道路法 第89条(都の特例)
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- 都の特別区の存する区域内においては、都知事は、第七条第一項各号に掲げる基準によらないで、議会の議決を経て、都道の路線を認定し、変更し、又は廃止することができる。
- 2.都知事は、前項の規定により都道の路線を認定し、変更し、又は廃止しようとする場合においては、あらかじめ当該路線の存する特別区の長の意見を聞かなければならない。
この条文の基本情報
都の特例とは何ですか?
定義都の特例とは、道路法第89条に定められた規定で、「都の特別区の存する区域内においては、都知事は、第七条第一項各号に掲げる基準によらないで、議会の議決を経て、都道の路線を認定し、変更し、又は廃止することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第89条(都の特例)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第89条の条文原文は「都の特別区の存する区域内においては、都知事は、第七条第一項各号に掲げる基準によらないで、議会の議決を経て、都道の路線を認定し、変更し、又は廃止することができる。」で始まります。
- 道路法第89条は第七章に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第89条の前の条は道路法第88条です。
- 道路法第89条の次の条は道路法第90条です。
- 道路法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第89条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/89
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法89条は、東京23区内に限り、都知事が7条の幹線基準によらず都議会の議決を経て都道の路線を認定・変更・廃止でき、事前に区長の意見を聞く必要があると定める。
Q · 23区の中なら、都は幹線じゃない道でも都道にできるの?
都議会が議決すれば可能。区長の意見は聞くが同意は不要
道路法89条1項により、東京23区の区域内では、都知事は7条1項各号の幹線基準によらず、都議会の議決を経て都道の路線を認定・変更・廃止できます。2項により、事前に当該路線のある区の区長の意見を聞く必要がありますが、条文上は意見を聞くことが求められているだけで、区長の同意までは要件とされていません。都道になれば、占用許可や補修の窓口は都になります。
解説
東京23区の道は全部「区道」だと思っているなら、その地図は半分白紙である。道路法7条は、都道府県道として認定できる道を「主要地と主要地を結ぶ」など、一定の幹線性がある道路に限っている。ところが23区の中では、その基準を外して都道を認定・変更・廃止できる。条件は二つだけで、都議会の議決(都の議会で正式に可決すること)と、その路線がある区の区長の意見を事前に聴くことである。なぜこの例外があるのか。特別区は一般の市と違い、本来市が担う仕事の一部を都がまとめて受け持つ「大都市一体管理」の仕組みになっているからだ。その結果、あなたの家の前の道が都道か区道かで、穴の補修を頼む窓口も、看板や足場を出すための許可先も変わる。区長の意見は聴かなければならないが、都がそれに従う義務までは条文に書かれていない。区役所に行って「うちの管轄ではありません」と言われる前に、まず道路の「持ち主」を確かめる。それが23区で道路と付き合うときの基本である。
法的な位置づけ
道路法89条は、都の特別区の存する区域における都道の路線認定に関する特例規定である。都知事は、都道府県道の認定基準を定める同法7条1項各号によらず、議会の議決を経て都道の路線を認定、変更または廃止することができる。その際、当該路線の存する特別区の長の意見をあらかじめ聞くことが手続要件とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1道路法89条とは何ですか?
東京23区内だけに適用される都道認定の特例です。都知事は7条の幹線基準によらず、都議会の議決と区長への意見聴取を経て都道の路線を認定・変更・廃止できます。
Q2都道の路線認定はどうやって決まる?
23区内では、都知事が案を作り、事前に区長の意見を聞いたうえで都議会に諮り、議決を経て認定します。23区外の都道は原則どおり道路法7条の基準に従います。
Q3都道の路線廃止に区は反対できる?
区長は意見を述べることができますが、条文上その意見に拘束力はありません。都議会が議決すれば、区が反対していても廃止は法的に可能です。
Q423区以外の市町村でも同じ特例はある?
ありません。本条は「都の特別区の存する区域内」に限った特例です。多摩地域の市町村や他の道府県では、都道府県道は7条の基準に従って認定されます。
Q5都道に認定されたら私の土地はすぐ使えなくなる?
路線認定だけで直ちに土地利用が制限されるわけではありません。具体的な制限は、道路区域の決定(18条)や供用開始などの後続段階で生じます。
Q6都道の認定に都議会の議決が必要なのはなぜ?
7条の客観的な幹線基準を外す代わりに、住民代表である都議会の判断を通すことで、都の裁量に民主的な歯止めをかけるためです。
Q7都道が廃止されたらその道はどうなる?
道路として残す場合は、区が8条に基づき区道として認定し直すのが一般的です。その後の維持管理費は区の負担になるため、区長の意見書の中身が重要になります。
Q8都道の路線変更は違法になることがある?
都議会の議決を欠く場合や、事前の区長意見聴取を経ていない場合は、手続違反の問題が生じえます。手続が適法に踏まれているかが争点になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q123区の道で、都道と区道ってどうやって見分けるんですか?
見た目では分からない。確実なのは道路台帳で、都道は東京都建設局、区道は各区の道路管理課で閲覧できる。本条によって、都は7条の幹線基準に当てはまらない道も都道にできるため、「細い道だから区道」という推測は外れることがある。実務のポイント:工事業者や不動産業者は、現地へ行く前に台帳で管理者を確かめるのが習慣である。占用申請や接道の確認で窓口を間違えるだけで、半日が無駄になる
Q2区長が反対したら、都は都道を廃止できないんですよね?
