出入国管理及び難民認定法 第55条の48(遵守事項等)
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- 入国者収容所長等は、被収容者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。)を定めるものとする。
- 2.遵守事項は、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。
- 一犯罪行為をしてはならないこと。
- 二他人に対し、粗野若しくは乱暴な言動をし、又は迷惑を及ぼす行為をしてはならないこと。
- 三自身を傷つける行為をしてはならないこと。
- 四被収容者の処遇に従事する職員の職務の執行を妨げる行為をしてはならないこと。
- 五自己又は他の被収容者の収容の確保を妨げるおそれのある行為をしてはならないこと。
- 六入国者収容所等の安全を害するおそれのある行為をしてはならないこと。
- 七入国者収容所等の衛生又は風紀を害する行為をしてはならないこと。
- 八金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。
- 九前各号に掲げるもののほか、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要な事項
- 十前各号に掲げる事項について定めた遵守事項に違反する行為を企て、あおり、唆し、又は援助してはならないこと。
- 3.前二項に定めるもののほか、入国者収容所長等又はその指定する職員は、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者に対し、その生活及び行動について指示することができる。
この条文の基本情報
遵守事項等とは何ですか?
定義遵守事項等とは、出入国管理及び難民認定法第55条の48に定められた規定で、「入国者収容所長等は、被収容者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48(遵守事項等)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48の条文原文は「入国者収容所長等は、被収容者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48は第五節 規律及び秩序の維持に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の47です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の49です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の48には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の48 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の48(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_48
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の48は、入国者収容所長等が被収容者の遵守事項を定めると規定する。法律は十類型の枠だけを示し、具体的な文面は施設の長が定める。
Q · 入管の収容施設で守らされるルールは、誰がどこで決めているの?
法律は枠だけを定め、具体的な文面は施設の長が定める
出入国管理及び難民認定法55条の48第1項により、遵守事項を定めるのは入国者収容所長等です。第2項は、犯罪行為・粗野な言動・自傷行為・職務妨害・金品の不正授受の禁止など十の類型を法律に明記していますが、具体的な文面は各施設が作るため、法令検索では出てきません。また第3項により、職員は規律維持に必要な場合、生活や行動について個別に指示できます。
解説
「入国者収容所長等は、被収容者が遵守すべき事項を定めるものとする」。法律がここで止まっている意味を、ほとんどの人は読み飛ばす。二項が列挙しているのは「犯罪行為をしてはならない」「他人に迷惑を及ぼす行為をしてはならない」「自身を傷つける行為をしてはならない」といった項目の枠だけで、実際に中で守らされる文面は施設の長が書く。つまりあなたや家族が従うことになる規則は、国会が作った法律そのものではなく、収容している側が作った文書である。さらに三項は、職員が生活と行動について個別に指示できると定める。列挙に収まらない場面は、この一項が全部拾う。そして二項十号は、違反を「企て、あおり、唆し、又は援助」する行為自体を違反と定める。自分は何もしていなくても、誰かに話したことで違反になりうる。ここで積み上がる違反記録が効いてくるのは、施設内の措置の場面だけではない。仮放免や監理措置の判断材料として、外に出られるかどうかの側に回ってくる。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法55条の48は、入国者収容所等に収容された者が守るべき遵守事項の制定権限を入国者収容所長等に与える規定である。第2項は遵守事項に盛り込むべき十類型を列挙し、第3項は規律及び秩序の維持のため、所長等またはその指定する職員が被収容者の生活及び行動について個別に指示できる旨を定める。
手順
- 1.遵守事項の書面と告知の言語を確認する 最初の面会で、本人に遵守事項の書面が交付されたか、それが何語で書かれていたかを確認し、日付とともに記録する。交付がなければ施設に全文の提示を求める
- 2.職員の指示を日付つきで記録する 第3項に基づく指示を受けたら、日時・職員・指示内容・理由の説明の有無を本人に書き留めてもらい、面会時に支援者が写しを取る
- 3.違反を指摘されたら号の特定を求め、認否を分ける 第2項の何号に当たるとされているのかを明示させる。そのうえで、事実自体を争うのか、事実は認めて経緯を説明するのかを決める
- 4.仮放免・監理措置の申請前に経緯書面を出す 申請より前に違反記録の有無を確認し、争う点があれば弁護士や支援団体を通じて経緯を書面で提出する。具体的な措置には審査請求(処分を知った日の翌日から三か月)も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1入管 収容 遵守事項とは
入国者収容所等に収容された人が守るべき施設内のルールです。入管法55条の48に基づき、施設の長が十類型の枠内で具体的な内容を定めます。
Q2入管の遵守事項は何語で渡されますか?
