては、前条第一項ただし書及び第三項から第六項までの規定を準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第22条の5は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第22条の5の条文原文は「地方公共団体の組合を組織する地方公共団体の任命権者は、前条第一項本文の規定によるほか、当該地方公共団体の組合の条例年齢以上退職者を、条例で定めるところにより、従…」で始まります。
- 地方公務員法第22条の5は第二節 任用に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第22条の5の前の条は地方公務員法第22条の4です。
- 地方公務員法第22条の5の次の条は地方公務員法第23条です。
- 地方公務員法第22条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第22条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第22条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/22_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法22条の5は、地方公共団体の組合と構成団体の間で、条例年齢以上退職者を条例と選考に基づき短時間勤務の職に相互採用できると定める。
Q · 一部事務組合を定年前に退職したら、構成している市の短時間勤務の職に採用してもらえる?
条例があれば、選考により採用される可能性がある
地方公務員法22条の5第1項により、組合を組織する市町村の任命権者は、組合の条例年齢以上退職者を、条例の定めるところにより、従前の勤務実績などに基づく選考で短時間勤務の職に採用できます。逆に2項により、組合が構成市町村の退職者を採用することもできます。ただし採用は権利ではなく、採用しようとする職の定年退職日相当日を過ぎた人は対象外です(前条1項ただし書の準用)。
解説
消防、ごみ処理、水道、広域の病院。こうした仕事の多くは市町村ではなく、複数の自治体が共同でつくった「地方公共団体の組合」(一部事務組合や広域連合のこと。複数の市町村が特定の仕事を共同で処理するためにつくる団体)が担っている。そこで働く職員には、あまり知られていない退職後の道がある。60歳前後の条例で定める年齢(条例年齢)以上で退職した組合の職員は、組合を構成する市や町に短時間勤務の職員として採用されうる。逆に、市や町を退職した職員が組合の短時間勤務の職に採用されることもある。組合は構成団体とは別の法人なので、前条の定年前再任用短時間勤務の仕組みをそのまま当てはめると「元の職場にしか戻れない」ことになる。本条はその壁を越えるための特則である。ただし採用は権利ではなく、従前の勤務実績などに基づく選考による。現役時代の評価の積み重ねが、組織の境界を越えて退職後まで効いてくる。
法的な位置づけ
地方公務員法22条の5は、地方公共団体の組合と、その組合を組織する地方公共団体との間で、条例年齢以上退職者を相互に定年前再任用短時間勤務職員として採用することを認める特則である。採用は条例の定めと、従前の勤務実績その他規則で定める情報に基づく選考による。
よくある質問 AI による整理
Q1地方公務員法22条の5とは?
一部事務組合や広域連合と、それを構成する市町村の間で、60歳前後で退職した職員を短時間勤務職員として相互に採用できるようにする規定です。
Q2一部事務組合の職員 退職後 市役所で働ける?
構成市町村に本条に基づく条例があれば、選考を経て短時間勤務の職に採用される道があります。条例がなければこの枠は使えません。
Q3条例年齢以上退職者とは?
条例で定める年齢(国家公務員の基準に準じて60歳)以上で退職した職員のことです。前条22条の4の定義がそのまま使われます。
Q4定年前再任用短時間勤務 任期 いつまで?
採用の日から、その職の定年退職日相当日までです。本条3項が前条3項を準用しています。更新型の任期ではない点に注意が必要です。
Q5広域連合の職員も対象になる?
広域連合は地方自治法上の地方公共団体の組合に含まれるため、一部事務組合と同様に本条の対象になると解されます。
Q6組合の選考基準はどの規則で決まる?
組合が採用する場合は組合の規則で定めます。競争試験等を行う公平委員会を置く組合では、公平委員会規則が根拠になります。
Q7定年前再任用短時間勤務 給料 下がる?
短時間勤務となるため、退職前のフルタイム給与より総額は下がるのが通常です。具体的な水準は各団体の給与条例で決まります。
Q8定年退職日相当日を過ぎたら採用されない?
されません。前条1項ただし書の準用により、採用しようとする職の定年退職日相当日を経過した人は本条による採用の対象外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1組合を辞めたら、市役所の再任用には応募できないんじゃないですか?
条例があれば応募できる。地方公務員法22条の5第1項により、構成市の任命権者は、組合の条例年齢以上退職者を選考で短時間勤務の職に採用できる。実務のポイント:制度は法律で用意されていても、構成市側で条例の整備が追いついていないことがある。退職前に条例の有無を確認しておくことが実務上の分かれ目になる
Q2短時間で採用されたあと、やっぱりフルタイムに戻れますか?
定年前再任用短時間勤務職員として採用された以上、原則として常時勤務の職には戻れない前提で考えるべきである。本条3項は前条の3項から6項を準用しており、任期や勤務形態の制約もそのまま及ぶ。実務のポイント:60歳で役職定年を迎えても、常勤のまま65歳まで勤める選択肢と比べると、生涯の収入が大きく変わることがある。退職を急ぐ前に試算しておく
Q3選考で落とされたら、裁判で争えますか?
