特許法 第119条(参加)
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- 特許権についての権利を有する者その他特許権に関し利害関係を有する者は、特許異議の申立てについての決定があるまでは、特許権者を補助するため、その審理に参加することができる。
- 2.第百四十八条第四項及び第五項並びに第百四十九条の規定は、前項の規定による参加人に準用する。
この条文の基本情報
参加とは何ですか?
定義参加とは、特許法第119条に定められた規定で、「特許権についての権利を有する者その他特許権に関し利害関係を有する者は、特許異議の申立てについての決定があるまでは、特許権者を補助するため、その審理に参加すること…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第119条(参加)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第119条の条文原文は「特許権についての権利を有する者その他特許権に関し利害関係を有する者は、特許異議の申立てについての決定があるまでは、特許権者を補助するため、その審理に参加すること…」で始まります。
- 特許法第119条は第五章に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第119条の前の条は特許法第118条です。
- 特許法第119条の次の条は特許法第120条です。
- 特許法第119条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第119条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第119条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/119
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法119条は、特許に利害関係を持つ者が、異議申立ての決定が出るまで特許権者を補助するため審理に参加できると定める。参加は補助参加に限られる。
Q · 自分が使っている特許に他社から異議が出されたら、持ち主任せにするしかない?
いいえ、決定が出るまでは特許権者を補助するため審理に参加できます
特許法119条により、特許について権利や利害関係を持つ者(ライセンシー・共有者・質権者など)は、特許異議の申立てについての決定が出るまでの間、特許権者を補助するために審理へ参加できます。参加すれば意見書の提出、証拠の提出、訂正の請求への意見などができます。ただしこれは補助参加であり、特許権者の意思に反する主張まではできません。決定後は参加できなくなるため、タイミングが重要です。
解説
あなたの会社の主力製品が、他社の特許のライセンスの上に成り立っているとする。ある日、その特許に第三者から異議が申し立てられた。特許庁が「この特許は取り消すべきだ」と決定すれば、あなたのライセンスは土台ごと消える。だが防御の主役は名義人である特許権者であって、あなたではない。特許権者がその特許への関心を失っていたり、別の事情で本気の反論をしないまま、特許が取り消されることもある。特許法119条は、その時あなたに参加する権利を与える。特許に利害関係を持つ者は、異議の決定が出るまでの間、特許権者を補助するために審理へ入ることができる。参加すれば、意見書を出し、証拠を提出し、訂正の方向性に意見を述べられる。あなたの事業の生死を、名義人任せにしないための条文だ。ただしこれは補助参加であり、特許権者の意思に反する主張まではできない。
法的な位置づけ
特許法119条は、特許異議申立ての手続における参加を定める規定である。特許権について権利または利害関係を有する者は、異議申立てについての決定があるまで、特許権者を補助するため審理に参加することができる。参加は補助参加に限られ、特許権者の意思に反する主張は認められない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.特許庁の経過情報で係属と時期を確認 まず特許庁の経過情報や J-PlatPat で、対象特許に異議申立てが係属しているか、決定がまだ出ていないかを確認する。決定が出ていれば参加の道は閉じている
- 2.利害関係を客観的に示す書面を準備 ライセンス契約書、共有持分を示す登録原簿、質権設定の登録など、利害関係を裏づける書面を揃える。口頭で関係があると述べるだけでは参加が却下されやすい
- 3.審判長に参加申請書を提出 特許法149条の準用に基づき、審理を担当する審判長へ参加申請書を提出する。特許権者を補助する補助参加の立場であることを明記する
- 4.参加後、訂正の方針が固まる前に意見を反映 参加が認められたら、意見書の提出・証拠提出を行う。特許権者が訂正の請求(120条の5)をする前に、自社事業に都合のよい権利範囲となるよう早めに意見を述べる
よくある質問 AI による整理
Q1特許異議申立てとは何ですか?
