宗教法人法 第6条(公益事業その他の事業)
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- 宗教法人は、公益事業を行うことができる。
- 2.宗教法人は、その目的に反しない限り、公益事業以外の事業を行うことができる。この場合において、収益を生じたときは、これを当該宗教法人、当該宗教法人を包括する宗教団体又は当該宗教法人が援助する宗教法人若しくは公益事業のために使用しなければならない。
この条文の基本情報
公益事業その他の事業とは何ですか?
定義公益事業その他の事業とは、宗教法人法第6条に定められた規定で、「宗教法人は、公益事業を行うことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宗教法人法第6条(公益事業その他の事業)は、日本の宗教法人法に含まれる条文です。
- 宗教法人法第6条の条文原文は「宗教法人は、公益事業を行うことができる。」で始まります。
- 宗教法人法第6条は第一章 総則に置かれています。
- 宗教法人法の公布日は昭和26年4月3日です。
- 宗教法人法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 宗教法人法第6条の前の条は宗教法人法第5条です。
- 宗教法人法第6条の次の条は宗教法人法第7条です。
- 宗教法人法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第6条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000126 - 本サイト収録
宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000126/6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宗教法人法6条は、宗教法人が公益事業と、目的に反しない限りそれ以外の事業を行えると定める。収益は自法人・包括団体・援助先の宗教法人・公益事業のためにしか使えない。
Q · お寺や神社は駐車場経営みたいな商売をしてもいいの?
できるが、利益の使い道は法律で限定されている
宗教法人法6条2項により、宗教法人はその目的に反しない限り、駐車場や不動産賃貸などの公益事業以外の事業を行えます。ただし生じた収益は、当該宗教法人、包括する宗教団体、援助する宗教法人または公益事業のためにしか使えません。これに違反すると、所轄庁は79条により1年以内の期間を限って事業の停止を命じることができます。なお、法人税が課されるかどうかは法人税法上の「収益事業」に当たるかで別に判断されます。
解説
お寺の駐車場、お守りの授与所、境内の土産物店。同じ境内にあっても、法律上の扱いはまるで違う。宗教法人法6条は、宗教法人に二つの扉を開いている。1項は公益事業(幼稚園や福祉施設など、社会のために行う事業)、2項はそれ以外の事業、つまり駐車場や不動産賃貸のように稼ぐための事業である。ただし2項の扉には鎖がついている。宗教法人の目的に反しないこと。そして利益は、自分の法人、包括する宗派、援助先の宗教法人、公益事業のどれかにしか使えないこと。利益を代表役員の私的な用途に流せば、所轄庁は1年以内の期間を限って事業の停止を命じることができる(79条)。もう一つ押さえておきたいのは、6条の「公益事業か、それ以外か」と、法人税法の「収益事業かどうか」は別の物差しだという点だ。お守りは原則として非課税だが、ペット葬儀は課税対象になる(最判平成20.9.12)。あなたが檀家でも、役員でも、寺の土地を借りる側でも、この二つの物差しを知っていれば見えてくるものが違う。
法的な位置づけ
宗教法人法6条は宗教法人の事業に関する規定であり、1項で公益事業を行う権能を、2項で宗教法人の目的に反しない限り公益事業以外の事業を行う権能を認める。2項後段は、公益事業以外の事業から生じた収益の使途を、当該宗教法人、包括宗教団体、援助先の宗教法人および公益事業に限定する。
手順
- 1.規則に事業の種類が記載されているか確認する 新しい事業を始める前に、宗教法人の規則に当該事業の種類が書かれているかを確認する。記載がなければ規則変更が必要になる(宗教法人法12条)
- 2.責任役員会で決議し規則変更の認証を申請する 規則に定める手続(責任役員会の議決、包括団体の承認など)を経たうえで、所轄庁に規則変更の認証を申請する(宗教法人法26条)。認証前に開業しない
- 3.収益事業の会計を宗教活動と区分する 駐車場、物品販売、宿泊などの事業ごとに帳簿を分け、お布施や宗教活動の収支と混ぜない。法人税法上の収益事業に当たる場合は区分経理が求められる
- 4.税務署へ届出し、収益の使途を記録する 法人税法上の収益事業を開始した場合は税務署に届出を行い、確定申告を行う。あわせて収益を宗教法人・包括団体・援助先宗教法人・公益事業のどれに使ったかを記録しておく
よくある質問 AI による整理
Q1宗教法人の公益事業とは何ですか?
幼稚園、保育所、福祉施設、墓地の運営など、社会一般の利益のために行う事業を指します。宗教法人法6条1項により、宗教法人は公益事業を行うことができます。
Q2宗教法人は不動産賃貸をしてもいい?
宗教法人の目的に反しない限り、6条2項で公益事業以外の事業として行えます。ただし賃料収益の使途は宗教活動や公益事業などに限定され、法人税法上は不動産貸付業として課税対象になりえます。
Q3宗教法人の役員報酬は6条違反になる?
