自衛隊法 第65条の2(他の隊員についての依頼等の規制)
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- 隊員は、営利企業等(営利企業及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人を除く。)をいう。以下同じ。)に対し、他の隊員をその離職後に、若しくは隊員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人(当該営利企業等に財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。)を支配されている法人として政令で定めるものをいう。以下同じ。)の地位に就かせることを目的として、当該隊員若しくは隊員であつた者に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、又は当該隊員をその離職後に、若しくは隊員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、若しくは依頼してはならない。
- 2.前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
- 一陸上幕僚監部、海上幕僚監部若しくは航空幕僚監部又は陸上自衛隊、海上自衛隊若しくは航空自衛隊の部隊若しくは機関に置かれる組織であつて第六十五条の十第一項に規定する就職の援助に関する事務を処理するものに属する隊員のうちから防衛大臣が指定する者が若年定年等隊員(次のイからハまでのいずれかに該当する隊員をいう。以下同じ。)に係る当該就職の援助を目的として行う場合
- 一定年が年齢六十五年に満たないとされている自衛官(防衛省職員給与法別表第二の陸将、海将及び空将の欄並びに陸将補、海将補及び空将補の(一)欄又は(二)欄の適用を受ける自衛官を除く。)
- 二第三十六条の規定により任用期間を定めて任用された自衛官
- 三第四十五条の二第一項の規定により採用された自衛官で、同項の任期又は同条第二項の規定により更新された任期の末日の年齢が六十五年に達していないもの(定年に達した日の翌日に防衛省職員給与法別表第二の陸将、海将及び空将の欄並びに陸将補、海将補及び空将補の(一)欄又は(二)欄の適用を受ける自衛官を除く。)
- 二退職手当通算予定隊員を退職手当通算法人の地位に就かせることを目的として行う場合
- 3.前項第二号の「退職手当通算法人」とは、独立行政法人(独立行政法人通則法第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)その他特別の法律により設立された法人でその業務が国の事務又は事業と密接な関連を有するもののうち政令で定めるもの(退職手当(これに相当する給付を含む。)に関する規程において、隊員が任命権者の要請に応じ、引き続いて当該法人の役員又は当該法人に使用される者となつた場合に、隊員としての勤続期間を当該法人の役員又は当該法人に使用される者としての勤続期間に通算することと定めている法人に限る。)をいう。
- 4.第二項第二号の「退職手当通算予定隊員」とは、任命権者の要請に応じ、引き続いて退職手当通算法人(前項に規定する退職手当通算法人をいう。以下同じ。)の役員又は退職手当通算法人に使用される者となるため退職することとなる隊員であつて、当該退職手当通算法人に在職した後、特別の事情がない限り引き続いて選考による採用が予定されている者のうち政令で定めるものをいう。
この条文の基本情報
他の隊員についての依頼等の規制とは何ですか?
定義他の隊員についての依頼等の規制とは、自衛隊法第65条の2に定められた規定で、「隊員は、営利企業等(営利企業及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第65条の2(他の隊員についての依頼等の規制)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第65条の2の条文原文は「隊員は、営利企業等(営利企業及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定…」で始まります。
- 自衛隊法第65条の2は第一款 離職後の就職に関する規制に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第65条の2の前の条は自衛隊法第65条です。
- 自衛隊法第65条の2の次の条は自衛隊法第65条の3です。
- 自衛隊法第65条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第65条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第65条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/65_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法65条の2は、隊員が営利企業等に対し、他の隊員やOBの再就職を目的とした情報提供、ポスト情報の依頼、採用の要求・依頼を禁じ、援護担当者等だけを例外とする。
Q · 自衛官が後輩の再就職を知り合いの会社に頼むのは違法?
