第百五十条及び第百五十一条の規定は、特許異議の申立てについての審理における証拠調べ及び証拠保全に準用する。
要点特許法 120 条は、審判の証拠調べ・証拠保全規定(第 150 条・第 151 条)を特許異議の審理に準用する。証人尋問や証拠保全が可能で、審判官は職権でも証拠調べができる。
Q · 特許異議の申立ては書面だけの手続なのに、証人尋問や証拠保全なんて本当にできるの?
できる。第 120 条が審判の証拠調べ規定を準用している
特許法 120 条は、審判用の証拠調べ・証拠保全規定(第 150 条・第 151 条)を特許異議の申立ての審理に準用します。そのため、実務では書面審理が大半とはいえ、制度上は証人尋問・鑑定・書証の取調べが可能で、証拠が失われるおそれがある場合には審理前でも証拠を公的に固定する証拠保全(民訴 234 条準用)も使えます。さらに審判官は当事者の申立てを待たず、職権でも証拠調べができます(第 150 条)。相手が出したがらない証拠を役所の側から掘り起こす道がある点が、この準用規定の実質的な威力です。
特許の世界で最も読み飛ばされる一行が、ここにある。第百五十条及び第百五十一条の規定を準用する、ただそれだけの条文だ。だが中身を開けると、特許異議の申立て(設定登録後の特許に対し、第三者が取消しを求める制度)の審理に、本来は審判のために用意された証拠調べと証拠保全の手続がそのまま流れ込んでくる。あなたが他人の特許をつぶしたい申立人でも、自社の特許を守る特許権者でも、これは無視できない。なぜなら、書面のやり取りだけで終わると思われがちな異議審理に、証人尋問・鑑定・書証の取調べ、さらには審理が始まる前に消えそうな証拠を公的に固定する証拠保全まで、制度上は使えるからだ。しかも審判官は職権でも証拠調べができる。相手が出したがらない証拠を、役所の側から掘り起こす道がある。この一行を知る者と知らぬ者では、異議の戦い方そのものが変わる。
特許法 120 条は、特許異議の申立ての審理における証拠調べ及び証拠保全について、審判に関する第 150 条及び第 151 条の規定を準用する手続規定である。これにより特許異議手続は、審判と同様に証人尋問・鑑定・書証の取調べ等の証拠調べと、証拠散逸前に証拠を固定する証拠保全を利用でき、審判官の職権による証拠調べも許容される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
設定登録後の特許について、第三者がその取消しを特許庁に求める制度です(特許法 113 条)。誤って付与された特許を早期に是正する簡易な仕組みで、審理は審判官の合議体が行います。
特許掲載公報の発行の日から 6 月以内です(特許法 113 条)。この期間を過ぎると申立てができず、120 条が準用する証拠調べ・証拠保全の機会も失われます。
無効審判より簡易・低コストで、誤付与された他社特許を早期に取り消せる点です。書面中心で進みますが、必要時は 120 条準用の証拠調べ・証拠保全も利用できます。
特許異議の証拠保全は審理を担当する特許庁の審判部門で扱われます。民訴 234 条を準用し、証拠を使えなくなるおそれがある場合に、あらかじめ証拠調べをしておく手続です。
特許庁への手数料として、請求項の数に応じた異議申立料が必要です。加えて弁理士・弁護士への依頼費用がかかります。最新の料額は特許庁の案内をご確認ください。
何人も申し立てることができます(特許法 113 条)。無効審判と異なり利害関係は不要で、匿名性は限定的ですが第三者による特許の質のチェック機能を担います。
当事者の申立てがなくても審判官が自ら証拠調べを行うことです(特許法 150 条)。当事者が出さない不利な事実を役所の側から表に出させる、職権主義に基づく仕組みです。
先行技術文献などの書証、実験成績証明書、証人尋問、鑑定などです。120 条が準用する証拠調べ規定により、審判と同様の証拠方法が制度上利用できます。
できる。特許異議の申立ては特許庁での行政手続(審判官の合議体が審理)だが、第120条が審判の証拠調べ規定(第150条)とその民訴法準用規定(第151条)を異議審理に準用しているため、証人尋問・鑑定・書証の取調べが制度上可能だ。業界裏話ヒント:実務では異議審理の大半が書面審理で終わるため、証拠調べが行われる例は少ない。だからこそ、必要な場面で的確に申し立てられる側が、漫然と書面だけで戦う相手に対して情報の質で差をつけられる
可能性はある。第120条が第151条経由で準用する民事訴訟法第234条の証拠保全は、証拠を使えなくなるおそれがある場合に、あらかじめ証拠調べをしておく制度だ。性質上、相手の妨害を避けるため迅速・密行的に進む場面がある。業界裏話ヒント:証拠保全は「証拠が消えそうだ」という事情の疎明が鍵で、退職予定者の証言や廃棄予定の物件は典型例。気づいてから動くのではなく、兆候の段階で弁理士・弁護士に相談しておくかどうかで、間に合うか間に合わないかが決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 第 120 条:証拠調べ・証拠保全の準用(手続を引き込む通路) | — |
| 定めている内容 | 異議審理に証人尋問・鑑定・書証取調べ・証拠保全を持ち込む | — |
| 使う場面 | 審理中に証拠を固定・掘り起こしたいとき | — |
| タイミングの制約 | 証拠散逸前という事実上の時間制約(保全は先回りが命) | — |
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