税理士法 第48条の17(法定脱退)
クイックジャンプ
- 税理士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。
- 一税理士の登録の抹消
- 二定款に定める理由の発生
- 三総社員の同意
- 四第四十三条の規定に該当することとなつたこと。
- 五第四十五条又は第四十六条の規定による税理士業務の停止の処分を受けたこと。
- 六除名
この条文の基本情報
法定脱退とは何ですか?
定義法定脱退とは、税理士法第48条の17に定められた規定で、「税理士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第48条の17(法定脱退)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第48条の17の条文原文は「税理士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。」で始まります。
- 税理士法第48条の17は第五章の二に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第48条の17の前の条は税理士法第48条の16です。
- 税理士法第48条の17の次の条は税理士法第48条の18です。
- 税理士法第48条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第48条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第48条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/48_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法48条の17は、税理士法人の社員が脱退する六つの法定事由を定める。登録抹消や業務停止処分の場合は、本人の意思に関係なく脱退となる。
Q · 税理士法人の社員税理士が業務停止処分を受けたら、法人に残れるの?
残れない。処分を受けた時点で法人から脱退する
税理士法48条の17第5号により、45条または46条に基づく税理士業務の停止処分を受けた社員は、その時点で税理士法人から脱退します。停止期間が満了しても社員の地位は自動的には戻りません。改めて社員となるには、48条の4の資格要件を満たしたうえで加入の手続を踏む必要があります。なお、戒告処分は業務停止に当たらないため、脱退事由にはなりません。
解説
税理士法人の社員が「辞める」かどうかは、本人の気持ちだけでは決まらない。法律が自動的に決める六つの出口がある。登録抹消、定款で定めた理由の発生、総社員の同意、43条への該当、45条または46条による業務停止処分、そして除名である。見落とされやすいのが五つ目だ。税理士業務の停止処分(財務大臣が下す懲戒処分の一つ)を受けた瞬間、停止期間が短くても、その税理士は法人の社員の地位を失う。停止期間が明ければ税理士業務そのものはまた行えるが、社員の地位までは戻らない。社員に戻るには、あらためて加入の手続を踏む必要がある。共同経営者として法人を育ててきた人にとって、懲戒の重さは「数か月の休業」では済まない。経営権を失うかどうかに直結する。あなたが社員税理士であれ、法人の顧問先であれ、この六つの出口を知っておけば、事務所の体制が一夜で変わる可能性を前もって読める
法的な位置づけ
税理士法48条の17は、税理士法人の社員の法定脱退事由を定める規定である。税理士登録の抹消、定款所定事由の発生、総社員の同意、43条該当、45条・46条による業務停止処分、除名の六事由を列挙する。このうち登録抹消・43条該当・業務停止は資格の状態に連動し、社員の意思と無関係に脱退の効果を生じる。
手順
- 1.脱退事由と発生日を特定する 六つの事由のどれに当たるかを確認し、処分通知や抹消通知の日付から脱退の効力発生日を特定する。戒告か業務停止かで結論が分かれるため、処分の種類を正確に確認する
- 2.代表者と事務所の常駐体制を確保する 脱退者が代表社員や従たる事務所の唯一の常駐社員だった場合、後任の代表者と常駐社員を決め、48条の14の要件を満たす体制に組み直す
- 3.社員変更の登記と届出を行う 社員の脱退は登記事項の変更となるため、変更登記を申請する。あわせて所属税理士会など関係機関への届出の要否を確認する
- 4.顧問先への説明と案件の引継ぎ 担当者と責任体制の変更を書面で顧問先に通知し、申告期限が近い案件から優先して引き継ぐ
- 5.持分払戻しを精算する 定款の算定方法に従って脱退社員への持分払戻額を計算し、合意書を交わす。争いが見込まれる場合は早めに弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1税理士法人の社員が脱退する理由は?
税理士法48条の17が、登録抹消、定款所定事由、総社員の同意、43条該当、業務停止処分、除名の六つを法定脱退事由として定めています。
Q2税理士 業務停止 期間 どれくらい?
税理士法46条等による業務停止は2年以内の期間で定められます。期間の長さにかかわらず、法人の社員は処分の時点で脱退します。
Q3税理士法人 社員 業務停止 代表権はどうなる?
脱退により社員の地位を失うため、代表権や業務執行権も残りません。代表社員だった場合は、代表者の変更と登記の準備が必要です。
Q4税理士法人の社員が脱退したら登記は必要?
社員は登記事項であるため、脱退があれば変更登記が必要です。期限内に手続しないと過料の対象になり得るため、速やかな対応が求められます。
Q5税理士法人 社員 辞める 手続きは?
任意に辞めたい場合、本条の「総社員の同意」や定款所定の事由を使うのが基本です。定款の退社規定を最初に確認してください。
Q6税理士法人 持分 払戻し できる?
脱退した社員は原則として持分の払戻しを受けられますが、算定方法は定款の定めや準用規定によります。争いになる前に定款で確認しておくべきです。
Q7税理士が登録抹消されたら法人はどうなる?
抹消された社員は1号により当然に脱退します。社員がいなくなる事務所が生じれば、48条の14の常駐要件を満たす体制を整える必要があります。
Q8税理士法人 除名 できる?
本条6号は除名を脱退事由としますが、準用される持分会社の規律により裁判所の判断を要するとされます。準用範囲は条文で要確認です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1戒告処分でも法人を抜けないといけないんですか?
