高圧ガス保安法 第39条の10(認定を受けた者の義務)
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- 認定完成検査実施者は、その認定を受けた特定変更工事に係る完成検査を行うときは、完成検査規程に従い、かつ、第三十九条の三第一項第三号の経済産業省令で定める条件に適合する知識経験を有する者に実施させなければならない。
- 2.認定完成検査実施者は、経済産業省令で定める事項を記載した検査記録を作成し、これを保存し、経済産業大臣からその検査記録の提出を求められたときは、速やかにそれを提出しなければならない。
- 3.前二項の規定は、認定保安検査実施者に準用する。この場合において、第一項中「特定変更工事に係る完成検査」とあるのは「特定施設に係る保安検査」と、「完成検査規程」とあるのは「保安検査規程」と、「第三十九条の三第一項第三号」とあるのは「第三十九条の五第一項第三号」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
認定を受けた者の義務とは何ですか?
定義認定を受けた者の義務とは、高圧ガス保安法第39条の10に定められた規定で、「認定完成検査実施者は、その認定を受けた特定変更工事に係る完成検査を行うときは、完成検査規程に従い、かつ、第三十九条の三第一項第三号の経済産業省令で定める条件に適…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第39条の10(認定を受けた者の義務)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第39条の10の条文原文は「認定完成検査実施者は、その認定を受けた特定変更工事に係る完成検査を行うときは、完成検査規程に従い、かつ、第三十九条の三第一項第三号の経済産業省令で定める条件に適…」で始まります。
- 高圧ガス保安法第39条の10は第三章の二 完成検査及び保安検査に係る認定に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第39条の10の前の条は高圧ガス保安法第39条の9です。
- 高圧ガス保安法第39条の10の次の条は高圧ガス保安法第39条の11です。
- 高圧ガス保安法第39条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第39条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第39条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/39_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法39条の10は、認定検査実施者に、認定規程に従い有資格者に検査させ、検査記録を作成・保存し、大臣の求めで速やかに提出する義務を課す規定である。
Q · 大臣の認定を受けて自社で検査できる高圧ガス事業者には、どんな義務があるの?
規程どおり有資格者に検査させ、記録を保存・提出する義務
高圧ガス保安法39条の10により、認定完成検査実施者は、完成検査規程に従い、39条の3第1項3号の経済産業省令で定める条件を満たす知識経験者に完成検査を行わせなければなりません。また、省令所定の事項を記載した検査記録を作成・保存し、経済産業大臣から求められたら速やかに提出する義務があります。同じ義務は第3項により認定保安検査実施者の保安検査にも準用されます。
解説
高圧ガスの工場では、検査をするのは役所だけではない。経済産業大臣の認定を受けた事業者は、通常なら都道府県知事などが行う完成検査(設備を改造した後、使い始めてよいかを確かめる検査)や保安検査(定期的な安全確認)を、自社で行える。ただし本条は、その特権に三つの条件をつけている。第一に、自社で定めて認定を受けた検査規程どおりに行うこと。第二に、省令が定める知識経験を持つ者に検査をさせること。第三に、検査記録を作って保存し、大臣から求められたらすぐ提出すること。つまり、自分で検査できる自由は、後から誰でも検証できる記録と引き換えに与えられている。現場で「今回は人が足りないから若手だけで回そう」「記録は後でまとめて書こう」という判断が出たとき、それはもう手間を省いた話では済まない。認定の前提そのものを崩す行為になる。あなたがプラントの保安担当者、設備投資の決裁者、あるいはその工場の近くに住む人なら、安全を支えているのは書類の一行一行だと知っておくべきだ。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法39条の10は、経済産業大臣の認定を受けて完成検査または保安検査を自ら行う事業者の遵守事項を定める規定である。認定を受けた検査規程に従うこと、省令所定の条件に適合する知識経験者に検査を実施させること、検査記録を作成・保存し大臣の求めに応じ速やかに提出することの三点を義務づける。
手順
- 1.検査員の資格要件を照合する 検査予定者ごとに、39条の3第1項3号(保安検査は39条の5第1項3号)の経済産業省令の条件を満たすか、根拠書類と突き合わせて一覧化する
- 2.認定済み検査規程に沿って検査を実施 完成検査規程または保安検査規程の手順・判定基準どおりに検査を行い、規程外の省略や代替手順をとらない
- 3.省令所定事項を記載した検査記録を作成 測定値の原本と照合しながら、省令が定める記載事項を漏れなく記録し、検査員の署名を付す。電子保存なら変更履歴が残る仕組みを使う
- 4.提出要求に即応できるよう保存・定期監査 記録を一元保管し、社内監査で欠落や不整合を事前に洗い出す。大臣から提出を求められたら速やかに提出する
よくある質問 AI による整理
Q1認定完成検査実施者とは?
