税理士法 第47条の3(除斥期間)
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懲戒の事由があつたときから十年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。
この条文の基本情報
除斥期間とは何ですか?
定義除斥期間とは、税理士法第47条の3に定められた規定で、「懲戒の事由があつたときから十年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第47条の3(除斥期間)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第47条の3の条文原文は「懲戒の事由があつたときから十年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。」で始まります。
- 税理士法第47条の3は第五章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第47条の3の前の条は税理士法第47条の2です。
- 税理士法第47条の3の次の条は税理士法第47条の4です。
- 税理士法第47条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第47条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第47条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/47_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法47条の3は、懲戒の事由があった時から10年を経過すると、懲戒の手続を開始できないと定める。起算点は発覚時ではなく行為時で、期間は途中で止まらない。
Q · 税理士の懲戒には期限があるの?何年前の申告まで問題にされる?
あります。懲戒事由の行為から10年で手続開始不可です
税理士法47条の3により、懲戒の事由があった時から10年を経過すると、懲戒の手続を開始することはできません。起算点は問題が発覚した日ではなく、行為があった日です。除斥期間であるため、話し合いや調査が続いていても期間は止まりません。ただし、10年が閉じるのは懲戒の手続だけであり、顧客からの損害賠償請求や刑事責任は、それぞれ別の期間ルールで判断されます。
解説
十年。数字だけ見ると長いが、比べると重みが変わる。税務署が税額を更正(申告内容を役所が正しい額に直す決定)できる期間は、国税通則法70条で原則5年、偽りや不正があっても7年である。ところが税理士本人の懲戒は、問題の行為から10年間、手続を始めることができる。顧問先の追徴課税の期限が切れて、税務署がもう税金を取れなくなった後でも、その申告書を作った税理士は懲戒されうるということだ。一方で、10年を過ぎればどれほど悪質な行為でも懲戒手続は始められない。これは「除斥期間」(時効と違い、途中で止めたり延ばしたりできない固定の期限)であり、交渉中でも調査中でも時計は止まらない。起算点は発覚した日ではなく、懲戒事由となる行為があった日である。前の顧問税理士の処理に疑問を持つ顧客にとっても、過去の案件を抱える税理士にとっても、カレンダーで逆算すべき日付は同じ「行為の日」になる。
法的な位置づけ
税理士法47条の3は、税理士の懲戒に関する除斥期間を定める規定である。懲戒の事由があった時から10年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。起算点は行為時であり、時効と異なり更新・完成猶予の制度はない。令和4年(2022年)の税理士制度見直しにより設けられた。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.問題の行為日を特定する 懲戒事由となりうる申告書・届出書の作成日や提出日を、申告書控えや電子申告の受信通知から特定する。起算点は発覚日ではなく行為日である
- 2.10年の満了日を計算する 特定した行為日から10年後の満了日を算出し、残り期間を確認する。複数年にわたる場合は年ごとに満了日を一覧化する
- 3.関与を示す証拠を整理する 税理士の関与を示すメール、報酬請求書、署名入り申告書などを時系列で整理する。税理士側は是正助言(41条の3)の記録を揃える
- 4.財務大臣へ事実を通知する 懲戒を求める側は、満了日まで十分な余裕があるうちに財務大臣へ書面で通知する(税理士法47条)。調査期間を見込み、満了直前の通知は避ける
よくある質問 AI による整理
Q1税理士の懲戒 何年前まで遡れる?
懲戒の事由となる行為があった時から10年です(税理士法47条の3)。10年を過ぎると、懲戒の手続そのものを開始できなくなります。
Q2税理士 懲戒 除斥期間とは?
一定期間が過ぎると懲戒手続を始められなくなる固定の期限です。時効と違い、請求や交渉で進行を止めたり延ばしたりすることはできません。
Q3税理士の懲戒期限はいつから数える?
問題が発覚した日ではなく、懲戒事由となる行為があった日から数えます。申告書の作成・提出日などを起点に逆算するのが実務的です。
Q4前の顧問税理士を懲戒請求できる?
何人も財務大臣に懲戒事由の事実を通知できます(税理士法47条)。ただし行為から10年を経過すると手続は開始できないため、早めの通知が必要です。
Q5税理士 懲戒10年過ぎたらどうなる?
懲戒の手続は開始できません。ただし損害賠償請求や刑事責任は別の期間ルールで判断されるため、責任がすべて消えるわけではありません。
Q6税理士の懲戒期間は弁護士と違う?
違います。弁護士の懲戒は事由があった時から3年(弁護士法63条)ですが、税理士は10年です。税理士の方が3倍以上長く過去の行為が問われます。
Q7税務調査で是認された申告でも税理士は懲戒される?
されうります。課税処理と懲戒は別手続です。申告書作成の過程に税理士法違反があれば、課税上の決着とは関係なく懲戒の10年が進行しています。
Q8毎年続いた不正の懲戒期限はどうなる?
各年の申告が別個の行為として扱われうるため、古い年分が10年を過ぎても、直近の年分は懲戒の対象として残る可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税理士を辞めて登録を消しちゃえば、懲戒から逃げられるんですか?
簡単には逃げられません。令和4年(2022年)改正で、税理士でなくなった者についても「懲戒処分を受けるべきであった」ことを決定する制度(税理士法48条)が設けられ、決定は公告されます。将来の再登録にも影響しうる仕組みです(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:財務省は「税理士・税理士法人に対する懲戒処分等の考え方」を公表し、行為類型ごとの処分の目安を示しています。調査が来る前にこれを読んでおくと、自分の案件がどの程度の処分に当たりうるか、おおよその見当がつきます
Q210年って、問題に気付いた日から数えるんですよね?
