要点特許法 104 条の 4 は、侵害訴訟の終局判決が確定した後に特許の無効審決や取消決定が確定しても、再審でその無効を主張できないと定める。無効は訴訟の係属中に主張し切る必要がある。
Q · 特許侵害で賠償を払った後にその特許が無効になったら、お金は取り戻せるの?
原則できません。判決確定で無効主張の扉は閉じます
特許法 104 条の 4 により、侵害訴訟の終局判決が確定した後に特許の無効審決や取消決定が確定しても、当事者は再審でその無効を主張できません。2004 年に導入された無効の抗弁(104 条の 3)によって訴訟内で無効を争う機会が保障されたため、無効主張は訴訟係属中に尽くすべきとされます。判決確定が最後の窓であり、それを過ぎると事実上取り返しがつきません。
特許侵害で訴えられ、争って負け、賠償を払った。その後、別ルートで特許庁にその特許の無効審判を起こし、見事に無効を勝ち取った。ならば払った賠償は取り戻せる、と思うのが人情だ。だが特許法104条の4はその道を塞ぐ。侵害訴訟の終局判決が確定した後に特許の無効審決や取消決定が確定しても、あなたは再審(確定した判決をもう一度やり直す手続)で、その無効を持ち出すことができない。なぜか。2004年に侵害訴訟の中で「この特許は無効だ」と反論できる無効の抗弁(104条の3)が認められた。だから、無効を言いたいなら訴訟の中で言い切れ、後出しは認めない、というのが立法者のメッセージだ。終局判決が確定した瞬間、握っていた無効カードは紙くずに変わる。あなたが本当に知るべきは、特許戦争の勝敗を分けるのは特許の強さではなく、無効主張をいつ出すかというタイミングだという冷酷な事実である。
特許法 104 条の 4 は、特許権侵害訴訟または補償金請求訴訟の終局判決が確定した後に、当該特許の無効審決・取消決定・政令で定める訂正審決が確定した場合であっても、当事者であった者が再審手続においてその確定を主張することを制限する規定である。無効の抗弁(104 条の 3)を訴訟内で行使すべきとする紛争の一回的解決の趣旨に基づく。
AI 輔助整理,以條文原文為準
侵害訴訟の判決確定後に特許が無効になっても、再審でその無効を主張できないと定める規定です。無効の抗弁(104 条の 3)を訴訟内で使うべきとする一回的解決の趣旨に基づきます。
無効の抗弁(104 条の 3)は侵害訴訟の中で裁判所に無効を主張する手段、無効審判(123 条)は特許庁に無効を求める手続です。両者を並行させるのがダブルトラック実務です。
終局判決が確定するまでが実質的なリミットです。確定後に別途無効審決を得ても、104 条の 4 により再審では主張できません。控訴審まで含めて出し切る必要があります。
確定判決で支払った賠償は 104 条の 4 で戻りません。契約に基づくライセンス料は契約解釈次第ですが、確定した訴訟結果を蒸し返すことは原則できません。
民事訴訟法 342 条により、再審事由を知った日から 30 日、判決確定から 5 年が原則です。ただし 104 条の 4 が適用される類型では主張自体が制限されます。
侵害訴訟内の無効の抗弁(104 条の 3)と特許庁の無効審判(123 条)を同時並行で進める実務戦略です。判決確定前に無効を取りにいくため両輪で攻めます。
平成 23 年(2011 年)の改正で新設されました。2004 年に導入された無効の抗弁と対になる規定で、平成 26 年(2014 年)に取消決定が追加されました。
最高裁平成 12 年の判決で、無効理由が明らかな特許権の行使は権利濫用として許されないと判示しました。これが 104 条の 3・104 条の 4 立法化の起点です。
原則、戻りません。特許法104条の4は、侵害訴訟の終局判決が確定した後に無効審決や取消決定が確定しても、再審でその無効を主張できないと定めています。確定判決の安定を優先する仕組みです。業界裏話ヒント:だからこそ実務では、被告は判決確定前に104条の3の無効の抗弁を全力で出し切る。ここで手を抜くと、後から特許庁が無効と判断しても確定判決の前では無力で、事実上、取り返しがつかない
侵害訴訟の判決が確定すれば、その判決を再審で覆す手段としての無効主張は104条の4で封じられます。ただし将来に向けた話は別で、特許自体を無効審判(123条)で無効にすれば、その後の新たな実施には侵害が成立しなくなります。業界裏話ヒント:「過去の確定判決」と「未来の事業」は切り分けて考える。確定した賠償は取り戻せなくても、無効を取れば今後のライセンス料や差止めからは解放される。諦めるのは過去だけで、未来は別の戦場だ
104条の4は、まさにその逆転を防ぐための条文です。あなたが侵害訴訟で勝ち、判決が確定すれば、その後に特許が無効審決で無効になっても、相手は再審であなたへの賠償を取り返すことはできません。業界裏話ヒント:特許の有効性に一抹の不安があるほど、侵害訴訟を早期に終局判決の確定まで持ち込む価値が上がる。「確定」という時間の壁が、揺らぎかねない特許の価値を法的に固定してくれる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の場 | 104 条の 4:確定判決後の再審における無効主張を制限 | — |
| 使えるタイミング | 判決確定後(主張を封じる方向で作用) | — |
| 効果 | 無効が確定しても再審で蒸し返せない | — |
| 判断機関 | 裁判所(再審の可否) | — |
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