経済産業大臣の認定を受け、特定変更工事後の完成検査を都道府県知事等に代わって自ら行える事業者です。認定基準は高圧ガス保安法39条の3が定めます。
Q2認定保安検査実施者とは?
経済産業大臣の認定を受け、特定施設の定期的な保安検査を自ら行える事業者です。認定基準は39条の5、遵守事項は39条の10第3項による準用で定まります。
Q3高圧ガス 自主検査 資格要件は?
検査員は、完成検査なら39条の3第1項3号、保安検査なら39条の5第1項3号に基づく経済産業省令の知識経験の条件を満たす必要があります。社内の肩書きでは決まりません。
Q4高圧ガス 検査記録 保存期間は?
本条自体は期間を定めず、記載事項や保存は経済産業省令に委ねています。具体的な期間は最新の省令で確認が必要です。
Q5検査記録の提出を求められたら何日以内?
条文は「速やかに」とだけ定め、日数の猶予はありません。日頃から即時に提出できる管理体制が前提とされています。
Q6検査規程と違う方法で検査したら違法?
違法です。本条1項は認定を受けた完成検査規程・保安検査規程に従うことを義務づけています。規程を変えるなら所定の手続を踏む必要があります。
Q7検査記録の改ざんはどうなる?
本条2項の記録作成義務に反し、認定の取消しなど行政処分や罰則の対象となりえます。事故時には会社側の主張全体の信用も失われます。
Q8認定事業者にも立入検査はある?
あります。本条2項の記録提出要求に加え、報告徴収や立入検査の権限も行政に残されています(同法61条・62条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは認定事業者だから、役所はもう検査に来ないってことですか?
完成検査と保安検査を自社で行えるだけで、行政の監督がなくなるわけではありません。本条第2項で、大臣はいつでも検査記録の提出を求められ、報告徴収や立入検査の権限も残っています(高圧ガス保安法61条、62条)。実務のポイント:行政は事故が起きた事業所だけでなく、同じ業種の他の事業所の記録もまとめて確認することがある。他社の事故は、自社の記録が見られる合図になる
Q2資格を持ってる人がいないとき、経験豊富なベテランに代わりにやってもらってもいいですか?
できません。検査を行う人の条件は、第39条の3第1項第3号(保安検査は第39条の5第1項第3号)に基づく経済産業省令で決まっており、本条第1項はその条件を満たす人に検査をさせるよう義務づけています。実務のポイント:行政の調査では検査結果より先に、検査員欄の名前と資格要件の照合から確認されることが多い。名前を一つ確かめるだけで違反が分かるからだ
Q3記録って紙じゃないとダメですか? 電子データでも大丈夫?
