国民健康保険法 第17条(設立)
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- 組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。
- 2.前項の認可の申請は、十五人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者三百人以上の同意を得て行うものとする。
- 3.都道府県知事は、第一項の認可の申請があつた場合においては、あらかじめ、次の各号に定める組合の区分に応じ、当該各号に定める者の意見を聴き、当該認可の申請に係る組合の設立により、当該組合の地区をその区域に含む都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。
- 一その地区が一の都道府県の区域を越えない組合当該組合の地区をその区域に含む市町村の市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)
- 二その地区が二以上の都道府県の区域にまたがる組合当該組合の地区をその区域に含む市町村(第一項の認可の申請を受けた都道府県知事が統括する都道府県内の市町村に限る。)の市町村長及び当該組合の地区をその区域に含む都道府県の都道府県知事(当該認可の申請を受けた都道府県知事を除く。次項において「他の都道府県知事」という。)
- 4.前項の規定により、他の都道府県知事が意見を述べるに当たつては、あらかじめ、当該他の都道府県知事が統括する都道府県内の市町村(第一項の認可の申請に係る組合の地区をその区域に含む市町村に限る。)の市町村長の意見を聴かなければならない。
- 5.組合は、設立の認可を受けた時に成立する。
この条文の基本情報
設立とは何ですか?
定義設立とは、国民健康保険法第17条に定められた規定で、「組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第17条(設立)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第17条の条文原文は「組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。」で始まります。
- 国民健康保険法第17条は第一節 通則に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第17条の前の条は国民健康保険法第16条です。
- 国民健康保険法第17条の次の条は国民健康保険法第18条です。
- 国民健康保険法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法17条は、国保組合の設立に都道府県知事の認可を要すると定める。発起人15人以上、組合員となるべき者300人以上の同意が要件で、既存の国保事業に支障がなければ認可される。
Q · 同業者だけの健康保険、国保組合って今から作れるんですか?
法律上は作れるが、知事の認可が最大の壁になる
国民健康保険法17条により、国保組合を設立するには主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可が必要です。申請は発起人15人以上が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意を得て行います(2項)。ただし知事は、関係市町村長(地区が二以上の都道府県にまたがる場合は他の都道府県知事も)の意見を聴き、当該都道府県及び市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ認可できません(3項)。組合は認可を受けた時に成立します(5項)。
解説
国民健康保険組合、通称「国保組合」という制度がある。医師国保、歯科医師国保、建設国保、食品健保、弁護士国保。同業者が集まって自前の健康保険を作る仕組みだ。あなたが自営業で国保の保険料通知を見て青ざめたことがあるなら、この条文は他人事ではない。市町村の国保は所得に比例して保険料が上がり続けるが、国保組合の多くは所得に関係ない定額制を採る。年収1,500万円の開業医と年収400万円の駆け出しで、保険料が同額ということが起こる。ただし新規設立の門は極端に狭い。発起人15人以上、組合員となるべき者300人以上の同意、そして都道府県知事の認可。さらに知事は市町村長の意見を聴き、既存の国保事業の運営に「支障を及ぼさない」と認めなければ認可できない。高所得の健康な同業者が抜ければ、市町村国保に残るのは低所得者と高齢者。この3項の一文が、事実上の新規設立ストッパーとして機能している。
法的な位置づけ
国民健康保険法17条は、国民健康保険組合の設立認可手続を定める規定である。設立には都道府県知事の認可を要し、発起人15人以上による規約の作成と、組合員となるべき者300人以上の同意が申請の要件となる。知事は関係市町村長等の意見を聴取し、当該都道府県及び市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認める場合に限り認可でき、組合は認可を受けた時に成立する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.業種と地区を確定し、組合の骨格を設計する 13条の「同種の事業又は業務に従事する者」に当たる範囲を確定し、14条の地区をどこまでにするかを決める。地区を一の都道府県内に収めれば意見聴取は市町村長のみで済み、二以上の都道府県にまたがると他県知事とその県内市町村長まで広がる(17条3項2号・4項)
- 2.想定地区の市町村・都道府県と事前協議を行う 17条3項の「国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさない」は知事の実質判断であり、市町村長の意見が事実上の分水嶺になる。申請前に関係市町村の国民健康保険担当課と協議し、想定される懸念点を洗い出す
- 3.発起人15人以上を確保し規約を作成する 発起人15人以上で16条所定の記載事項を満たす規約を作成する。名称、地区、事務所の所在地、組合員の範囲、保険料の賦課方式、給付内容などを定める。保険料方式を定額とするか所得比例とするかはここで決まる
- 4.組合員となるべき者300人以上の同意を集める 17条2項の同意は人数だけでなく、当該業種の従事者であることの裏付けが必要になる。同意書は氏名・事業内容・所在地を記載し、後の審査で加入資格を確認できる形式で収集する
- 5.都道府県知事へ設立認可を申請する 主たる事務所の所在地の都道府県知事に対し、規約、発起人名簿、同意書、収支見込み等を添えて認可申請する。知事は3項に基づき関係市町村長等の意見を聴取したうえで可否を判断する
- 6.認可を受け、組合成立後の体制を立ち上げる 組合は認可を受けた時に成立する(17条5項)。成立後は被保険者証の交付、保険料の賦課徴収、市町村国保からの適用除外手続(6条関係)を同時並行で進める。不認可の場合は理由の開示を求め、地区の再設計か争訟かを比較する
よくある質問 AI による整理
Q1国保組合の設立要件は?
