宗教法人法 第26条(規則の変更の手続)
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- 宗教法人は、規則を変更しようとするときは、規則で定めるところによりその変更のための手続をし、その規則の変更について所轄庁の認証を受けなければならない。この場合において、宗教法人が当該宗教法人を包括する宗教団体との関係(以下「被包括関係」という。)を廃止しようとするときは、当該関係の廃止に係る規則の変更に関し当該宗教法人の規則中に当該宗教法人を包括する宗教団体が一定の権限を有する旨の定がある場合でも、その権限に関する規則の規定によることを要しないものとする。
- 2.宗教法人は、被包括関係の設定又は廃止に係る規則の変更をしようとするときは、第二十七条の規定による認証申請の少くとも二月前に、信者その他の利害関係人に対し、当該規則の変更の案の要旨を示してその旨を公告しなければならない。
- 3.宗教法人は、被包括関係の設定又は廃止に係る規則の変更をしようとするときは、当該関係を設定しようとする場合には第二十七条の規定による認証申請前に当該関係を設定しようとする宗教団体の承認を受け、当該関係を廃止しようとする場合には前項の規定による公告と同時に当該関係を廃止しようとする宗教団体に対しその旨を通知しなければならない。
- 4.宗教団体は、その包括する宗教法人の当該宗教団体との被包括関係の廃止に係る規則の変更の手続が前三項の規定に違反すると認めたときは、その旨をその包括する宗教法人の所轄庁及び文部科学大臣に通知することができる。
この条文の基本情報
規則の変更の手続とは何ですか?
定義規則の変更の手続とは、宗教法人法第26条に定められた規定で、「宗教法人は、規則を変更しようとするときは、規則で定めるところによりその変更のための手続をし、その規則の変更について所轄庁の認証を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宗教法人法第26条(規則の変更の手続)は、日本の宗教法人法に含まれる条文です。
- 宗教法人法第26条の条文原文は「宗教法人は、規則を変更しようとするときは、規則で定めるところによりその変更のための手続をし、その規則の変更について所轄庁の認証を受けなければならない。」で始まります。
- 宗教法人法第26条は第四章に置かれています。
- 宗教法人法の公布日は昭和26年4月3日です。
- 宗教法人法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 宗教法人法第26条の前の条は宗教法人法第25条です。
- 宗教法人法第26条の次の条は宗教法人法第27条です。
- 宗教法人法第26条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第26条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000126 - 本サイト収録
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第26条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000126/26
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宗教法人法26条は、宗教法人の規則変更に所轄庁の認証を求め、宗派からの離脱(被包括関係の廃止)には包括団体の承認を不要とする。ただし認証申請の二か月前に公告が必要。
Q · お寺が宗派(本山)を抜けるのに、本山の承認は必要なの?
不要。ただし二か月前の公告と本山への同時通知が必要
宗教法人法26条1項後段により、被包括関係を廃止する規則変更については、規則に包括団体の承認が必要と書かれていても、その定めによることを要しません。ただし、自法人の責任役員会の議決など内部手続は必要です。さらに、27条の認証申請の少なくとも二か月前に信者その他の利害関係人へ変更案の要旨を公告し(2項)、公告と同時に包括団体へ通知しなければなりません(3項)。手続違反があれば、包括団体は所轄庁と文部科学大臣に通知できます(4項)。
解説
