特許法 第118条(審理の方式等)
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- 特許異議の申立てについての審理は、書面審理による。
- 2.共有に係る特許権の特許権者の一人について、特許異議の申立てについての審理及び決定の手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、共有者全員についてその効力を生ずる。
この条文の基本情報
審理の方式等とは何ですか?
定義審理の方式等とは、特許法第118条に定められた規定で、「特許異議の申立てについての審理は、書面審理による。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第118条(審理の方式等)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第118条の条文原文は「特許異議の申立てについての審理は、書面審理による。」で始まります。
- 特許法第118条は第五章に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第118条の前の条は特許法第117条です。
- 特許法第118条の次の条は特許法第119条です。
- 特許法第118条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第118条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第118条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/118
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法118条は、特許異議の申立ての審理を書面審理によると定める。特許権者は口頭弁論の機会を持たず、意見書と訂正請求という書面のみで反論する。
Q · 特許に異議が出たら、審判官の前で口頭で反論できるの?
できません。審理は書面だけで進みます
特許法118条1項により、特許異議の申立てについての審理は書面審理によります。対面の弁論期日は存在せず、特許権者は特許庁から届く『取消理由通知』に対し、意見書と訂正請求(特許法120条の5)という書面のみで反論します。応答期限は通常60日(在外者90日、延長制度あり)。さらに2項により、共有特許権では共有者の一人に中断・中止の原因があれば、その効力は共有者全員に及びます。
解説
特許異議の申立てが起きても、法廷ドラマのような対面の弁論は一度もない。第118条1項が「審理は書面審理による」と定めているからだ。あなたが特許権者なら、戦いはすべて紙の上で進む。特許庁から届く『取消理由通知』に対し、意見書と訂正請求という書面だけで反論する。審判官に口頭で直接訴える機会はない。だからこそ、その一通の書面の精度が特許の生死を分ける。さらに2項は、共有の特許権で共有者の一人に中断・中止の原因(死亡、破産など、手続が一時止まる事由)があれば、その効力が共有者全員に及ぶと定める。仲間の一社のトラブルが、あなたの特許の審理ごと凍結させる。書面審理という静かな手続の裏で、こうした連動が動いている。
法的な位置づけ
特許法118条は、特許異議の申立てについての審理方式を定める規定である。1項は当該審理を書面審理によるものとし、口頭審理を予定しない。2項は、共有に係る特許権について共有者の一人に審理及び決定の手続の中断または中止の原因が生じたとき、その効力が共有者全員に及ぶ旨を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取消理由通知が届いたら応答期限を即登録 特許庁から『取消理由通知』が届いたら、応答期限(通常60日、在外者90日、延長制度あり)を真っ先にカレンダーに登録する。書面審理では期限徒過が訂正の機会喪失に直結する
- 2.申立ての理由と取消理由を精査 異議申立書の副本と取消理由通知を突き合わせ、公知例・進歩性欠如など主張された理由を特定する。どの請求項のどの構成が争われているかを図解して可視化する
- 3.意見書と訂正請求の二本立てで防御設計 意見書で取消理由に反論しつつ、必要なら訂正請求(特許法120条の5)で請求の範囲を減縮し取消理由を回避する。理由を論破するより争点部分を外す『逃げる訂正』の可否を先に検討する
- 4.弁理士・弁護士と文面を最終確認して提出 書面審理ゆえ提出書面が評価の全てとなる。口頭で補足する機会はないと心得て、専門家と文面の精度を詰めてから期限内に提出する
よくある質問 AI による整理
Q1特許異議の申立てとは何ですか?
付与された特許に瑕疵があるとして特許庁に取消しを求める手続です。特許掲載公報の発行から6か月以内に、書面で申し立てます(特許法113条)。
Q2特許異議申立ての期限はいつまでですか?
特許掲載公報の発行日から6か月以内です(特許法113条)。この期間を過ぎると異議は申し立てられず、無効審判(特許法123条)で争うことになります。
Q3特許異議の申立ては誰でもできますか?
『何人も』申し立てられます(特許法113条)。利害関係を要する無効審判と異なり、匿名性が高く、実務ではダミー名義での申立ても見られます。
Q4特許異議申立てと無効審判の違いは何ですか?
異議は簡易・迅速な書面審理(118条)で職権審理もあり期限は公報発行後6か月。無効審判は口頭審理も可能な対審手続で利害関係人が随時提起できます。
Q5訂正請求とは何ですか?
取消理由通知を受けた特許権者が、特許請求の範囲を減縮するなどして取消理由を回避する手続です(特許法120条の5)。防御の核心手段です。
Q6取消理由通知が来たらどうすればいいですか?
応答期限(通常60日)を即カレンダー登録し、意見書で反論するか、訂正請求で請求の範囲を減縮します。書面審理ゆえ提出書面の完成度が全てです。
Q7書面審理とはどういう意味ですか?
審判官が提出された書面のみで審理し、口頭で補足する弁論期日を開かない方式です。特許異議では118条1項が書面審理を明定しています。
Q8共有特許で共有者が破産したら異議審理はどうなりますか?
特許法118条2項により、共有者の一人に中断・中止の原因があれば効力が全員に及び、手続全体が止まります。単独での防御は進められません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特許に異議が出たら、相手と直接話し合って取り下げてもらえますか?
取消理由通知が出る前なら申立人は取下げ可能ですが、通知後は取り下げられません(特許法120条の4)。さらに特許庁は申立人が主張しない理由でも職権で審理できる(特許法120条の2)。相手を説得しても審理が止まるとは限らないのです。実務のポイント:異議は『何人も』申し立てられるため、真の競合がダミー名義で出すことが実務では珍しくない。表の申立人と交渉しても、背後の利害関係者には届かないことがある
Q2書面審理だと、こちらの言い分はちゃんと審判官に伝わるんですか?
