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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第54条の3(特別療養費)

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  1. 市町村及び組合は、保険料を滞納している世帯主(当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る。)又は組合員(その世帯に属する全ての被保険者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)による一般疾病医療費の支給その他厚生労働省令で定める医療に関する給付(以下この項及び第四項において「原爆一般疾病医療費の支給等」という。)を受けることができる世帯主又は組合員を除く。以下この条において「保険料滞納世帯主等」という。)が、当該保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過するまでの間に、当該市町村又は組合が当該保険料の納付の勧奨及び当該保険料の納付に係る相談の機会の確保その他厚生労働省令で定める保険料の納付に資する取組(次項並びに第六十三条の二第一項及び第二項において「保険料納付の勧奨等」という。)を行つてもなお当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、当該世帯に属する被保険者(原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者及び十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者を除く。以下この条(第四項及び第五項を除く。)において同じ。)が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、療養の給付又は入院時食事療養費等(入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費又は訪問看護療養費をいう。第四項及び第五項において同じ。)の支給(次項及び第五項において「療養の給付等」という。)に代えて、当該保険料滞納世帯主等に対し、特別療養費を支給する。
  2. 2.市町村及び組合は、前項に規定する厚生労働省令で定める期間が経過する前においても、当該市町村又は組合が保険料納付の勧奨等を行つてもなお保険料滞納世帯主等が当該保険料を納付しない場合においては、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、療養の給付等に代えて、当該保険料滞納世帯主等に対し、特別療養費を支給することができる。ただし、同項の政令で定める特別の事情があると認められるときは、この限りでない。
  3. 3.市町村及び組合は、第一項又は前項本文の規定により特別療養費を支給するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、保険料滞納世帯主等に対し、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、特別療養費を支給する旨を通知するものとする。
  4. 4.市町村及び組合は、第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等が滞納している保険料を完納した場合若しくはその者に係る滞納額の著しい減少、災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合又はその世帯に属する被保険者が原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者となつた場合において、これらの場合に該当する世帯主又は組合員の世帯に属する被保険者(当該保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者が原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者となつた場合にあつては、当該被保険者に限る。以下この項及び次項において同じ。)が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、当該世帯主若しくは組合員の世帯に属する被保険者に対し療養の給付を行い、又は当該世帯主若しくは組合員に対し入院時食事療養費等を支給する。
  5. 5.市町村及び組合は、前項の規定により療養の給付を行い、又は入院時食事療養費等を支給するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、同項に規定する場合に該当する世帯主又は組合員に対し、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、療養の給付等を行う旨を通知するものとする。
  6. 6.健康保険法第六十四条並びに本法第三十六条第三項、第四十条、第四十一条、第四十五条第三項、第四十五条の二、第五十二条第五項、第五十三条第二項、第五十四条の二第三項、第八項及び第十項、第五十四条の二の二並びに前条の規定は、保険医療機関等又は指定訪問看護事業者について受けた特別療養費に係る療養又は指定訪問看護及びこれらに伴う特別療養費の支給について準用する。この場合において、第五十三条第二項中「保険外併用療養費の額」とあるのは「特別療養費の額」と、「健康保険法第八十六条第二項第一号」とあるのは「、療養の給付を受けることができる場合は健康保険法第七十六条第二項の規定による厚生労働大臣の定めの例により、保険外併用療養費の支給を受けることができる場合は同法第八十六条第二項第一号の規定による厚生労働大臣の定めの例により、訪問看護療養費の支給を受けることができる場合は同法第八十八条第四項」と読み替えるほか、その他の規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
  7. 7.第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者がこれらの規定の適用を受けていないとすれば第五十四条第一項の規定が適用されることとなるときは、市町村及び組合は、療養費を支給することができる。
  8. 8.第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者が電子資格確認等により被保険者であることの確認を受けないで保険医療機関等について診療又は薬剤の支給を受け、当該確認を受けなかつたことが、緊急その他やむを得ない理由によるものと認めるときは、市町村及び組合は、療養費を支給するものとする。
  9. 9.第五十四条第三項及び第四項の規定は、前二項の規定による療養費について準用する。この場合において、同条第四項中「受けるべき場合」とあるのは、「受けることができる場合」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

特別療養費とは何ですか?

