道路法 第47条の21(道路保全立体区域)
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- 道路管理者は、道路の区域を立体的区域とした道路について、当該道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該道路の上下の空間又は地下について、上下の範囲を定めて、道路保全立体区域の指定をすることができる。
- 2.道路保全立体区域の指定は、当該道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要な最小限度の上下の範囲に限つてするものとする。
- 3.道路管理者は、道路保全立体区域の指定をしようとする場合においては、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を公示しなければならない。その指定を変更し、又は解除しようとする場合においても、同様とする。
この条文の基本情報
道路保全立体区域とは何ですか?
定義道路保全立体区域とは、道路法第47条の21に定められた規定で、「道路管理者は、道路の区域を立体的区域とした道路について、当該道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該道路の上下の空間又は地…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第47条の21(道路保全立体区域)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第47条の21の条文原文は「道路管理者は、道路の区域を立体的区域とした道路について、当該道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該道路の上下の空間又は地…」で始まります。
- 道路法第47条の21は第五節 道路の立体的区域に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第47条の21の前の条は道路法第47条の20です。
- 道路法第47条の21の次の条は道路法第48条です。
- 道路法第47条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/47_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法47条の21は、立体的区域の道路について、道路管理者が構造保全や交通の危険防止のため上下の空間に道路保全立体区域を指定できると定める。範囲は必要最小限度に限られる。
Q · 地下に道路トンネルが通っている土地は、上下の空間を自由に使えるの?
原則使えるが、保全区域が指定されると制約を受ける
道路法47条の21により、道路管理者は、立体的区域の道路(地下トンネルや高架など)の構造を守るため、または交通の危険を防ぐために必要があるとき、その上下の空間や地下に範囲を定めて「道路保全立体区域」を指定できます。指定された空間では、土地や工作物の所有者に一定の措置が求められます。ただし指定は必要最小限度の範囲に限られ(2項)、事前に公示されます(3項)。
解説
土地の所有権は「その土地の上下に及ぶ」と民法207条は定める。ただし同じ条文には「法令の制限内において」という一句も付いている。道路法47条の21は、その制限が最も具体的なかたちで現れる場面の一つである。道路が地下トンネルや高架として、空間の一部(立体的区域)だけを占めている場合、その上下は原則として民間の土地として使える。そこで、道路管理者(国道なら国、都道府県道なら都道府県など、道路を管理する役所)は、道路の構造を守るため、または交通の危険を防ぐために必要があるとき、上下の範囲を区切って「道路保全立体区域」を指定できる。指定された空間では、次条以下の規定により、土地や工作物の所有者が損害・危険を防ぐ措置を求められる。立体道路の上下にある土地を買う、借りる、建て替える、杭を打つ。どの場面でも、登記簿だけでは見えない空間上の線が引かれている可能性がある。ただし本条2項は、指定を「必要な最小限度」に限るとしている。広すぎる指定は条文に照らして争う余地があり、その物差しが本条に書かれている
法的な位置づけ
道路保全立体区域とは、道路法47条の21に基づき、道路の区域を立体的区域とした道路について、道路管理者が道路の構造保全または交通の危険防止のために、当該道路の上下の空間または地下に上下の範囲を定めて指定する区域をいう。指定は必要最小限度の範囲に限られ、指定・変更・解除の際は国土交通省令に従い事前に公示される。
手順
- 1.対象地の上下に立体道路がないか確認する 購入・賃借・建替えを検討している土地の上空や地下に道路が通っていないか、周辺の道路の種類(国道・都道府県道・市町村道・高速道路)と道路管理者を特定する
- 2.道路管理者に区域指定の有無と範囲を照会する 道路管理者に、道路保全立体区域の指定があるか、公示の内容、上下の範囲(標高や深さ)を記載した図面を請求する。指定予定の公示が出ていないかもあわせて確認する
- 3.建物計画と区域の重なりを設計者と検証する 基礎・杭・地下階・アンカー・上空の工作物などの計画が、区域の上下の範囲に重ならないか設計者と照合する。重なる場合は、工法の変更と追加コストを見積もる
- 4.契約条件と道路管理者との協議に反映する 決済前であれば、判明した制約を価格交渉や特約に反映する。範囲が過大と考える場合は、本条2項の「必要な最小限度」を根拠に、技術的根拠の開示と範囲の協議を道路管理者に求める
よくある質問 AI による整理
Q1道路保全立体区域とは?
