要点特許法131条の2は、審判請求書の補正が要旨を変更してはならないと定める。無効審判では相手の訂正に起因する場合や相手の同意がある場合に限り、審判長の許可で例外が認められる。
Q · 特許の無効審判って、途中で理由を書き直して攻め方を変えられるの?
原則、途中で攻め筋は変えられません
特許法131条の2により、審判請求書の補正は請求の理由の要旨を変更するものであってはなりません。つまり審判の途中で無効理由を丸ごと入れ替えることは原則できません。ただし特許無効審判に限り、被請求人の訂正の請求に起因して理由の補正が必要になった場合、または書かなかったことに合理的理由があり被請求人が同意した場合には、審理を不当に遅延させるおそれがないことを条件に、審判長の許可で要旨変更を伴う補正が認められます。補正の許否の決定には不服を申し立てられません(4項)。
競合他社の特許を潰すため無効審判を請求した。証拠も論理も完璧、勝てると踏んでいた。ところが相手は審判の途中で特許請求の範囲を訂正してくる(訂正の請求、特許法134条の2)。すると、あなたが組み立てた無効理由が標的を外す。ここで請求の理由を書き直したい、それを縛るのが131条の2だ。原則、請求書の補正は「要旨を変更するもの」であってはならない。つまり審判の途中で攻め筋を丸ごと入れ替えることは許されない、相手の防御を不意打ちから守るためだ。だが無効審判には例外がある。相手の訂正によって理由の補正が必要になった場合、または書かなかったことに合理的理由があり相手が同意した場合、審判長の許可で要旨変更も通る。さらに覚えておくべきは、この補正許可の決定には不服を申し立てられない(4項)こと。争うなら最後の審決取消訴訟まで待つしかない。
特許法131条の2は、審判請求書の補正について要旨変更を原則禁止する規定である。特許無効審判に限り、被請求人の訂正の請求に起因する補正、または被請求人が同意した補正について、審理を不当に遅延させるおそれがない場合に審判長の許可で要旨変更が認められる。補正の許否の決定に対する不服申立ては認められない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
審判請求書の請求の理由について、その骨子や争点の前提を実質的に入れ替える補正を指します。特許法131条の2はこれを原則禁止し、相手の防御を不意打ちから守っています。
訂正の請求(特許法134条の2)は特許権者がクレームを直す手続、請求書の補正は請求人が無効理由を直す手続です。相手の訂正が引き金となり、こちらの補正が必要になる関係にあります。
審理終結までの間に行います。ただし要旨変更を伴う補正は、請求書の副本が被請求人に送達された後でなければ許可されません(3項)。
審理を不当に遅延させるおそれが明らかにない上で、相手の訂正に起因する場合か、書かなかった合理的理由があり被請求人が同意した場合です(2項)。
審判長から命じられた事項について指定期間内に補正すれば、要旨変更の禁止には触れません(1項3号)。放置すると審判請求自体が却下されかねません。
商標法・意匠法が本条を準用しており、ほぼ同じ補正ルールが及びます(現行効力は要確認)。特許だけの話と考えるのは危険です。
審決謄本の送達から30日以内です(特許法178条3項)。補正の許否を争うにはこの訴訟で論点を持ち越すことになります。
訂正審判などでは、請求の理由についての補正が1項1号で要旨変更の禁止から除外されており、無効審判より柔軟に扱われます。
原則できません。131条の2は請求書の補正で要旨を変えることを禁じており、新たな先行技術に基づく無効理由の追加は典型的な要旨変更です。例外は相手の訂正に起因する場合か、被請求人が同意した場合のみ(2項)。業界裏話ヒント:だからこそ実務では最初の請求書に無効理由を「盛れるだけ盛る」のが定石です。後出しが効かない以上、進歩性・新規性・記載要件など複数の無効理由を初手で並列に立てておく。一本に絞った美しい請求書ほど、相手の訂正一発で崩れる
言えません。4項が補正の許可・不許可の決定、およびその不作為に対する不服申立てを明確に封じています。争えるのは最終的な審決が出た後、審決取消訴訟(特許法178条)の中でまとめてだけ。業界裏話ヒント:この「途中で止血できない」構造を知らない当事者は、補正却下の時点で諦めてしまう。だが審判官の補正判断が違法なら、それは最終審決を取り消す理由になりうる。却下されても論点を記録に残し、知財高裁での逆転に備えるのがプロの動き方です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 131条の2:審判請求書の補正(要旨変更の可否) | — |
| 誰の手続か | 請求人(無効理由を補正する側) | — |
| 要旨変更の扱い | 原則禁止、無効審判は例外的に審判長の許可で可 | — |
| 争い方 | 許否の決定に不服申立て不可、178条の審決取消訴訟へ | — |
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