関税法 第3条(課税物件)
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輸入貨物(信書を除く。)には、この法律及び関税定率法その他関税に関する法律により、関税を課する。ただし、条約中に関税について特別の規定があるときは、当該規定による。
この条文の基本情報
課税物件とは何ですか?
定義課税物件とは、関税法第3条に定められた規定で、「輸入貨物(信書を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 関税法第3条(課税物件)は、日本の関税法に含まれる条文です。
- 関税法第3条の条文原文は「輸入貨物(信書を除く。」で始まります。
- 関税法第3条は第一節 通則に置かれています。
- 関税法の公布日は昭和29年4月2日です。
- 関税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 関税法第3条の前の条は関税法第2条の4です。
- 関税法第3条の次の条は関税法第4条です。
- 関税法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000061 - 本サイト収録
関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000061/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点関税法3条は、信書を除く輸入貨物に、関税法・関税定率法その他の関税関係法律により関税を課すと定める。条約に特別の規定があれば、そちらが優先する。
Q · 海外から届いた荷物には、どうして関税がかかるの?
信書以外の輸入品は原則すべて課税対象、条約があれば優先
関税法3条により、信書を除く輸入貨物には、関税法・関税定率法その他の関税関係法律に基づいて関税が課されます。具体的な税率は関税定率法の別表や関税暫定措置法で定まり、EPA などの条約に特別の規定があればそちらが優先します。ただし EPA 税率は原産品であることの申告・証明をしなければ適用されません。
解説
関税がかかるかどうかは、税関職員の気分でも、配送業者の判断でもなく、法律で決まる。関税法3条は、輸入される物(信書を除く)には関税法、関税定率法その他の関税関係法律に基づいて関税を課すと定める。ただし条約に特別の定めがあれば、そちらが優先する。短い条文だが、ここから三つのことが読み取れる。第一に、手紙(信書)は最初から課税の対象外である。第二に、税率を探すなら関税法本体ではなく、関税定率法の別表と関税暫定措置法を見る必要がある。第三に、ここが最も知られていないが、EPA(経済連携協定、国どうしの関税引下げの約束)の税率は条約の特別規定として法律上の税率に優先しうる。ただし、輸入する側が原産地の手続を踏まなければ、その税率は自動的には適用されない。同じ商品を同じ国から輸入しても、手続を知っているかどうかで納める額が変わる。
法的な位置づけ
関税法3条は課税物件を定める規定であり、信書を除く輸入貨物を関税の課税対象とし、その課税の根拠を関税法、関税定率法その他の関税関係法律に置く。同条ただし書は、条約中に関税に関する特別の規定がある場合には当該規定によるとし、EPA 等の協定税率が国内法上の税率に優先しうる法的根拠となっている。
よくある質問 AI による整理
Q1関税の課税物件とは?
関税がかかる対象となる物のことです。関税法3条は、信書を除く輸入貨物を課税物件と定めています。
Q2関税 税率 どこで調べる?
関税法本体には税率はありません。関税定率法の別表(実行関税率表)と関税暫定措置法、各 EPA の譲許表を確認します。税関サイトで検索できます。
Q3信書 関税 かからない?
信書そのものは関税法3条で課税対象から除外されています。ただし信書に同封された品物は別に課税対象となります。
Q4EPA税率 適用 条件は?
対象品目が協定上の原産品であること、そして輸入申告時に原産品申告書等で原産性を申告・証明することが必要です。
Q5個人輸入 関税 計算方法は?
個人使用目的なら、海外小売価格に一定割合を掛けた額が課税価格となり、そこに品目ごとの税率を掛けて計算します。
Q6関税 払いすぎ 返してもらえる?
更正の請求(関税法7条の15)により、原則として輸入許可の日から5年以内なら還付を求められる余地があります。
Q7関税 条約と法律 どっちが優先?
関税法3条ただし書により、条約中に関税の特別規定があるときは条約の規定が優先して適用されます。
Q8副業の輸入 個人使用と申告したら違法?
販売目的なのに個人使用と申告すると過少申告として追徴されうり、悪質な場合は関税ほ脱罪(関税法110条)の問題になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外通販で買っただけなのに、なんで関税がかかるんですか?
関税法3条により、輸入される物は信書を除いて原則すべて関税の対象です。個人使用目的なら課税価格は海外小売価格に一定割合を掛けて計算され、課税価格の合計が1万円以下なら原則免税です。実務のポイント:この免税には例外品目があり、革製品やニット衣類は少額でも課税されうる。何を買うかで結果が変わる(最新の改正状況をご確認ください)
Q2EPA って大企業だけのものじゃないんですか?
違います。関税法3条ただし書は、条約の特別規定を法律上の税率より優先させています。EPA 税率は企業規模を問わず、原産地の要件と手続を満たせば使えます。実務のポイント:小口輸入でも原産品申告で税率が下がる例は多いが、通関業者は依頼されない限り積極的に提案しないことがある。自分から「EPA 使えますか」と聞くだけで状況が変わる
Q3手紙に商品を同封して送ったら、関税はかからないんですか?
かかります。関税法3条が除外しているのは信書そのもので、同封された品物は別に課税対象になります。信書とは特定の受取人に意思や事実を伝える文書のことです(郵便法4条2項)。実務のポイント:同封物を申告せずに送ると、無申告輸入として関税法違反を問われるリスクがある。「手紙だから」は税関に対して何の盾にもならない
Q4去年までEPA税率を使ってなかった分、今からでも取り戻せますか?
