道路法 第47条の17(道路の立体的区域の決定等)
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- 道路管理者は、道路の存する地域の状況を勘案し、適正かつ合理的な土地利用の促進を図るため必要があると認めるときは、第十八条第一項の規定により決定し又は変更する道路の区域を空間又は地下について上下の範囲を定めたもの(以下「立体的区域」という。)とすることができる。
- 2.道路管理者は、道路管理者以外の者が道路の区域を立体的区域とした道路を構成する敷地(国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第三条第二項又は地方自治法第二百三十八条第四項に規定する行政財産であるものに限る。)の上の空間又は地下(当該道路の区域内の空間又は地下を除く。)に交通確保施設(歩行者の一般交通の用に供する通路その他の安全かつ円滑な道路の交通の確保に資するものとして国土交通省令で定める施設をいう。以下この項において同じ。)を所有し、又は所有しようとする場合において、その者が、当該交通確保施設の整備又は維持管理を適切に行うのに必要な技術的能力を有することその他の国土交通省令で定める要件に適合すると認めるときは、国有財産法第十八条第一項又は地方自治法第二百三十八条の四第一項の規定にかかわらず、その者のために当該敷地に当該交通確保施設の所有を目的とする民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百六十九条の二第一項の地上権を設定することができる。
- 3.国有財産法第二十四条及び第二十五条並びに地方自治法第二百三十八条の五第四項から第六項までの規定は、前項の規定による地上権の設定について準用する。
この条文の基本情報
道路の立体的区域の決定等とは何ですか?
定義道路の立体的区域の決定等とは、道路法第47条の17に定められた規定で、「道路管理者は、道路の存する地域の状況を勘案し、適正かつ合理的な土地利用の促進を図るため必要があると認めるときは、第十八条第一項の規定により決定し又は変更する道路…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第47条の17(道路の立体的区域の決定等)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第47条の17の条文原文は「道路管理者は、道路の存する地域の状況を勘案し、適正かつ合理的な土地利用の促進を図るため必要があると認めるときは、第十八条第一項の規定により決定し又は変更する道路…」で始まります。
- 道路法第47条の17は第五節 道路の立体的区域に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第47条の17の前の条は道路法第47条の16です。
- 道路法第47条の17の次の条は道路法第47条の18です。
- 道路法第47条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第47条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/47_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法47条の17は、道路区域を上下の範囲で限定した「立体的区域」とすることを認める規定。範囲外の空間は道路でなくなり、建物や地上権の対象となりうる。
Q · 道路の上や下に民間のビルを建てることって、法律上できるの?
立体的区域なら可能。区域外の空間は道路ではなくなる
道路法47条の17第1項により、道路管理者は道路の区域を空間または地下について上下の範囲を定めた「立体的区域」とすることができます。範囲外の空間は道路区域から外れるため、道路法4条の私権制限を受けず、建物の建築や地上権の設定が可能になります。ただし実際に建物を建てるには、都市計画や建築基準法44条の例外など他法の手続も必要です。
解説
道路の上にビルを建てることは、原則としてできない。道路区域は地表から上空、地下まで一体で道路として扱われ、私権の行使は制限され(道路法4条)、建物を置けば占用許可(同32条)の問題になるからだ。この常識に例外を作るのが本条である。道路管理者(国、都道府県、市町村など、その道路を管理する役所)は、道路区域を「地上何メートルから何メートルまで」「地下何メートルまで」と上下の範囲で切り取った「立体的区域」として決めることができる。切り取られた範囲の外の空間は道路ではなくなり、ビルを建て、土地として売買し、地上権を設定できるようになる。東京の虎ノ門ヒルズの真下を環状二号線が通っているのは、この仕組みを使った代表例である。第2項はさらに一歩進む。役所の土地(行政財産)は、本来、民間に貸したり地上権を設定したりすることが国有財産法18条や地方自治法238条の4で禁じられている。それでも、歩行者用の通路など国土交通省令で定める「交通確保施設」を民間が整備・管理する場合に限り、道路管理者がその敷地の上空や地下に区分地上権を設定できる。駅前の再開発で「なぜ民間のデッキが公道の上を渡っているのか」と思ったら、その答えはここにある。
法的な位置づけ
立体的区域とは、道路法第47条の17第1項に基づき、道路管理者が道路の区域を空間または地下について上下の範囲を定めて決定したものをいう。範囲外の空間は道路区域に含まれず、建物の建築や地上権の設定などの土地利用が可能となる。同条第2項は、行政財産である道路敷地への交通確保施設のための区分地上権設定の特則を置く。
手順
- 1.道路区域が平面か立体的区域かを確認 道路計画が自分の土地にかかると分かったら、道路管理者に対し、予定されている道路区域が平面か立体的区域か、上下の範囲が何メートルかを書面で確認する
- 2.地上・地下の利用制約を聞き取る 立体的区域の場合、建替え時の基礎や杭の深さ、地下室の可否など、残る空間の利用にどのような制約がかかるかを具体的に聞き取り、記録に残す
- 3.補償内容を専門家と検証 提示された補償が、失う空間だけでなく将来の利用制約や売却価格への影響まで織り込んでいるかを、不動産鑑定士や弁護士と検証する
- 4.不服申立ての可否を早期に検討 区域決定や関連する処分に不服がある場合、処分性の有無と期限(審査請求3か月、取消訴訟6か月)を踏まえ、審査請求や訴訟の可否を早めに検討する
よくある質問 AI による整理
Q1立体道路制度とは
道路の区域を高さ・深さの範囲で限定し、道路と建物などを上下に重ねて整備できる制度です。道路法47条の17が中心規定で、都市計画法・建築基準法と組み合わせて運用されます。
Q2立体的区域 とは
道路管理者が道路の区域を空間または地下について上下の範囲を定めて決めたものです(道路法47条の17第1項)。範囲外の空間は道路区域に含まれません。
Q3道路の上に建物 建てられる?