特許付与後に瑕疵を指摘し取消しを求める手続です。特許庁への書面申立てで、権利の早期安定を目的として簡易迅速に審理されます(特許法113条)。
Q2特許異議申立ての参加ができるのは誰ですか?
特許について権利を有する者や利害関係を有する者です。具体的にはライセンシー、共有者、質権者などで、特許権者を補助する立場で審理に加われます。
Q3特許異議の参加はいつまでにできますか?
異議申立てについての決定があるまでです(特許法119条1項)。決定が出た時点で参加の機会は消滅するため、係属を知ったら速やかに動く必要があります。
Q4特許異議申立ての参加に費用はかかりますか?
参加申請には所定の手数料がかかります。加えて意見書・証拠準備の代理人費用も生じるため、事業上の利害の大きさと照らして判断します。
Q5ライセンシーは特許異議に参加できますか?
できます。ライセンシーは特許に利害関係を有する者として、決定が出るまで特許権者を補助するため審理に参加できます。ライセンス契約書が疎明資料になります。
Q6特許が異議で取り消されたらライセンスはどうなりますか?
対象特許が取り消されればライセンスの基礎が失われます。だからこそ119条の参加でライセンシー自身が防御を補強する意義があります。
Q7特許異議の参加申請はどこに出しますか?
審理を担当する審判長に対して参加申請書を提出します(特許法149条の準用)。特許権者を補助する補助参加であることを明確にします。
Q8共有特許で他の共有者が異議に無関心なとき何ができますか?
自ら119条で審理に参加し、防御を補強できます。放置すれば自分の持分も道連れで取り消されるため、能動的な参加が有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1異議申立ての参加って、無効審判の参加と何が違うんですか?
特許異議申立ての参加は、特許権者を助ける補助参加に限られます。異議は申立人と特許権者が対等に争う当事者対立構造ではないためです。一方、無効審判では請求人側に立つ当事者参加(特許法148条1項)も可能です。実務のポイント:異議で潰しきれなかった側が、次に無効審判を打つ二段構えは実務で頻繁にある。参加で得た審理の手の内が、次の無効審判の戦略材料になる。だから参加は今回の防御だけでなく、次の攻防への情報収集の意味も持つ
Q2参加が認められなかったら、その判断に文句は言えますか?
参加の申請に対する許否は審判官の決定で示され、この決定に対して独立して不服を申し立てることはできません(特許法149条の準用部分)。ただし参加を認められなくても、利害関係人として別途無効審判を請求する道は残ります。実務のポイント:参加が却下されるのは利害関係の疎明が弱いときが多い。ライセンス契約書や持分を示す登録原簿など、利害関係を客観的に裏づける書面を最初から添えておくと、却下リスクが大きく下がる。口頭で関係があると言うだけでは通らない
間違えやすい点 AI による整理
- 特許権者がいるのだから自分は黙って結果を待てばいい、と思いがちだ。問題はその先にある。特許権者は他にもライセンス先を持っていたり、その特許への関心をすでに失っていたりして、本気で防御しないことがある。彼が手を抜いた結果あなたの事業基盤が消えても、誰も責任を取らない。「特許権者がいる」ことと「特許権者が全力で守る」ことは、まったく別物だ
- 「異議を申し立てられた、もう関われる手段はない」と問いを立てる人が多いが、その問いの立て方そのものが誤っている。正しい問いは「決定が出る前か、後か」だ。決定前なら参加できる、決定後ならできない。あなたが本当に管理すべきは関与の可否ではなく、関与のタイミングである
- 参加すれば特許権者と一緒に何でも主張できると思われがちだが、補助参加である以上、特許権者の意思に反する主張はできない。特許権者が訂正を拒んでいるのに、あなたが独断で別の訂正を押し通すことはできない。防御の主導権はあくまで名義人の手にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象手続 | 119条:特許異議申立ての参加 | 148条:審判(無効審判等)における参加 113条:特許異議申立て本体 |
| 参加の類型 | 補助参加のみ(特許権者を補助) | 当事者参加+補助参加の両方が可能 参加規定ではなく申立て自体の要件 |
