指定保管機関は、国土交通省令で定めるところにより、寄託金保管簿を備え、国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
要点宅地建物取引業法 63 条の 5 は、指定保管機関に寄託金保管簿の備付け・記載・保存を義務づける。手付金等の寄託方式で買主の金銭の所在を証明する記録である。
Q · 手付金を預かる指定保管機関は、誰がいくら預けたかを記録しているの?
はい。寄託金保管簿の備付け・記載・保存が法律上の義務です
宅地建物取引業法 63 条の 5 により、指定保管機関は国土交通省令で定めるところに従い寄託金保管簿を備え、所定の事項を記載し、保存しなければなりません。手付金等の保全措置として指定保管機関への寄託方式が選ばれた場合、この帳簿が買主の金銭の所在を証明する記録となります。宅地建物取引業者が倒産した局面では、買主が持つ証書と保管簿の記載が一致して初めて返還が動きます。帳簿は報告徴収・立入検査(同法 72 条)の対象でもあります。
マンションの契約書にサインし、手付金 800 万円を振り込んだ。その金が今どこにあるか、あなたは確かめただろうか。宅地建物取引業者が完成物件を自ら売る場合、代金の 10 パーセントまたは 1,000 万円を超える手付金等を受け取るには、事前に保全措置を講じなければならない(宅地建物取引業法 41 条の 2)。その選択肢の一つが、国土交通大臣の指定した保管機関に金を預ける方式である。63 条の 5 は、その保管機関に「寄託金保管簿を備え、国土交通省令で定める事項を記載し、保存せよ」と命じる。地味な帳簿の条文に見えるが、業者が倒産した後にあなたの 800 万円が戻るかどうかは、この帳簿にあなたの名前と金額が載っているかで決まる。そして保全措置を講じない業者に対しては、あなたは手付金等の支払いそのものを拒める。振り込む前が、唯一の交渉時である。
宅地建物取引業法 63 条の 5 は、指定保管機関の帳簿義務を定める規定である。手付金等の保全措置のうち寄託方式において金銭を預かる指定保管機関に対し、国土交通省令の定めに従って寄託金保管簿を備え、省令所定の事項を記載し、これを保存することを義務づけ、預り金の所在を事後に追跡可能な状態に保つ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
指定保管機関が備える帳簿で、手付金等の寄託内容を記録するものです。宅地建物取引業法 63 条の 5 が備付け・記載・保存を義務づけ、記載事項は国土交通省令に委任されています。
保証委託契約、保証保険契約、指定保管機関への寄託の三方式です。完成物件では三方式が使えますが、未完成物件では寄託方式は使えません(宅地建物取引業法 41 条、41 条の 2)。
完成物件では代金の 10 パーセントまたは 1,000 万円を超える手付金等、未完成物件では 5 パーセントまたは 1,000 万円を超える場合に必要です。所有権移転登記後は不要です。
国土交通大臣の指定を受けた機関で、実際の指定数はごく少数です。最新の指定状況は国土交通省の公表資料で確認してください。
拒めます。宅地建物取引業者が保全措置を講じない場合、買主は手付金等の支払いを拒むことができ、拒んでも債務不履行になりません(宅地建物取引業法 41 条の 2)。
適用されません。売主が宅地建物取引業者で買主が業者でない場合に限られます。個人売主から仲介で買う取引では、この安全網は張られていません。
保存期間は国土交通省令に委任されているため、最新の施行規則で確認が必要です。業者側の業務帳簿は閉鎖後 5 年、自ら売主となる新築住宅分は 10 年です(同法 49 条)。
報告徴収・立入検査(宅地建物取引業法 72 条)の対象となり、監督処分の入口になります。隠蔽は指定取消しにつながるため、是正記録を残す対応が求められます。
国土交通大臣の指定を受けた機関で、実際に指定されている団体はごく少数である(最新の指定状況は国土交通省の公表資料をご確認ください)。宅地建物取引業法 63 条の 5 は、その機関に寄託金保管簿の備付け・記載・保存を義務づけ、金の流れを追える状態を強制している。業界裏話ヒント:完成物件でこの方式が実際に使われる例は多くない。大半の業者は保証委託契約を選ぶ。だから重要事項説明で「指定保管機関」と説明されたら、その場で証書の交付時期を必ず押さえておく
払わなくてよい。宅地建物取引業者が保全措置を講じない場合、買主は手付金等の支払いを拒むことができ、拒んでも債務不履行にはならない(宅地建物取引業法 41 条、41 条の 2)。業界裏話ヒント:この支払拒絶権は、振り込む前にしか使えない。振り込んだ後は返還交渉という弱い立場に落ちる。契約日と振込日の間に一日でも余白を作っておくと、確認する時間が生まれる
指定保管機関に寄託されていれば、保管簿の記載を基礎に返還を受けられる。ただし戻るのは保全措置の対象となった手付金等であり、対象外の金銭(引渡し後に支払う残代金や、代金に充当されないオプション費用など)は一般の債権として扱われる。業界裏話ヒント:契約時に支払う金銭は名目ごとに扱いが違う。「手付金」「中間金」「諸費用」を一本の振込にまとめないこと。名目が混ざると、どこまでが保全対象かの主張が一気に難しくなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 63 条の 5:指定保管機関の寄託金保管簿の備付け・記載・保存義務 | — |
| 義務を負う者 | 国土交通大臣が指定した保管機関 | — |
| 買主にとっての意味 | 倒産後に自分の金の所在を証明する記録の裏づけ | — |
| 実効性の担保 | 72 条の報告徴収・立入検査、指定の取消し | — |
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