自衛隊法 第37条(隊員の昇任、降任及び転任)
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- 隊員の昇任及び転任(自衛官にあつては、昇任)は、隊員の幹部職への任命に該当するものを除き、人事評価に基づき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める能力及び適性を有すると認められる者の中から行うものとする。
- 一自衛官任命しようとする階級において求められる能力
- 二自衛官以外の隊員任命しようとする官職の属する職制上の段階の標準的な官職に係る標準職務遂行能力及び当該任命しようとする官職についての適性
- 2.隊員を降任させる場合(隊員の幹部職への任命に該当する場合を除く。)は、懲戒処分による場合を除き、人事評価に基づき、当該隊員が、前項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める能力及び適性を有すると認められる階級又は官職に任命するものとする。
- 3.国際機関又は民間企業に派遣されていたことその他の事情により、人事評価が行われていない隊員の昇任、降任又は転任(自衛官にあつては、昇任又は降任)については、隊員の幹部職への任命に該当するものを除き、前二項の規定にかかわらず、人事評価以外の能力の実証に基づき、第一項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める能力及び適性を判断して行うことができる。
- 4.前三項に定めるもののほか、隊員の昇任、降任及び転任(自衛官にあつては、昇任及び降任)の方法及び手続に関し必要な事項は、防衛省令で定める。
この条文の基本情報
隊員の昇任、降任及び転任とは何ですか?
定義隊員の昇任、降任及び転任とは、自衛隊法第37条に定められた規定で、「隊員の昇任及び転任(自衛官にあつては、昇任)は、隊員の幹部職への任命に該当するものを除き、人事評価に基づき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める能力及び…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第37条(隊員の昇任、降任及び転任)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第37条の条文原文は「隊員の昇任及び転任(自衛官にあつては、昇任)は、隊員の幹部職への任命に該当するものを除き、人事評価に基づき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める能力及び…」で始まります。
- 自衛隊法第37条は第二節 任免に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第37条の前の条は自衛隊法第36条の8です。
- 自衛隊法第37条の次の条は自衛隊法第38条です。
- 自衛隊法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法37条は、隊員の昇任・転任を人事評価に基づき、自衛官は任命しようとする階級に求められる能力で選ぶと定める。懲戒以外の降任も人事評価に基づく。
Q · 自衛官の昇任って、結局何で決まるの?
人事評価の記録が基準。年次や上官の好みではない
自衛隊法37条1項により、隊員の昇任は、幹部職への任命を除き、人事評価に基づいて行われます。自衛官は任命しようとする階級に求められる能力、自衛官以外の隊員は標準職務遂行能力と適性が物差しです。懲戒以外の降任も同じく人事評価に基づきます(2項)。ただし、降任の理由そのものには42条の分限事由が必要です。国際機関や民間企業への派遣などで評価がない期間は、評価以外の能力実証で判断できます(3項)。
解説
自衛官の階級章が一つ増えるかどうかは、法律上ひとつの物差しで決まる。上官の好き嫌いでも入隊年次でもない。「人事評価」である。自衛隊法37条は、昇任と転任を人事評価に基づいて行うと定める。自衛官の場合、本条の対象は昇任だけである。選ぶ基準は、自衛官なら目指す階級に求められる能力、事務官・技官など自衛官以外の隊員なら、その官職の段階に求められる標準職務遂行能力(その役職の標準的な仕事をこなす力)と適性である。つまり、あなたの評価記録がそのまま昇任の土俵になる。降任も同じ理屈で動く。懲戒による場合を除けば、評価に照らして能力に見合う階級や官職へ移す形をとる。ただし、降任させる理由そのものには42条の分限事由(勤務実績不良など、本人の意に反して身分を動かせる法定の理由)が必要である。37条が決めているのは、あくまで「どう選ぶか」である。国際機関や民間企業に派遣されていて評価がない期間は、評価以外の方法で能力を確かめて判断できる。評価面談を形式的な行事と思って流してきた人ほど、昇任の時期に差をつけられる。
法的な位置づけ
自衛隊法37条は、隊員の昇任・降任・転任の基準を定める規定である。幹部職への任命を除き、人事評価に基づいて、自衛官については任命しようとする階級に求められる能力、自衛官以外の隊員については標準職務遂行能力及び適性を有する者の中から選ぶ。人事評価のない派遣者には評価以外の能力実証による判断を認め、細目は防衛省令に委ねる。
手順
- 1.期首に目標と達成基準を文書化する 期首の目標設定面談で、今期の業務目標と達成基準を評価者と文書で共有する。期末評価の土台を自分で作っておく
- 2.期中の実績を日付入りで記録する 担当業務・成果・指導を受けた内容を日付入りで残す。派遣中なら派遣先上長の所見や表彰も保管する
- 3.自分の人事評価記録を開示請求する 評価に疑問があれば、個人情報保護法に基づき保有個人情報の開示請求を行い、評価の根拠を確認する
- 4.苦情申出・審査請求を検討する 評価への不服は部内の苦情相談・苦情申出窓口へ。分限降任などの不利益処分を受けたら、処分説明書を確認のうえ期限内に審査請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1自衛官の昇任基準とは?