発起人15人以上が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意を得て、主たる事務所の所在地の都道府県知事に認可を申請します(国民健康保険法17条1項・2項)。
Q2国保組合の認可権者は誰ですか?
主たる事務所の所在地の都道府県知事です。知事は関係市町村長の意見を聴いたうえで可否を判断します。地区が二以上の都道府県にまたがる場合は他の都道府県知事の意見も必要です。
Q3国保組合の発起人は15人いれば誰でもいい?
17条2項は人数のみを定めますが、13条により組合は同種の事業・業務に従事する者で組織されるため、発起人も当該業種の従事者であることが前提になります。
Q4国保組合はいつ成立しますか?
設立の認可を受けた時に成立します(17条5項)。設立総会や登記の時点ではなく、知事の認可が効力の発生時点です。
Q5地区が二つの県にまたがる国保組合はどうなりますか?
申請先の知事は域内の関係市町村長に加え、他の都道府県知事の意見も聴きます。その他県知事も事前に自県内の関係市町村長の意見を聴く必要があります(17条3項2号・4項)。
Q6国保組合の設立が認可されないのはなぜですか?
17条3項が、都道府県及び市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ認可してはならないと定めるためです。人数要件を満たしてもここで止まります。
Q7国保組合に加入するにはどうすればいいですか?
まず自分の業種に組合が存在するかを業界団体や都道府県の国民健康保険担当課で確認します。多くの組合は当該業種で事業を行っていることと、地区内に住所または事業所があることを要件とします。
Q8設立認可が不認可になったら争えますか?
不認可は行政処分にあたり、審査請求や取消訴訟の対象になりえます。期間は処分があったことを知った日の翌日から審査請求3か月、取消訴訟6か月です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保組合って、市町村の国保と何が違うんですか?
保険者が市町村ではなく同業者の組合である点が根本的に違う。給付内容は法定で大きくは変わらないが、保険料の算定方式が異なり、所得に比例しない定額制を採る組合が多い。実務のポイント:組合独自の付加給付、たとえば傷病手当金や出産費の上乗せを設けている組合がある。市町村国保には原則として傷病手当金がないので、自営業で働けなくなったときの備えという観点では差が大きい
Q2今から新しく国保組合を作ることって、現実的にできるんですか?