定義特別療養費とは、国民健康保険法第54条の3に定められた規定で、「市町村及び組合は、保険料を滞納している世帯主(当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第54条の3(特別療養費)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第54条の3の条文原文は「市町村及び組合は、保険料を滞納している世帯主(当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る。」で始まります。
  3. 国民健康保険法第54条の3は第一節 療養の給付等に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第54条の3の前の条は国民健康保険法第54条の2の3です。
  7. 国民健康保険法第54条の3の次の条は国民健康保険法第54条の4です。
  8. 国民健康保険法第54条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第54条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第54条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/54_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法54条の5は、保険料滞納世帯について療養の給付に代えて特別療養費を支給すると定める。被保険者資格は失われず、窓口で全額を払った後に給付相当額が償還される。

Q · 国民健康保険料を滞納すると、病院で全額払うことになるって本当?

資格は残る。全額払った後、申請すれば給付相当額が戻る

国民健康保険法54条の5により、保険料を滞納し、納付勧奨等を受けてもなお納付がない世帯については、療養の給付等に代えて特別療養費が支給されます。窓口ではいったん全額を負担しますが、被保険者資格を失うわけではなく、世帯主等が申請すれば保険給付相当額が支給されます。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある被保険者は対象外で、災害その他政令で定める特別の事情があるときは切替自体が行われません。完納または滞納額の著しい減少が認められれば、療養の給付等に復帰します。

解説

窓口で「本日は全額、10割のお支払いです」と言われた瞬間、たいていの人は自分が国保から追い出されたと理解する。それは誤りだ。国民健康保険法54条の5が動いているだけで、被保険者資格は生きている。起きているのは給付の「方法」の切替であって、資格の喪失ではない。市町村は療養の給付(窓口3割)に代えて、あなたにいったん全額を払わせ、後から7割相当を「特別療養費」として世帯主に支給する。つまり金は戻る。ただし戻るのは申請した人だけだ。さらにこの条文は三つの安全弁を内蔵している。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子どもは対象外。災害や事業の廃止など政令の定める「特別の事情」があれば発動しない。そして市町村が納付の勧奨と相談機会の確保を行ってもなお納付がない場合、という手続要件。この三つのどれか一つでも欠けていれば、切替そのものを争う足場になる。

法的な位置づけ

国民健康保険法54条の5は特別療養費の支給を定める規定であり、保険料を滞納する世帯主等に対し、納付勧奨等を行ってもなお納付がない場合に、療養の給付および入院時食事療養費等の支給に代えて、費用を事後に償還する方式で保険給付を行うことを規定する。被保険者資格の喪失ではなく給付方法の切替であり、18歳到達年度末までの者等は対象から除外される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知が届いた時点で国保窓口に相談を入れる 3項の事前通知が届いたら、受診前に市町村の国民健康保険窓口へ行く。1項は納付の勧奨と相談機会の確保を市町村側の要件としているため、相談に現れた住民を機械的に切り替えることは市町村にとって説明が難しくなる
  2. 2.「特別の事情」に当たるか資料で申し出る 災害、事業の廃止・休止、著しい損失、世帯員の病気などに当たる場合は、1項ただし書・2項ただし書の特別の事情として具体的資料を添えて申し出る。認められれば切替そのものが発動しない
  3. 3.除外対象の有無を確認させる 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある被保険者、および原爆一般疾病医療費の支給等を受けられる者は1項の括弧書で対象から除かれる。世帯員の生年月日と受給状況を窓口で照合させ、運用上の取りこぼしを防ぐ
  4. 4.受診したら領収書を全て保管し特別療養費を申請する 切替後に受診した場合、窓口で支払った全額の領収書と診療内容の分かる書類を保管し、市町村または国保組合へ特別療養費の支給を申請する。支給先は被保険者本人ではなく世帯主等である点に注意する
  5. 5.分割納付の実績を積んで療養の給付へ復帰する 4項は完納だけでなく、滞納額の著しい減少や特別の事情が認められる場合にも療養の給付等へ戻すと定める。全額をそろえる前に分割納付の誓約と入金実績を重ね、5項の通知による復帰を求める

