宗教法人法 第22条(役員の欠格)
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員又は仮責任役員となることができない。
- 一未成年者
- 二心身の故障によりその職務を行うに当たつて必要となる認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
- 三拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
この条文の基本情報
役員の欠格とは何ですか?
定義役員の欠格とは、宗教法人法第22条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員又は仮責任役員となることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宗教法人法第22条(役員の欠格)は、日本の宗教法人法に含まれる条文です。
- 宗教法人法第22条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員又は仮責任役員となることができない。」で始まります。
- 宗教法人法第22条は第三章に置かれています。
- 宗教法人法の公布日は昭和26年4月3日です。
- 宗教法人法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 宗教法人法第22条の前の条は宗教法人法第21条です。
- 宗教法人法第22条の次の条は宗教法人法第23条です。
- 宗教法人法第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000126 - 本サイト収録
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000126/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宗教法人法22条は、未成年者、心身の故障で職務上必要な判断等ができない者、拘禁刑以上の刑の執行を終えていない者(執行猶予中を含む)は代表役員・責任役員等になれないと定める。
Q · 執行猶予判決を受けた住職は、宗教法人の代表役員を続けられるの?
猶予期間が満了するまでは代表役員になれない
宗教法人法22条3号は、拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者を、代表役員・責任役員等の欠格者としています。執行猶予期間中の者は「執行を受けることがなくなるまでの者」に当たるため、猶予期間が満了するまでは役員に就けません。一方、罰金刑はこの欠格に当たりません。猶予期間を満了すれば刑の言渡しは効力を失い(刑法27条)、再任への道が開けます。
解説
宗教法人の代表役員になれない人は、宗教法人法22条に三つだけ書かれている。18歳未満の未成年者、心身の故障で職務に必要な認知・判断・意思疎通(物事を理解し、決め、他人に伝える力)を適切に行えない者、拘禁刑以上の刑を受けてその執行が終わっていない者である。見落とされやすいのは三つ目だ。実刑で服役中の者だけでなく、執行猶予中の者も「執行を受けることがなくなるまでの者」に当たり、猶予期間が明けるまでは代表役員にも責任役員にもなれない。一方で、罰金刑ならこの欠格には当たらない。刑期を終えた翌日から復帰できる点も、株式会社の取締役(会社法331条)とは制度の設計が違う。寺社や教会の運営、檀家・信者としての立場、跡継ぎ問題にかかわる人がこの三つを知っていれば、「あの人はそもそも就任できるのか」を自分で判定できる。役員会や総代会で発言するときの足場になる。
法的な位置づけ
宗教法人法22条は、宗教法人の代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員及び仮責任役員の欠格事由を定める規定である。未成年者、心身の故障により職務に必要な認知・判断・意思疎通を適切に行うことができない者、拘禁刑以上の刑の執行を終えていない者又は執行を受けることがなくなっていない者の三類型を、法定の就任資格制限として列挙する。
よくある質問 AI による整理
Q1宗教法人の代表役員になれない人とは?
宗教法人法22条により、未成年者、心身の故障で職務に必要な判断等ができない者、拘禁刑以上の刑の執行を終えていない者(執行猶予中を含む)はなれません。
Q2執行猶予中でも責任役員になれる?
なれません。22条3号の「執行を受けることがなくなるまでの者」に執行猶予期間中の者も含まれ、代表役員だけでなく責任役員も欠格となります。
Q317歳の跡継ぎはお寺の代表役員になれる?
なれません。未成年者は22条1号で欠格です。2022年4月以降は18歳で成年となるため、それまでは規則に基づき代務者(20条)を置いて空白を埋めます。
Q4成年後見を受けた人は代表役員になれない?
一律には排除されません。2019年改正で成年被後見人等の欠格規定は削除され、職務に必要な認知・判断・意思疎通が実際にできるかの個別判断に変わりました。
Q5代務者や仮代表役員にも欠格事由は適用される?
適用されます。22条は代表役員・責任役員に加え、代務者、仮代表役員、仮責任役員も対象として明記しており、臨時のポストでも同じ三要件が及びます。
Q6在任中に欠格事由に当たったらどうなる?