法律上の道は17条で開いているが、3項の知事判断が実質的な障壁になっている。既存の市町村国保から加入者が抜ければ残る側の財政が悪化するため、「支障を及ぼさない」の認定は容易ではない。実務のポイント:国保組合への国庫補助は段階的に縮小されており、新設の政策的追い風はない。既存組合との合併や地区拡張(19条の変更認可)の方が現実的な選択肢になることが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「国民健康保険は市町村がやるもの」と理解している人が大半だが、保険者はもう一種類ある。同業者で構成する国民健康保険組合だ。全国に約160組合、加入者は約270万人規模で存在する(最新の統計をご確認ください)。自分の職業に組合があるかどうかを調べたことがない人は、選べたはずの選択肢を知らないまま保険料を払い続けている
- 設立要件を「発起人15人、同意300人」という数字の問題だと読んでしまうのが最大の落とし穴だ。数字は最低ラインにすぎず、実際の関門は3項の「都道府県及び市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさない」という知事の裁量判断にある。要件を数え上げて「クリアできる」と結論を出した時点で、問いの立て方を誤っている
- 加入者から見れば「同業者の互助組織」だが、法律から見れば国民健康保険法上の正式な保険者であり、公費補助も投入される公的制度である。この落差を理解していないと、組合の財政悪化や国庫補助見直しの議論が自分の保険料に直撃することに気付けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 17条:組合をゼロから設立するときの認可 | 19条:既存組合の規約変更(地区拡張等)の認可 13条・14条:組合の組織と地区そのものの要件 |
| 数の要件 | 発起人15人以上、組合員となるべき者300人以上の同意 | 新設のような人数要件はなく、変更内容に応じた手続 人数要件ではなく「同種の事業又は業務に従事する者」という属性要件 |
| 認可の実質審査 | 関係市町村長等の意見聴取+国保事業の運営に支障を及ぼさないこと(3項) | 地区拡張等では変更の影響範囲に応じた審査 審査規定ではなく組織・地区の適法性の基準 |
| 効力の発生 | 認可を受けた時に組合が成立(5項) | 変更の認可を受けた時に規約変更が効力を生じる 組織・地区は規約に定められ、設立認可と一体で確定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は1995年に職域別・地域別の各保険を単一保険者(現・衛生福利部中央健康保険署)へ統合したため、日本の国保組合に相当する同業者別保険者は存在しない。保険料は所得区分に応じた比例方式
韓国も2000年の統合により国民健康保険公団が単一保険者となり、職域別組合は解消された。日本が組合という分離ルートを残した点が対照的
ドイツは同業組合健康保険(IKK)や企業健康保険(BKK)など複数保険者が並立し、設立には監督官庁の認可を要する。財政調整(Risikostrukturausgleich)で保険者間の逆選択を緩和している点が日本と異なる
米国には公的な同業者保険者は存在せず、業界団体が ERISA の枠内で任意に医療プランを組成する。公費補助や強制加入の仕組みがなく、日本の国保組合とは公的性格の度合いが大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが業界団体の事務局にいて、会員から「うちも国保組合を作れないか」と相談された。数字だけ見れば要件は満たせる。だが3項の「市町村の国保事業に支障を及ぼさない」という関門を越えられるかが本当の壁だ。制度上は可能でも、近年の新規設立認可はほぼ前例がない
- 開業したばかりのあなたが、医師会や歯科医師会に入会する際、国保組合への加入を勧められた。市町村国保の保険料と比べると年間数十万円違うこともある。その金額差の根拠が、この条文で設立された組合の存在そのものである
- もし、あなたの加入している国保組合が二つの県にまたがって活動していたら? 設立時の認可権者は主たる事務所のある県の知事だが、3項2号により他県の知事と関係市町村長の意見も必要になる。組合の地区をどう設計するかで、認可手続の難易度が丸ごと変わる
- 会社を辞めて独立する。国保か、任意継続か、国保組合か。あなたに残された選択の猶予は退職日から20日(任意継続の申出期限)。この20日を逃すと選択肢が一つ消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の業種に国保組合が存在するか、業界団体または都道府県の国民健康保険課に確認する2. 存在するなら加入要件(業種、地区、業界団体への入会の要否)と保険料水準を市町村国保と比較3. 設立を構想する立場なら、発起人15人と同意300人(2項)の確保より先に、想定地区の市町村と事前協議を行う4. 3項の「支障を及ぼさない」の疎明資料、つまり加入見込み者の年齢構成と所得分布、市町村国保財政への影響試算を準備する
訴えられた側:1. 認可申請が不認可となった場合、不認可処分は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり、審査請求または取消訴訟の対象になりうる2. 不認可理由の具体的な根拠、特にどの市町村のどの事業に支障が生じるとされたのかの開示を求める3. 意見聴取手続(3項、4項)が適法に履践されたか、聴取すべき市町村長を漏らしていないかを確認する4. 争うより地区の再設計や加入見込み者の調整で再申請した方が早いケースも多い、時間コストを試算する
時効(請求できる期限):設立認可申請自体に法定の期限はない。組合は認可を受けた時に成立する(5項)。不認可処分を争う場合は、処分があったことを知った日の翌日から審査請求3か月、取消訴訟6か月(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和33年(1958年) 新設:現行の国民健康保険法(昭和33年法律第192号)が制定され、旧法下の国民健康保険組合制度を引き継いで設立認可の手続が規定された
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