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道路法 第47条の20(道路一体建物に関する私権の行使の制限等)

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  1. 道路一体建物の所有者以外の者であつてその道路一体建物の敷地に関する所有権又は地上権その他の使用若しくは収益を目的とする権利を有する者(次項において「敷地所有者等」という。)は、その道路一体建物の所有者に対する当該権利の行使が協定の目的たる道路を支持する道路一体建物としての効用を失わせることとなる場合においては、当該権利の行使をすることができない。
  2. 2.前項の場合において、道路一体建物の所有者がその道路一体建物を所有するためのその敷地に関する地上権その他の使用又は収益を目的とする権利を有しないときは、その道路一体建物の収去を請求する権利を有する敷地所有者等は、その道路一体建物の所有者に対し、その道路一体建物を時価で売り渡すべきことを請求することができる。

この条文の基本情報

道路一体建物に関する私権の行使の制限等とは何ですか?

定義道路一体建物に関する私権の行使の制限等とは、道路法第47条の20に定められた規定で、「道路一体建物の所有者以外の者であつてその道路一体建物の敷地に関する所有権又は地上権その他の使用若しくは収益を目的とする権利を有する者(次項において「敷地所有者等…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路法第47条の20(道路一体建物に関する私権の行使の制限等)は、日本の道路法に含まれる条文です。
  2. 道路法第47条の20の条文原文は「道路一体建物の所有者以外の者であつてその道路一体建物の敷地に関する所有権又は地上権その他の使用若しくは収益を目的とする権利を有する者(次項において「敷地所有者等…」で始まります。
  3. 道路法第47条の20は第五節 道路の立体的区域に置かれています。
  4. 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
  5. 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路法第47条の20の前の条は道路法第47条の19です。
  7. 道路法第47条の20の次の条は道路法第47条の21です。
  8. 道路法第47条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の20
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180
  • 本サイト収録道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/47_20

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路法47条の20は、道路を支える道路一体建物について、敷地所有者等が建物の効用を失わせる権利行使を禁じ、敷地利用権がない建物は時価での売渡請求に置き換えると定める。

Q · 借地の上の建物を道路が通っていたら、契約満了後に地主は建物を壊させられる?

収去は請求できないが、時価での売渡請求はできる

道路法47条の20第1項により、敷地所有者等は、道路を支える道路一体建物としての効用を失わせることになる権利行使ができません。借地契約が終わっても、建物収去・土地明渡しを求めることは原則として封じられます。その代わり同条2項で、建物所有者に敷地利用権がない場合、収去請求権を持つ敷地所有者等は建物を時価で自分に売り渡すよう請求できます。出口は「更地に戻す」から「建物ごと買い取る」に置き換わります。

解説

土地の所有者が最強だという常識は、建物の上に道路が一本乗っただけで崩れる。道路法47条の20が対象にするのは「道路一体建物」、つまり道路を構造的に支えている建物である。建物の所有者とは別に、その敷地の所有権・地上権・賃借権などを持つ人(敷地所有者等)がいる場合、その人の権利行使によって建物が道路を支えられなくなるなら、その権利は使えない。借地契約が切れても「建物を壊して土地を返せ」とは言えない、ということだ。代わりに第2項が別の手段を用意している。建物所有者に敷地を使う権利が残っていないなら、建物を壊させる権利を持っていた敷地所有者等は、建物を時価で自分に売り渡すよう請求できる。つまり「更地に戻す」選択肢は消え、「建物ごと買い取る」選択肢に置き換わる。地主の側に立つにしても建物オーナーの側に立つにしても、交渉の出発点がここで決まる。

法的な位置づけ

道路法47条の20は、立体道路制度における道路一体建物の敷地に関する私権制限を定める規定である。敷地所有者等による権利行使が、協定の目的たる道路を支持する建物の効用を失わせる場合にはその行使を禁じ、建物所有者が敷地利用権を欠くときは、収去請求権を有する敷地所有者等に建物の時価売渡請求権を付与する。

よくある質問 AI による整理

Q1道路一体建物とは何ですか?

立体道路制度のもとで、道路管理者との協定に基づき道路を構造的に支える建物のことです。道路の上下や内部を道路が通る形の建物が典型です。

Q2道路法47条の20で制限される権利は何ですか?