本山の承認がなければ規則は変えられない。多くの寺院や教会の規則にはそう書いてある。ところが宗教法人法26条1項後段は、包括団体(宗派の本山や教団本部のように、傘下の寺院・教会を束ねる宗教団体)との関係を断つ規則変更に限り、その承認条項によらなくてよいと定めている。規則に何が書いてあっても、法律が離脱の自由を保障しているわけだ。ただし、手順は細かく決まっている。所轄庁(原則として都道府県知事、一定の場合は文部科学大臣)への認証申請の少なくとも二か月前に、信者その他の利害関係人に向けて変更案の要旨を公告する(2項)。その公告と同時に、包括団体へ通知する(3項)。反対に、新しく宗派へ加わるときは、申請前に相手団体の承認を受けなければならない。入るには同意が要り、出るには通知で足りる。この違いを知らずに公告から申請までの期間を一日でも短く数えると、包括団体は4項に基づいて所轄庁と文部科学大臣へ手続違反を通知でき、認証は止まりうる。法人名義の本堂や境内地は、原則として離脱後も法人に残る。だからこそ、日付一つの数え違いが大きな財産の行方を左右する。
法的な位置づけ
宗教法人法26条は、宗教法人の規則変更手続を定める規定であり、規則所定の手続と所轄庁の認証を要件とする。被包括関係の廃止に係る規則変更については、規則中の包括団体の承認権限によることを要しないとする特則を置き、設定・廃止の双方に認証申請二か月前の公告を、設定には包括団体の事前承認を、廃止には公告と同時の通知を義務付ける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自法人の規則と議決機関を確認する 規則変更に必要な議決機関(責任役員会・総代会など)と議決要件、公告方法の定めを確認する。包括団体の承認条項があっても、被包括関係の廃止についてはこれによる必要はない
- 2.内部議決を行い議事録を作成する 規則所定の機関で規則変更案を議決し、議事録を作成する。後日の認証申請で手続を経たことの証明書類になる
- 3.申請予定日から逆算して公告する 認証申請予定日から少なくとも二か月さかのぼった日までに、信者その他の利害関係人に対し規則変更案の要旨を規則所定の方法で公告する。掲示の日付と状態を写真で記録する
- 4.公告と同日に包括団体へ通知する 被包括関係を廃止する場合、公告と同時に包括団体へその旨を通知する。発送日を証明できるよう内容証明郵便を用いる
- 5.所轄庁へ規則変更の認証を申請する 二か月経過後、27条に基づき、手続を経たことと公告をしたことを証する書類を添えて所轄庁に認証申請する
よくある質問 AI による整理
Q1被包括関係とは何ですか?
宗教法人が宗派の本山や教団本部などの包括団体に属している関係のことです。宗教法人法26条1項が定義し、その設定・廃止には規則変更が必要です。
Q2宗教法人の規則変更の手続はどうすればいい?
規則で定めた内部手続(責任役員会の議決など)を経たうえで、所轄庁に認証を申請します(宗教法人法26条・27条)。認証を受けて初めて変更の効力が生じます。
Q3宗派離脱の公告はいつまでに出す?
所轄庁への認証申請の少なくとも二か月前です(26条2項)。公告日から申請日まで丸二か月を確保する必要があり、数え違いは手続違反の材料になります。
Q4宗派離脱の公告はどこに出す?
自法人の規則で定めた公告方法に従います(12条)。寺院・教会の掲示場への掲示が典型ですが、規則に新聞掲載などの定めがあればそれによります。
Q5宗教法人の規則変更の所轄庁はどこ?
原則として主たる事務所の所在地の都道府県知事です。他の都道府県に境内建物を備える場合や包括法人などは文部科学大臣が所轄庁となります。
Q6新しく宗派に入るにはどうすればいい?
認証申請の前に、加入先の宗教団体の承認を受けなければなりません(26条3項)。離脱と違い、加入には相手方の同意が必須です。二か月前の公告も必要です。
Q7本山への通知を忘れたらどうなる?
26条3項違反となり、包括団体は4項に基づき所轄庁と文部科学大臣に手続違反を通知できます。認証が得られない、または後に争われるリスクが生じます。
Q8宗派離脱で信者の同意は必要?
法律上は信者全員の同意までは要求されていません。ただし信者は公告を受ける利害関係人であり、規則で信者総会等の議決を定めていればそれに従います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1本山の許可なしで、本当に宗派を抜けられるんですか?
抜けられる。26条1項後段は、被包括関係の廃止に関する規則変更について、規則中の包括団体の承認権限によらなくてよいと定めている。ただし、自法人の責任役員会の議決など内部の手続、2項の公告、3項の通知、27条の認証申請は省けない。実務のポイント:包括団体が争うのは、離脱そのものの是非よりも手続の欠陥であることが多い。公告日と通知日を一枚の時系列表にまとめておくと、所轄庁への事前相談がスムーズに進む
Q2宗派を抜けたら、お寺の建物やお墓は本山に取られちゃうの?