記録に書くべき事項は経済産業省令で決められており、保存の方法も省令と行政の運用に従います。電子化が進む流れにはありますが、具体的な要件は最新の省令で確かめる必要があります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:電子で保存していると、変更履歴(いつ誰が直したか)が残っているかどうかを問われることがある。履歴が残らないシステムは、改ざんしていなくても疑われやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 多くの人は「認定を取れば役所の目から離れられる」と考えている。だが法律の側から見れば、方向は逆である。行政が検査の現場に立ち会わなくなる代わりに、検査記録を提出させる権限を本条第2項で手元に置いた。監督する方法が「その場で見る」から「後で記録を読む」に変わっただけで、監督の強さは弱まっていない
- 「知識経験を有する者」は社内の肩書きで決まると思われやすい。しかし条件は、第39条の3第1項第3号(保安検査では第39条の5第1項第3号)に基づく経済産業省令が定める。社内で「ベテラン」と呼ばれていても、省令の条件を満たさなければ検査の実施者にはなれない
- 検査記録をただの社内書類だと軽く見ている現場は多い。実際には、事故が起きた後の行政調査、刑事捜査、民事の損害賠償請求で、会社が注意を尽くしていたかを判断する中心の証拠になる。記録の欠けや後からの書き直しが見つかれば、その一点で会社側の主張全体が信用されなくなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 検査の実施主体 | 39条の10:認定を受けた事業者自身(有資格者) | 20条:都道府県知事等による完成検査が原則 35条:都道府県知事等による保安検査が原則 |
| 検査の基準 | 認定を受けた完成検査規程・保安検査規程 | 法令所定の技術上の基準への適合確認 法令所定の技術上の基準への適合確認 |
| 行政の関与方法 | 事後に検査記録の提出を求める | 行政側が検査を実施 行政側が定期に検査を実施 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では危険性設備は労働検査機構または指定代行検査機構の検査合格が使用の前提で、事業者自身の検査を認める日本の認定制度とは構造が異なる
韓国も高圧ガスを独立法で規律し、専門機関による検査を中心とする。自主検査の扱いは最新法令で要確認
ドイツは圧力設備の検査を zugelassene Überwachungsstellen(許可監視機関)に担わせ、一定範囲で befähigte Person(有資格者)の検査も認める
米国 OSHA の PSM 規則は事業者自身に設備の検査・試験と記録化を求め、記録による事後監督という点で本条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 定期修理の最終日、保安検査の有資格者が急病で休んだ。工程表では今日中に検査を終えないと再稼働が一週間ずれる。「経験のある別の係長に代わってもらえばいい」という声が上がる。だが、その係長が省令の条件を満たしていなければ、検査をしても本条に違反したことになる
- もし大臣から突然「過去三年分の検査記録を提出せよ」と求められたら、あなたの部署は何日で出せる? 本条は「速やかに」と書いている。記録が担当者のパソコンに散らばっていれば、それだけで管理体制が疑われる
- あなたは品質保証部の中堅社員で、上司から「検査記録の測定値、規程の範囲に収まるよう書き直しておいて」と言われた。断りにくい空気だ。しかし、記録の改ざんは認定の取消しや刑事罰につながる行為になりうる。最初に責任を問われるのは、記録を作ったあなた自身である
- 買収予定の化学工場を調べる法務デューデリジェンスで、許認可の一覧には「認定保安検査実施者」とある。しかし検査記録を見ると、検査員欄に同じ二人の名前しか出てこない。その二人が退職したら、検査体制はその日に止まる
- 工場の隣に住んでいて、改造工事の後すぐに設備が動き出したのを見た。役所の検査は入っていない。それでも違法とは限らない。認定事業者の自主検査かもしれないからだ。本当に問うべきなのは、検査が規程どおり有資格者によって行われ、記録が残っているかどうかである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 社内で記録の改ざんや無資格者による検査を指示されたら、指示の日時・内容・発言者をメモやメールで残す2. 社内の通報窓口、または公益通報者保護法に基づく外部への通報(行政機関など)を検討する3. 工場の周辺住民であれば、所管の産業保安監督部や都道府県の担当課に情報を伝え、調査を求めることができる4. 事故の被害を受けた場合は、検査記録が賠償請求の重要な証拠になるため、早めに弁護士へ相談し、証拠保全も検討する
訴えられた側:1. 提出を求められたら、まず記録の全体を確認し、欠けている箇所は正直に特定する。後から書き換えることは絶対にしない2. 不備の原因(人員・手順・システム)を分析し、再発防止策を文書にまとめる3. 検査員の資格を一覧にして根拠書類と照合する4. 行政とのやり取りは窓口を一つにし、説明内容を記録に残す5. 認定取消しなどの不利益処分を受ける見込みがあれば、行政手続法に基づく弁明の機会を使えるよう、早めに専門家と準備する
時効(請求できる期限):本条そのものに時効の定めはない。検査記録の保存期間は経済産業省令で定められている(最新の改正状況をご確認ください)。提出を求められた場合の期限は「速やかに」であり、日数の猶予は書かれていない。民事の損害賠償は一般の消滅時効(民法166条、724条など)に従う
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