職務の対価として相当な役員報酬を正規に支払うこと自体は、法人の経費支出であり直ちに違反とはいえません。問題になるのは、収益を法人会計を通さず個人の用途へ直接流す場合です。
Q4宗教法人法6条に違反するとどうなる?
所轄庁は79条により、2項に違反した事業について1年以内の期間を限って停止を命じられます。違反が著しく公共の福祉を害する場合などは、81条の解散命令が問題になりえます。
Q5宗教法人の事業停止命令はいつまで続く?
宗教法人法79条の事業停止命令は、1年以内の期間を限って発令されます。期間の長さは違反の内容に応じて所轄庁が定めます。
Q6宗教法人がしてはいけない事業は?
宗教法人の目的に反する事業は6条2項で行えません。また事業の種類は規則の記載事項(12条)のため、規則にない事業を始めるには規則変更と所轄庁の認証が先に必要です。
Q7宗教法人の収益を本山や宗派に送金できる?
できます。6条2項は収益の使途として「当該宗教法人を包括する宗教団体」を明示しています。宗派への上納金や負担金への充当は、条文上予定された使い道の一つです。
Q8宗教法人の収益事業は誰が監督する?
宗教法人法上は所轄庁(原則として都道府県知事、一定の場合は文部科学大臣)が監督し、78条の2で報告徴収・質問ができます。課税面は税務署が別に調査します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1お寺も駐車場で稼いでるのに、税金払ってないんでしょ?
払っています。駐車場業は法人税法上の収益事業(法人税法施行令5条)に当たり、その所得には法人税が課されます。境内地でも駐車場部分は固定資産税の非課税対象から外れます。実務のポイント:宗教法人には軽減税率が適用され、収益事業から宗教活動へ回したお金の一部を損金にできる「みなし寄附金」制度(所得の20% または年200万円の大きい方)もあります(最新の改正状況をご確認ください)
Q2お守りやおみくじって、売上に税金かからないの?
原則としてかかりません。国税庁の法人税基本通達では、お守り・お札・おみくじは喜捨(信仰にもとづく寄進)と認められる限り収益事業に当たらないとされています。一方、絵葉書や暦のように一般の店でも売られる品物は物品販売業になります。実務のポイント:境内の同じ授与所でも、品目ごとに課税か非課税かが分かれます。税務調査で最初に見られるのはこの仕分けです
Q3住職がお寺の稼ぎを自分のものにしてたら、檀家は何ができる?
6条2項は収益の使い道を、その宗教法人、包括する宗派、援助先の宗教法人、公益事業に限定しています。檀家や信者は25条に基づき財産目録などの閲覧を請求でき、所轄庁は違反があれば79条で事業の停止を命じられます。実務のポイント:所轄庁は個別の内部紛争には介入を控えるのが通例です。閲覧で得た数字を添えて具体的に情報提供したほうが、動いてもらえる可能性は高まります
Q4宗教法人がカフェやゲストハウスを始めるのは自由なの?
目的に反しない限り、6条2項で事業を行えます。ただし、事業の種類は規則の記載事項(12条)なので、新しく始めるには規則変更と所轄庁の認証(26条)が必要です。実務のポイント:宿坊やゲストハウスは旅館業法の許可と法人税の旅館業が同時に関わってきます。宗教法人法、旅館業法、法人税法の三つを開業前にそろえておかないと、どれか一つで足を取られます
間違えやすい点 AI による整理
- 「宗教法人は税金を払わない」とよく言われるが、正確ではない。お布施や宗教活動は非課税でも、駐車場業や物品販売業など法人税法上の収益事業から得た所得には法人税がかかる。境内地であっても、収益事業に使っている部分は固定資産税の非課税対象から外れる
- 6条で「公益事業」に当たれば税金もかからない、と考えるのは前提が誤っている。6条の区分は宗教法人として何をしてよいかを決める軸であり、課税されるかどうかは法人税法の「収益事業」に当たるかで判断される。公益的な事業でも、34業種に該当すれば課税されうる
- 住職と寺の関係を、家族経営の個人商店と同じように見ている人は多い。住職の側から見れば「自分の寺」でも、法律上は宗教法人という別人格の財産である。6条2項は、収益をその別人格の目的に縛りつけている。この落差に気づかないまま法人の口座を家計の財布のように使うと、税務調査で役員への給与認定(法人から個人に給与が支払われたとみなされること)を受け、源泉所得税の追徴にまで連鎖する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 6条:事業を行う権能と収益の使途制限 | 79条:6条2項違反の事業停止命令 81条:裁判所による解散命令 |
| 判断・発動の主体 | 宗教法人自身(規則と役員会で事業を決定) | 所轄庁 裁判所(所轄庁・利害関係人・検察官の請求等による) |
| 効果 | 事業が許容され、収益の行き先が限定される | 1年以内の期間を限った事業の停止 法人格の喪失と清算 |
| 関連する確認手段 | 12条の規則記載、25条の書類備付け | 78条の2の報告徴収・質問 重大な法令違反等の事実の立証 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には宗教法人法に相当する単行法がなく、宗教団体は財団法人や寺廟登記の枠組みで管理される。収入の使途を公益慈善に向ける考え方は共通する。
