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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第131条の2(審判請求書の補正)

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  1. 前条第一項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、当該補正が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
  2. 一特許無効審判以外の審判を請求する場合における前条第一項第三号に掲げる請求の理由についてされるとき。
  3. 二次項の規定による審判長の許可があつたものであるとき。
  4. 三第百三十三条第一項(第百二十条の五第九項及び第百三十四条の二第九項において準用する場合を含む。)の規定により、当該請求書について補正をすべきことを命じられた場合において、当該命じられた事項についてされるとき。
  5. 2.審判長は、特許無効審判を請求する場合における前条第一項第三号に掲げる請求の理由の補正がその要旨を変更するものである場合において、当該補正が審理を不当に遅延させるおそれがないことが明らかなものであり、かつ、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、決定をもつて、当該補正を許可することができる。
  6. 一当該特許無効審判において第百三十四条の二第一項の訂正の請求があり、その訂正の請求により請求の理由を補正する必要が生じたこと。
  7. 二前号に掲げるもののほか当該補正に係る請求の理由を審判請求時の請求書に記載しなかつたことにつき合理的な理由があり、被請求人が当該補正に同意したこと。
  8. 3.前項の補正の許可は、その補正に係る手続補正書が第百三十四条第一項の規定による請求書の副本の送達の前に提出されたときは、これをすることができない。
  9. 4.第二項の決定又はその不作為に対しては、不服を申し立てることができない。

この条文の基本情報

審判請求書の補正とは何ですか?

定義審判請求書の補正とは、特許法第131条の2に定められた規定で、「前条第一項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、当該補正が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第131条の2(審判請求書の補正)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第131条の2の条文原文は「前条第一項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、当該補正が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。」で始まります。
  3. 特許法第131条の2は第六章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第131条の2の前の条は特許法第131条です。
  7. 特許法第131条の2の次の条は特許法第132条です。
  8. 特許法第131条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第131条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第131条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/131_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法131条の2は、審判請求書の補正が要旨を変更してはならないと定める。無効審判では相手の訂正に起因する場合や相手の同意がある場合に限り、審判長の許可で例外が認められる。

Q · 特許の無効審判って、途中で理由を書き直して攻め方を変えられるの?

原則、途中で攻め筋は変えられません

特許法131条の2により、審判請求書の補正は請求の理由の要旨を変更するものであってはなりません。つまり審判の途中で無効理由を丸ごと入れ替えることは原則できません。ただし特許無効審判に限り、被請求人の訂正の請求に起因して理由の補正が必要になった場合、または書かなかったことに合理的理由があり被請求人が同意した場合には、審理を不当に遅延させるおそれがないことを条件に、審判長の許可で要旨変更を伴う補正が認められます。補正の許否の決定には不服を申し立てられません(4項)。

解説

競合他社の特許を潰すため無効審判を請求した。証拠も論理も完璧、勝てると踏んでいた。ところが相手は審判の途中で特許請求の範囲を訂正してくる(訂正の請求、特許法134条の2)。すると、あなたが組み立てた無効理由が標的を外す。ここで請求の理由を書き直したい、それを縛るのが131条の2だ。原則、請求書の補正は「要旨を変更するもの」であってはならない。つまり審判の途中で攻め筋を丸ごと入れ替えることは許されない、相手の防御を不意打ちから守るためだ。だが無効審判には例外がある。相手の訂正によって理由の補正が必要になった場合、または書かなかったことに合理的理由があり相手が同意した場合、審判長の許可で要旨変更も通る。さらに覚えておくべきは、この補正許可の決定には不服を申し立てられない(4項)こと。争うなら最後の審決取消訴訟まで待つしかない。

法的な位置づけ

特許法131条の2は、審判請求書の補正について要旨変更を原則禁止する規定である。特許無効審判に限り、被請求人の訂正の請求に起因する補正、または被請求人が同意した補正について、審理を不当に遅延させるおそれがない場合に審判長の許可で要旨変更が認められる。補正の許否の決定に対する不服申立ては認められない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.請求書に無効理由を網羅的に書き切る 後から要旨変更となる追加は原則できないため、進歩性・新規性・記載要件など想定される無効理由を最初の請求書に並列で盛り込む。一本に絞らず幅広く主張しておく
  2. 2.被請求人の訂正の請求を監視する 審判の途中で被請求人が特許請求の範囲を訂正してくると、既存の無効理由が空振りになる。訂正の請求(特許法134条の2)が出たら直ちにクレームの変化点を分析する
  3. 3.訂正に起因する理由補正は審判長の許可を申請 訂正によって理由の補正が必要になった因果を主張し、審理を不当に遅延させないことを示して審判長の許可を求める(2項1号)。この窓口を逃すと同じ補正でも後出し扱いになる
  4. 4.訂正無関係の新理由は合理的理由と同意を確保 訂正と無関係な新しい無効理由を足したい場合は、請求時に書かなかった合理的理由を整え、被請求人の同意を取得する(2項2号)。同意なき後出しは要旨変更として却下される
  5. 5.補正不許可でも審決取消訴訟に論点を温存 補正の許否の決定には独立して不服を申し立てられない(4項)。却下されても論点を記録に残し、最終審決後の審決取消訴訟(特許法178条)でまとめて争う準備をする

よくある質問 AI による整理

Q1要旨変更とは何ですか?

