地方公務員法 第13条(平等取扱いの原則)
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全て国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によつて、又は第十六条第四号に該当する場合を除くほか、政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別されてはならない。
この条文の基本情報
平等取扱いの原則とは何ですか?
定義平等取扱いの原則とは、地方公務員法第13条に定められた規定で、「全て国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によつて、又は第十六条第四号に該当する場合を除くほか…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第13条(平等取扱いの原則)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第13条の条文原文は「全て国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によつて、又は第十六条第四号に該当する場合を除くほか…」で始まります。
- 地方公務員法第13条は第一節 通則に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第13条の前の条は地方公務員法第12条です。
- 地方公務員法第13条の次の条は地方公務員法第14条です。
- 地方公務員法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法13条は、人種・信条・性別・社会的身分・門地・政治的意見による差別を禁じる。政治的意見の例外は16条4号該当者のみで、違反者は刑事罰の対象となる。
Q · 公務員試験や昇任で、支持政党や性別を理由に差別されたら違法になるの?
違法。地方公務員法13条が禁じ、差別した者は刑事罰の対象
地方公務員法13条は、人種、信条、性別、社会的身分、門地、政治的意見・政治的所属関係による差別を禁じています。採用試験、昇任、給与、配置、処分など、同法が適用される場面すべてが対象です。違反した者は60条1号により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象となります。一方、年齢や国籍は列挙事由に含まれず、別の条文や判例の枠組みで判断されます。
解説
地方公務員の人事で差別をすれば、役所が注意されるだけでは終わらない。差別をした担当者本人が、地方公務員法60条1号によって刑事罰(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)の対象になる。本条が禁じているのは、人種、信条、性別、社会的身分、門地(生まれた家柄)、そして政治的意見や政治的所属関係を理由とした差別である。採用試験から昇任、給与、配置、処分まで、この法律が適用される場面すべてが対象になる。例外は16条4号の一つだけで、日本国憲法やその下で成立した政府を暴力で破壊すると主張する団体を結成した者、またはそれに加入した者に限られる。したがって、支持政党や思想を理由に昇任を止めることは許されない。一方、年齢は列挙事由に入っておらず、採用試験に年齢上限を設けることは実務上広く行われている。何が禁止されていて何が許されているかを知っていれば、腑に落ちない扱いを受けたときに「差別」として言葉にし、争う窓口を選べるようになる
法的な位置づけ
地方公務員法13条は平等取扱いの原則を定める規定であり、同法の適用に関して全ての国民を平等に取り扱うことを求め、人種、信条、性別、社会的身分、門地を理由とする差別、および16条4号該当者を除く政治的意見・政治的所属関係を理由とする差別を禁止する。違反には同法60条1号の罰則が適用される。
手順
- 1.違和感のある質問や扱いをその日のうちに記録する 面接や人事の場で受けた質問の文言、日時、面接官・上司の氏名、同席者、その後の扱いを時系列でメモに残す。不合格理由は通常開示されないため、当日の記録が主張の土台になる
- 2.不利益処分なら処分説明書の交付を求める 懲戒などの不利益処分を受けた場合、地方公務員法49条に基づき処分説明書の交付を求める。処分の理由として記載された内容を確認し、真の理由との食い違いを整理する
- 3.期限内に人事委員会・公平委員会へ審査請求する 処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、かつ処分の日の翌日から1年以内に審査請求を行い、13条違反を主張の柱に据える。取消訴訟は審査請求前置のため、この段階での主張整理が重要
- 4.処分に当たらない不公平は措置要求・苦情処理を使う 昇任の遅れや配置の偏りなど処分に当たらない扱いについては、勤務条件に関する措置要求(46条)や人事委員会の苦情処理を利用する。悪質な場合は60条1号違反の告発や国家賠償請求も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1平等取扱いの原則とは?
地方公務員法13条が定める、同法の適用について全ての国民を平等に扱う原則です。人種、信条、性別、社会的身分、門地、政治的意見等による差別を禁じます。
Q2地方公務員法13条に違反したらどうなる?
差別をした者は同法60条1号により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。組織ではなく担当者個人が処罰される点が特徴です。
Q3公務員試験の年齢制限は違法?
