要点宅地建物取引業法 16 条の 8 は、指定試験機関の役員・職員・試験委員および退職者に試験事務上の秘密保持を義務づけ、試験事務従事者を罰則の適用について公務員とみなすと定める。
Q · 宅建試験の問題を作る人って民間の人ですよね?賄賂を渡したらどうなるんですか?
渡した側が刑法 198 条の贈賄罪に問われます
宅地建物取引業法 16 条の 8 第 2 項は、試験事務に従事する指定試験機関の役員及び職員(1 項括弧書きにより試験委員を含む)を、刑法その他の罰則の適用について公務に従事する職員とみなします。したがって受け取った側は収賄罪(刑法 197 条)、金品を渡した側は贈賄罪(刑法 198 条)の主体になりえます。名刺が民間財団や大学のものであっても、この結論は変わりません。
年間 20 万人規模が受験する宅地建物取引士資格試験。その事務を実際に回しているのは役所ではなく、国土交通大臣が指定した民間の指定試験機関(実務では一般財団法人不動産適正取引推進機構)である。本条はそこに二本の栓を打ち込む。第一項は、役員・職員・試験委員、さらに「これらの職にあつた者」、つまり辞めて肩書きを失った人間にまで、試験事務で知った秘密を漏らすなと命じる。義務は退任で終わらない。重いのは第二項だ。試験事務に従事する役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については公務に従事する職員とみなされる。しかも第一項の括弧書きに「次項において同じ」とあるため、外部の大学教授である試験委員もここに含まれる。民間の身分のまま、収賄罪の主体になるということだ。そして裏返せば、その人に金品を渡した側は贈賄罪に問われる。試験委員でないあなたを刑事被告人にしうるのは、この裏返しの側である。
宅地建物取引業法 16 条の 8 は、指定試験機関の秘密保持義務とみなし公務員規定を定める条文である。1 項は役員・職員・試験委員および退職者に対し試験事務上知り得た秘密の漏示を禁じ、2 項は試験事務従事者を刑法その他の罰則の適用に限り公務に従事する職員とみなす。
民間の身分のまま、刑法などの罰則適用の場面だけ公務員として扱われる仕組みです。宅建業法 16 条の 8 第 2 項が指定試験機関の役員・職員・試験委員をこれに当たると定めています。
国土交通大臣が指定し、都道府県知事に代わって宅地建物取引士資格試験の事務を行う民間法人です。実務では一般財団法人不動産適正取引推進機構が担っています。
期限はありません。16 条の 8 第 1 項が「これらの職にあつた者」を明示的に含めるため、退任・転職後も無期限で義務が続きます。
職務に関する対価と評価されれば、渡した側は刑法 198 条の贈賄罪に問われえます。「講演料」「監修料」という名目は、実質が職務の対価なら防御になりません。
試験の実施主体である都道府県と、指定試験機関を監督する国土交通省の二系統へ。片方だけだと所管の押し付け合いで止まることがあります。
公表済みの過去問や出題傾向の分析にとどまる限り適法です。作問プロセスなど非公表の内部情報を流せば 1 項違反になります。
守秘義務違反という刑事の軌道とは別に、個人情報保護法 26 条の報告・本人通知義務が動きます。二本のレバーを別々に使えます。
あります。指定確認検査機関、自動車の指定整備工場の検査員、日本年金機構の職員など、公権力を民間委託する制度には同型の規定が置かれています。
試験の実施主体は都道府県知事だが、実務の試験事務は指定試験機関に委ねられ、問題作成は外部の学者や実務家である試験委員が担う。本条一項は役員・職員に加え、この試験委員を括弧書きで名指しして守秘義務の対象にしている。業界裏話ヒント:試験委員の氏名を積極的に公表しない運用は、本人を接触や圧力から守る設計でもある。誰が作ったか追跡できないこと自体が、公正性を支える仕組みの一部だ
肩書きの真偽以前に、本条一項が「これらの職にあつた者」を縛るため、退任後に内部情報を教材へ流せば違反になる。合法に提供できるのは公表済みの過去問と出題傾向の分析までである。業界裏話ヒント:本当に内部を知る立場だった人ほど、その経歴を宣伝文句に使わない。大きく謳う教材ほど、中身は公開情報の再構成であることが多い
第二項が、試験事務に従事する役員及び職員(一項括弧書きにより試験委員を含む)を、刑法その他の罰則の適用について公務に従事する職員とみなす。結果、収賄罪(刑法 197 条)の主体となり、金品を渡した側は贈賄罪(刑法 198 条)に問われる。業界裏話ヒント:給与も身分も民間のまま、刑事責任だけが公務員並みになる非対称な立場である。委嘱を受けるか判断するとき、報酬額より先に確認すべきはここだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 16 条の 8:指定試験機関側の秘密保持義務とみなし公務員 | — |
| 名宛人 | 役員・職員・試験委員および退職者 | — |
| 違反時の帰結 | 罰則章の適用に加え、収賄罪・贈賄罪の適用可能性 | — |
| 民間側に及ぶ影響 | 金品を渡した第三者が贈賄罪の主体になる | — |
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