原則違法。例外は大臣指定の援護担当者などに限られる
自衛隊法65条の2第1項により、隊員は営利企業等に対し、他の隊員や元隊員を就職させる目的で、その人の情報を提供すること、ポストの情報を問い合わせること、採用を要求・依頼することが禁止されています。善意かどうかや階級は関係ありません。例外は、防衛大臣が指定した援護担当者が若年定年等隊員の就職援助として行う場合(2項1号)と、退職手当通算法人への就職の場合(2項2号)だけです。違反は懲戒処分の対象になりえます。
解説
同じ部隊の先輩が防衛関連メーカーの人事担当に「うちの○○、来年定年だからよろしく」と電話を一本かける。自衛隊の中では昔からありそうな話だが、自衛隊法65条の2はこの電話を禁止している。禁止されるのは次の三つである。①離職予定の同僚や元隊員を企業に就職させる目的で、その人の情報を企業に渡すこと。②企業に対し、ポストの空き状況などを教えてほしいと頼むこと。③採用そのものを要求したり依頼したりすること。本人のために善意でやったかどうかは関係ない。規制の相手には株式会社だけでなく公益法人なども入り、国・地方公共団体・行政執行法人などだけが外れる。例外は二つしかない。一つは、防衛大臣が指定した援護担当者が、若年定年等隊員(定年が一般の公務員より早い隊員や任期制自衛官など)の就職を支援する場合。もう一つは、任命権者の要請で退職手当通算法人へ移る場合である。つまり再就職の支援は、個人の人脈ではなく公式の窓口だけを通す仕組みになっている。この線を知っているかどうかで、あなたが「面倒見のいい先輩」になるか「懲戒処分の対象者」になるかが分かれる。
法的な位置づけ
自衛隊法65条の2は、他の隊員の再就職に関する依頼等の規制を定める規定である。隊員が営利企業等に対し、他の隊員または元隊員を当該企業やその子法人の地位に就かせる目的で行う情報提供、地位情報の提供依頼、就職の要求・依頼を禁止し、防衛大臣指定の援護担当者による若年定年等隊員の就職援助および退職手当通算法人への就職を適用除外とする。
よくある質問 AI による整理
Q1自衛隊法65条の2とは?
隊員が企業に対し、同僚や元隊員の再就職を働きかけることを禁止する規定です。情報提供、ポスト情報の問い合わせ、採用の要求・依頼の三類型が対象です。
Q2自衛隊の天下り規制は誰が対象?
主語は「隊員」で、階級を問いません。幹部だけでなく曹士も対象です。規制を受ける相手方は営利企業のほか、国・地方公共団体等を除く法人も含まれます。
Q3自衛官 再就職 口利き 違法?
企業に対して採用を依頼したり、経歴情報を渡したりすれば、本条違反となりえます。採用が実際に決まったかどうかは問われません。
Q4自衛隊の就職援護とはどんな制度?
若年定年や任期制で早く退職する隊員のため、組織として再就職を支援する制度です。本条2項1号は、防衛大臣指定の援護担当者による援助を例外としています。
Q5若年定年等隊員とは?
一般の公務員より定年が早い隊員や任期制自衛官など、法律が定める類型に当たる隊員です。本条の援護例外は、この若年定年等隊員の就職援助に限られます。
Q6退職手当通算法人とは何ですか?
独立行政法人などのうち政令で定める法人で、任命権者の要請で移った隊員の勤続期間を通算する退職手当規程を持つものです(本条3項)。
Q7自衛隊法65条の2に違反したらどうなる?
本条違反は職務上の義務違反として、自衛隊法46条に基づく懲戒処分の対象になりえます。具体的な処分は事案ごとに判断されます。
Q8公益法人への就職あっせんも禁止?
禁止対象になりえます。「営利企業等」には営利企業以外の法人も含まれ、除外されるのは国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人、特定地方独立行政法人です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1退職する後輩に、知り合いの会社の求人情報を教えるだけでもアウトなんですか?
後輩に求人情報を伝えるだけなら、本条が直接禁止している類型ではない。本条が禁止するのは、企業に対して後輩の情報を渡すこと、企業にポスト情報を問い合わせること、採用を要求・依頼することである(65条の2第1項)。実務のポイント:問題になりやすいのは、求人を教えた後に「会社にも一声かけておく」と動く段階である。善意の口利きのつもりが、この一歩で規制の対象に変わる
Q2自衛隊って定年が早いのに、再就職の世話を禁止したら困る人が出ませんか?
その問題に対応するのが2項1号の例外である。防衛大臣が指定した援護担当者は、若年定年等隊員の就職援助を目的とする場合、企業への情報提供や依頼をしてよい。援助の事務は65条の10に根拠がある。実務のポイント:規制の狙いは支援をなくすことではなく、支援の経路を公式窓口に一本化して、記録が残り監視できる形にすることである
Q3OBが会社から現役に「誰かいい人いない?」と聞いてくるのは、OB側の問題ですか?