年齢は13条の列挙事由に入っておらず、直ちに違法とはされません。受験資格は人事委員会等が19条に基づき定め、能力実証の原則(15条)との合理的関連が問われます。
Q4公務員の国籍条項は違憲?
最高裁大法廷は平成17年、東京都が管理職選考の受験資格を日本国籍者に限ったことを憲法14条1項等に違反しないとしました。一般職の扱いは自治体ごとに異なります。
Q5地方公務員法の「門地」とは?
生まれた家柄や家系のことです。本籍地や親の職業を調べて選別するような扱いは、門地や社会的身分による差別につながりうるとされます。
Q6地方公務員法16条4号とは?
日本国憲法やその下で成立した政府を暴力で破壊することを主張する団体を結成し、または加入した者を欠格とする規定です。13条の政治的意見等に関する唯一の例外です。
Q7国家公務員にも同じ規定はある?
あります。国家公務員法27条が同じく平等取扱いの原則を定めています。地方公務員には地方公務員法13条、国家公務員には国家公務員法27条が適用されます。
Q813条違反の差別は刑事告発できる?
できます。60条1号の罪に当たる場合、捜査機関に告発することが可能です。公訴時効は3年とされるため、証拠の保全と早めの判断が重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公務員試験の面接で、どこの政党を支持してるか聞かれたんですけど、答えなきゃいけなかったんですか?
答える義務はない。政治的意見や政治的所属関係による差別は13条で禁じられており、その判断材料になる質問自体が不適切である。「職務に関係のない質問なので控えます」と答えてかまわない。実務のポイント:問題になるのは、答えなかったことよりも、質問されたことを記録していないことだ。面接官の氏名と質問の文言が残っていれば、人事委員会への苦情申出の重みがまったく変わる
Q2女性だけ窓口業務ばかりで、昇任も遅い気がします。どこに言えばいいですか?
性別による差別は13条違反になる。ただし、昇任させないこと自体は審査請求の対象となる「処分」と扱われないことが多いため、勤務条件に関する措置要求(46条)や人事委員会の苦情処理を使うのが現実的である。実務のポイント:主張の強さを決めるのは、同期の男性職員との配置歴や昇任時期を並べた比較表である。個人の感覚ではなく、数字で示された差が人事委員会を動かす
Q3会計年度任用職員でも、この平等取扱いの原則は適用されますか?
適用される。会計年度任用職員は一般職の地方公務員であり(地方公務員法4条1項)、13条の対象に含まれる。実務のポイント:実務上の落とし穴は、任期満了後に再任用されなかった場合、原則として処分とは扱われず争いにくいことである。差別を疑う事情があるなら、任期が終わる前から、発言や扱いの記録を積み上げておく必要がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「年齢で落とされたのは差別だ」と本条で争おうとするとき、その問いの立て方がすでにずれている。年齢は13条の列挙事由に入っておらず、受験資格は人事委員会などが19条に基づいて定める。争う余地があるとすれば、その年齢制限が能力の実証に基づく任用という原則(15条)と合理的に結びついているかどうかである
- 受験者の立場からすると、国籍要件は差別に見える。しかし判例は、公権力を行使する地方公務員には日本国籍が想定されているという立場をとり、東京都が管理職選考の受験資格を日本国籍者に限ったことを憲法14条1項・労働基準法3条に違反しないとした(最大判平成17.1.26)。一方で、一般事務職の国籍要件を撤廃した自治体も多く、どこで線を引くかは自治体によって違う。本条の条文だけを根拠に戦えば、この線引きの差に足をすくわれる
- 思想で差別されないことは知っていても、その保護が「政治活動を自由にしてよい」という意味ではないことは見落とされやすい。職員は36条によって、政党の結成への関与や勧誘運動など一定の政治的行為を制限されている。意見を持つことは13条が守るが、行為は36条が縛る。この二つを混同すると、守られているつもりで懲戒の口実を相手に与えてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 13条:人事上の取扱い(採用・昇任・給与・処分等)における差別 | 36条:職員自身の一定の政治的行為 15条:任用の根本基準(能力の実証) |
| 保護・制限の中身 | 政治的意見を持つこと等を理由に不利益に扱われない | 政党結成への関与や勧誘運動などの行為を制限 受験成績・人事評価等の能力実証に基づき任用する |