審判請求書の請求の理由について、その骨子や争点の前提を実質的に入れ替える補正を指します。特許法131条の2はこれを原則禁止し、相手の防御を不意打ちから守っています。

Q2訂正の請求と請求書の補正はどう違いますか?

訂正の請求(特許法134条の2)は特許権者がクレームを直す手続、請求書の補正は請求人が無効理由を直す手続です。相手の訂正が引き金となり、こちらの補正が必要になる関係にあります。

Q3特許無効審判の請求書はいつまで補正できますか?

審理終結までの間に行います。ただし要旨変更を伴う補正は、請求書の副本が被請求人に送達された後でなければ許可されません(3項)。

Q4審判長の補正許可はどんな場合に出ますか?

審理を不当に遅延させるおそれが明らかにない上で、相手の訂正に起因する場合か、書かなかった合理的理由があり被請求人が同意した場合です(2項)。

Q5補正命令を受けたらどうすればいいですか?

審判長から命じられた事項について指定期間内に補正すれば、要旨変更の禁止には触れません(1項3号)。放置すると審判請求自体が却下されかねません。

Q6商標や意匠の無効審判にも131条の2は適用されますか?

商標法・意匠法が本条を準用しており、ほぼ同じ補正ルールが及びます(現行効力は要確認)。特許だけの話と考えるのは危険です。

Q7審決取消訴訟の出訴期間は何日ですか?

審決謄本の送達から30日以内です(特許法178条3項)。補正の許否を争うにはこの訴訟で論点を持ち越すことになります。

Q8特許無効審判以外の審判では請求書の補正はどうなりますか?

訂正審判などでは、請求の理由についての補正が1項1号で要旨変更の禁止から除外されており、無効審判より柔軟に扱われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1無効審判の途中で、新しい先行技術が見つかったら追加できないんですか?

原則できません。131条の2は請求書の補正で要旨を変えることを禁じており、新たな先行技術に基づく無効理由の追加は典型的な要旨変更です。例外は相手の訂正に起因する場合か、被請求人が同意した場合のみ(2項)。実務のポイント:だからこそ実務では最初の請求書に無効理由を「盛れるだけ盛る」のが定石です。後出しが効かない以上、進歩性・新規性・記載要件など複数の無効理由を初手で並列に立てておく。一本に絞った美しい請求書ほど、相手の訂正一発で崩れる

Q2審判長が補正を許可してくれなかったら、その場で文句を言えますか?

言えません。4項が補正の許可・不許可の決定、およびその不作為に対する不服申立てを明確に封じています。争えるのは最終的な審決が出た後、審決取消訴訟(特許法178条)の中でまとめてだけ。実務のポイント:この「途中で止血できない」構造を知らない当事者は、補正却下の時点で諦めてしまう。だが審判官の補正判断が違法なら、それは最終審決を取り消す理由になりうる。却下されても論点を記録に残し、知財高裁での逆転に備えるのがプロの動き方です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「無効理由は後からいくらでも追加できる」という前提でいると足をすくわれる。特許無効審判では、要旨を変える理由の追加は原則禁止で、例外は相手の訂正に起因する場合か、相手が同意した場合だけ。あなたが立てるべき問いは「追加できるか」ではなく「最初の請求書にどこまで書き切れるか」だ
  • 補正が却下されることは知っていても、その却下に独立して不服を申し立てられないことまでは知らない人が多い(4項)。補正不許可を争うには、最終的な審決を待ち、審決取消訴訟(特許法178条)でまとめて争うしかない。途中で止血できないという、この深刻さを見落とすと戦略を誤る
  • あなたから見れば「理由を少し直すだけ」でも、法律から見れば「要旨の変更」に化ける。相手の防御の前提を覆す補正は、たとえ一文の追加でも要旨変更とされうる。この落差を読み違えると、補正のつもりが審理の遅延要因とみなされ却下される
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象131条の2:審判請求書の補正(要旨変更の可否)131条:審判請求書の方式・記載事項そのもの
134条の2:被請求人側の訂正の請求
誰の手続か請求人(無効理由を補正する側)請求人(そもそも何を書くか)
被請求人・特許権者(クレームを直す側)
要旨変更の扱い原則禁止、無効審判は例外的に審判長の許可で可記載事項の充足を求める前提規定
訂正が請求人側の補正の引き金になる
争い方許否の決定に不服申立て不可、178条の審決取消訴訟へ133条の補正命令に従わなければ却下
訂正の可否は最終的に審決・取消訴訟で判断