| 参加できる時期 | 異議の決定があるまで | 審決があるまで 特許掲載公報発行日から6か月以内に申立て |
| 却下決定への不服 | 独立の不服申立て不可(149条準用) | 独立の不服申立て不可 取消理由通知に対し意見書・訂正で対応 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は異議制度を廃し舉発(無効)へ一本化。利害関係人の手続参加は行政手続の枠組みで扱われる点が日本と異なる
韓国は2017年に特許取消申請(特許異議に相当)を再導入。審判・取消手続への参加規定を持ち、日本と近い構造
ドイツは異議手続(Einspruch)に対し、特許権侵害で提訴された第三者の参加(Beitritt)を認める。付与後手続への参加という点で類似
米国は付与後手続として IPR/PGR を持ち、当事者の併合(Joinder)を PTAB が判断。当事者対立構造が強い点で日本の補助参加とは性格が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 主力製品のライセンス元の特許に、競合から異議が申し立てられた。決定が出れば特許は取り消されるかもしれない。参加できるのは決定が下りるまでの間だけだとしたら、あなたは何日以内に動くべきか。異議の審理は書面中心で速く進み、気づいたときには窓が閉じている
- あなたは逆に、他社の特許が事業の邪魔だと考えて異議を申し立てた側だ。すると特許権者を助けるライセンシーや共有者がぞろぞろ参加してくる。相手の防御陣が厚くなる前提で、申立理由と先行技術を組み立て直さなければならない
- 共同で出願した特許の、相手方の共有者が異議に無関心だ。放っておけばあなたの持分も道連れで取り消される。119条で自分から審理に入る
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず特許庁の経過情報で、対象特許に異議申立てが係属しているか、決定がまだ出ていないかを確認する。決定が出ていれば参加の道は閉じている2. 自分の利害関係を客観的に示す書面を準備する。ライセンス契約書、共有持分を示す登録原簿、質権設定の登録など3. 参加申請書を審判長に提出する(特許法149条の準用)。特許権者を助ける補助参加の立場であることを明確にする4. 参加が認められたら、意見書の提出、証拠提出、訂正請求への意見など、防御に必要な手続を行う
訴えられた側:あなたが異議を申し立てた側、または厚くなる防御陣に対峙する立場なら。1. ライセンシーや共有者が参加してくることを見越し、申立理由と先行技術をあらかじめ厚く固める2. 参加人の利害関係の疎明が弱ければ、参加の許否を判断する審判官に対し、利害関係の有無を争う余地がある3. 防御陣が増える前提で、取消理由通知後の訂正でも潰せるよう、複数の無効理由を並行して主張しておく
時効(請求できる期限):参加できるのは「特許異議の申立てについての決定があるまで」(特許法119条1項)。決定が出た時点で参加の機会は消滅する。異議の審理は書面中心で進行が速く、取消理由通知から意見書・訂正請求までの期間は通常おおむね数十日にとどまる。決定前の限られた窓を逃さないことが肝心(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:119条の参加は補助参加であり、参加人は特許権者を補助する範囲で意見書提出・証拠提出等を行える一方、特許権者の意思に反する主張はできないと解される。利害関係の疎明が参加許否の分水嶺となる。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正 平成26年特許法改正により特許異議申立制度が再導入され(旧異議制度は平成15年改正で無効審判へ統合され一度廃止されていた)、本条の参加規定が新設された。施行は平成27年(2015年)4月1日。利害関係人が補助参加できる仕組みが整えられた
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:平成26年特許法改正により特許異議申立制度が再導入され(旧異議制度は平成15年改正で無効審判へ統合され一度廃止)、本条の参加規定が整備された。施行は平成27年(2015年)4月1日。
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