就任資格を欠く状態となり、地位を失うと解するのが一般的です。後任や代務者の選任、代表役員変更の登記を速やかに進める必要があります。規則の定めも確認しましょう。
Q7宗教法人法22条はいつ改正された?
2019年に成年被後見人等の一律欠格を削除し、2022年公布・2025年6月1日施行の改正で「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められました。
Q8拘禁刑とはどんな刑?
2025年6月1日施行の刑法改正で、懲役と禁錮を一本化して新設された刑罰です。これに伴い、宗教法人法22条の文言も拘禁刑に改められました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1住職が罰金刑を受けました。辞めないといけないんですか?
宗教法人法22条3号が欠格としているのは「拘禁刑以上の刑」なので、罰金刑だけなら法律上の欠格には当たらない。ただし宗教法人の規則(12条)が独自に厳しい資格要件を定めている場合はそちらが効く。実務のポイント:本当に効いてくるのは、宗派・包括団体の内部規程にある懲戒や僧籍の扱いである。法人法上は続投できても、包括団体の処分で住職の地位を失えば、規則上代表役員にとどまれない構造の寺院が多い
Q2執行猶予が明けたら、すぐに代表役員に戻れますか?
戻れる。猶予期間を満了すれば刑の言渡しは効力を失い(刑法27条)、22条3号の欠格は解消される。会社の取締役と違い、一定の年数を待つ規定もない。実務のポイント:法律上は可能でも、再任には規則に定められた選任手続(責任役員会の議決、総代の同意など)をやり直す必要がある。猶予期間中に信徒の信頼を失っていると、この手続の段階で止まる。法律よりも内部の票読みが本当の関門になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「執行猶予がついたのだから、刑務所に入らない以上、役職もそのままでよい」と考えるのは誤りである。22条3号の「執行を受けることがなくなるまでの者」には執行猶予期間中の者が含まれる。猶予期間を無事に満了すれば刑の言渡しは効力を失う(刑法27条)が、それまでは代表役員にも責任役員にも就けない
- 「認知症と診断された、あるいは成年後見が始まったら自動的に役員を外れる」という問いの立て方が、2019年改正以後はずれている。成年被後見人・被保佐人を一律に排除する規定はすでに削除された。今問われているのは、診断名や後見の有無ではなく、職務に必要な認知・判断・意思疎通が実際にできるかどうかという個別の判断である
- 信徒の側から見れば、欠格は教団内部の人事の話にすぎない。しかし法律の側から見れば、欠格者が代表役員として行った不動産売却や借入れは、法人を代表する権限があったかどうかという問題に直結する。相手方の保護との関係でどこまで有効になるかは、実務上、解釈が分かれている。この落差が、後になって境内地の処分をめぐる紛争の種になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 宗教法人法22条:役員等になれない者(欠格事由)を定める | 宗教法人法20条:役員の欠員時などに代務者を置く 宗教法人法21条:利益相反時に仮代表役員・仮責任役員を選ぶ |
| 発動のきっかけ | 候補者・在任者が未成年、判断能力欠如、刑の執行未了に当たること | 代表役員等が欠けた、または病気などで職務を行えないこと 代表役員・責任役員と法人の利益が相反する事項があること |
| 相互の関係 | 20条・21条で選ばれる代務者・仮役員にも欠格事由が及ぶ | 欠格による欠員を埋める受け皿になる(ただし代務者自身も22条の制約を受ける) 仮代表役員・仮責任役員も22条の欠格者は選べない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には宗教法人法がなく、宗教団体は財団法人・社団法人として民法等で規律される。日本のような宗教法人役員専用の欠格条文はない点が大きな違い。
韓国も宗教団体専用の法人法を持たず、非営利法人の一般規律で運営される。役員欠格は公益法人法の規律が参照対象となる。
ドイツは宗教団体の自己決定権を憲法で保障し、役員人事への国家的な欠格規律は原則として置かない。日本の三要件型の最小限介入と対照的。
米国では宗教法人の理事資格は州法と団体内部規程に委ねられ、連邦レベルの統一的な欠格規定はない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 住職だった父が急逝した。跡を継ぐはずの長男はまだ17歳である。この場合、長男は代表役員になれない。規則に基づく代務者(20条)を立てて、18歳の誕生日までの空白を埋める段取りが必要になる