よくある質問 AI による整理

Q1特別療養費とは何ですか?

保険料を滞納する世帯について、療養の給付に代えて支給される償還払いの保険給付です。国民健康保険法54条の5が根拠で、窓口で全額を支払った後に給付相当額が世帯主等へ支給されます。

Q2特別療養費はどこに申請しますか?

住所地の市町村(国民健康保険の窓口)または加入する国保組合に申請します。医療機関の領収書と診療内容の分かる書類が必要で、支給を受けるのは被保険者本人ではなく世帯主等です。

Q3国保の滞納はいつから特別療養費に切り替わりますか?

保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過し、納付勧奨等を受けてもなお納付がない場合です。2項により、その期間経過前でも切替が行われることがあります。

Q4「特別の事情」とはどんな場合ですか?

災害のほか、政令で定める事情が該当します。従来の運用では事業の廃止・休止、著しい損失、世帯員の病気などが挙げられてきました。該当すれば切替自体が行われません。

Q5被保険者資格証明書はどうなりましたか?

マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴う見直しで、証の交付を前提とする従来の仕組みは改められ、現行54条の5は特別療養費の支給という給付方法の切替として構成されています。

Q6訪問看護も特別療養費の対象ですか?

対象です。1項は保険医療機関等からの療養だけでなく、指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けた場合の費用も特別療養費の対象として明記しています。

Q7切替の通知が届いたら何をすべきですか?

まず市町村の国保窓口へ納付相談に行きます。3項は事前通知を義務づけており、通知から実際の受診までの間に特別の事情の申出や分割納付の誓約を行う余地があります。

Q8特別療養費の支給に不服があるときはどうしますか?

国民健康保険審査会に審査請求します(同法91条)。取消訴訟は裁決を経た後に提起する審査請求前置です(同法103条)。期間制限があるため通知書の日付を確認してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1国保を滞納したら、もう病院に行けなくなるんですか?

行けます。窓口でいったん全額を払う必要があるだけで、被保険者資格は失っていません。支払った分のうち7割相当は、申請すれば特別療養費として世帯主に支給されます(54条の5第1項)。実務のポイント:支給された特別療養費を滞納保険料に充てる運用をとる自治体があり、扱いは一律ではない。相談の際に現金で受け取れるのか滞納分に充当されるのかを先に確認しておくと、手元資金の計画が崩れない

Q2子どもの分まで10割になるんですか?

なりません。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある被保険者は、第1項の括弧書で対象から除外されています。高校3年生の学年末までは、世帯主が滞納していても通常どおりの給付です。実務のポイント:この除外は本来自動で適用されるが、世帯の状況が市町村側で正しく把握されていないと運用でこぼれることがある。子どもの生年月日と就学状況を窓口で一度確認しておくと確実になる

Q3全額は無理です。分割で払っても意味ありますか?

あります。第4項は、完納した場合だけでなく「滞納額の著しい減少」が認められる場合にも、療養の給付や入院時食事療養費等の支給に戻すと定めています。全額そろえなくても復帰の道がある。実務のポイント:どの程度で著しい減少とするかは市町村の判断に委ねられ、基準が公表されていないことが多い。分割納付の誓約と実際の入金実績が重なるほど、判断は動きやすくなる

Q4入院することになったら、高額療養費は使えますか?