更正の請求(関税法7条の15)により、輸入許可の日から原則5年以内であれば、払い過ぎた関税の還付を求められる余地があります。ただし原産品であることを事後に証明できる資料が必要で、協定ごとに事後適用の可否や条件が異なります。実務のポイント:過去の仕入れ先に今から原産地資料を出してもらうのは難しいことが多い。取り戻せるかどうかは、当時の資料が残っているかでほぼ決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「関税は税関が決めて請求してくるもの」と思われがちだが、商業輸入の多くは申告納税方式(輸入者が自分で税額を計算して申告する方式、関税法7条)である。税額計算の責任は輸入者自身にあり、税関が見逃しても後から追徴されうる
- EPA の低い税率は知っていても、それが「申請しなければ適用されない権利」であることの重さを知らない輸入者は多い。原産品であることを申告・証明しなければ一般の税率が適用される。何年も払い過ぎたまま気付かない中小企業は珍しくない
- 「関税はいくらかかるか」を関税法の中で探すこと自体が遠回りである。関税法3条は課税の根拠と入口を示すだけで、具体的な税率は関税定率法の別表、関税暫定措置法、そして各条約に分散している。探す場所を間違えると、正しい答えにはたどり着けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 関税法3条:何に関税を課すか(課税物件) | 関税法6条:誰が納めるか(納税義務者) 関税法7条:どう税額を確定するか(申告納税方式) |
| 輸入者にとっての意味 | 信書以外の輸入品は原則課税、条約税率が優先しうる | 原則として貨物を輸入する者が納税義務を負う 輸入者自身が税額を計算して申告する責任を負う |
| 見落としやすい点 | 税率は本法ではなく関税定率法・暫定措置法・条約にある | 代理で輸入手続をしても納税義務者の特定が問題になる 税関が見逃しても後から更正・追徴されうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も関税を輸入貨物に課す輸入税と定義し、税率は海関進口税則に委ねる二層構造で、日本と同型である。
韓国も「輸入物品には関税を課する」と定め、課税物件を輸入物品とする構成は日本とほぼ同じである。
ドイツでは関税は EU の専属権限に属し、国内法ではなく EU 関税法典と共通関税率表により課税される点が日本と大きく異なる。
米国は統一関税率表(HTSUS)で税率を定め、FTA による特恵税率も原産地要件の充足と申告を前提とする点で日本と共通する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外通販で買ったスニーカーが届き、配達員に「関税・消費税3,200円」と言われた。明細を見ると、課税価格は支払額そのものではなく、個人使用目的の場合は海外小売価格に一定の割合を掛けた額で計算されるはずである。請求額が妥当か、まず課税価格の根拠を確かめる
- もしベトナムから雑貨を輸入している小さなセレクトショップが、これまで二年間ずっと一般税率で関税を払っていたとしたら? 日本とベトナムの間には複数の EPA があり、原産品であることが証明できれば税率が下がった可能性がある。過去分も、更正の請求(払い過ぎた税金の返還を求める手続)が可能な期間内なら取り戻せる余地がある
- あなたは副業で中国から仕入れた商品をメルカリで売っている。個人輸入のつもりで「自分用」と申告していたが、実態は販売目的だった。個人使用と商業輸入では課税価格の計算方法が違い、差額分は過少申告として追徴され、悪質と判断されれば関税ほ脱罪(関税法110条)の問題にもなりうる
- 海外の友人から手紙と一緒に小さな贈り物が届いた。封筒の中の手紙そのものに関税はかからないが、同封された品物は別。「手紙に同封すれば課税されない」は通用しない
- 輸入した商品に関税が課された通知を受け取った。納得できない場合、再調査の請求や審査請求には原則3か月の期限がある。「あとで考えよう」と引き出しにしまった通知書は、3か月後には争えない紙になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 課税通知や配送業者の立替請求を受けたら、課税価格・品目分類・適用税率の内訳を確認する2. 個人使用なのに商業扱いされていないか、少額免税の対象品目か否かを確認する3. 納得できなければ税関に問い合わせ、処分に不服があれば再調査の請求(関税法89条)または審査請求を検討する4. 払い過ぎに気付いたら、更正の請求(関税法7条の15)が可能か期間を確認する
訴えられた側:1. 税関から申告内容について照会や調査を受けたら、インボイス・契約書・送金記録・原産地資料を整理して提出できる状態にする2. 過少申告に自分で気付いた場合、税関の調査通知前に修正申告すれば加算税が軽減されうる3. 故意の虚偽申告を疑われている場合は、刑事手続に進む可能性があるため、関税実務に通じた弁護士や通関業者に早期に相談する
時効(請求できる期限):処分への不服申立ては、処分を知った日の翌日から原則3か月以内(関税法89条、行政不服審査法)。更正の請求は輸入許可の日から原則5年以内(関税法7条の15)。税関による更正・決定の期間は法定納期限等から原則5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年(関税法14条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(租税法律主義):関税法3条は、憲法84条の租税法律主義を関税について具体化した規定であり、課税物件と課税根拠を法律に置くことで、税関の裁量による課税を排除する趣旨と解される。
通説(条約優先):ただし書は、憲法98条2項の条約誠実遵守を受け、WTO 協定や EPA で約束した関税上の特別規定を国内法の税率に優先させる根拠規定と理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:旧関税法を全部改正して現行関税法を制定。輸入貨物(信書を除く)を課税物件とし、条約の特別規定を優先させる本条が置かれた。
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