航空法 第12条(型式証明)
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- 国土交通大臣は、申請により、航空機の型式の設計について型式証明を行う。
- 2.国土交通大臣は、前項の申請があつたときは、その申請に係る型式の航空機が第十条第四項の基準に適合すると認めるときは、前項の型式証明をしなければならない。
- 3.型式証明は、申請者に型式証明書を交付することによつて行う。
- 4.国土交通大臣は、第一項の型式証明をするときは、あらかじめ経済産業大臣の意見をきかなければならない。
この条文の基本情報
型式証明とは何ですか?
定義型式証明とは、航空法第12条に定められた規定で、「国土交通大臣は、申請により、航空機の型式の設計について型式証明を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第12条(型式証明)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第12条の条文原文は「国土交通大臣は、申請により、航空機の型式の設計について型式証明を行う。」で始まります。
- 航空法第12条は第三章 航空機の安全性に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第12条の前の条は航空法第11条です。
- 航空法第12条の次の条は航空法第13条です。
- 航空法第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法12条は、国土交通大臣が申請に基づき航空機の型式の設計を審査し、10条4項の基準に適合すると認めるときは型式証明をしなければならないと定める。
Q · 航空機の型式証明って、国が自由に出したり出さなかったりできるの?
できない。基準に適合すれば大臣は証明を出す義務がある
航空法12条2項は、申請に係る型式の航空機が10条4項の基準(安全性、騒音、発動機の排出物)に適合すると認めるときは、国土交通大臣は型式証明を「しなければならない」と定めています。つまり国が好き嫌いで拒むことはできません。ただし適合を立証するのは申請者側で、試験飛行や解析資料の準備が審査期間を大きく左右します。また4項により、証明の前に経済産業大臣の意見を聴く手続が必要です。
解説
国産の旅客機開発が十年以上続き、巨額を投じた末に事業ごと幕を閉じた。最後まで越えられなかった壁の名前が「型式証明」である。航空法12条は、航空機の「設計そのもの」に国がお墨付きを与える仕組みを定める。一機ずつ検査する耐空証明(10条)とは層が違う。型式証明は「この設計図から作られる機体は、10条4項の安全基準と騒音・排出物の基準を満たす」という、設計単位での合格判定である。ポイントは2項の「しなければならない」という言い回しだ。基準に適合すると認められれば、国土交通大臣は証明を出す義務を負う。好き嫌いで拒めない。そのかわり、適合を立証する責任は申請者側が負い、試験飛行や解析資料が膨大になる。さらに4項で経済産業大臣の意見を聴く手続が入っている。航空機は安全の問題であると同時に産業政策の問題でもある、という国の本音がこの一行に出ている。あなたが乗る機体の安全性は、パイロットの腕より前に、この設計審査で大部分が決まっている。
法的な位置づけ
型式証明とは、航空法12条に基づき、国土交通大臣が申請者の申請により航空機の型式の設計を審査し、その型式の航空機が同法10条4項の安全性および騒音・発動機の排出物に関する基準に適合すると認めるときに行う、設計単位の証明である。証明は型式証明書の交付によって行われ、事前に経済産業大臣の意見を聴く手続を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.設計初期に当局と適合性証明の方法を擦り合わせる 設計を固める前の段階で、国土交通省と適用基準および適合性の証明方法(試験・解析・検査の区分)を確認する。設計確定後の解釈の食い違いは、年単位の遅れにつながる
- 2.型式証明を申請する 航空法施行規則に定める手続に従い、国土交通大臣に型式証明を申請する。申請書類の細目は施行規則の現行規定を必ず確認する
- 3.試験・解析で基準適合を立証する 地上試験、試験飛行、構造・性能の解析資料を積み上げ、10条4項の安全性・騒音・排出物の基準に適合することを申請者側で立証する。サプライヤーの試験データも記録を欠落なく管理する
- 4.審査結果を受け、交付または不服申立てを判断する 適合が認められれば経済産業大臣の意見聴取を経て型式証明書が交付される。拒否された場合は理由の提示を確認し、補正で対応するか、審査請求・取消訴訟で争うかを期限内に判断する
よくある質問 AI による整理
Q1型式証明とは何ですか?