宗教法人の名義で登記された境内建物や境内地は、被包括関係を廃止しても原則としてその法人に残る。宗教法人はそれぞれ独立した法人格を持つからである。ただし、規則や過去の契約に包括団体の権利が定められている場合は別に争いになりうる。実務のポイント:離脱紛争の本当の争点は、財産よりも「誰が代表役員か」であることが多い。78条は廃止を防ぐ目的での役員解任などを禁じているため、解任された時期と理由の記録が勝敗を分けやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「本山の承認なしに宗派は抜けられない」と思われがちだが、1項後段は被包括関係の廃止に限り、規則中の包括団体の承認権限によらなくてよいとしている。ただし、責任役員会の議決など自分の法人内部の手続まで省略できるわけではない。不要になるのは本山の関与だけである
- 公告が二か月前に必要なことは知っていても、その重さを軽く見る人が多い。条文は「少くとも二月前」と書いており、公告日から申請日までに丸二か月を確保しなければならない。数え方を誤れば、手続違反を理由とする4項通知の材料を相手にそのまま渡すことになる
- 「所轄庁が離脱の是非を審査してくれる」という期待そのものがずれている。所轄庁が確認するのは、法令と規則に沿った手続を経たかどうかである。教義上どちらが正しいかは、85条により行政も裁判所も踏み込めない領域とされている
- 信者から見ると、寺の離脱は住職と役員の内輪の話に映る。しかし法律から見ると、信者は公告を受ける「利害関係人」として条文に名指しされた当事者である。公告を読み流せば、法人内部で意見を述べ、議論を起こす機会を自分で手放すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 宗教法人法26条:規則変更の手続要件(公告・通知・承認) | 宗教法人法27条:認証申請と添付書類 宗教法人法28条:所轄庁の認証要件 |
| 主な行為者 | 宗教法人(内部議決・公告・通知) | 宗教法人(申請者) 所轄庁(審査・認証) |
| 包括団体の関与 | 設定は事前承認、廃止は同時通知のみ(承認不要) | 申請書類で手続履行を証明 手続が法令・規則に従っているかを所轄庁が確認 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には包括的な宗教団体法がなく、寺廟は登記制度や財団法人・社団法人の枠組みで管理される。宗派離脱を正面から規律する条文はない
韓国では宗教団体の多くが非営利法人として民法の規律を受け、定款変更には主務官庁の許可を要する
ドイツは宗教団体の自己決定権を憲法で保障し、組織内部の帰属問題は原則として団体の自律に委ねられる
米国では教会財産紛争で、階層型教会の上位機関の判断を尊重する考え方が判例上示されてきた
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の寺の責任役員会が、本山の賦課金(傘下の寺に課される負担金)の値上げに耐えかねて離脱を決めた。認証申請を来月末に出したいなら、公告は遅くとも今月末までに打たなければ二か月に届かない。離脱計画は、カレンダーを逆算するところから始まる
- もし、あなたが檀家として通う寺の掲示場に、ある日「規則変更案の要旨」が貼り出されていたら、どうなる? それは宗派離脱の予告かもしれない。法要の作法や戒名の扱いが変わる可能性がある。黙って見過ごせば、二か月後には認証申請が出る
- 教団本部の法務担当であるあなたのもとに、傘下の教会が出した公告の写しが届いた。本部への通知は来ていない。3項違反の疑いがあるので、4項に基づき所轄庁と文部科学大臣へその旨を通知できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公告の日付、掲示場所、要旨の内容を写真で記録する2. 自分の団体への通知の有無と日付を確認する。公告と同時でなければ3項違反の疑いがある3. 4項に基づき、所轄庁と文部科学大臣へ根拠と証拠を添えて書面で通知する4. 認証が出た後も手続違反を争う場合、審査請求や取消訴訟を起こせるか(原告適格)は実務上、解釈が分かれている。早めに弁護士へ相談する
訴えられた側:1. 自法人の規則で、規則変更に必要な議決機関と議決方法を確認し、議事録を整える2. 認証申請の予定日から二か月以上さかのぼって公告日を決め、規則で定めた方法で公告する3. 公告と同じ日に、包括団体へ内容証明郵便で通知する4. 27条の申請に添える書類(手続を経たこと、公告をしたことを証明するもの)を揃える5. 解任などの不利益な扱いを受けたら、78条を根拠に無効を主張する
時効(請求できる期限):公告は認証申請の少なくとも二か月前(2項)。包括団体への通知は公告と同時(3項)。認証に関する処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:26条1項後段は、包括団体による離脱阻止を封じ、被包括法人の離脱の自由を保障する趣旨と解される。78条の不利益扱い禁止と一体で、信教の自由・結社の自由を手続面から担保する仕組みとされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:宗教法人令に代わり宗教法人法が制定され、規則変更の認証制度と被包括関係廃止の手続(公告・通知)が規定された
- 宗教法人法 第27条規則変更の認証申請と添付書類
- 宗教法人法 第28条所轄庁による規則変更の認証要件
- 宗教法人法 第78条被包括関係廃止を妨げる不利益扱いの禁止
- 宗教法人法 第85条宗教上の事項への行政・司法の不干渉
- 宗教法人法 第12条規則の記載事項と公告方法
- 行政不服審査法 第18条認証処分への審査請求の期間
- 行政事件訴訟法 第14条認証処分取消訴訟の出訴期間
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