自衛隊法37条により、人事評価に基づき、任命しようとする階級に求められる能力を有すると認められる者の中から昇任させます。
Q2自衛隊の人事評価はいつ行われる?
評価期ごとに期首の目標設定と期末の評価面談が行われるのが一般的です。具体的な時期や方法は防衛省令・訓令などの運用で定められます。
Q3自衛官の分限降任とは?
懲戒ではなく、勤務実績不良など42条の分限事由に基づいて本人の意に反して階級を下げる措置です。どの階級に就けるかは37条2項により人事評価に基づきます。
Q4自衛隊 昇任 年功序列 なの?
法律上の基準は年次ではなく人事評価です。実務上、昇任に必要な在級年数などの要件が設けられることはありますが、選抜の物差しは評価と能力です。
Q5自衛隊の人事評価 開示請求 できる?
自分の人事評価記録は保有個人情報に当たり、個人情報保護法76条に基づく開示請求の余地があります。一部不開示になる可能性はあります。
Q6防衛省事務官の昇任基準は?
自衛官以外の隊員は、任命しようとする官職の段階の標準職務遂行能力と、その官職への適性を有するかで判断されます(37条1項2号)。
Q7PKO派遣中 昇任 どうなる?
国際機関等への派遣で人事評価がない場合、37条3項により評価以外の能力の実証に基づいて昇任を判断できます。派遣で昇任が止まるとは限りません。
Q8自衛隊法37条 幹部職 とは?
事務次官・局長級など内閣の一元管理の対象となる上位官職を指し、三尉以上の「幹部自衛官」とは別概念です。幹部職への任命は本条の対象外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1同期より昇任が遅れたんですが、理由って教えてもらえるんですか?
37条により、昇任は人事評価に基づいて行われる。昇任しなかったこと自体を処分として争うのは一般に難しい。一方で、自分の評価記録は保有個人情報として開示請求できる余地がある(個人情報保護法76条)。実務のポイント:理由を口頭で尋ねると「総合的判断」とかわされやすい。評価の記録そのものを請求すると、話がぐっと具体的になる
Q2懲戒処分を受けたわけでもないのに、降任ってありえるんですか?
ありうる。37条2項は懲戒以外の降任を前提にしており、理由としては42条の分限事由(勤務実績不良など)が必要になる。そのうえで、評価に照らして能力に見合う階級や官職に任命する形をとる。実務のポイント:分限降任で実際に争点になるのは、たいてい数期分の評価記録である。低評価を面談で黙って受け入れ続けると、その記録がそのまま降任の根拠に使われる
Q3海外派遣に行くと、その間の昇任は止まっちゃうんですか?
止まるとは限らない。37条3項は、国際機関や民間企業に派遣されていて人事評価がない隊員について、評価以外の能力の実証に基づいて昇任させることを認めている。実務のポイント:派遣中の働きぶりを示す材料(派遣先の上長の所見、任務の成果、表彰など)を自分で保管しておくと、帰国後の判断で材料として効く。何も残していないと、評価の空白をそのまま空白として扱われる
Q4上官が明らかに嫌がらせで低評価をつけてきます。どうすれば?
