自衛隊法 第70条(防衛招集、国民保護等招集及び災害招集)
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- 防衛大臣は、次の各号に掲げる場合には、内閣総理大臣の承認を得て、予備自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。
- 一第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられた場合又は事態が緊迫し、同項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、必要があると認めるとき防衛招集命令書による防衛招集命令
- 二第七十七条の四の規定により国民の保護のための措置(武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成十六年法律第百十二号)第二条第三項に規定する国民の保護のための措置をいい、治安の維持に係るものを除く。以下同じ。)又は緊急対処保護措置(同法第百七十二条第一項に規定する緊急対処保護措置をいい、治安の維持に係るものを除く。以下同じ。)を実施するため部隊等を派遣する場合において、特に必要があると認めるとき国民保護等招集命令書による国民保護等招集命令
- 三第八十三条第二項の規定により部隊等を救援のため派遣する場合において、特に必要があると認めるとき災害招集命令書による災害招集命令
- 2.前項各号の招集命令を受けた予備自衛官は、指定の日時に、指定の場所に出頭して、招集に応じなければならない。
- 3.第一項各号の招集命令により招集された予備自衛官は、辞令を発せられることなく、招集に応じて出頭した日をもつて、現に指定されている階級の自衛官となるものとする。この場合において、当該自衛官の員数は、防衛省の職員の定員外とする。
- 4.前項本文の場合においては、当該自衛官の任用期間は、第三十六条の規定にかかわらず、その者の予備自衛官としての任用期間によるものとし、当該自衛官については、第四十五条第一項の定年に関する規定は、適用しない。
- 5.第一項各号の規定による招集命令を受けた予備自衛官が心身の故障その他真にやむを得ない事由により指定の日時に、指定の場所に出頭することができない旨を申し出た場合又は招集に応じて出頭した予備自衛官についてこれらの事由があると認める場合においては、防衛大臣は、政令で定めるところにより、招集命令を取り消し、又は招集を猶予し、若しくは解除することができる。
- 6.防衛大臣は、第一項各号の規定による招集命令を受け、第三項の規定により自衛官となつた者について、招集の必要がなくなつた場合には、速やかに、招集を解除しなければならない。
- 7.前二項の規定により招集を解除された自衛官は、次項の規定による招集命令を受けた場合又は第九項に該当する場合を除き、辞令を発せられることなく、招集の解除の日の翌日をもつて予備自衛官となり、招集の解除の日の当該自衛官の階級を指定されたものとする。
- 8.防衛大臣は、第六項の規定により招集を解除する場合において、新たに第一項各号に掲げる場合に該当するときは、内閣総理大臣の承認を得て、当該自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。この場合において、当該招集命令を受けた自衛官は、同項各号の規定による招集命令を受け、第三項の規定により自衛官となつたものとする。
- 9.第六十八条第三項の規定により任用期間が延長されていた自衛官が招集を解除された場合においては、招集の解除の日をもつて予備自衛官の任用期間が満了したものとする。
この条文の基本情報
防衛招集、国民保護等招集及び災害招集とは何ですか?
定義防衛招集、国民保護等招集及び災害招集とは、自衛隊法第70条に定められた規定で、「防衛大臣は、次の各号に掲げる場合には、内閣総理大臣の承認を得て、予備自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第70条(防衛招集、国民保護等招集及び災害招集)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第70条の条文原文は「防衛大臣は、次の各号に掲げる場合には、内閣総理大臣の承認を得て、予備自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。」で始まります。
- 自衛隊法第70条は第一款 予備自衛官に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第70条の前の条は自衛隊法第69条の2です。
- 自衛隊法第70条の次の条は自衛隊法第71条です。
- 自衛隊法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第70条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/70
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法70条は、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て予備自衛官に招集命令を出せると定める。命令を受けた者は出頭義務を負い、出頭日に自衛官となる。
Q · 予備自衛官に招集命令が来たら、必ず出頭しないといけないの?