理屈の上では裁量権の逸脱・濫用を主張できる。ただし最高裁は、再任用の選考について任命権者に広い裁量を認めており(最判平成30.7.19)、勝つハードルは高い。実務のポイント:勝負は不採用の後ではなく、現役時代の人事評価の記録で決まる。自分の評価記録の開示を求められるかどうか、在職中に確認しておくとよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「組合の職員は市の職員と同じ扱いだから、市の再任用制度にそのまま乗れる」と思われがちだが、組合は構成団体とは別の法人で、任命権者も別である。本条がなければ、別団体の退職者を定年前再任用短時間勤務の枠で採用することはできない。本条があるから越境採用が可能になる
- 本条で採用される権利が保障されると考える人がいる。しかし条文は任命権者が採用「することができる」と定めているだけで、採用は選考による。最高裁も、再任用の選考について任命権者に広い裁量を認める判断を示している(最判平成30.7.19)。現役時代の勤務実績の評価が、そのまま退職後の選考資料になる
- 本人から見れば、短時間でも元の現場近くで働き続けられるありがたい制度である。一方、法律から見れば、定年引上げの時代に60歳以降も短時間で働く選択肢を用意する仕組みにすぎない。いったん退職してこの枠で採用されると、原則としてフルタイムの常勤職に戻る道は閉じる。給与の水準も働き方も、退職前の延長線上にはない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 採用対象者 | 22条の5:組合⇔構成団体の間で、相手方の条例年齢以上退職者 | 22条の4:同じ地方公共団体の条例年齢以上退職者 28条の6:定年に達した職員は定年退職日に退職(再任用の前提) |
| 採用の根拠と方法 | 条例の定め+従前の勤務実績等に基づく選考 | 条例年齢以上退職者について、従前の勤務実績等に基づく選考 定年は条例で定め、国家公務員の定年を基準とする |
| 選考基準の所管規則 | 1項は人事委員会規則、2項は組合の規則(公平委員会が競争試験等を行う組合は公平委員会規則) | 採用する地方公共団体の規則 該当なし |
| 任期・対象外となる者 | 前条1項ただし書・3項〜6項を準用(定年退職日相当日まで) | 採用の日から定年退職日相当日まで、同日経過者は対象外 勤務延長等の特例あり |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾では公務員の退職年齢と退職後に公職へ再任された場合の年金の扱いを定めるが、日本のような組合と構成団体の間で短時間勤務職員を相互採用する制度は見当たらない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 広域消防組合で30年勤めた消防司令が61歳で退職を考えている。組合の短時間枠は埋まっているが、構成市の防災課には経験者向けのポストがある。本条1項があるので、市はこの人を選考で採用できる。組合と市は別の職場だから無理、と思い込んで民間の警備会社に応募する前に、市の人事課に条例の有無を確認すべきである
- 市役所の環境部を早めに退職した元課長が、ごみ処理の一部事務組合で週3日働きたいと考えた場合、採用の道はあるのか? 本条2項により、組合の任命権者は構成市の条例年齢以上退職者を選考で採用できる。ただし根拠となる組合の条例が制定されていなければ話は始まらない
- 組合の人事担当者として、構成町の退職者を採用したい。選考基準は組合の規則で定めるが、競争試験等を行う公平委員会を置く組合では公平委員会規則になる。規則の所管を取り違えると、選考手続そのものの適法性を疑われる
- 定年退職日相当日まで残り2か月の職員が、退職後に隣の組合での短時間勤務を打診された。前条1項ただし書の準用により、採用しようとする職の定年退職日相当日を過ぎた者は対象外になる。いつ退職するかで、この制度を使えるかどうかが決まる
- 懲戒処分歴のある元職員が「本条で構成市に採用されるはずだ」と主張した。選考は従前の勤務実績に基づくので、不採用になる余地は十分にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 退職を決める前に、組合と構成団体の双方に本条に基づく条例と選考基準(人事委員会規則、組合規則、または公平委員会規則)があるかを人事課に確認する2. 採用しようとする職の定年退職日相当日を過ぎていないかを計算する3. 不採用になった場合は理由の説明を求める。ただし選考は任命権者の裁量が広く、不利益処分として争える余地は限られる。争うかどうかは弁護士に早めに相談して判断する
訴えられた側:任命権者側の注意点:1. 条例の根拠なしに越境採用をしない2. 選考基準は所管規則(組合で公平委員会が競争試験等を行う場合は公平委員会規則)で明文化し、勤務実績の評価資料を保存する3. 前条1項ただし書と第3項から第6項(任期など)の準用を確認し、定年退職日相当日を過ぎた者の採用や任期設定の誤りを防ぐ4. 恣意的と見られない選考記録を残す
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。採用された職員の任期は、採用の日から定年退職日相当日まで(前条第3項の準用)。採用できるのは、採用しようとする職の定年退職日相当日を経過していない者に限られる(前条1項ただし書の準用)。定年は令和5年度から段階的に65歳へ引き上げ中(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文解釈上の一般的理解:本条は「採用することができる」と定めるにとどまり、退職者に採用請求権を与えるものではない。組合と構成団体は別法人であるため、越境採用には本条と条例の根拠が必要とされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和5年(2023年)4月1日施行 定年の段階的引上げに伴い、定年前再任用短時間勤務制度(22条の4)とあわせて、地方公共団体の組合と構成団体との間の越境採用を定める本条を新設
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:地方公務員法の一部を改正する法律(令和3年法律第63号)により、定年の段階的引上げと定年前再任用短時間勤務制度の導入にあわせて新設。令和5年(2023年)4月1日施行
- 地方公務員法 第22条の4定年前再任用短時間勤務の原則規定
- 地方公務員法 第28条の6定年による退職、定年年齢の基準
- 地方公務員法 第17条任命の方法、採用手続の一般原則
- 地方公務員法 第13条平等取扱いの原則、選考の公正性
- 地方自治法 第284条一部事務組合・広域連合の設置根拠
- 国家公務員法 第60条の2国家公務員の定年前再任用短時間勤務
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