敷地に関する所有権、地上権、賃借権など使用・収益を目的とする権利です。建物が道路を支える効用を失わせることになる行使に限って制限されます。

Q3道路一体建物の時価売渡請求はいつできる?

建物所有者が敷地の地上権や賃借権などの利用権を持たず、請求する敷地所有者等が建物収去請求権を持っている場合に行使できます(同条2項)。

Q4道路の下の土地の地代は請求できる?

本条が禁じるのは道路を支える効用を失わせる権利行使です。地代請求のように建物の効用に影響しない権利行使まで一律に禁じる文言にはなっていません。

Q5立体道路の敷地を相続したらどうなる?

相続人も敷地所有者等として同じ制限を受けると考えられます。建物収去を前提とした評価は成り立たず、時価売渡請求を含めた土地評価が必要です。

Q6道路一体建物の時価は誰が決める?

条文に算定方法の定めはありません。当事者の協議が基本で、合意できなければ不動産鑑定や訴訟で争うことになります。特殊構造のため鑑定の幅が出やすい点に注意。

Q7道路一体建物の敷地を第三者に売ることはできる?

土地の譲渡自体は本条で禁止されていません。ただし買主も敷地所有者等として同じ制限を受けると考えるのが自然で、重要事項として協定内容の確認が必要です。

Q8立体道路制度の根拠条文はどこ?

道路法の道路の立体的区域、道路一体建物に関する協定、私権制限の各規定が中心です。本条は協定対象建物の敷地をめぐる私権調整を担います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1借地の期限が切れたのに建物を壊させられないなら、地主は損するだけじゃないですか?

収去請求は道路法47条の20第1項で封じられますが、建物所有者に敷地利用権がなければ、同条2項で建物を時価で売り渡すよう請求できます。土地と建物を一体で手に入れる道は残っています。実務のポイント:道路を支える建物は構造が特殊で、一般の取引事例が乏しく時価の幅が大きい。地主側は買い取る前提で資金計画と鑑定の段取りを満了前から組んでおくと、交渉で主導権を握りやすい

Q2売渡しを請求されたら、建物オーナーは必ず売らないといけないんですか?

第2項の要件(建物所有者に敷地利用権がない、請求者が収去請求権を持つ敷地所有者等である)を満たせば、売渡しを拒む根拠は乏しくなります。争点は売るかどうかより、要件の有無と価格です。実務のポイント:まず自分の借地権が本当に消滅しているかを洗い直す。更新や法定更新の余地が残っていれば、売渡請求の前提そのものが崩れる。似た仕組みの区分所有法10条の議論も参考になる

Q3道路を支えている建物を、地主が勝手に売ることはできますか?

土地の所有権を第三者に売ること自体は本条で禁止されていません。禁止されるのは、建物所有者に対する権利行使のうち、道路を支える効用を失わせるものです。買主もその制限を受ける敷地所有者等の立場に立つと考えるのが自然です。実務のポイント:買主側は、協定書の内容と承継関係を重要事項として必ず確認すること。「更地にできる」と思って買えば、収去不能の土地をつかむことになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「借地契約が終われば、建物を壊して土地を取り戻せる」と多くの地主は考える。民法や借地借家法の一般論ではおおむねその方向で考えるが、道路一体建物については、道路を支える効用を失わせる権利行使そのものが本条1項で禁止される。収去請求は出口として使えない
  • 制限があることは知っていても、その範囲を広く見積もりすぎるケースがある。制限されるのは「道路を支持する道路一体建物としての効用を失わせることとなる」権利行使に限られる。賃料の請求や、効用に影響しない範囲での権利行使まで一律に封じられるわけではない。どの行為が「効用を失わせる」に当たるかは個別判断となり、実務上の解釈の幅がある
  • 建物オーナーから見れば「道路があるから居座れる」という安全網に見える。法律から見れば、敷地を使う権利がないまま居座る状態は、第2項の時価売渡請求を受ける前提条件そのものである。守られていると思っていた立場が、実は建物を手放す入口になっている
比較の観点この条文ほかの条文
制限の対象道路法47条の20:道路一体建物の敷地に関する所有権・地上権・賃借権等道路法4条:道路を構成する敷地・支壁その他の物件に対する私権
区分所有法10条:敷地利用権を持たない区分所有者の専有部分
制限・請求の内容道路を支える効用を失わせる権利行使の禁止+時価売渡請求私権行使の禁止(所有権移転・抵当権設定等は可とされる)
区分所有権を時価で売り渡すよう請求
請求権者建物収去請求権を持つ敷地所有者等請求権の付与はなく、制限のみ
専有部分の収去を請求する権利を有する者
保護される利益立体道路の物理的継続性と地主の財産的価値の回収道路構成物件としての道路機能の確保
区分所有建物の一体性と敷地権利関係の整理