そうとは限らない。89条2項が求めているのは区長の意見を「聞く」ことで、同意までは条文上必要とされていない。最終的な決定は都議会の議決(1項)による。実務のポイント:実務上、区長の意見書は議会審議の資料として重く扱われる。区の意見に住民の具体的な懸念が書き込まれているかどうかで、都議会での質疑の厚みが変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 23区内の生活道路は当然「区道」だと思われがちだが、本条によって都は7条の幹線基準にとらわれずに都道を指定できる。環状七号線のような大幹線だけが都道というわけではない。問いの立て方を「区に言えばいい」から「この道の管理者は誰か」に変えなければならない
- 区長の意見を聴く手続があることは知っていても、その重さまで分かっている人は少ない。条文が求めているのは意見を「聞く」ことであり、同意を得ることではない。区が反対しても、都議会が議決すれば認定・廃止は法的には可能である。区長への陳情だけで安心するのは危うい
- 住民から見れば、路線の認定は自分の土地や生活に直結する決定である。しかし法律上、路線認定はあくまで道路を道路網に位置付ける最初の段階にすぎない。実際に私有地の利用が制限されるのは、区域決定(18条)や供用開始の段階からである。争う時期を誤ると、主張を出す場面そのものを逃してしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用区域 | 道路法89条:東京都の特別区(23区)の区域内のみ | 道路法7条:全国の都道府県 道路法8条:全国の市町村(特別区を含む) |
| 認定の基準 | 7条1項各号の幹線基準によらない | 主要地相互を結ぶ道路など7条1項各号の基準に該当すること 市町村の区域内に存する道路 |
| 手続 | 区長の意見聴取(事前)+都議会の議決 | 都道府県議会の議決など7条所定の手続 市町村議会(区議会)の議決 |
| 変更・廃止の根拠 | 本条で認定・変更・廃止を一括して特例化 | 道路法10条の一般規定による 道路法10条の一般規定による |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では直轄市内の道路は市區道路條例の下で市が管理し、区は自治体ではなく市の行政区であるため、日本の都と特別区のような二層の路線認定調整は生じにくい
都市州ベルリンでは州が道路区分を定め、区(Bezirk)が管理実務を担う。大都市を一体として管理する発想は東京の都区制度と比較しやすい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 店の前に置き看板を出したい、改装工事で足場を組みたい。区役所の土木課に行ったら「この道は都道なので都の建設事務所へ」と言われた。道路の占用許可(道路法32条)は道路管理者が出すので、窓口を間違えるとそれだけで工期が一週間ずれる
- 自宅前の道路に深い穴があり、自転車で転んで手首を骨折した。もし賠償を求めるなら、相手は区なのか都なのか? 国家賠償法2条の請求先は道路の設置・管理者であり、都道なら東京都である。請求先を間違えたまま時間が過ぎると、話が進まない
- 区長として、都から「区内のある都道の路線を廃止したい」と意見照会が来た。回答期限まであと二週間。廃止後にその道を区道として引き受けるのか、維持管理費はどうするのか。意見書の中身が、そのまま区の将来の財政負担を左右する
- 住民説明会もないまま、近所の生活道路が都道として認定されるという話を聞いた。都議会の議決前なら、都議会への請願や区長への働きかけがまだ間に合う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 問題の道路が都道か区道かを、東京都建設局や区の道路台帳・道路管理図で確認する。2. 都道であれば管轄の都建設事務所に、穴・段差・占用について連絡や申請をする。3. 道路の欠陥でけがをした場合は、写真・場所・日時・診断書を保存したうえで、管理者である都に国家賠償法2条に基づく請求を検討する。4. 路線の認定・廃止に反対する場合は、都議会の議決前に区長への働きかけや都議会への請願を行う
訴えられた側:1. 道路占用の無許可や違反を指摘された場合は、まずその道路の管理者を確認し、許可権者が誰かを特定する。2. 区で取った許可が都道部分にかかっていないかを照合する。3. 不備があれば管轄の建設事務所に速やかに申請し直し、是正の経過を記録に残す。4. 監督処分(道路法71条)を受けた場合は、不服申立ての教示欄を確認する
時効(請求できる期限):本条の路線認定そのものに特定の期限はない。認定後に受けた行政処分(占用不許可、監督処分など)は、知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こす。道路の欠陥による損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年)で時効となる(国家賠償法4条、民法724条、724条の2)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:現行道路法の制定。全国一律の都道府県道認定基準(7条)とは別に、都の特別区の区域内に関する特例が設けられた
- 道路法 第7条都道府県道の認定基準、本条が排除する原則
- 道路法 第8条市町村道の認定、区道認定の根拠
- 道路法 第10条路線の廃止・変更の一般規定
- 道路法 第18条道路区域の決定、認定後の次段階
- 道路法 第32条道路占用許可、管理者により窓口が決まる
- 地方自治法 第281条の2都と特別区の役割分担の原則
- 国家賠償法 第2条道路の管理瑕疵による管理者の賠償責任
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