航空機の型式の設計が安全性・騒音・排出物の基準に適合することを国土交通大臣が証明する制度です。航空法12条が根拠で、型式証明書の交付により行われます。
Q2型式証明は誰が申請できますか?
条文上は「申請により」とだけ定められ、通常は航空機の設計・開発を行うメーカーが申請者となります。申請手続の細目は航空法施行規則で定められています。
Q3型式証明の取得にはどのくらい時間がかかる?
法定の処理期限はなく、新規開発の旅客機では数年単位に及ぶことがあります。期間を左右するのは、申請者が基準適合を立証する試験・解析資料の量と質です。
Q4型式証明 経済産業大臣の意見はなぜ必要?
航空法12条4項が、証明前に経済産業大臣の意見を聴くよう定めているためです。航空機が安全規制の対象であると同時に、産業政策の対象でもあることを反映しています。
Q5型式証明が不許可になったら争える?
争えます。拒否処分に対しては行政不服審査法による審査請求(原則3か月以内)や、行政事件訴訟法による取消訴訟(原則6か月以内)を検討できます。
Q6型式証明を取った後に設計を変えたらどうなる?
型式証明を受けた設計を変更する場合、航空法13条の型式設計変更の手続が必要です。無断で変更すると、証明の前提となった設計と食い違うことになります。
Q7型式証明書はどうやって交付される?
航空法12条3項により、型式証明は申請者に型式証明書を交付することで行われます。書面の交付が証明の成立要件として位置付けられています。
Q8型式証明の基準はどこに書いてある?
航空法12条2項は10条4項の基準を参照します。強度・構造・性能などの安全性、騒音、発動機の排出物に関する基準で、詳細は省令等で定められています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1型式証明と耐空証明って、何が違うんですか?
型式証明(航空法12条)は設計に対する国の証明で、「この型の機体は基準を満たす設計だ」という判定です。耐空証明(10条)は一機ごとの証明で、実際に作られた機体が飛べる状態かを確認します。実務のポイント:型式証明を取得した型式の機体は、耐空証明の設計検査を省略または簡略化できる仕組みがあり、メーカーが巨額をかけて型式証明を取る経済的理由はここにある。一度取れば同型機を量産するたびに効いてくる
Q2海外で型式証明を取った飛行機なら、日本でもそのまま飛ばせますか?
自動的には認められません。日本の型式証明や耐空証明は国土交通大臣が日本の基準(10条4項)に照らして行います。ただし国際民間航空条約や二国間の航空安全協定に基づき、外国当局の審査結果を活用して審査を効率化する運用があります。実務のポイント:輸入計画では、相手国と日本の間に航空安全協定や技術取決めがあるかを最初に確認する。協定の有無で審査期間と費用の見込みが大きく変わる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「型式証明を取った機体なら、その後は飛ばし放題」と考えるのは誤りである。型式証明は設計に対する証明にすぎず、個々の機体は別途、耐空証明(10条)を受けなければ航空の用に供することはできない(11条)。設計が正しくても、製造や整備が悪ければ飛べない
- 型式証明が国の裁量でいくらでも引き延ばせる「お役所判断」だと思われがちだが、2項は基準に適合すると認めるときは証明を「しなければならない」と定める。問題の本質は役所の気分ではなく、基準適合を申請者が立証しきれるかどうかにある。審査が長引く理由の多くは、申請者側の証明作業の重さである
- 「経済産業大臣が絡むのは補助金の話だけ」と見るのは視点がずれている。4項は型式証明そのものの手続に経済産業大臣の意見聴取を組み込んでいる。航空機は安全規制と産業政策が一つの門で交差する分野であり、ここを見落とすと開発計画の関係官庁の地図を読み違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 証明の対象 | 航空法12条:航空機の型式の設計(設計単位) | 航空法10条:個々の航空機(機体単位)の耐空証明 航空法13条:型式証明を受けた設計の変更 |
| 判断基準 | 10条4項の基準(安全性・騒音・排出物) | 10条4項の基準を個々の機体について確認 変更後の設計が基準に適合するか |
