要点宅地建物取引業法16条の7は、指定試験機関が国土交通省令の要件を満たす者から宅建士資格試験委員を選任し、作問と採点を行わせると定める。選任・解任は国土交通大臣への届出が必要。
Q · 宅建試験の問題は国土交通省の職員が作っているのですか?
いいえ。指定試験機関が選任した試験委員が作成します
宅地建物取引業法16条の7第1項により、指定試験機関は国土交通省令で定める要件を備える者のうちから宅地建物取引士資格試験委員を選任し、試験問題の作成及び採点を行わせます。作問者は国の職員ではありません。ただし選任・解任は遅滞なく国土交通大臣へ届け出る義務があり(2項)、同法16条の6第2項の準用により大臣は解任を命ずることもできます(3項)。国は問題の中身ではなく、作る人の入口と出口を押さえる設計です。
毎年20万人以上が受験する宅地建物取引士資格試験。その50問を誰が作っているのか、答えられる受験者はほとんどいない。国土交通省の役人ではない。本条がその答えを書いている。試験の実施を代行する指定試験機関が、国土交通省令(宅地建物取引業法施行規則)の定める要件を満たす者の中から「試験委員」を選任し、この人たちが問題の作成と採点を担う。つまり出題者は民間人である。ただし話はそこで終わらない。選任も解任も国土交通大臣への遅滞ない届出が義務づけられ(2項)、大臣は解任を命ずることもできる(3項、16条の6第2項の準用)。さらに試験委員は、罰則の適用については公務に従事する職員とみなされる。民間人が作る試験でありながら、その公正さは国が最後の一線で握り、出題者は公務員並みの刑事責任を負う。あなたが受けたあの試験は、この三段構えの上に立っている。
宅地建物取引業法16条の7は、宅地建物取引士資格試験の作問及び採点を担う試験委員の選任に関する規定である。指定試験機関は国土交通省令所定の要件を備える者のうちから試験委員を選任しなければならず、その選任又は解任は遅滞なく国土交通大臣に届け出ることを要する。解任については同法16条の6第2項が準用され、大臣の解任命令権が及ぶ。
国土交通大臣の指定を受け、宅地建物取引士資格試験の実施事務を代行する法人です。宅建業法16条の2が根拠で、実務上は一般財団法人不動産適正取引推進機構が指定されています。
国土交通省令(宅地建物取引業法施行規則)が定める要件を備える者であることが条件です。その要件を満たす者のうちから、指定試験機関が試験委員を選任します(16条の7第1項)。
必要です。指定試験機関は試験委員を選任し、又は解任したときは、遅滞なくその旨を国土交通大臣に届け出なければなりません(16条の7第2項)。出入りの双方に届出義務がかかります。
民間人でありながら、罰則の適用については公務に従事する職員として扱われる地位です。試験委員は16条の8によりこの扱いを受け、収賄罪などの適用対象になります。
あります。16条の7第3項が16条の6第2項を準用しており、国土交通大臣は指定試験機関に対して試験委員の解任を命ずることができます。人事権は機関、拒否権は国にあります。
原則として公表されません。ただし選任・解任は国土交通大臣に届け出られているため、行政は誰が委員かを把握しています。非公表であることと記録がないことは別問題です。
試験事務は都道府県知事の事務ですが、国土交通大臣の指定を受けた指定試験機関が代行します。作問と採点は、その機関が選任した試験委員が担当します(16条の7第1項)。
一次的には試験を実施した指定試験機関です。加えて試験委員の選任・解任の届出先である国土交通大臣も監督権を持つため、並記することで行政監督の入口に接続されます。
国土交通省の職員ではない。指定試験機関が国土交通省令の要件を満たす者から試験委員を選任し、作問と採点を行わせる(16条の7第1項)。実務上の指定試験機関は一般財団法人不動産適正取引推進機構である。業界裏話ヒント:委員の氏名は原則公表されない。だが選任も解任も国土交通大臣に届け出られており(同条2項)、誰が作ったかを行政は把握している。匿名であることと、記録がないことは別物だ
試験委員は罰則の適用について公務に従事する職員とみなされ、試験事務で知り得た秘密の漏示は禁じられる(16条の8)。見返りがあれば刑法197条の収賄罪が問題になる。国土交通大臣は解任を命ずることもできる(本条3項、16条の6第2項の準用)。業界裏話ヒント:民間団体からの委嘱でも、みなし公務員規定のある試験は身分犯の対象になる。委嘱状の根拠条文を読めば、自分がどちら側に立っているか分かる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 16条の7:試験委員の選任・届出・解任 | — |
| 国の関与の形 | 省令要件による人選の枠づけ+届出+解任命令 | — |
| 義務を負う主体 | 指定試験機関(選任義務・届出義務) | — |
| 違反した場合の帰結 | 大臣の解任命令、機関に対する監督処分 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。