原則はできませんが、道路区域を立体的区域とし、都市計画の決定や建築基準法上の例外要件を満たせば可能になります。道路法だけでは完結しない点に注意が必要です。
Q4区分地上権 道路 設定できる?
行政財産である道路敷地には原則として私権を設定できませんが、道路法47条の17第2項により、交通確保施設の所有を目的とする区分地上権は例外的に設定できます。
Q5交通確保施設 とは
歩行者の一般交通の用に供する通路など、安全かつ円滑な道路交通の確保に資するものとして国土交通省令で定める施設をいいます。具体的な範囲は省令で確認が必要です。
Q6立体的区域 誰が決める?
その道路の道路管理者(国、都道府県、市町村など)です。道路法18条1項による道路区域の決定・変更の際に、立体的区域とすることができます。
Q7道路区域の決定 不服申立て できる?
道路区域の決定が行政処分に当たるかは事案により判断が分かれます。処分に当たる場合、審査請求は原則として知った日の翌日から3か月以内です。早めに専門家へ相談を。
Q8道路上空の区分地上権 解除される?
公用の必要が生じた場合、国有財産法24条・地方自治法238条の5の準用により解除されうると考えられます。その場合の損失補償の規定も準用されます(同条3項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路の上にビルを建てるって、そもそも違法じゃないんですか?
立体的区域を使えば違法ではない。道路法47条の17により、道路区域を上下の範囲で限定すれば、範囲外の空間は道路ではなくなる。そのうえで都市計画(地区計画)と建築基準法44条の道路内建築制限の例外がそろって、初めて建物が建てられる。実務のポイント:三つの法律の手続は担当部局がそれぞれ違うため、どれか一つが遅れると全体が止まる。経験豊富なデベロッパーは、最初の協議から三部局を同席させる
Q2自分の土地の地下だけ道路にされた場合、補償はもらえますか?
道路用地として取得されるか、区分地上権が設定される場合は、一般に損失補償の対象になる。ただし補償額は、失う地下空間の範囲だけでなく、地上の利用制約をどう評価するかで大きく変わる。実務のポイント:役所の提示額は、建替え時の基礎工事の制約や将来の売却価格への影響を十分に織り込んでいないことがある。不動産鑑定士に独自に評価してもらうと、交渉の土台がまったく変わる
Q3公道の上の民間デッキで転んでけがをしたら、誰に請求すればいいんですか?
デッキ部分が民間の所有で区分地上権が設定されていれば、所有者の工作物責任(民法717条)が中心になる。道路区域内の部分なら、道路管理者の国家賠償責任(国家賠償法2条)が問題になる。実務のポイント:転倒した場所が道路区域の内側か外側かで請求先が変わる。事故直後に正確な位置を写真で記録しておかないと、双方から「うちの管理範囲ではない」と言われかねない
間違えやすい点 AI による整理
- 「道路は役所のもので、その上空や地下も当然すべて公共のもの」と思われがちだが、立体的区域が定められれば、道路として使われるのは指定された上下の範囲だけになる。範囲外の空間は道路法4条の私権制限から外れ、民間の建物や地上権の対象になりうる。道路の上にビルが建っているのは違法でも特例的な黙認でもなく、制度に基づいた結果である
- 立体道路の仕組みを知っている人でも、第2項がどれほど例外的かは見落としやすい。行政財産に私権を設定することは国有財産法18条、地方自治法238条の4で原則禁止されており、本条はその禁止を「交通確保施設」に限って外している。対象も要件(技術的能力など国土交通省令で定めるもの)も絞られているため、「道路の上なら何でも民間が建てられる」わけではない
- 地権者から見れば「地下の一部を取られるだけ」だが、法律上は、その土地の将来の使い方に上下方向の制約が埋め込まれることを意味する。地上部分を持ち続けていても、建替えの基礎設計、地下室の深さ、売却時の評価にその制約がついて回る。補償交渉で目先の金額だけを見ていると、この長期的な落差を見落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 道路法47条の17:道路区域を上下の範囲で限定(立体的区域) | 道路法4条:道路を構成する敷地等への私権行使の制限 道路法32条:道路区域内に工作物等を設ける占用許可 |
| 民間による空間利用の法的形式 | 区域外は道路ではなく、建物所有や地上権設定が可能 | 道路区域内は原則として私権を行使できない 区域内で許可を受けて占用(期間付き・更新が必要) |
| 判断主体 | 道路管理者(区域決定時) | 法律上当然に制限が及ぶ 道路管理者(個別の許可) |
| 権利の安定性 | 区分地上権など物権的な権利として保有しうる | 敷地所有権は残るが道路利用が優先 許可の範囲内の利用にとどまり物権ではない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公共事業が私有地の上空・地下を通過する場合に地上権を協議取得または徴収する仕組みを持つ。道路区域そのものを上下で切る日本の発想とは方向が逆で、事業側が空間権を取得する構成