違います。税理士法47条の3の起算点は「懲戒の事由があつたとき」、つまり問題の行為があった日です。発覚が遅れても期限は延びません。実務のポイント:毎年の申告書は年ごとに別の行為として扱われうるため、何年も続いた不正なら、10年前の分が消えても9年前以降の分は残ります。調査する側は、期限内に収まる直近の年に絞って手続を進めるのが通常です
間違えやすい点 AI による整理
- 「税務調査で是認されたから、あの申告はもう安全」という問いの立て方そのものがずれている。課税処理と懲戒は別のルートで動く。税額の問題が決着しても、その申告書を作成した過程に税理士法違反(45条、46条)があれば、懲戒の10年は別に進行している
- 除斥期間があること自体は知っていても、時効との違いの重さを知らない人が多い。時効なら請求などで完成を遅らせる手段があるが、除斥期間にはそれがない。元顧問と話し合いを続けている間にも10年は進み、話し合いが長引いた結果、懲戒の道が消えることがある
- 「10年経てば全部なかったことになる」わけではない。47条の3が閉じるのは懲戒の扉だけである。顧客が受けた損害の賠償請求(民法415条、709条)や、脱税への加担に対する刑事責任は、それぞれ別の期間ルールで動いている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 税理士法47条の3:懲戒手続を開始できる期限(10年) | 税理士法47条:懲戒の手続と事実の通知 税理士法48条:元税理士への懲戒相当の決定 |
| 対象者 | 懲戒事由のある税理士 | 懲戒事由のある税理士(通知は何人も可能) 税理士でなくなった者 |
| 時間軸の意味 | 行為から10年で手続開始不可、進行は止まらない | 手続開始の契機となる通知と調査 登録抹消後も懲戒相当であったことを決定・公告 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には税理士制度がなく、税務代理は会計師や記帳士等が担う。懲戒期限の具体的な規律は各法の規定を個別に確認する必要がある
ドイツの税理士法は職務義務違反の追及に期間制限を設けている。日本の10年と期間の長さ・停止の可否を比較する際は原典確認が必要
米国では財務省規則が税務実務者の懲戒を規律する。日本のような単一の除斥期間規定とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 8年前、顧問先の売上除外を知りながら申告書に署名した税理士のもとに、今になって国税局から照会が来たら、どうなる? 顧問先の更正期間は7年を過ぎて税務上は動かなくても、懲戒の10年はまだ2年残っている。課税の扉が閉まっても、懲戒の扉は開いたままである
- 前任税理士が申告漏れを放置していたことに、9年半後に気付いた。財務大臣が懲戒手続を始められる時間は残り半年しかない。調査にかかる期間を考えると、通知は今週中に出す必要がある
- 税理士法人を退職し、独立して3年。在籍時に担当した案件で、上司の指示どおりに処理した申告書が問題になった。懲戒は法人だけでなく、署名した税理士個人にも及びうる。退職したからといって時計がリセットされるわけではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 問題の申告書や届出書の提出日を特定し、そこから10年の満了日を計算する2. 申告書の控え、メール、報酬の請求書など、税理士の関与を示す証拠を整理する3. 財務大臣への通知(税理士法47条)を書面で行う。実務上の窓口は国税局の税理士監理官室である4. 損害が出ているなら、民事の賠償請求(民法415条、709条)の時効も並行して確認する。懲戒と賠償は別の手続である
訴えられた側:1. 手元の案件のうち懲戒事由になりうるものを、行為の日付順に棚卸しし、各満了日を把握する2. 是正できるものは顧問先への修正申告の助言(41条の3)を行い、記録を残す3. 調査の連絡が来たら、問題とされる行為の日付をまず確認する。10年を経過していれば除斥期間の経過を主張する4. 複数年にわたる行為は各年が別個に扱われうるため、直近分のリスクは残る点に注意し、税理士法に詳しい弁護士に早めに相談する
時効(請求できる期限):懲戒の事由があったときから10年(除斥期間、税理士法47条の3)。起算点は発覚時ではなく行為時で、時効のような更新・完成猶予はない。どの時点で「手続の開始」とみるか、継続的な行為の起算点をどこに置くかは、実務上解釈が分かれうる。民事の損害賠償は別ルールで、債権は知った時から5年または行使できる時から10年(民法166条)、不法行為は民法724条による
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年)4月1日施行 令和4年度税制改正による税理士制度の見直しで、懲戒の除斥期間(10年)を新設した。同じ改正で、税理士でなくなった者に対する懲戒相当の決定制度も整備された
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:令和4年度税制改正による税理士制度の見直しで、懲戒の除斥期間(10年)を新設。令和5年(2023年)4月1日施行。同改正で元税理士に対する懲戒相当の決定制度(48条)も整備された
- 税理士法 第44条懲戒の種類(戒告・業務停止・禁止)
- 税理士法 第45条脱税相談等に対する懲戒事由
- 税理士法 第47条懲戒の手続、何人もできる事実の通知
- 税理士法 第48条元税理士への懲戒相当の決定制度
- 税理士法 第41条の3不正発見時の是正助言義務
- 弁護士法 第63条弁護士懲戒の除斥期間3年との比較
- 国税通則法 第70条課税側の更正期間(5年・7年)との対比
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