再就職した元隊員が現役隊員に働きかける行為は、別の条文(65条の4、再就職者による依頼等の規制)で扱われる。本条は現役隊員側が企業に働きかける行為を対象とする。実務のポイント:OBからの問い合わせに現役が応じて同僚の情報を渡せば、今度は現役側が本条違反になりうる。問い合わせが来た時点で援護窓口に回すのが安全である
間違えやすい点 AI による整理
- 「採用を頼まなければ大丈夫、経歴を紹介しただけだ」と考えるのは誤りである。本条は採用の要求・依頼だけでなく、就職させる目的での隊員情報の提供や、企業へのポスト情報の問い合わせまで禁止している。規制のラインは、あなたが思っているよりずっと手前に引かれている
- 口利きの問題を「本人が得をするかどうか」で考えがちだが、法律は別の角度から見ている。見ているのは、現役隊員の立場が企業に圧力として働き、調達や契約の公正さが歪むリスクである。あなたの目には後輩思いの親切でも、法律の目には現職の影響力を使った働きかけに映る。この見え方の違いが、懲戒の場であなたを追い詰める
- 「天下り規制は幹部や背広組の話で、曹士には関係ない」という前提そのものが誤っている。本条の主語は「隊員」であり、階級は問わない。さらに若年定年や任期制で早く退職する隊員が多い組織だからこそ、例外として公式の援護制度が法律に書き込まれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制される行為 | 65条の2:他の隊員・元隊員の再就職のための情報提供、地位情報の依頼、就職の要求・依頼 | 65条の3:在職中の隊員自身による利害関係企業等への求職 65条の4:再就職した元隊員による現役隊員への依頼等 |
| 行為の主体 | 現役の隊員(階級を問わない) | 現役の隊員(自分の再就職) 営利企業等に再就職した元隊員 |
| 主な例外 | 大臣指定の援護担当者による若年定年等隊員の就職援助、退職手当通算法人への就職 | 条文所定の適用除外(詳細は同条を確認) 条文所定の適用除外(詳細は同条を確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後一定期間、職務と直接関連する営利事業への就任を制限する方式が中心で、現職による他人の就職あっせんを類型化して禁止する日本型とは設計が異なる
韓国は退職公職者の就業審査制度を中心に、一定規模以上の企業への就業を制限する
ドイツは退職した職業軍人等が退職後の活動を届け出る義務を課し、公務上の利益を害するおそれがある場合に禁止できる
米国は元職員による政府への働きかけを刑事法で制限するリボルビングドア規制が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし定年間近の部下に「知り合いの会社に口をきいてやるよ」と言って、その会社の役員に部下の経歴書をメールで送ったら、どうなる? 採用が決まっても決まらなくても、情報を渡した時点で本条の「情報提供」に当たりうる
- あなたは装備品メーカーの人事部で働いている。現役の幹部自衛官から「来春退職する同期を顧問として迎えてほしい」と頼まれた。依頼した側は本条違反になりうる。応じた会社側も、入札や契約の場面でその経緯を問われるおそれがある
- 援護担当でもない同僚が、懇親会で取引先に「うちの若いのを採ってやってくれ」と頼んだ。短い一言でも「依頼」に当たる
- あと二週間で退職する任期制自衛官の後輩が就職先を決めかねている。あなたにできるのは、個人の伝手を使うことではなく、部隊の援護担当窓口へ後輩をつなぐことである。窓口を通せば本条2項1号の例外に入り、あなたが自分で動けば規制の対象になる
- OB会の幹事として、退職予定者の名簿を協賛企業に配ろうとしている。名簿を渡す目的が「就職させるため」と認定されれば、情報提供の禁止にかかる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 上官や同僚から「口をきいてやる」と言われても、自分の経歴書を個人ルートで企業に出すことに同意しない。部隊の援護担当窓口を利用したいとはっきり伝える2. 企業の担当者であれば、現役隊員からの採用依頼や情報提供は、日時・相手・内容をメモに残し、公式窓口を通すよう書面で回答する3. 断ったことで不利益な扱いを受けたら、防衛省内の相談窓口や監察部門に記録を持って相談する
訴えられた側:1. 自分が企業に渡した情報、依頼した内容、やり取りの日時をすべて時系列で整理する2. 自分が大臣指定の援護担当者だったか、相手が若年定年等隊員だったか、退職手当通算法人への要請だったかを確認し、2項の例外に当たるかを検討する3. 「就職させる目的」がなかった事情(単なる近況報告、業務上の連絡など)があれば、客観的な資料で示す4. 懲戒手続(自衛隊法46条)では弁明の機会を必ず使い、必要なら弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。懲戒処分(自衛隊法46条)についても法律上の時効期間は定められていないため、在職中であれば発覚が何年後でも処分対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)
- 自衛隊法 第65条の3在職中の求職の規制、自己の再就職版
- 自衛隊法 第65条の4再就職者による現役への働きかけ規制
- 自衛隊法 第65条の10就職の援助、2項1号例外の前提
- 自衛隊法 第46条懲戒処分、違反時の制裁根拠
- 国家公務員法 第106条の2一般職の同種規制、本条の対応規定
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