伝わるかどうかは、提出書面の完成度に懸かっています。第118条1項により口頭で補足する機会はなく、審判官が見るのは書面だけ。曖昧な表現や争点のずれた主張は、その通りに評価されます。実務のポイント:取消理由通知への応答では、意見書での反論より訂正請求で請求の範囲を絞る方が確実に効くことが多い。理由を論破するより、争われている部分を最初から外してしまう『逃げる訂正』を、経験豊富な弁理士は先に検討する
間違えやすい点 AI による整理
- 『異議が出たら審判官の前で口頭で反論できる』と思っている人が多いが、第118条1項により審理は書面のみ。対面の弁論期日は存在しない。あなたの主張は、提出した書面に書かれた範囲でしか評価されない
- 『書面審理だから無効審判より軽い手続』と軽く見られがちだが、その帰結の重さは同じである。取消決定が確定すれば、特許は初めから存在しなかったものとみなされる。書面一通の出来が、特許の遡及的消滅を左右する深刻さを、多くの人は過小評価している
- 『誰が異議を申し立てたのか突き止めて話をつければいい』という発想自体が的を外している。特許異議は申立人と特許権者が一対一で争う対立構造ではなく、特許庁が職権でも特許の当否を審理する仕組み(特許法120条の2)。申立人と裏で和解しても、いったん始まった審理は止まるとは限らない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 審理方式 | 特許法118条:特許異議の申立ては書面審理のみ | 特許法145条:無効審判は口頭審理も可能 特許法120条の2:職権による審理(申立てのない理由も審理可) |
| 手続の入口・期限 | 特許法113条:公報発行から6か月以内、何人も申立て可 | 特許法123条:無効審判は利害関係人が随時提起 特許法120条の5:取消理由通知後、通常60日で意見書・訂正請求 |
| 当事者対立性 | 特許法118条:対審性は弱く、特許庁の職権審理を伴う | 特許法145条:請求人と被請求人が対立する対審構造 特許法120条の2:職権主義により当事者の主張に拘束されない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2003年に特許異議制度を廃止し、現在は挙発(無効審判に相当)に一本化。審査は書面中心で、日本の異議とは制度の位置づけが異なる。
韓国は2017年に特許取消申請制度を導入。日本の2014年異議申立て再導入と同様、簡易・迅速な特許見直し手続として設計されている。
ドイツの特許異議は付与後9か月以内にドイツ特許商標庁へ。口頭審理が開かれ得る点が、日本の純粋書面審理と大きく異なる。
米国の付与後審理は PTAB が担当し、oral hearing を含む対審的手続。日本の書面審理より当事者対立性が強い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社の主力製品を支える特許に、競合とおぼしき相手から異議が申し立てられた。数週間後に届く『取消理由通知』への応答期限は通常60日。この一通の意見書と訂正請求で、特許を維持できるか取り消されるかが決まる。対面で弁明する場はない、書面の完成度がすべてだ
- 他社の特許があなたの事業の邪魔になっている。無効審判より手軽な『特許異議の申立て』なら、特許掲載公報の発行から6か月以内、書面の提出だけで争える。匿名性も高く、相手はあなたが本当の申立人だと特定しにくい
- 共同開発した特許の共有者の一社が、異議審理の途中で破産したらどうなる? 第118条2項により、中断の効力は共有者全員に及ぶ。あなたの会社が単独で防御を進めることはできず、手続全体が止まる
取るべき行動
被害を受けた側:特許権者として異議を申し立てられた場合:1. 異議申立書の副本が届いたら、申立ての理由(公知例・進歩性欠如など)を精査2. 特許庁からの取消理由通知が来たら、応答期限(通常60日、在外者90日、延長制度あり)を即カレンダー登録3. 意見書で反論しつつ、必要なら訂正請求(特許法120条の5)で請求の範囲を減縮し取消理由を回避4. 書面審理ゆえ提出書面が全て、弁理士・弁護士と文面を詰める。口頭で補足する機会はないと心得る
訴えられた側:他社特許に異議を申し立てる側の場合:1. 標的特許の掲載公報の発行日を確認、申立ての期限は発行から6か月(特許法113条) 2. 公知文献・先行技術を集め、取消理由(新規性・進歩性欠如など)を書面で構成3. 書面審理なので、提出する証拠と主張書面の完成度が勝負4. 異議が認められなくても、後から無効審判(特許法123条)を起こす道は残る。初動は異議、本命は無効審判という二段構えも検討
時効(請求できる期限):特許異議の申立ては、特許掲載公報の発行日から6か月以内(特許法113条)。取消理由通知への意見書・訂正請求の提出期限は、通常通知日から60日(在外者90日、延長制度あり)。期限を徒過すると訂正の機会を失う(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:特許異議の申立ての審理を書面審理としたのは、無効審判より簡易・迅速かつ低コストで瑕疵ある特許を早期是正するという制度趣旨に基づく。本格的な対審的審理は口頭審理も可能な無効審判(特許法123条以下)に委ねられる分担構造と理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)4月1日施行 2003年改正で廃止された特許異議申立制度を、無効審判とは別個の簡易・迅速な権利見直しの場として復活させた際に新設。審理を書面審理とすることを明定し、共有特許権者の一人についての中断・中止が全員に及ぶことを定めた
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:2003年改正で廃止された特許異議申立制度を、無効審判とは別個の簡易・迅速な権利見直しの場として再導入(平成27年4月1日施行)。審理を書面審理と明定し、共有特許権者の一人についての中断・中止が全員に及ぶことを規定した。
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