地下トンネルや高架など、空間の一部だけを占める道路の上下に、道路管理者が範囲を定めて指定する保護区域です。根拠は道路法47条の21です。
Q2立体道路制度とは何ですか?
道路の区域を空間の一部(立体的区域)に限定し、その上下の土地を建物などに利用できるようにする制度です。道路と建物を立体的に重ねる再開発で使われます。
Q3道路保全立体区域の調べ方は?
区域を指定した道路管理者(国道なら国、都道府県道なら都道府県など)に、公示の内容と図面を照会します。登記簿だけでは分からないことがあります。
Q4道路保全立体区域 指定 いつ公示される?
道路法47条の21第3項により、道路管理者は指定しようとするとき、あらかじめ公示しなければなりません。指定の変更や解除のときも同じです。
Q5道路保全立体区域内で建物は建てられる?
区域の指定だけで建築が一律に禁止されるわけではありません。ただし道路の構造や交通に危険を及ぼすおそれがあれば、次条以下の規定による措置を求められます。
Q6道路保全立体区域の範囲は誰が決める?
道路管理者が上下の範囲を定めて指定します。ただし本条2項は、構造保全または交通の危険防止に必要な最小限度の範囲に限るとしています。
Q7地下に道路がある土地 重要事項説明で説明される?
取引の対象となる土地に関係する法令上の制限は、重要事項説明で確認すべき事項です。ただ見落としが生じることもあり、買主自身による照会が確実です。
Q8道路保全立体区域の指定に不服がある場合は?
まず道路管理者と範囲の根拠について協議します。指定が処分に当たると解されれば審査請求や取消訴訟も考えられますが、処分性は解釈が分かれえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地下に道路があるって、登記簿を見れば分かるんですか?
登記簿だけで分かるとは限らない。立体的区域の道路や道路保全立体区域は、道路法に基づく指定・公示(本条3項)によって示される。区分地上権などが設定されていれば登記に現れることもあるが、全体像は道路管理者への照会で確認する。実務のポイント:不動産会社が役所調査を行う際、建築基準法上の道路種別は確認しても、地下の立体道路まで確認していないことがある。買主側からも照会を求めるべきである
Q2指定された空間の範囲って、役所が好きに決められるの?
好きには決められない。本条2項は、指定を構造保全または交通の危険防止に「必要な最小限度」の上下の範囲に限るとしている。実務のポイント:協議の場では「なぜその深さなのか」を、道路構造上の技術的根拠とともに説明するよう求めるのが有効である。数値で示された根拠がなければ、範囲を縮める交渉の余地が生まれる
Q3指定されたら補償はもらえるんですか?
道路法には、道路管理者の行為や制限によって損失が生じた場合の損失補償規定がある。ただし、本条の指定について補償がどこまで及ぶかは、具体的な条文と事案によって変わる。本条だけを根拠に、当然に補償を受けられると考えるのは危険である。実務のポイント:再開発型の立体道路では、区分地上権の設定対価として、補償を事前の契約に組み込むことが多い。後から請求するより、契約段階で決めておく方がはるかに確実である
間違えやすい点 AI による整理
- 「道路の区域の外だから、うちの土地は道路法とは関係ない」と思われがちだが、本条の指定は道路の区域そのものではなく、その上下の空間にかけられる。道路区域の外にある私有地の空間でも、指定がかかれば道路法上の制約を受ける
- 制約があること自体は知っていても、その範囲が交渉の余地のない一方的な線だと思い込んでいる人は多い。本条2項は、指定を構造保全と交通の危険防止に「必要な最小限度」の範囲に限ると明記している。範囲が過大だと考えるなら、2項の文言そのものが反論の根拠になる
- 所有者から見れば「自分の土地の地下」である。一方、法律から見れば「道路の構造を支える空間」でもある。この二つの見方のずれが、杭一本の深さをめぐる工事の差し止めや設計のやり直しとして、着工直前に表面化する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる空間 | 道路法47条の21:立体的区域とした道路の上下の空間または地下 | 道路法18条:道路そのものの区域 道路法71条:道路法違反の行為・工作物(監督処分の対象) |
| 目的 | 道路構造の保全または交通の危険防止 | 道路として管理する範囲の確定 違反状態の是正と道路の安全確保 |
| 範囲の限定 | 必要な最小限度の上下の範囲に限る(2項) | 道路の区域として決定した範囲 違反行為や違反工作物ごとに個別に判断 |