| 関与する大臣 | 国土交通大臣(事前に経済産業大臣の意見聴取) | 国土交通大臣 国土交通大臣 |
| なければどうなるか | 耐空証明の設計検査の省略・簡略化を受けられない | 航空の用に供することができない(11条) 変更後の設計は証明の範囲外となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も交通部民用航空局が設計の検定と個別機体の適航証書を区別する二段構造を採る。具体的な条番号は現行法で要確認
韓国は2017年に航空法を分割し、航空安全法で形式証明を規律。国土交通部長官が設計の基準適合を証明する構造は日本と類似する
ドイツを含む EU 加盟国では、民間航空機の型式証明は原則として欧州連合航空安全機関(EASA)が一元的に発行する
米国では連邦航空局(FAA)が型式証明を発行する。基準適合を認めれば証明を発行する構造で、日本の12条2項と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 航空機部品メーカーの技術者として、取引先の機体開発プロジェクトに参加することになった。社内で「型式証明が取れるまで量産受注は確定しない」と聞かされる。あなたの部品の試験データは、型式証明の審査資料の一部として国土交通省に提出される可能性がある。データの改ざんや記録の欠落は、プロジェクト全体の審査を止める
- 申請から数年、審査が一向に進まない。担当官からは追加資料の要求が繰り返される。もし不許可の通知が届いたら、どう動く? 2項は基準適合なら証明義務を課しているので、不許可には理由の提示が必要であり、審査請求や取消訴訟で争う余地がある。ただし処分を知った日から6か月の出訴期間が走り出す
- 海外で認証済みの小型機を輸入して国内で飛ばしたい。外国の型式証明があっても、日本の型式証明が自動的に付くわけではない。耐空証明の段階で設計検査がフルで課されるかどうかが、輸入コストを左右する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不許可や長期の不作為に直面した申請者は、まず不適合とされた基準の条項と理由を書面で求める(行政手続法8条の理由提示) 2. 補正で対応可能な点か、基準解釈そのものの争いかを技術・法務の両面で切り分ける3. 争う場合は行政不服審査法による審査請求、または行政事件訴訟法による取消訴訟・義務付け訴訟を検討する4. 審査の過程の資料提出記録と担当官とのやり取りは日付付きで保存しておく
訴えられた側:1. 審査資料の不備や試験データの問題を指摘された申請者・サプライヤーは、事実関係を即座に社内で確認し、記録の改ざんや隠蔽は絶対にしない2. 不適合点ごとに設計変更、追加試験、解析のどれで対応するかを決め、当局に対応計画を提示する3. 型式証明取得後の設計変更は13条の手続が必要になるので、変更管理体制を最初から整えておく
時効(請求できる期限):型式証明の申請自体に法定の期限はない。不許可処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政法上の一般的理解:12条2項の「しなければならない」は、基準適合が認められれば証明を義務付ける羈束的な構造を示す。他方、基準適合の判断自体には高度な専門技術的判断が伴うため、司法審査では判断過程の合理性が争点となりやすい
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法の制定。航空機の設計を型式単位で審査する型式証明制度が設けられた
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、所管大臣の名称が運輸大臣から国土交通大臣、通商産業大臣から経済産業大臣に改められた
- 航空法 第10条耐空証明、4項の適合基準を本条が準用
- 航空法 第11条耐空証明のない航空機の使用禁止
- 航空法 第13条型式設計の変更の承認手続
- 行政手続法 第8条申請拒否処分の理由提示義務
- 行政事件訴訟法 第14条拒否処分に対する取消訴訟の出訴期間
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