第6項の準用規定に高額療養費の規定は挙げられておらず、特別療養費の支給にその仕組みがそのまま及ぶかは実務上、解釈と運用が分かれます。実務のポイント:高額の医療が見込まれるときは、受診前に国保窓口へ行き、第4項による療養の給付への復帰を交渉するのが実務の定石。切替が解除されれば、高額療養費も限度額の取扱いも通常どおりの枠組みに戻る

間違えやすい点 AI による整理

  • 「滞納したら無保険になる」と広く信じられているが、条文はそう作られていない。被保険者資格はそのままで、給付が現物給付(療養の給付)から償還払い(特別療養費)へ切り替わるだけだ。7割相当は申請すれば世帯主に支給される。無保険だと思い込んだ人は、この申請を一度もしない
  • 多くの人は「どうやって保険証を取り戻すか」を問う。その問いの立て方が、すでに古い。マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴う見直しで、争点は証という紙の返還ではなく、給付の方法をいつ療養の給付に戻せるかへ移っている。問うべきは第4項の復帰要件を満たすには何が要るか、である
  • あなたから見れば「今は払えないから待ってほしい」という状況にすぎない。だが市町村から見れば、納付の勧奨と相談機会の確保を行ったのに応答がない世帯、という記録が積み上がっていく。この落差が効く。沈黙は交渉ではなく、切替の要件が満たされていく時間として数えられる
比較の観点この条文ほかの条文
被保険者資格への影響54条の5:資格は存続、給付の方法のみ償還払いへ切替36条:資格に基づく通常の現物給付(療養の給付)
63条の2:資格は存続、保険給付の支払を一時差止め
窓口での負担いったん全額(10割)を支払い、後から特別療養費を申請一部負担金(原則3割等)のみ
現物給付は受けられるが、償還される給付の支払が止まる場面がある
発動の要件納期限から省令所定の期間経過+納付勧奨等を経てなお不納付(2項は期間経過前も可)被保険者であること
保険料の滞納が継続していること
解除・復帰完納または滞納額の著しい減少・特別の事情等で療養の給付等へ復帰(4項・5項)、事前通知あり解除の概念なし
滞納の解消により差止めが解かれ、差止額は滞納保険料に充当されうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保険法第37条・第50条

台湾も保険料滞納者に対する給付の一時停止を定めるが、2016年改正以降は低所得者・未成年者等への適用を縮小し、いわゆる「ロック」運用は限定された。滞納を資格喪失とせず給付側で調整する点は日本と共通

韓国
국민건강보험법 제53조(급여의 제한)

韓国は保険料を体納した場合に保険給付を制限する構成をとり、体納分の納付により遡って給付を受けられる扱いがある。未成年者等への配慮規定を置く点も日本の除外規定と機能的に近い

ドイツ
SGB V § 16 Abs. 3a

ドイツは保険料滞納時に給付請求権が「停止(Ruhen)」する構成をとるが、急迫の治療、妊娠・出産、未成年者は停止の例外とされる。資格は維持したまま給付側で調整する点で本条と同型

アメリカ
45 C.F.R. § 156.270(d)

米国には皆保険がなく、ACA の補助対象者について保険料未払時に3か月の猶予期間を置き、経過後は保険契約そのものが失効する。資格を維持する日本・独・韓とは設計思想が根本的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし高校2年の子どもが部活で骨折したら、その子の分も10割払うことになるのか? ならない。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある被保険者は、第1項の括弧書で対象から明文で除かれている。世帯主が滞納していても、その子は従来どおりの負担で受診できる。この一点を知らないまま、子どもの受診をためらう親が現実にいる
  • 飲食店を畳んだ年、国保料を納められないまま納期限から一定期間が過ぎた。市役所から「次の受診から特別療養費の支給に切り替える」旨の通知が届く。だがあなたの場合は事業の廃止だ。政令の定める「特別の事情」には事業の廃止・休止や著しい損失が含まれる。申し出て認められれば切替そのものが起きない。黙っていれば、そのまま切り替わる
  • 窓口で3万円を請求され、財布には1万円しかなかった。その日は受付で引き返した。次に病院へ行けたのは半年後で、症状はもう戻らないところまで進んでいた
  • 切替の通知を受け取った。不服を申し立てられるのは、処分があったことを知った日の翌日から原則3か月。しかも国民健康保険審査会の裁決を経なければ取消訴訟にも進めない(同法103条の審査請求前置)。あと何日残っているかは、封筒の日付を今夜確認するしかない
  • クリニックの受付をしているあなたのもとに、特別療養費の対象となった患者が来る。資格情報の照会では被保険者資格が生きていると出るのに、窓口での取扱いは通常の療養の給付と違う。ここを取り違えると患者に説明できず、請求事務も止まる