抜ける必要はありません。本条5号の対象は、45条または46条に基づく「税理士業務の停止」の処分です。戒告はこれに当たらないため、社員の地位は残ります。実務のポイント:処分の重さが戒告か停止かという一段の違いで、経営権が残るか失われるかが分かれます。聴聞の段階で、再発防止策や関与の度合いを具体的に示す準備をしておく価値があります
Q2停止期間が明けたら、自動的に社員に戻れますか?
戻れません。脱退は処分を受けた時点で確定し、停止期間中は48条の4により社員となる資格もありません。期間の満了後に、改めて社員として加入する手続が必要です。実務のポイント:再加入の扱いは残った社員との交渉で決まります。持分の払戻しを受けてから再出資するのか、条件はどうするのかを定款で決めていない法人は多く、停止明けに揉める原因になっています
Q3仲間の社員を辞めさせたいとき、除名ってすぐできるんですか?
本条6号は除名を脱退事由としていますが、多数決だけで済む手続ではありません。税理士法48条の21で準用される持分会社の規律により、裁判所の判断を要するとされています(準用の範囲は要確認)。実務のポイント:実務では除名の訴えを起こす前に、3号の「総社員の同意」による合意での脱退を目指して交渉するのが一般的です。訴訟になると、顧問先に知られてしまうリスクのほうが大きいからです
間違えやすい点 AI による整理
- 「業務停止が明ければ元の社員に戻れる」と思われがちだが、本条5号は処分を受けた時点で脱退させる。停止期間の満了で地位が自動的に戻るわけではなく、48条の4の資格要件を満たしたうえで改めて社員として加入する手続が必要になる
- 懲戒の怖さは「しばらく仕事ができない」ことだと理解している人は多い。だが法人の社員にとって本当に重いのは、持分の扱い、代表権、事務所の常駐体制まで一度に動くことだ。個人事務所なら休業で済む処分が、法人では共同経営の解消という結果になる
- 「誰を辞めさせるかは社員同士で決めること」と考えがちだが、その前提が違う。六つの事由のうち、登録抹消・43条該当・業務停止の三つには社員の意思が一切関与しない。法人の構成員を最終的に決めるのは、税理士という資格の状態である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 税理士法48条の17:税理士法人社員の法定脱退事由 | 税理士法48条の4:社員となる資格と欠格 会社法607条:持分会社社員の法定退社事由 |
| 業務停止処分との関係 | 処分を受けた時点で当然に脱退 | 停止期間中は社員となる資格がない 業務停止処分という概念はない |
| 本人・社員の意思の関与 | 登録抹消・43条該当・業務停止は意思不関与、定款・同意・除名は自治 | 資格要件は法定で意思により変更不可 定款・総社員の同意・除名など社員自治の要素あり |
他国ではどう定めているか 2 か国
ドイツは税理士の職業遂行会社を法定し、資格を失った社員の扱いを規律する。職業資格と組織構成を連動させる発想は日本と共通する
米国の統一パートナーシップ法は、除名や資格喪失を含む離脱事由を列挙する一般則を置く。税務専門職法人に固有の規定ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 共同代表の一人が、関与先の不正な申告に加担したとして46条の業務停止処分を受けた。期間は数か月。処分を受けた時点でこの人は社員でなくなり、代表権も業務執行権も残らない。停止明けに社員へ戻すには、他の社員と改めて加入を合意しなければならない
- 社員税理士が、兼業している別の士業で懲戒の業務停止を受けたらどうなるのか? 43条により税理士業務も行えなくなり、本条4号でそのまま税理士法人から脱退する。別の資格で起きたつまずきが、税務の共同経営にまで及ぶ
- あなたは地方の従たる事務所を一人で任されている社員だ。あなたが業務停止処分を受ければ、その事務所には常駐する社員がいなくなる(48条の14)。処分の通知が届いた日から、法人は後任の手配に追われる
- 顧問先の経理部長として、担当の社員税理士が来月から急に「社員ではなくなった」と知らされた。署名をする税理士や責任の所在が変わる。決算申告まであと3週間しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 他の社員が脱退した場合は、登記事項の変更が必要になるため、社員の変更登記を速やかに準備する2. 脱退した社員が唯一常駐していた事務所がないか確認し、48条の14の要件を満たす体制を整える3. 顧問先には担当者と責任体制の変更を書面で説明し、申告期限が近い案件から引き継ぐ4. 持分払戻しの算定方法は定款で確認し、争いになりそうなら早めに弁護士に相談する
訴えられた側:1. 業務停止の可能性があれば、弁明(聴聞)の機会に向けて資料を整える。処分の種類が戒告に収まるかどうかで、社員の地位が残るかが決まる2. 処分が出た場合は、審査請求や取消訴訟の期限を管理する3. 停止期間が明けた後の再加入について、他の社員と書面で条件をすり合わせておく4. 自分の持分の払戻額と、脱退後も負う可能性のある責任の範囲を確認する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、脱退は事由が生じた時点で効力を生じる。懲戒処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。金銭債権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)税理士法改正 税理士法人制度の創設にあわせて新設されたとみられる。その後に文言の改正があったかどうかは人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:税理士法改正による税理士法人制度の創設に伴い、社員の法定脱退事由を定める規定として新設された。その後の文言改正の有無は要確認
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