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
専利法第73条第4項

台湾は舉発(無効に相当)の理由・証拠の補提を舉発後三か月以内に限定する。日本の要旨変更禁止とは仕組みが異なるが、後出し主張を時的に制約する点で機能が近い。

韓国
특허법 제140조·제147조

韓国も無効審判の請求書について補正の範囲を制約し、審理の安定を図る。詳細な要件対応は現行条文で要確認。

ドイツ
PatG §§ 81 ff.(Nichtigkeitsverfahren)

ドイツの特許無効は連邦特許裁判所での訴訟手続であり、日本の特許庁審判とは制度基盤が異なる。攻撃方法の追加は訴訟法上の制約に服する。

アメリカ
35 U.S.C. § 311 ff.(Inter Partes Review)

米国のIPRはPTABの審理で、申立て後に新たな無効理由を追加することは原則認められず、当初の申立てに主張を尽くす点で本条と発想が近い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが請求人として無効審判を進めている最中、被請求人が訂正の請求を出してきた。あなたの無効理由は訂正後のクレームに対しては空振りになる。請求の理由を補正しなければ負ける、しかし要旨変更とみなされれば補正は却下される。審判長の許可を取りに行く一手が、勝敗の分かれ目になる
  • もし審判の途中で、最初は気づかなかった別の無効理由(新たな先行技術文献)を見つけたら、後から追加できるのか? 特許無効審判では、書かなかったことに合理的理由があり、かつ被請求人が同意しなければ通らない。同意なき後出しは、要旨変更として門前払いされる
  • 特許権者として無効審判で防御するあなた。相手が途中で無効理由を差し替えようとしてきた。3項を盾に、請求書副本が届く前の補正なら許可されないと主張できる
  • あなたが請求人で、審判長から請求書の補正命令(特許法133条)を受け取った。指定された期間内に、命じられた事項について補正すれば、それは要旨変更の禁止に触れない。期限を過ぎれば審判請求そのものが却下されかねない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 請求書を出す前に、想定される無効理由を網羅的に洗い出し、最初の一通に書き切る。後からの追加は要旨変更の壁にぶつかる2. 被請求人が訂正の請求を出したら、それに起因する理由補正は今がチャンス、訂正と補正の因果を主張して審判長の許可を求める(2項1号) 3. 訂正と無関係な新理由を足したいなら、合理的理由を整え、被請求人の同意取得を試みる(2項2号) 4. 補正不許可でも独立して争えない、最終審決後の審決取消訴訟(特許法178条)に論点を温存する

訴えられた側:1. 相手の請求書を受け取ったら、まず無効理由の射程を見極め、訂正の請求でクレームを補強できないか検討する(特許法134条の2) 2. 相手が要旨変更の補正を出してきたら、3項(請求書副本送達前の補正は不許可)や、審理遅延のおそれを指摘して許可を争う3. 2項2号の同意は安易に与えない、同意は相手の攻撃を正当化する4. 補正許可の決定にも不服は申し立てられない、最終審決まで論点を保持し、審決取消訴訟で一括して争う

時効(請求できる期限):請求書の補正は審理が終結するまでの間に行う必要があり、特に要旨変更を伴う補正は請求書副本が被請求人に送達された後でなければ許可されない(3項)。補正命令を受けた場合は指定期間内(特許法133条)に補正しないと審判請求が却下されうる。補正の許可・不許可の決定自体には不服申立てできず(4項)、争点は審決取消訴訟(出訴期間は審決謄本送達から30日、特許法178条3項)に持ち越す

学説

通説:131条の2の要旨変更の禁止は、請求人の主張の機動性と被請求人の防御の安定という二つの要請の調整規定と解される。要旨変更を伴う補正の許否は、訂正の請求との因果関係と審理遅延のおそれの有無を中心に判断され、許否の決定は独立不服申立ての対象とならず審決取消訴訟に集約される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:特許異議申立て制度を特許無効審判に統合する審判制度改革に伴い、審判請求書の補正と要旨変更の可否を規律する131条の2が整備された(要旨変更の原則禁止と例外的許可の枠組み)。
  2. 2.平成23年(2011年) 改正:訂正の請求の在り方等に関する審判手続の見直しがなされ、訂正の請求と請求書の補正との関係を含む無効審判の運用が整理された(詳細な条項対応は現行条文で要確認)。

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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