評価が37条の昇任基準に直結する以上、恣意的な評価は放置できない。部内の苦情申出と、ハラスメント相談窓口への申告を並行して進めるのが基本である。実務のポイント:「評価が不当だ」という主張だけでは通りにくい。「評価の根拠とされた事実が存在しない」という形に落とし込むと、相手は反証を迫られる。日付入りの業務記録が最大の武器になる
間違えやすい点 AI による整理
- 条文の「幹部職への任命を除き」を読んで、三尉以上のいわゆる幹部自衛官への昇任は対象外だと考える人がいる。そもそもその読み方が誤っている。条文の「幹部職」は、事務次官や局長級など、内閣の一元管理の対象となる上位の官職を指す概念であり、「幹部自衛官」とは別物である。一尉から三佐への昇任も、本条の人事評価ルールの内側にある
- 降任は懲戒処分でしか起きないと思っていないか。実際には、懲戒ではない降任(分限降任)も存在する。危ないのはその仕組みである。降任させる側が根拠として持ち出すのは、過去数期分の人事評価の記録だ。面談で黙って受け入れた低評価が、数年後に降任の証拠として積み上がっていることがある
- 隊員の側から見れば、同期に昇任で遅れることははっきりした不利益である。しかし法律の目から見ると、昇任させないことは原則として不利益処分(本人の意に反して地位を下げる役所の決定)に当たらず、審査請求で直接争うのは一般に難しい。この落差を知らずに「処分の取消し」で闘おうとすると空振りに終わる。闘う場所は、評価そのものに対する苦情申出や、評価記録の開示のほうにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 37条:昇任・降任・転任を「どう選ぶか」(人事評価に基づく基準) | 42条:本人の意に反する降任・免職の「理由」(分限事由) 46条:懲戒処分(懲戒としての降任を含む) |
| 降任の性質 | 懲戒以外の降任の任命先を評価で決める | 勤務実績不良などを理由とする分限降任 規律違反への制裁としての降任 |
| 判断材料 | 人事評価(評価がなければ能力の実証) | 法定の分限事由の該当性 懲戒事由となる非違行為 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では軍人の晉任は任官条例、文職の昇遷は公務人員陞遷法が規律し、日本のように一つの条文で軍・文職をまとめて扱う構造ではない
ドイツは兵士の任命・起用を適性・能力・業績(Eignung, Befähigung, Leistung)に基づかせる原則を明文化しており、能力実証主義の発想が共通する
米国は選考委員会(promotion board)による競争的選抜を法定し、評価記録を審査する点で日本の評価重視と方向性が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 期末の評価面談で、上官から「今期は中位だな」とだけ告げられた。曹への昇任選考は来月である。具体的な根拠を聞き返さずに面談を終えれば、その一言が記録として残り、選考の材料になる。評価者の所見に反論したいなら、残された時間は数週間しかない
- 国連の司令部要員として2年間海外に派遣されていたら、その間の昇任はどうなる? 派遣先で日本式の人事評価は行われない。そこで37条3項が、評価以外の方法で能力を確かめて昇任させる道を用意している。派遣は「昇任が止まる期間」とは限らない
- あなたが中隊長として部下を評価する側に立ったとする。反抗的に見える部下を、根拠を記録しないまま最低ランクにした。評価が昇任や降任に直結する以上、その評価は後で苦情申出や審査請求、パワハラの申告で掘り返される。所見欄に事実を書いていない評価者ほど、自分が説明を求められる
- 防衛省の事務官として採用され、係長級を目指している。物差しは「標準職務遂行能力」と「適性」の二つである。試験の点数だけでは決まらない
- 懲戒処分を受けた覚えはないのに、勤務実績不良を理由に降任の内示を受けた。懲戒ではない降任は実際にありうる。問われるのは、42条の分限事由があるかどうか、そして人事評価の記録がそれを裏付けているかどうかである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不当な低評価や降任の内示を受けたら、まず日時・面談内容・評価者の発言をメモに残す2. 自分の人事評価記録について、個人情報保護法に基づく開示請求を検討する3. 評価に不服があれば、部内の人事評価に関する苦情相談・苦情申出の窓口を使う(具体的な手続は訓令などの最新の運用をご確認ください) 4. 分限降任などの不利益処分を受けたら、処分説明書を確認したうえで審査請求を検討する。パワハラが背景にあるなら、ハラスメント相談窓口にも並行して申告する
訴えられた側:1. 評価者の立場なら、所見は印象ではなく具体的な事実(日付、業務、結果)で書く2. 期首に部下と目標と基準を文書で共有し、期中にも指導の記録を残す3. 降任を検討する人事担当者は、42条の分限事由を満たすかどうかと、評価記録で裏付けられるかどうかを別々に確認する。37条は選び方の基準であって、降任の理由そのものではない4. 苦情申出や審査請求を受けたら、評価の根拠資料を早い段階で整理する
時効(請求できる期限):37条自体に特定の期限はない。ただし分限降任などの不利益処分を争う場合、審査請求は原則として処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条の一般原則。自衛隊法上の特則の有無は最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)
- 自衛隊法 第35条任用の根本基準、能力実証主義(現行効力を要確認)
- 自衛隊法 第42条本人の意に反する降任・免職の分限事由
- 自衛隊法 第46条懲戒処分としての降任、本条2項の除外対象
- 自衛隊法 第49条不利益処分に対する審査請求(現行効力を要確認)
- 国家公務員法 第58条一般職の昇任・降任・転任の同旨規定
- 個人情報の保護に関する法律 第76条自己の人事評価記録の開示請求の根拠
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