原則は出頭義務あり。やむを得ない事由なら取消・猶予を申出可
自衛隊法70条2項により、招集命令を受けた予備自衛官は指定の日時・場所に出頭して招集に応じなければなりません。出頭した日に辞令なく自衛官となります(3項)。ただし心身の故障その他真にやむを得ない事由で出頭できない旨を申し出れば、防衛大臣は政令の定めに従い、招集命令の取消しや招集の猶予ができます(5項)。出頭できない事情があれば、指定日時より前に申し出ることが重要です。
解説
日本に徴兵制はない。だが「有事でも一般人は無関係」と言い切るのは半分だけ正しい。自衛隊法70条は、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て予備自衛官を呼び出す三つの経路を定めている。防衛出動に伴う防衛招集、国民保護のための国民保護等招集、災害派遣に伴う災害招集である。対象は予備自衛官として自ら任用された人だけで、それ以外の市民に招集命令が届くことはない。一方、任用された人には重い効果が生じる。命令を受けたら指定の日時・場所に出頭する義務を負い(2項)、出頭した日に辞令なしで自衛官になる(3項)。平日は会社員、翌日は常勤の自衛官。その切り替えは書類一枚で起きる。とはいえ、逃げ道のない一方通行ではない。心身の故障その他真にやむを得ない事由を申し出れば、大臣は命令の取消し・猶予・解除ができる(5項)。必要がなくなれば速やかに解除しなければならず(6項)、解除の翌日には予備自衛官に戻る(7項)。家族や部下にこの身分を持つ人がいるなら、その人の「明日」が本条で決まる
法的な位置づけ
自衛隊法70条は予備自衛官の招集を定める規定であり、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て防衛招集、国民保護等招集および災害招集の各命令を発する権限と、招集された者の出頭義務、自衛官への身分移行、招集の取消し・猶予・解除ならびに予備自衛官への復帰の手続を規律する。
よくある質問 AI による整理
Q1予備自衛官とは?
普段は民間の仕事をしながら、年に数日の訓練を受け、招集されたときに自衛官として勤務する非常勤の自衛隊員です。元自衛官の志願者と、予備自衛官補の課程を修了した人が任用されます。
Q2災害招集とは何ですか?
自衛隊法83条2項の災害派遣で特に必要があるとき、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て予備自衛官を呼び出す命令です(70条1項3号)。
Q3予備自衛官が招集されたら会社は休める?
出頭は法律上の義務ですが、会社を休む際の扱い(特別休暇・休職・欠勤)は就業規則で決まります。平時のうちに人事と取扱いを書面で決めておくのが安全です。
Q4予備自衛官の招集に応じないと罰則はある?
正当な理由なく招集に応じない場合、自衛隊法の罰則章(119条以下)の処罰対象となり得ます。具体的な要件と刑は現行条文で確認してください。
Q5防衛招集はいつ出される?
76条1項の防衛出動命令が出た場合、または事態が緊迫して防衛出動命令が予測される場合で、必要があると認めるときに発せられます(70条1項1号)。
Q6招集中の給料はどうなる?
出頭した日から自衛官となるため、招集期間中は自衛官として処遇されます。勤務先からの給与の扱いは就業規則や会社の制度によるため、事前確認が必要です。
Q7予備自衛官の災害招集は実際にあった?
平成23年(2011年)の東日本大震災で、予備自衛官への災害招集が初めて実施されたとされています。被災地での給水や物資輸送などに従事しました。
Q8国民保護等招集とは?
77条の4に基づき、国民保護法上の国民の保護のための措置等を実施するため部隊を派遣する場合に、特に必要があるとき予備自衛官を招集する命令です(治安維持を除く)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1予備自衛官じゃない普通の人にも、有事には招集が来るんですか?
来ない。自衛隊法70条の招集対象は予備自衛官に限られ、日本には徴兵制がない。予備自衛官は、元自衛官が志願するか、予備自衛官補として公募を経て教育訓練を修了した人が任用される。実務のポイント:即応予備自衛官は別の条文(75条の4)で招集されるため、ネットで「予備自衛官」の情報を調べるときは、どちらの制度の話かをまず見分ける必要がある
Q2招集が来たけど、親の介護があって行けない。無視したらどうなりますか?
無視は最悪の選択である。70条5項は、心身の故障その他真にやむを得ない事由があれば、申出により防衛大臣が命令を取り消し、または招集を猶予できると定めている。実務のポイント:出頭日前に正式に申し出たか、何も言わずに行かなかったかで、後に「正当な理由」を判断されるときの扱いが大きく変わる。連絡は地方協力本部を通じて速やかに、記録が残る形で行う
Q3招集が終わったら、自衛官のままなんですか?