法律に言語の定めはありません。本人が理解できる言語で告知されたかどうかは、後で違反を争うときの重要な事情になるため、交付時の言語を記録しておくことが大切です。
Q3入管の収容施設で差し入れを分けたら違反?
第2項8号の「金品の不正な授受」に当たると評価される余地があります。善意の差し入れでも、本人が他の被収容者に渡すと違反記録につながり得ます。
Q4入管 遵守事項違反 仮放免に影響する?
違反記録は仮放免(54条)や監理措置の判断材料の一つになり得ます。違反があれば必ず不許可になるわけではありませんが、影響を無視はできません。
Q5入管職員の指示に理由を聞いてもいい?
聞くこと自体は禁じられていません。ただし第3項の指示に従わなかったと記録される可能性があるため、従いながら日時・職員名・内容を書き留める方が安全です。
Q6入管の収容施設で抗議したら違反になる?
抗議の方法によります。粗野な言動、職務妨害、他の被収容者への呼びかけ(あおり・唆し)と評価されると違反になり得るため、書面での申出が比較的安全です。
Q7遵守事項の全文を入手する方法は?
本人への交付書面を確認するほか、施設への開示請求、弁護士や支援団体を通じた確認があります。施設ごとに内容が異なるため、その施設の文面を確認することが重要です。
Q8入管の遵守事項違反の処分は争える?
遵守事項そのものより、違反を理由に下された具体的な措置のほうが争いやすいとされます。処分性があれば審査請求、違法な取扱いによる損害には国家賠償請求という手段があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1遵守事項って、どこに書いてあるんですか。家族に聞いても分からないと言われて
法律にあるのは項目の枠だけ(五十五条の四十八第二項)で、実際の文面は各施設の長が定める。だから施設ごとに内容が違い、法令データベースを検索しても出てこない。入手経路は本人への交付書面、施設への開示請求、弁護士や支援団体経由の三つ。実務のポイント:施設によっては日本語の書面しか渡されないことがある。本人が読めない言語で告知されたという事実そのものが、後で違反を争うときの材料になる
Q2抗議のために食事を取らなかったら、それも違反になるんですか
二項三号は「自身を傷つける行為をしてはならない」と定めるが、摂食の拒否がここに当たるかは実務上、解釈が分かれている。健康に危険が及ぶ段階になれば、規律の問題から医療的措置の問題へ軌道が移る。実務のポイント:体調の記録が外部に残っているかどうかで、後の評価が大きく変わる。面会のたびに体重と症状を聞き取り、日付つきで記録している支援者がいるかどうかが分水嶺になる
Q3職員の指示に従わなかったら、何が起きるんですか
三項の指示は、二項に列挙された事項の外側まで及ぶ。従わなければ施設内の措置の対象となり、記録が残る。ただし施設内の指示自体を審査請求や取消訴訟で直接争えるかは議論がある。実務のポイント:争う余地があるのは指示そのものではなく、指示違反を理由に下された具体的な措置のほうだ。だから「いつ、誰が、何を指示したか」を日付つきで残しておく
Q4一度違反したら、仮放免はもう出ないんですか
出ないとは限らない。仮放免(五十四条)も監理措置も、逃亡のおそれや生活状況を総合的に判断する仕組みで、違反記録は材料の一つにすぎない。ただし材料として効く期間は長い。実務のポイント:申請の書式に違反の経緯を説明させる欄はない。説明したいなら申請とは別に書面で出すしかなく、黙っていれば記録だけが一人歩きする
間違えやすい点 AI による整理
- 「遵守事項に違反すれば施設内で罰を受ける」ことは多くの人が知っているが、深刻度を読み違えている。本当に重いのは施設内の措置ではなく、記録が仮放免(五十四条)や監理措置の判断材料として残り続けることのほうだ。数日の不利益だと思っていたものが、数か月から数年の拘束の差になって返ってくる
- 「どの行為をしたら違反になるのか」と問う前に、確認すべきことが一つ先にある。そのルールの全文を、あなたや本人は読めているのか。本条は具体的な文面を施設の長に委ねているので、内容は施設ごとに異なり、法令検索では出てこない。問いの立て方を一段手前に戻さないと、答えの探し方そのものを間違える
- あなたから見れば「職員に少し強い口調で言い返しただけ」でも、法律の側から見れば二項二号の「粗野若しくは乱暴な言動」として評価されうる。この落差が怖いのは、評価するのが相手方である職員だという点にある。あなたの体感と記録の内容が一致しないまま、記録だけが後の判断に進んでいく
- 「収容は刑罰ではないのだから、刑務所ほど厳しい規律はないはずだ」と考えられがちだが、本条二項の列挙は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律七十四条とほぼ同じ構造で組まれている。法的性格が行政上の措置であることと、日々の行動規範の設計が刑事施設由来であることは、別の話だ