韓国は都市計画施設を立体的に決定する仕組みを持ち、道路と建物の重複利用に用いられる。具体的条番号は要確認
中国は建設用地使用権を地表・地上・地下に分けて設定でき、空間の分層利用を民法典レベルで認める
米国では連邦補助道路の空中権・地下利用を州交通局の airspace agreement で管理する運用が一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 駅前の再開発で、あなたの会社が道路をまたぐ歩行者デッキを自社負担で整備することになった。デッキの下の敷地は市の行政財産で、本来は民間に地上権を設定できない。第2項の区分地上権が使えるかどうかで、デッキを自社資産として持てるか、毎年占用許可を更新し続けるかが分かれる。融資の担保評価もそこで決まる
- 幹線道路の拡幅計画が、あなたの所有地にかかっている。土地を全部買収されると思っていたら、役所から「地下部分だけを道路区域にする」という説明があった。地上の店舗は残せるが、地下の利用には制限がかかる。補償額の交渉は、何をどこまで失うのかを正確に把握することから始まる
- もし、自分のマンションの真下を高速道路のトンネルが通ることになったら、何が変わるのか? 地下の一部が立体的区域になっても、地上の所有権そのものが消えるわけではない。ただ、杭の深さや建替え時の基礎工事に制約が出る可能性があり、その制約は売却時に買い手が必ず質問してくる
- デベロッパーの担当者として、道路上空に建物を一体整備する事業計画を任された。道路管理者との協議、都市計画(地区計画)の決定、建築確認の三つを同時に進める必要があり、どれか一つが遅れると全体が止まる。着工予定まであと半年、協議の入口を間違えると年単位で遅れる
- 公道の上を渡る民間デッキで、利用者が転倒してけがをした。管理責任は誰にあるのか。区分地上権を持つ民間側か、道路管理者か。どの範囲が道路区域で、どの範囲が民間施設なのかの線引きが、責任の分かれ目になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 道路計画が自分の土地にかかると分かったら、道路区域が平面か立体的区域か、上下の範囲が何メートルかを道路管理者に書面で確認する2. 立体的区域の場合、地上・地下の利用制約(建替え時の基礎、地下室の深さ等)を具体的に聞き取る3. 補償の内容は、失う空間だけでなく将来の利用制約も含めて算定されているか確認し、不動産鑑定士や弁護士に相談する4. 区域決定に不服があれば、行政不服審査法に基づく審査請求や取消訴訟の可否を早めに検討する(処分性の判断は事案により異なる)
訴えられた側:事業者として立体道路や交通確保施設の整備を進める側に立つ場合:1. 道路管理者との事前協議で、立体的区域の範囲と第2項の区分地上権設定の可否を確認する2. 国土交通省令で定める要件(整備・維持管理の技術的能力等)を満たすことを示す資料を準備する3. 公用の必要が生じた場合の地上権の解除と損失補償(国有財産法24条・25条等の準用)を事業リスクとして織り込む4. 施設内の事故に備え、管理区分と責任分担を協定で明確にしておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし道路区域の決定や地上権設定に関する役所の判断が行政処分に当たる場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。道路区域決定の処分性は事案により判断が分かれうるため、早期に専門家へ相談すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年) 道路法・都市計画法・建築基準法等の改正により立体道路制度が創設された。当時の条番号と現行の第47条の17との対応、および第2項(交通確保施設のための区分地上権設定)が追加された時期は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成元年(1989年) 新設:道路法・都市計画法・建築基準法等の改正により立体道路制度が創設された。現行の第47条の17への条番号の変遷と第2項追加の時期は要検証
- 道路法 第18条道路区域の決定・変更、立体的区域の前提手続
- 道路法 第4条道路を構成する敷地等の私権制限
- 道路法 第32条道路占用許可、立体的区域外との対比
- 国有財産法 第18条行政財産への私権設定禁止、第2項で適用除外
- 地方自治法 第238条の4公有の行政財産への私権設定禁止の除外
- 民法 第269条の2区分地上権、第2項で設定する権利の根拠
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