| 手続 | 指定・変更・解除の前に公示が必要(3項) | 区域の決定・変更時に公示 道路管理者による処分・命令 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾民法も土地所有権は法令の制限内で上下に及ぶとする。捷運沿線では主管機関が禁建・限建範囲を定めており、公共交通施設の構造を守るための空間規制という発想が共通する
韓国の道路法にも立体的道路区域の制度があり、日本の立体道路制度と類似の仕組みをとる。具体的な条番号と要件は現行法で確認が必要
ドイツ民法は所有者に利益のない高さ・深さでの干渉を禁止できないとして、所有権の上下の限界を私法側から画する。公共インフラの保全は個別の公法による
米国では土地所有権が上空に無限に及ぶという古い原則を修正した判例がある。地下や空中の権利は州法と契約(air rights)で個別に処理されることが多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地下を高速道路が通る土地を相場より安く買い、地下2階の駐車場付きビルを計画した。設計の段階で、基礎杭の深さが道路保全立体区域にかかると分かる。土地の決済はすでに済んでいる
- 地下に道路トンネルがある土地を相続した場合、その土地の価値はどうなるのか? 区画は同じでも、地下の使い方に制約があれば、売却価格も建て替えの自由度も変わる。相続税評価と実際の売値の差に、相続人は戸惑うことになる
- あなたは建設会社の現場監督である。立体道路の真上でクレーン作業とアンカー打設を予定していたところ、道路管理者から工法の変更を求められた。工期の残りは2週間しかない。区域の上下の範囲を正確に確認していなかったことが原因で、着工が止まる
- 道路管理者が指定の公示を出した。あなたのマンション管理組合が所有する敷地の地下が含まれている。説明会は一度もなかった
- 高架道路の下を借りて店舗を開きたい知人から、「道路の下なんだから自由に使えるんでしょ」と相談された。区域指定の有無と上下の範囲を最初に調べるよう、あなたは助言することになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 道路管理者に指定の公示内容と図面を請求し、上下の範囲を数値で確認する2. 自分の建物計画(基礎・杭・地下階・上空の工作物)と重なる部分を、設計者と洗い出す3. 範囲が構造保全や危険防止に必要な程度を超えていると考えるなら、本条2項の「必要最小限度」を根拠に協議を求める4. 指定が処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に当たるとして争うなら、期限内に審査請求または取消訴訟を検討する。処分に当たるかどうかは、解釈が分かれうる
訴えられた側:1. 道路管理者から措置を求められたら、まず指定の公示が適法に行われているか、範囲がどこまでかを確認する2. 自分の工作物が道路の構造に損害を与えるおそれ、または交通の危険を本当に生じさせるのかについて、技術的な根拠の開示を求める3. 工法の変更で対応できる場合は、早い段階で代替案を出して協議する4. 命令に従わないと監督処分や罰則の対象になりうるため、無視はしない
時効(請求できる期限):指定そのものを不服として争う場合、処分性が認められれば、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある。ただし、指定が個別の処分に当たるかどうかは解釈が分かれうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年)頃 立体道路制度の創設に伴い、道路保全立体区域の規定が置かれたとされる。その後の改正による条番号の移動の経緯は、人による検証が必要である
改正の年表
- 1.平成元年(1989年) 新設:立体道路制度の創設に伴い、道路保全立体区域の規定が設けられた。その後の改正による条番号の移動の経緯は要確認
- 道路法 第18条道路の区域の決定と公示の原則
- 道路法 第47条の22区域内の所有者等の措置義務(現行効力を要確認)
- 道路法 第71条道路管理者の監督処分の根拠
- 民法 第207条土地所有権の上下への及び方と法令の制限
- 建築基準法 第44条道路内建築制限と立体道路の例外
- 都市計画法 第12条の11地区計画による道路上下の建築物等の定め
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