戻る。必要がなくなれば大臣は速やかに招集を解除しなければならず(6項)、解除の翌日から、解除時の階級で予備自衛官に戻る(7項)。実務のポイント:解除の時点で別の招集事由が生じていれば、いったん戻さずにそのまま新たな招集命令を出せる(8項)。災害派遣から防衛招集へ切れ目なく移ることも、条文上は想定されている
間違えやすい点 AI による整理
- 「有事になれば一般国民も招集される」と恐れる人がいるが、本条の対象は予備自衛官として任用された者に限られる。日本には徴兵制がなく、本条はその者以外の市民に出頭義務を課さない
- 予備自衛官の存在は知っていても、招集後の身分の重さまで知っている人は少ない。出頭した日から自衛官となり、服務規律や罰則の体系に入る。「週末の訓練ボランティア」という感覚のまま命令書を受け取ると、落差に足をすくわれる
- 「招集を断れるか、断れないか」という二択で考えること自体がずれている。条文が用意しているのは拒否権ではなく、真にやむを得ない事由を申し出て取消し・猶予・解除を求める手続である。問うべきは「どの事由を、いつ、誰に申し出るか」だ
- 会社から見れば、社員が一週間抜ける人員上の穴である。一方、法律から見れば、国家の命令に従って出頭義務を果たしている人である。この視点の差を放置したまま不利益に扱うと、労務紛争や企業の評判リスクとして跳ね返ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 70条:予備自衛官を招集する権限と手続 | 76条:自衛隊全体の防衛出動命令 83条:都道府県知事等の要請に基づく災害派遣 |
| 命令の主体と要件 | 防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て発令 | 内閣総理大臣が命じる(国会承認等の手続を伴う) 防衛大臣またはその指定する者が部隊等を派遣 |
| 対象者 | 予備自衛官(任用された者のみ) | 自衛隊の部隊(常勤自衛官) 自衛隊の部隊等 |
| 70条との関係 | 76条・77条の4・83条の発動を前提に招集 | 発令(または予測)が防衛招集の前提 83条2項の派遣が災害招集の前提 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は徴兵制を背景に、後備軍人を動員召集・教育召集などで呼び出す制度を持つ。日本は志願した予備自衛官のみが対象である点で大きく異なる
中国は2022年施行の同法で預備役人員の招集・服役を規律する。国家の動員体制の一部として位置付けられる
米国は予備役(Reserve / National Guard)を現役に召集する権限を連邦法で定める。招集中の雇用保護は USERRA(38 U.S.C. § 4301 ff.)が別途規律しており、日本の雇用保護議論の参照点となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大地震の翌朝、スマホに届いた連絡の先に災害招集命令書がある。あなたは平日に営業を担当する会社員で、同時に予備自衛官でもある。上司にどう伝えるかを考える前に、指定の日時と場所を確認する。2項の出頭義務は、会社の繁忙期を理由に後回しにできるものではない
- 部下が「来週から災害招集で不在になります」と言ってきたら、人事担当のあなたはどう動く? 欠勤扱いにする、評価を下げる、それとなく退職を勧める。どれも、労働契約法や公序良俗の観点から後で争われかねない地雷である
- 招集命令は届いたが、持病が悪化して入院が決まった。出頭日まで、あと二日しかない。黙って行かないのではなく、真にやむを得ない事由として今すぐ申し出る。5項の取消し・猶予は、申し出た人のために用意された制度だからだ
- 元自衛官の父が、退官後も予備自衛官を続けていたと家族は知らなかった。有事の報道が流れた夜、父は「招集が来るかもしれない」とだけ言った
- 予備自衛官補として公募から入った IT エンジニアが招集され、出頭した日から自衛官として勤務する。辞令は出ない。3項により、出頭したその日に、指定されている階級の自衛官になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 招集を理由に解雇・降格・減給などを示唆されたら、日時・発言者・内容をメモし、メールやチャットを保存する2. 招集命令書の写しと出頭記録を手元に残す3. 解雇なら労働契約法16条(解雇権濫用)を根拠に撤回を求め、労働局のあっせんや労働審判を検討する4. 地方協力本部にも相談し、雇用主への説明資料や協力事業所制度の情報を受け取る
訴えられた側:1. 命令書が届いたら、まず指定の日時・場所・招集の種類を確認する2. 疾病・介護などで出頭できない場合は、診断書などの裏付けを添えて直ちに申し出る(5項) 3. 雇用主として社員の招集に直面したら、欠勤扱いや不利益処分を即断せず、就業規則の特別休暇・休職規定を確認する4. 雇用主向けの給付金制度の有無と要件も確認する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。出頭期限は命令書に記載された指定日時で、取消し・猶予の申出はそれより前に行うのが原則である。正当な理由のない不出頭には罰則章(第119条以下)に処罰規定があり、要件と刑期は現行条文を確認すること。招集を理由とする不利益取扱いに対する損害賠償請求には、一般の消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利行使可能時から10年)または不法行為の時効(民法724条)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)前後(要人的検証) 国民保護法の制定に伴い、国民保護等招集が招集類型に加えられたとみられる。改正時期と条文構成の変遷は、人による確認が必要
- 自衛隊法 第76条防衛出動命令、防衛招集の発動要件
- 自衛隊法 第77条の4国民保護等派遣、国民保護等招集の前提
- 自衛隊法 第83条災害派遣、災害招集の前提
- 自衛隊法 第68条予備自衛官の任用期間と延長(9項の前提)
- 自衛隊法 第119条招集不応等の罰則(号・刑期は現行効力を要確認)
- 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律 第2条国民の保護のための措置の定義(通称 国民保護法)
- 労働契約法 第16条招集を理由とする解雇の濫用規制
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