取るべき行動

被害を受けた側:世帯員として巻き込まれた立場なら、1. 自分が18歳到達後最初の3月31日までの間にあるか、原爆一般疾病医療費の支給等を受けられるかを確認、該当すれば条文上の除外対象だと窓口に示す2. 世帯主と生計が実際に別なら世帯の状況を市町村に正確に届け出る3. 緊急その他やむを得ない理由で資格確認を受けられなかった受診は、第8項により療養費が支給される。領収書と経緯のメモを必ず残す4. 10割を払った領収書は一枚も捨てない。特別療養費の申請書に添付する原資になる

訴えられた側:滞納している世帯主本人なら、1. 通知が来た時点で納付相談へ行く。災害、世帯員の病気、事業の廃止・休止、著しい損失に当たるなら「特別の事情」として具体的資料(罹災証明、診断書、廃業届、決算書)で申し出る2. 完納が無理でも分割納付の誓約と入金実績を積む。第4項の「滞納額の著しい減少」による復帰を狙う3. 切替の判断に納得できなければ国民健康保険審査会へ審査請求4. 納付勧奨や相談機会の確保が実際に行われたか、事前通知(第3項)があったかは争点になりうる。通知書と履歴を保存する

時効(請求できる期限):第1項の切替は、保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過してもなお納付がない場合に発動する(従来の運用では原則1年。最新の改正状況をご確認ください)。第2項により、その期間の経過前でも切替は可能。切替処分に不服があるときは、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求(行政不服審査法18条、国民健康保険法91条)、取消訴訟は裁決を経た後(同法103条)。なお保険料の徴収権自体は2年で時効消滅する(同法110条。国民健康保険税を採用する市町村では地方税法の規定による)

学説

通説:本条は保険料負担の公平性を確保しつつ受診機会を維持するための折衷的手法であり、資格を剥奪せず給付方法を償還払いへ切り替えるにとどまる。もっとも、立替えが事実上の受診抑制を招くとの指摘は強く、特別の事情の認定と4項による復帰の運用が制度の適否を左右すると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 令和5年(2023年)法律第31号、令和6年(2024年)12月2日施行 マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い、被保険者資格証明書の交付を前提とする従来の仕組みが見直され、保険料納付の勧奨等を行ってもなお納付がない場合に療養の給付等に代えて特別療養費を支給する構成へ改められた。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの者の除外、事前通知義務、完納または滞納額の著しい減少による復帰が条文上に整理されている。条番号の異動を含め、改正沿革は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和33年(1958年) 新設:現行国民健康保険法(昭和33年法律第192号)制定。市町村を保険者とする地域保険を全市町村に義務づけ、国民皆保険体制の基礎が置かれた
  2. 2.令和5年(2023年)/令和6年(2024年)12月2日施行 改正:マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴う見直しにより、被保険者資格証明書の交付を前提とする従来の仕組みが改められ、保険料納付の勧奨等を行ってもなお納付がない場合に療養の給付等に代えて特別療養費を支給する構成へ整理された。18歳到達年度末までの者の除外、事前通知義務、完納または滞納額の著しい減少による復帰が条文上明記されている。条番号の異動を含め沿革は人的検証が必要

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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