- 代表役員が業務上横領で懲役ではなく拘禁刑2年、執行猶予3年の判決を受けた。本人は「猶予だから続投できる」と言っている。本当にそうだろうか。猶予期間中は22条3号に当たるため、責任役員会は後任選任と変更登記の準備を始めなければならない
- あなた自身が責任役員で、飲酒運転の事故で拘禁刑の判決を受けた。役職にとどまり続ければ、あなたが署名した決議や契約の効力が後から争われる火種になる
- 高齢の代表役員に認知症の症状が進み、総代会での受け答えが成り立たなくなってきた。成年後見の開始が自動的に欠格になるわけではない。焦点は、職務に必要な判断を実際に行えるかどうかに移っている
- 檀家総代の会合はあと10日後。新代表役員の候補者に、数年前の詐欺事件で執行猶予判決を受けた経歴があると噂されている。その猶予期間がすでに満了しているかどうかで、候補者として適格かどうかが決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 檀家・信者・責任役員として疑問があれば、判決の内容(拘禁刑か罰金か、実刑か執行猶予か、猶予期間はいつまでか)を報道や本人の説明で確認する2. 宗教法人の規則(12条)を取り寄せ、役員の資格と任免の手続を確認する3. 責任役員会での後任選任や代務者の選任を求める書面を出す4. 代表役員の変更登記がされているかどうかを法務局で登記事項証明書を取得して確認する。動かない場合は所轄庁(都道府県または文部科学大臣)への相談や弁護士への相談を検討する
訴えられた側:1. 判決の内容が22条3号に当たるかを弁護人に確認する。罰金刑なら欠格には当たらない2. 当たる場合は自分から辞任し、代務者または後任が選任されるよう責任役員会に申し出る。地位にとどまれば、後から自分の行為の効力が争われる3. 刑事弁護の段階で、宗教法人の役員であることが量刑の帰結に直結する事情を弁護人と共有する4. 執行猶予の満了後または刑の執行終了後に再任される道があるので、規則上の手続を確認しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はない。欠格は刑の執行を終えるまで、または執行猶予期間の満了などで執行を受けることがなくなるまで続き、その翌日から再び就任できる。代表役員の交代は登記事項の変更にあたり、変更が生じた日から2週間以内に変更登記が必要とされる(宗教法人法53条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的な理解:本条の欠格事由は、信教の自由に配慮して教義や宗教上の資格には立ち入らず、年齢・判断能力・刑の執行状態という外形的・最小限の要件に限定されている。より厳しい資格要件は各法人の規則(12条)や包括団体の規程に委ねられる。
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正 成年被後見人等の権利制限の適正化を図るための関係法律の整備に関する法律により、成年被後見人・被保佐人を一律に欠格とする規定を削除し、心身の故障により職務に必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えない者という個別判断の規定に改めた
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、「禁錮以上の刑」を「拘禁刑以上の刑」に改めた
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:宗教法人法の制定により、代表役員・責任役員等の欠格事由を定める規定として設けられた。
- 2.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律により、成年被後見人・被保佐人の一律欠格を削除し、心身の故障による個別判断の規定に改めた。
- 3.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、「禁錮以上の刑」を「拘禁刑以上の刑」に改めた。
- 宗教法人法 第18条代表役員・責任役員の設置と職務
- 宗教法人法 第20条役員欠員時の代務者の選任
- 宗教法人法 第21条利益相反時の仮代表役員・仮責任役員
- 宗教法人法 第12条規則に定める役員の資格と任免
- 宗教法人法 第53条役員変更時の変更登記義務(現行効力を要確認)
- 刑法 第27条猶予期間満了による刑の言渡しの失効
- 会社法 第331条取締役の欠格事由、比較対象となる規律
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