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
民法第841条の1、大眾捷運法第19条

台湾は区分地上権や捷運法による土地の立体的利用で交通施設を支えるが、道路を支える建物について地主の収去請求を封じ時価売渡に置き換える明文の仕組みは確認されていない

中国
民法典 第345条

中国は建設用地使用権を地表・地上・地下に分層して設定できる。立体的利用の基盤はあるが、本条のような売渡請求構造とは異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 所有している土地を開発会社に30年の定期借地で貸し、その上の建物を道路が貫通する計画に同意した。契約満了が近づき、更地で返ってくると思っていた。ところが建物収去を求めても、道路を支える効用を失わせる権利行使は本条1項で封じられる。残る選択肢は時価での売渡請求だけになる
  • 建物オーナーの立場から見る。借地権が終わったと地主から内容証明が届いた。あなたは「道路を支えているから壊せない」と押し返せるが、同時に第2項によって、地主から時価で建物を売るよう求められる可能性を抱えている。出口は退去ではなく、売却価格の交渉だ
  • 地主が亡くなって土地を相続した子どもが、建物の上を道路が走っている事実を初めて知った。もし固定資産税を払い続けた土地を自由に使えないと分かったら、相続人はどう動くべきなのか? 遺産分割の前に、この土地の評価をどう考えるかで兄弟の取り分が変わる
  • 時価売渡請求の通知を受け取った。回答期限まで残り14日。建物の時価をいくらと見るか、不動産鑑定士の手配が今週中に間に合うかで、受け取る金額が億単位で動きうる
  • 敷地に抵当権を持つ金融機関の担当者として、融資先の地主が破綻寸前。担保の土地の上には道路一体建物がある。建物収去を前提にした担保評価は成り立たない

取るべき行動

被害を受けた側:敷地所有者等の立場なら:1. 道路管理者との協定書、借地契約書、登記簿をそろえ、建物が道路一体建物に当たるかを確認する2. 収去請求は本条1項で封じられる前提で、地代請求など効用を失わせない権利行使の範囲を整理する3. 建物所有者に敷地利用権がないなら、第2項の時価売渡請求を検討し、不動産鑑定士に時価算定を依頼する4. 道路管理者にも事前に協議を申し入れ、管理面の条件を確認する

訴えられた側:建物所有者の立場なら:1. 収去・明渡しを求められたら、建物が協定の目的たる道路を支持していることを根拠に本条1項で反論する2. 同時に、自分に敷地利用権が残っているか(借地権の存続、更新の可否)を確認する。残っていれば第2項の売渡請求の前提を欠く3. 売渡請求を受けた場合は独自に鑑定を取り、時価の算定根拠(建物の特殊構造、収益性)を争点化する4. 道路管理者との協定上の義務が売却後に誰へ引き継がれるかも確認する

時効(請求できる期限):本条に固有の期間制限はない。ただし売渡しによって生じる代金債権などには一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。売渡請求権の法的性質(意思表示で売買が成立する形成権と見るか)は、実務上、解釈が分かれうるため、早期に行使・回答するのが安全(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成元年(1989年) 新設:道路法改正により立体道路制度が創設され、道路の立体的区域、道路一体建物に関する協定、敷地の私権制限と時価売渡請求の仕組みが設けられた(条番号はその後の改正で移動しているため、現行条番号は e-Gov で要確認)

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道路法の全文を見る所属する編章節を開く:第五節 道路の立体的区域

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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