| 違反の効果 | 差別をした者に60条1号の刑事罰 | 違反した職員が懲戒処分の対象(29条) 任用の違法性が問われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は憲法で平等権と応考試服公職権を保障し、就業服務法が党派・宗教・出身等による就業差別を禁じる。公務員の政治的中立は公務人員行政中立法が別途規律する
韓国は憲法上の平等権と公務担任権を基礎に、公務員法制で平等な任用を定める
ドイツは公職就任の平等を基本法で保障し、官吏任用で性別・出自・宗教・政治的見解等を考慮しないことを法律で明記する。日本の13条と列挙の発想が近い
米国では州政府職員の昇任等を支持政党で決めることが修正第1条違反とされた。政治的所属による人事差別を判例で規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし市役所の面接で「学生時代に安保法制反対のデモに参加していたね」と言われ、その後不合格になったら、どうなる? 信条や政治的意見を理由とした不合格であれば13条違反になる。ただし不合格の理由は通常開示されないため、争えるかどうかは面接当日に残したメモの具体性で決まる
- あなたは係長で、昇任候補を推薦する立場にいる。ある部下を、選挙で野党の応援をしていたという理由で「扱いにくい」とみなし、候補から外した。これは政治的意見による差別であり、推薦を止めたあなた自身が刑事罰の射程に入る。理由が組合活動であれば、職員団体の活動を理由とする不利益取扱いを禁じる56条の問題になる
- 採用担当者が、応募者の本籍地や親の職業を独自に調べた。この時点ですでに、門地や社会的身分による選別に踏み込みかけている
- 懲戒処分を受け、処分説明書が手元に届いた。本当の理由は、上司と支持政党が違うことではないかと感じている。人事委員会(または公平委員会)への審査請求の期限は、説明書を受け取った日の翌日から3か月。カレンダーを見ると、残りはもう2か月半しかない
- 外国籍の友人が県の職員採用試験を受けようとして、受験案内の国籍要件で足が止まった。「これって差別じゃないの?」と相談された。国籍は本条の列挙事由に入っておらず、判例の考え方も自治体ごとの運用も、あなたが思っているより入り組んでいる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 質問の文言、日時、同席者、その後の扱いを時系列で記録する2. 懲戒などの不利益処分であれば処分説明書の交付を求め(49条)、人事委員会または公平委員会に審査請求する(49条の2) 3. 処分に当たらない昇任や配置の不公平については、勤務条件に関する措置要求(46条)や人事委員会の苦情処理を使う4. 悪質な場合は、60条1号違反として刑事告発することや、国家賠償法1条による損害賠償請求を検討する
訴えられた側:1. 採用や昇任の判断根拠が、能力実証(15条)や人事評価の記録で説明できるかを点検する2. 面接の質問項目から、本籍、家族の職業、支持政党、宗教に関する質問を削除する3. 13条違反の疑いを指摘されたら、個人で弁明を抱え込まず、判断過程の文書を保全したうえで人事課や法務担当と対応を統一する4. 刑事責任は担当者個人に及ぶため、上司の指示で差別的な選別をさせられそうなときは、記録を残して拒否する
時効(請求できる期限):審査請求は、処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、かつ処分があった日の翌日から1年以内(49条の3)。国家賠償は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)。60条1号違反の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:13条は憲法14条の平等原則を地方公務員人事に具体化したもので、列挙事由は例示ではなく罰則(60条1号)の構成要件を画する。そのため列挙外の事由(年齢等)は15条の能力実証原則との合理的関連で別途判断される
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正 成年被後見人等の欠格条項が削除されたことに伴い、16条の号番号が繰り上がった。これにより、本条が引用する例外の号番号も「第五号」から「第四号」に改められたとみられる(人による確認が必要)
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定に伴い、国家公務員法27条と同旨の平等取扱いの原則として新設
- 2.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の欠格条項削除により16条の号番号が繰り上がり、本条が引用する例外規定が「第五号」から「第四号」に改められた
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