韓国も宗教専用の法人法を持たず、民法上の非営利法人として扱われる。収益事業への課税は税法側で別に判断する点は日本と類似する。
ドイツでは教会が公法上の団体として位置づけられ、営利的な事業部分(wirtschaftlicher Geschäftsbetrieb)は税法上区別して課税される。
米国は非課税団体の本来目的と関連しない事業所得に UBIT を課す。宗教上の非課税と事業課税を分ける発想は日本の法人税法と近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 先代住職が亡くなり、跡を継いだ息子が境内の一角をコインパーキングにした。月30万円の賃料が、そのまま住職一家の生活費口座に入っている。檀家総代として通帳を見たとき、まず確かめるべきなのは6条2項の使途制限である。正規の役員報酬として源泉徴収して支払うのと、法人の収益を個人の財布に直接流し込むのとでは、法的な意味がまったく違う
- もし「休眠している宗教法人、税金が安い器として買いませんか」と持ちかけられたら、どうなる? 法人格を手に入れても、収益を宗教目的以外に使えば79条の事業停止命令の対象になる。悪質であれば、81条の解散命令まで視野に入る。所轄庁は78条の2の報告徴収・質問権で中身を確認できる。安い器ではなく、監視の目がついた器なのである
- 税務署から調査の連絡が来た。期日まであと10日。宿坊の宿泊料、駐車場代、ペット供養の料金が、お布施と同じ帳簿に混ざっている。法人税法上、収益事業は区分経理(帳簿を分けて管理すること)が求められる。この10日で収益事業と宗教活動を仕分けられるかどうかで、追徴額の大きさが変わる
- 境内の一部を月極駐車場として借りている。駐車場部分に固定資産税がかかっていると説明されたら、それは言い訳ではなく事実である。宗教活動に使っていない土地は非課税の対象から外れる
- あなたは宗教法人の責任役員で、参拝客向けのカフェを開きたいと考えている。目的に反しない限り6条2項で事業はできるが、規則にその事業が書かれていなければ、規則変更の手続(26条、所轄庁の認証が必要)が先になる。開店日を先に決めると、順番が逆になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 檀家・信者として収益の私的流用が疑われる場合、まず25条に基づき財産目録や収支計算書の閲覧を請求する(正当な利益があり、不当な目的でないことが条件) 2. 駐車場や賃貸などの収益が法人の会計に計上されているかを確認する3. 総代会や責任役員会で書面により説明を求める4. 改善されなければ、所轄庁(都道府県知事または文部科学大臣)に事実関係を情報提供する。所轄庁は78条の2の報告徴収や79条の停止命令を検討できる
訴えられた側:1. 収益事業と宗教活動の帳簿をただちに分け、区分経理を整える2. 規則に記載されていない事業があれば、規則変更の認証手続(26条)を進める3. 役員への支払いは役員報酬として源泉徴収を行い、法人の資金と個人の資金を混ぜない4. 税務調査では、お守りの授与やお布施が喜捨の性格をもつことを、料金表の有無や授与の実態で説明できるよう資料をそろえる5. 所轄庁から報告を求められたら期限内に誠実に回答する。無視が最も大きな悪材料になる
時効(請求できる期限):79条の事業停止命令は1年以内の期間を限って発令される。法人税の更正は原則として法定申告期限から5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年さかのぼって行われうる(国税通則法70条)。6条違反そのものに固有の時効はない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
所轄庁実務(文化庁の運用):公益事業以外の事業は宗教法人の目的達成の手段として認められるものであり、投機的な事業や、宗教活動を量的に圧倒する規模の事業は「目的に反する」と評価されうるとされることが多い。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:宗教法人法の制定により、宗教法人の公益事業と公益事業以外の事業、およびその収益の使途制限が規定された。
- 2.平成7年(1995年) 改正:宗教法人法改正により所轄庁の報告徴収・質問権(78条の2)が新設され、本条2項違反の有無を所轄庁が確認する手段が整備された。
- 宗教法人法 第12条規則に事業の種類を記載する義務
- 宗教法人法 第25条財産目録等の備付けと閲覧請求
- 宗教法人法 第78条の2所轄庁の報告徴収・質問権
- 宗教法人法 第79条6条2項違反の事業停止命令
- 宗教法人法 第81条重大な違反に対する解散命令
- 法人税法 第2条収益事業の定義、課税範囲の画定
- 法人税法 第37条みなし寄附金による損金算入
- 地方税法 第348条境内地等の固定資産税非課税とその例外
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