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では収容の根拠を法律に置き、収容中の管理の細目は移民署所管の規則に委ねる構造で、日本と同様に具体的規律は行政側が定める
韓国も保護外国人の処遇細目を法務部令に委ねる。規律の具体化を行政に委ねる点で日本と類似する
ドイツは退去強制のための拘禁を原則として専用施設で行い、刑事収容者と分離するよう定める。拘禁の非刑罰性を施設設計で明示する点が特徴
米国では移民拘禁中の規律は法律ではなく ICE の運用基準で定められ、施設や契約形態によって適用基準が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、処遇への抗議として食事を取らなかったら、それは二項三号の「自身を傷つける行為」になるのか。実務上、解釈が分かれている論点であり、健康状態が悪化すれば規律の問題から医療的措置の問題へ軌道が移る。抗議の手段が規律違反に転化しうるという構造を知らないまま始めると、抗議の効果だけでなく、その後の仮放免判断まで一緒に失いかねない
- 友人に差し入れた菓子を、本人が同室の人に分けた。二項八号の金品の不正な授受に当たりうる。外からの善意が、中の記録になる
- 仮放免の申請を出すまであと十日。その間に職員と口論になり、二項二号の粗野な言動を指摘された。この一件は申請書のどこにも書く欄がないまま、判断する側の手元にだけ残る。経緯を別紙で出すかどうかを、今夜のうちに決めなければならない
- あなたは居室の移動を指示され、理由が分からないまま従わなかった。三項の指示に従わなかったものとして扱われる。あなたにとっては説明を求めただけだが、記録には従わなかった事実だけが残る。その場で「何号の遵守事項の話ですか」と聞いていれば、後から争う足場ができていた
- 支援団体のメンバーとして面会に通っているあなたが、「みんなで声を上げた方がいい」と本人に伝えた。本人がそれを他の被収容者に話せば、二項十号の「あおり」「唆し」に当たると評価される余地がある。外にいるあなたは何も問われず、中にいる本人だけが記録を背負う
取るべき行動
被害を受けた側:1最初の面会で、遵守事項の書面が交付されたか、何語だったかを確認し、日付とともに記録する。2三項の指示を受けたら、日時・職員・内容を本人に書き留めてもらう。3違反を指摘されたら、事実自体を争うのか、事実は認めて経緯を説明するのかを先に決める。4仮放免(五十四条)や監理措置の申請前に、記録の有無を確認し、必要なら弁護士や支援団体を通じて経緯を書面で出す。記録に残っていない抗議は、なかったものとして扱われる
訴えられた側:1認否を分ける。やっていないのか、やったが遵守事項の範囲外なのかで主張が全く変わる。2その行為が二項の何号に当たるとされているのかを明示させる。号が特定されない指摘は、それ自体が争点になる。3告知の有無、交付書面の言語を確認する。4具体的な措置が下されたら、処分性のある措置については審査請求(行政不服審査法二条)、違法な取扱いによる損害は国家賠償請求(国家賠償法一条)という別軌道がある
時効(請求できる期限):遵守事項そのものに期限はない。具体的な措置を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から三か月、処分の日の翌日から一年(行政不服審査法十八条)。国家賠償請求は損害および加害者を知った時から三年、生命・身体の侵害は五年(民法七百二十四条、七百二十四条の二)。違反記録がいつまで判断材料になるかを定めた規定はない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
授権の限界論:第2項が類型を法律に列挙したことは、施設の長の規則制定権を枠づける歯止めであり、列挙から外れる遵守事項や指示は法律の授権を超えるとして争う余地があるとする見方
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)6月10日施行 令和5年法律第56号による入管法改正で第5章の2「被収容者の処遇」が新設され、その一部として本条が新たに設けられた。従来は法務省令レベルに委ねられていた被収容者の遵守事項の類型が、十号にわたって法律の条文として明記された
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:令和5年法律第56号による入管法改正で被収容者の処遇に関する規定が整備され、本条が新設された。施行は令和6年(2024年)6月10日。遵守事項の類型が法律の条文として明記された
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